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DNA抽出キットについて トピック削除
No.381-TOPIC - 2003/08/13 (水) 10:46:51 - Iso
今A社製品のキットを用いて培養細胞からDNA抽出をしているのですが,収量があまりよくありません(数十ugスケールでとりたいのですが,その10分の一程度しかとれてません).どこかおすすめのメーカーの製品とかありますか?
 
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ありがとうございました。 削除/引用
No.381-11 - 2003/08/14 (木) 17:39:49 - ぴっぴ
みうらさん、詳しいプロトコール、ありがとうございました。
培養細胞から抽出する場合、SDSを後から加えると良いのですね。この点もとても参考になりました。いつも「ありゃ、固まりになっちゃった・・・ピペッティングはマズイよな〜」と思っていたので。
おおさんの質問のおかげで、理論も少しは理解できました。

Isoさんの質問からは脱線させてしまって、申し訳ありません。

カオトロピックイオン 削除/引用
No.381-10 - 2003/08/14 (木) 16:00:03 - おお
なるほど。
カオトロピックアニオンの作用を利用してタンパクの沈殿を
防いでるのですか、、、、、なるほど。

ありがとうございました。

あとトピ主さんすいません。
便乗質問でした・・・・

ヨウ化ナトリウムの役割 削除/引用
No.381-9 - 2003/08/14 (木) 15:25:50 - みうら
>[Re:8] おおさんは書きました :
> ヨウ化ナトリウムの役割ってなんでしょうか?
ニッポンジーンの製品、DNA Extractor kit (Cat.No.295-50201)
に使われていますが、そのカタログの説明には、

「ヨウ化ナトリウムと界面活性剤により、試料中のタンパク質および脂質
などを可溶化状態にし、そこへイソプロパノールを添加することで、
核酸をグリコーゲンと共沈させる。この時カオトロピックイオンの
ヨウ化ナトリウムおよび界面活性剤が、試料中のタンパク質を始めとした
成分の沈殿を妨げるため、DNAが選択的に沈殿する。」
と書かれています。

このキットは、血清中に含まれるウィルスDNAなどの微量なDNAを抽出する
キットですので、グリコーゲンをわざわざ加えているのでしょう。

ここでのref.は、
M Ishizawa, Y Kobayashi, T Miyamura, and S Matsuura
Simple procedure of DNA isolation from human serum
Nucleic Acids Res. 1991 19: 5792
になってます。

よろしければ教えてください。 削除/引用
No.381-8 - 2003/08/14 (木) 14:26:54 - おお
ヨウ化ナトリウムの役割ってなんでしょうか?

プロトコール、注意点 削除/引用
No.381-7 - 2003/08/14 (木) 14:02:19 - みうら
*Lysis Bufferの組成のところなど、スペースが削除されたりして
 読みにくくなってますね。 適当にスペース入れてください。

糸くずのようになったDNAの固まりを遠心しないで、ピペットマンで
移すとRNAの混入はかなり少なくなります。 DNA量が少ないと遠心で
沈殿させることになりますが、そうなるとRNAの混入はどうしても
増えてきます。それでもフェノクロ&エタチンよりは少ないと思います。

この方法で調製したサンプルの安定性ですが、4℃で保存した場合、
少なくとも半年は変化がないように思います。
肝臓などnuclease活性が高い臓器からですと、イソプロを加えても
なかなか固まりになってくれません。

DNAの固まりを移す方法だと、サンプルにばらつきが生じそうに思えますが、
意外にそうでもないです。同じ長さの尻尾を由来にしますと、ほとんど
定量的なサザンの結果を得られます。2n, nが倍半分のシグナルになります。

DNAの固まりを作るときに、ゆっくり転倒混和し、固まりをなるべく
大きくすることがポイントです。激しく混ぜたり、Vortexするとバラバラな
糸くずになり、遠心せざるを得ません。

細胞の時は、細胞数によりスケールを変化させることになります。
細胞からこの方法で調製していた人が今休暇中なので詳しくはわかりません。
細胞の固まりにLysis Bufferを加えると、ネトッとした固まりになって
あとからProtenaseK溶液を加えても中に入って行けそうにありません。
SDSなしのLysis Bufferを用意し、それにProtenaseKを加えたもので
細胞を懸濁し、後からSDSを加えた方がよかったようです。
反応時間も数時間もいらない?ようです。 

数十mcgのDNAがあるのであれば、同じスケールでもDNAの固まりが
取れると思いますが、組織より細胞の方がきれいですので、小さな
スケールでもできかと思います。
当然ですが、まずは大事でないサンプルでお試しください。

なお、NaIが含まれている液をこぼしたり、雫を飛ばしたりしますと、
時間が経つと茶色になってしまいます。実験台、白衣などご注意ください。

プロトコール 削除/引用
No.381-6 - 2003/08/14 (木) 13:26:22 - みうら
マウスの尻尾からのDNA調製のプロトコールです。

↓ Tail(1.5-2 cm)in microcentrifuge tube (Assist No. 72.693, 2ml tube)
↓ Add 1.2 ml of Lysis Buffer
↓ Add 30 mcl of 10mg/ml Protenase K
↓ Incubate at 50℃ for 6hr〜 overnight and mix every 1〜 2 hr
↓ Spin for 1 min at 15,000 rpm by microcentrifuge
↓ Transfer 1 ml of lysate to new tube (Nunc No.374632, 15 ml tube)
↓ Add 600 mcl of Extraction buffer and mix
↓ Add 2.4 ml of 7.5 M NaI and mix
↓ Incubate at 60℃ for 10 min
↓ Add equal volume (4 ml) of isopropanol
↓ Gentry mix the contents by inverting the tube
↓ Transfer the DNA aggregate to Eppendorf tube
with Pipetman P-1000 (200〜 300 mcl)
↓ Add 40 % isopropanol to a final 1ml and vortex
↓ Spin for 1min at 15,000 rpm by microcentrifuge
↓ Remove sup.
↓ Add 1 ml of 40 % isopropanol
↓ Spin for 1 min at 15,000 rpm by microcentrifuge
↓ Remove sup.
↓ Rince with 70 % ethanol
↓ Dry up the DNA pellet for 2〜 3 min with vacuum centrifuge
(Don't completely dry!)
↓ Dissolve the DNA pellet in 100 mcl of TE
↓ Heat at 65℃ for 15〜 30 min
↓ Spin for 1min at 15,000 rpm by microcentrifuge
↓ Final DNA concentration is 300〜 500 ng/mcl


Lysis Buffer final conc.
1 M Tris-HCl (pH8.0) 10 ml 50 mM
5 M NaCl 4 ml 100 mM
0.5 M EDTA 8 ml 20 mM
10 % SDS 20 ml 1 %
D.W. 158 ml

Extraction Buffer
130 mM Tris-HCl (pH 8.0)
65 mM EDTA
2.5 % Sodium N-lauroylsarcosine

Ref.
L Wang, K Hirayasu, M Ishizawa, and Y Kobayashi
Purification of genomic DNA from human whole blood
by isopropanol- fractionation with concentrated Nal and SDS.
Nucleic Acids Res. 1994 22: 1774-1775.

教えてください 削除/引用
No.381-5 - 2003/08/14 (木) 11:20:14 - ぴっぴ
こんにちは。
便乗質問なのですが、是非詳しく教えてください。

>[Re:4] みうらさんは書きました :
>> 何のためのDNA調製かわかりませんが、多サンプルを簡単に処理して、
> PCRやサザンをするのであれば、PK処理後、ヨウ化ナトリウム処理して
> イソプロパノール沈殿、エタノール洗浄なんて方法もあります。
> PK処理は細胞数にもよりますが、1〜2時間程度。
> 抽出処理に30分〜1時間程度。 こんな調製でもRNAが除けて
> 結構きれいです。phenol、クロロフォルム処理よりも簡単できれいです。

Re:キットじゃなくても 削除/引用
No.381-4 - 2003/08/13 (水) 17:34:08 - みうら
>[Re:2] おおさんは書きました :
> キットじゃなくてもいいと思うよ。
同感です。

> SDSのはいったPBSかTBSに溶解してPK処理数時間〜O/N。
> phenol、クロロフォルム処理後エタチン。が、基本のプロトコール。
> 有機溶媒がだめなときはそのままエタチンでもいいですが、
> PCRには使えますがあまりきれいでありません。
> PK処理後、透析という手もあります。
> 高分子が必要なときはそういう風なことをします。

数十ug程度ということは、10exp6〜exp7くらいってことですよね?
何のためのDNA調製かわかりませんが、多サンプルを簡単に処理して、
PCRやサザンをするのであれば、PK処理後、ヨウ化ナトリウム処理して
イソプロパノール沈殿、エタノール洗浄なんて方法もあります。
PK処理は細胞数にもよりますが、1〜2時間程度。
抽出処理に30分〜1時間程度。 こんな調製でもRNAが除けて
結構きれいです。phenol、クロロフォルム処理よりも簡単できれいです。

元々はWAKOだったかのキットにあったと思いますが、マウスの尻尾
からのDNA調製のために一部変更したプロトコールがあり、細胞からの
調製にも使えます。
もし、試してみる気があるのでしたら、細かく書きます。

あ、 削除/引用
No.381-3 - 2003/08/13 (水) 16:06:57 - おお
SDSのはいったPBSかTBS・・・
これ、適当にその程度の塩濃度のバッファーという意味です。
この場合のバッファーにはEDTAが入っているのが普通ですね。

付け加えておきます。

キットじゃなくても 削除/引用
No.381-2 - 2003/08/13 (水) 15:37:26 - おお
キットじゃなくてもいいと思うよ。SDSのはいったPBSかTBSに溶解してPK処理数時間〜O/N。phenol、クロロフォルム処理後エタチン。が、基本のプロトコール。有機溶媒がだめなときはそのままエタチンでもいいですが、PCRには使えますがあまりきれいでありません。PK処理ご透析という手もあります。高分子が必要なときはそういう風なことをします。

キットだとまだ使ったことはないんですが、タカラがたぶんグラスミルクのボール状になったものをゲノム精製用に販売を始めたみたいです。サンプルをもらいましたがつかってません。たぶんサンプルがほしいというとくれると思います。試す余裕があれば一度トライしてみてはどうでしょうか?
私も使ったら報告させてもらいます。

DNA抽出キットについて 削除/引用
No.381-1 - 2003/08/13 (水) 10:46:51 - Iso
今A社製品のキットを用いて培養細胞からDNA抽出をしているのですが,収量があまりよくありません(数十ugスケールでとりたいのですが,その10分の一程度しかとれてません).どこかおすすめのメーカーの製品とかありますか?

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