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細胞膜タンパクの標識 (I-125) トピック削除
No.4041-TOPIC - 2007/04/11 (水) 16:07:44 - ウイルスみならい
 現在、I-125を用いて細胞膜蛋白質の標識を試みています。これまで三度、実験を行ったのですが、どうも標識効率がとても悪く、その後の免疫沈降がうまくいきません。いろいろと原因を調べてみたのですが、まだ経験が浅いので大変困っています。詳細な条件を以下に示します。どなたかアドバイスがあればよろしくお願いします。

・I-125(Perkin Elmer NEZ033a)を2mCi/reaction
・細胞数は正確でありませんが、107個以上はあります。ただ細胞は前日に培地からFCSをぬき飢餓状態にしたものを使用しました。こうすることで細胞表面に受容体などが多くでてくると聞いたので行っています。

上記をIODO-GEN Pre-Coated Iodination Tube(PIERCE)に加え、室温で20分反応させました。

その後、5mM KI-PBSで三回洗浄しました。

この細胞を測定してみると、18uCi、24uCi、37uCiと、どの回も1-2%しか標識できませんでした。いろいろ調べてみると、普通は10-20%くらいは標識できるとの記述がありました。
 
 現在、大変困っています。ちょっとしたことでいいのでアドバイスよろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.4041-7 - 2007/05/15 (火) 17:57:42 - ウイルスみならい
Yanさん大変分かりやすいお返事ありがとうございました。

 現在、自分が使用している125Iは、Perkin elmerのNEZ033aというものです。以前はIMS30を使用しており、今回もそれを注文しようとしたのですが、9月まで製造が中止されているそうで、代替品としてNEZ033aを紹介されました。
 Carrier-Iについてよく分かりました。NaOH水溶液に入っているので、NaIとういう記述がされているのですね。また125Iが酸性条件でgassになるのは知りませんでした。とういうのも、初めて実験を行ってときに、知らずに125Iのチューブを開けてしまいました(もちろんドラフト内です)。ですが、ドラフト内には汚染がまったくなかったので新しくした125Iに問題があるんじゃないかと先生を話していました。塩基性の溶液に入っているので、I2gassになりにくいのですね。

 HepG2にそのような性質があるのは、ぜんぜん知りませんでした。つまり、現段階で一番考えられる原因は、この細胞にはヘパラン硫酸などが多すぎて細胞表面を覆っているので125I反応が阻害されている可能性があるということですね。直ちに、Yanさんがおっしゃられた方法で再度挑戦してみます。

 実験の方法は細胞をtubeに加えた後に、125Iを加えているので方法自体は大丈夫だと思います。

 Yanさん、すばらしいアドバイスありがとうございました。本当に勉強になりました。今後ともよろしくお願いします。

無題 削除/引用
No.4041-6 - 2007/05/15 (火) 00:45:27 - Yan
>carrier-Iを加える理由が恥ずかしながら、よくわかりません。ご存知でしたら、教えていただけないでしょうか?

精製125I溶液はIODINE-125と書けばよいのですが、通常NaOH水溶液なのでイオン結合のNaIになっており、簡単なのでNaIと書くことが多いと思います。
普通はTriiodothyronine, L-3,3',5'-[125I]のようなものをCarrier-Iというのではないでしょうか。
ちなみに、蛋白質標識でよく使われる GEヘルスケア(旧アマシャム)のIODINE-125 (IMS30、またはIMS300)は NaI (IMS30; 185 MBq; 5 mCi; 50 µl、Iodide Carrier-free Free from reducing agent, for protein iodination. 126I content normally 0.005%. 0.01M NaOH solution, pH 7-11  です。
125Iは酸性条件下ではI2gassになるので、NaOH溶液やKOH溶液にする必要があります。

TrisやPBS等でpHを整えますが、このとき、購入するIODINE−125の溶媒(メーカー、lotによってまったく違います)によってその濃度やpH を変えておく必要があり、使っている細胞・溶媒・培養培地などで調整してあげる必要があります。

HepG2はアルブミン産生能も高く、ヘパラン硫酸もかなり豊富なので余計なものを沢山抱き込んでいます。先にヘパリン入りのPBSでの洗浄して血清由来のFibronectinや細胞が自ら産生したHepaticLipase等を除き、さらにPBSで最低でも3回以上洗浄し、洗浄後もすぐに標識処理をしないと細胞への標識はかなり低いと思います。
もし接着培養→トリプシンEDTA処理→懸濁しているのであれば、EDTAも反応に邪魔になります。余計に洗浄を丁寧にしてあげないといけません。
0.001%程度のTween80/PBSで洗浄するのを入れてもよいかもしれません。

IODINEの細胞への添加はIODOGEN Tube外でするのではなく、
先にIODINEをチューブに入れておくか、あるいは細胞をTubeに入れてから、Tube内で添加するようにしないと、効率は下ります。
また、もし先にTubeにIODINE-125を入れておく場合は、あまり長い時間入れっぱなしにしておくとIODOGNEの自己標識が20%ほど起こりIODINEがその分無駄になります。

(無題) 削除/引用
No.4041-5 - 2007/05/14 (月) 15:26:38 - ウイルスみならい
Yanさんお返事が遅くなりまして、大変申し訳ありません。

 実験に使用している細胞はHepG2細胞でありまして、確かに肝臓由来の細胞です。肝臓由来の細胞の場合は標識効率が悪いというのは驚きです。
 培地にはフェノールレッドは入っていますが、細胞回収時にはPBSに置換しているので含まれていないと思います。
 業者に聞いたところ、細胞とIodogen tubeの接着面が少ないので標識効率が悪いのではないかと指摘がありましたので、Iodogen tubeではなくてIodogen beadsを用いて再び挑戦してみましたが、結果は変わりませんでした。

 自分の実験の方法はtubeの中に、PBSに懸濁した細胞へ2mCiのI125を添加して、室温20分の後に5mM KI-PBSで洗浄しています(三回)。Yanさんがお書きになられた、プロトコールと若干違うと思います。お聞きしたいのですが、carrier-Iを加える理由が恥ずかしながら、よくわかりません。ご存知でしたら、教えていただけないでしょうか?また何かアドバイスがありましたら、よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.4041-4 - 2007/05/10 (木) 00:47:26 - Yan
培地のまま反応に供しているわけではないと思うのですが、
培地にフェノールレッドが入っているものを使っていませんか?
あるいはHEPESを使っているとか。
洗浄してもどうしても残るので、効率がかなり下ります。
細胞が蛋白質を大量に分泌している場合(肝細胞のように)や
どうしても芳香環をもった添加剤を入れておかないと培養できないような細胞の場合は、
細胞に影響がない範囲でTween80をほんの少しいれてよく洗浄すると標識効率が上がることがあります。

通常は、細胞は標識する前にPBS(-)等で洗浄して、
Iodogen Pre-coated tubeに添加する順番は
NaI/Buffer → Cells/Buffer にして
標識時間は15分前後にすることで普通は効率がプロトコルどおりになります。

(無題) 削除/引用
No.4041-3 - 2007/04/11 (水) 17:13:49 - ウイルスみならい
 さっそくのお返事ありがとうございます。もともとこの方法は、自分の所属する研究室で10年位前に、ある受容体に結合する別の受容体を同定したときに用いられた方法でした。
 
 当時、IODOGENを自分でコートしたチューブに同じように細胞とI-125を加え反応させることで標識していました。現在は、IODOGENを前もってコートしてあるものが販売してたので購入して使用しています。この製品のプロトコールには大きく二つの標識方法が示されていました。一つはChizzonite indirect method for iodination。二つ目はDirect method for iodinationです。前者は可溶化蛋白質のみを標識する方法みたいです。後者は可溶化蛋白質はもちろん、細胞も標識できるような記述があります。

 YTさんのおっしゃられるとおり、標識はチューブと細胞が接した面で行われるので、効率が悪くなるような気がします。また細胞表面の糖鎖なども気になりますが、ボスにこの方法でうまくいくと強く言われました。

自分も以前と同じく、ある受容体に結合する別の受容体を免疫沈降で探しています。初めはbiotin標識で行っていましたが、非特異的な結合が多く、現在はI-125を使用しています。

(無題) 削除/引用
No.4041-2 - 2007/04/11 (水) 16:40:04 - YT
iodinationの実験の経験は無いし、ましてこのキットは使った事は無いのですが、テクノケミカルのweb siteを見ると元々細胞用ではなくてpurifyされた蛋白用のキットみたいですよね?
 
蛋白のみだったら拡散して内壁の試薬と反応出来るんでしょうが、細胞だとしたらかなり効率悪そうですよね? 勿論、20分間常時振倒してるんでしょうが、それでも細胞表面には蛋白以外に糖鎖などビッシリでしょうから、immobilizeされた試薬とどの程度反応するだろうか?デカイ蛋白ならともかく、膜から少し頭を出してれ程度の蛋白だと厳しそうですよね?

同じ蛋白で実績のある実験法なのでしょうか?
そうでないならimmobilizeされてない試薬を使ってみる方法もあると思います。と思いますが、如何でしょうか?

細胞膜タンパクの標識 (I-125) 削除/引用
No.4041-1 - 2007/04/11 (水) 16:07:44 - ウイルスみならい
 現在、I-125を用いて細胞膜蛋白質の標識を試みています。これまで三度、実験を行ったのですが、どうも標識効率がとても悪く、その後の免疫沈降がうまくいきません。いろいろと原因を調べてみたのですが、まだ経験が浅いので大変困っています。詳細な条件を以下に示します。どなたかアドバイスがあればよろしくお願いします。

・I-125(Perkin Elmer NEZ033a)を2mCi/reaction
・細胞数は正確でありませんが、107個以上はあります。ただ細胞は前日に培地からFCSをぬき飢餓状態にしたものを使用しました。こうすることで細胞表面に受容体などが多くでてくると聞いたので行っています。

上記をIODO-GEN Pre-Coated Iodination Tube(PIERCE)に加え、室温で20分反応させました。

その後、5mM KI-PBSで三回洗浄しました。

この細胞を測定してみると、18uCi、24uCi、37uCiと、どの回も1-2%しか標識できませんでした。いろいろ調べてみると、普通は10-20%くらいは標識できるとの記述がありました。
 
 現在、大変困っています。ちょっとしたことでいいのでアドバイスよろしくお願いします。

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