私は生後7日目のマウス肺の切片を作製し、最終的にその切片を用いて免疫染色を行おうと考えているものです。そこで今回ご相談したいことは、この肺切片作成方法についてです。
現在、なんとかきれいな肺の切片をつくろうとしていますが、なかなか理想的なもの(構造がしっかりと保たれている)ができなくて困っています。具体的には肺胞壁はぼろぼろになり、肺の構造が崩壊してしまいます。ただ気管支や血管系はカタチは保たれていました。
切片化までの方法は以下の通りです。
@灌流固定を実施したのち、サンプリングを行い、4%パラホルムアルデヒドを入れたシリンジ内で脱気を行う。
A4%パラホルムアルデヒドで4℃、一晩固定。
Bショ糖置換を一晩ごとに実施(10%→15%→20%)
C20%ショ糖/OCTコンパウンドにて包埋
D−20℃で切片化
推測としてはステップ@の脱気操作に問題があると考えています。私は、5mlシリンジ内に4%パラホルムアルデヒド溶液を入れ、その中に肺組織を入れます。その後、組織にストレスがかからないようにピストンを挿入し、シリンジの先を左手の親指で押さえながら、まずゆっくりとピストンをひくことで肺内から空気を引き抜きます。少しその状態を保ち、その後、ピストンを引く力を緩めます。この操作を、肺が沈むまで行います。
この操作に注意点などはあるのでしょうか?
追記ですが、対象としているマウスはある遺伝子を欠損させたマウスであり、表現型として肺に肺気腫のような肺胞の膨張がみられます。そのため、脱気操作を行わないと構造が弱いためか、切片を作製する過程で肺の内側からめくれ上がってしまいます。このことから今回、この脱気を実験に取り込ませていただきました。
大変お忙しいとは思われますが、ぜひよろしくお願いします。 |
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