私はヒトのモデルでヒトの遺伝子を扱う、マウスのモデルではマウスの遺伝子を扱うのは当たり前と認識しています。
そもそもそれぞれをクローニングすることがそんなに手間のようにも思えませんし...
(DNAさんのケースだと私ならご指摘の様に同じプライマーでtemplateを変えてクローニングしておきます。primerが使えなければ作りなすおすか、或いは3AAの変異程度なら片方をクローニングしてmutagenesisでもう一方のものを作ります。)
また、一つの論文でマウスとヒトそれぞれを同じように解析する必要があるかという点では、これは必ずしも必要ではないと思います。一貫してヒトあるいはマウスでまとめていいと思います。
ただし、研究の長期的な流れとしてヒトからマウスまで解析を行うことを前提としている場合は早いうちに比較実験をした方がいいでしょうね。しばしばヒトとマウスで機能が異なることがありますから。
例えば、免疫系で働くヒトのある遺伝子Xが、多くのマウスのストレインが保持しているXでは点変異が入っていて機能不全になっており(このXの場合はいくつかのストレインでは機能的)、その結果としてあるウイルス感染のヒトとマウスでの応答性がまったく異なるというケースもあります。
マウスとヒトそれぞれを解析しておくことは倫理的な側面もあるかもしれませんが、それよりも研究が途中で頓挫してしまう可能性を早いうちに見極めておくという意味でヒトからマウスまでの解析を想定している場合は非常に重要だと思います。ただし全部一から平行してやるのではなくて、どちらか一方で解析し、面白い機能が見出されればもう一方で確認するというのが効率が良いと思います。
ヒトとマウスで機能が違ったとしてもやりようはあるかと思いますが...そこは頭の使いどころですね。 |
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