もし、標的DNAに対して結合する目的蛋白質がはっきりとしているのであれば、組換え体蛋白質を調製してそれを用いたEMSAをするのが良いと思います。
核抽出液を用いてバンドがはっきりとでないのは、標識したDNAに対して様々な蛋白質などが結合し、EMSAにおいて、DNAとの結合反応、ローディングバッファーを加えたとき、泳動中において、それらの様々な蛋白質がリリースするなどして生じた結果ではないでしょうか?
組換え体蛋白質を調製するのに手間がかかるようでしたら、in vitro transcription/translationにて簡単に蛋白質を合成できるキットが各社から売られていると思いますので、それを用いれば簡単に確かめることができます。
ただし、PIERCEのキットを用いている場合、HRPにて検出されると思いますが、in vitro translationキットの中にはreticulocyte lysateを用いており、その試薬中に含まれるhemoglobinが、邪魔をする場合があります。
ですので、hemoglobinを含まないキットを用いるか、hemoglobinを除去(限外濾過など)するステップが必須となります。 |
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