myc-tagのエピトープはヒトとその他の生物種で違いがあり、タグように作られた抗myc抗体は、ヒトの配列を認識しますがたの生物種と交差しないようにできているものがあります(9E10とか)。ですから、マウスなどの細胞にmycタグを入れた物を発現して検出するのはリーズナブルだと思います。9E10はCOSでさえクロスリアクトがないそうです。
ですが、実際そういうふうに使うものとずっと思ってきたのですが論文ではよく人の細胞にほりこんだりしています。じっさいこの抗体では感度の問題なのか、c-mycのタンパクの状態によるものなのか分かりませんが、ヒトからのライセートでエンドを検出するのは難しいという感覚があります。人細胞内の局在のためIFもよく使われているようです。エンドは気になるところですが、ネガティブコントロールを常に意識しておけばいいのではと今は思ってます。特に細胞周期に関係ある物は注意が必要かもしれません。
タグは生理的なタンパクの役割を考えると小さいほうがいいですので、HA、myc、flagなどか昔からよく使われます、現在はバリエーションも増えていると思いますし、直接ある色素を認識するペプチドを使い抗体を介さないで見るというのもあるようです。サイトゾルや核のタンパク質であれば選択肢としてn末c末が考えられますが、n末とc末のIPで相互作用するものが見えたり見えなかったりとさが出てくることもしばしあり、タグが短いといっても一応機能面で何らかのチェックが必要と思います。ERなどで合成される膜タンパクなどはその性質上N末は避けるべきです。6xHisはしばしバックグランドが問題になります。
GFPなど大きなタグは全くダメかというとそうでもなく、大きいがゆえ立体構造的に外に露出する部分が多くIPでたいていのフラクションを落とせるという期待はできます。 |
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