専門外ですが教科書レベルの知識で言えば、
X染色体の不活性化(lyonization)は、胚発生がある程度進んでから体細胞で起こります。どちらのX染色体が不活性化するかがランダムと言うのはこの時点の話です。ある細胞でいったんどちらかのX染色体が不活性化すると、そのパターンは不可逆で、子孫細胞に受け継がれます。
CHO細胞は卵巣のfibroblast(体細胞)由来のようですから、由来細胞のlyonizationのパターンをそのまま受け継いでいると考えられます。
単一クローンからなるのか、lyonizationのパターンが異なる細胞に由来してheterogenousなのかは知りません。たぶん、単一クローンであって、不活性X染色体がランダムと言うことはないのではと思います。
受精卵でどちらかのX染色体に重篤な染色体異常がある場合には、そちら側のXが選択的に不活性化するという話はあったと思いますが、いったんパターンの決まった体細胞で、
>分裂後にはKOされた側の染色体が不活化され、正常に戻ることがある ということでしょうか?
ということは一般的にはないと考えていいのではないでしょうか。 |
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