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免疫染色にDMSOを加える? トピック削除
No.1245-TOPIC - 2011/11/22 (火) 02:06:25 - DMSO
お世話になります。
網膜のホールマウントの免疫染色で、
1次抗体と2次抗体の希釈液にDMSO(20%)を加えるという
プロトコールを、論文を読んでいて目にしました。
概要を以下に記載しておきます。

1) 採取した眼球を4% paraformaldehydeで1時間固定(4℃)。
2) 採取した眼球から網膜を取り出す。
3) ブロッキング:PBS containing 5% fetal bovine serum and 0.4% Triton X-100 for 2–3 h at room temperature.
4) 1次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and
20% dimethyl sulphoxide (DMSO) for 3–4 days at room temperature.
5) 洗浄:PBS+0.4% Triton X-100 for 7–8 h at room temperature.
6) 2次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and 20% DMSO for 24–36 h at room temperature.
7)洗浄:PBS10.4% Triton X-100 for 7–8 h at room temperature.
8) フラットマウントし、コンフォーカルで観察。

出典:http://www.nature.com/nature/journal/v470/n7333/full/nature09675.html#/supplementary-information
(Matsuoka R. L. et al. Nature. 2011 Feb 10;470(7333):259-63.)

疑問点は、1次抗体と2次抗体の反応の際に、
DMSOを加えるのは、何のためなのか?ということです。
もしかしたらば、ホールマウントでの免疫染色では常識なのでしょうか?

ご存じの方がいらしゃいましたら、
コメントよろしくお願いいたします。
 
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8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.1245-8 - 2011/11/28 (月) 23:22:30 - DMSO
>DMさん
>PCRで使うDMSOはどれくらいの濃度なんでしょうか?
10-5%程度で使う場合が多いと思います。
お使いのplymeraseによって許容される濃度がが
異なりますので、説明書を参照していただくか、
メカーの方にお聞きするのが確実かとおもいます。

PCRでのDMSOの効果についての話が、先にされていましたので、
以下にリンクを張っておきます。ご参考までに。
http://www.kenkyuu2.net/cgi-biotech3/biotechforum.cgi?mode=view;Code=1419

PCRにおけるDMSOの効果は、
私の経験ではうまくいく場合もあれば、うまくいかない場合もありました。
GCリッチな配列をPCRで増幅するための
polymeraseがInvitrogenやPromegaなどから販売されており、
そちらの方がDMSOよりもうまくいく頻度が高かったです。

以上、本線から脱線しましたが、ご参考までに。

(無題) 削除/引用
No.1245-7 - 2011/11/26 (土) 12:17:05 - DM
PCRで使うDMSOはどれくらいの濃度なんでしょうか?
そういえば、単純にpermeabilizeするために使っているのかもしれませんね。DMSO様が最初に書かれているように「ホールマウントでの免疫染色では常識」なのかもしれませんので、これ以上憶測で書くことは控えます。
著者への質問…ですが
すいません。私はほとんどしたことがありません。人には勧めて見ますが、実際に聞いている人を見て凄いなぁと感心している方です。ダメダメです。

水素結合? 削除/引用
No.1245-6 - 2011/11/26 (土) 10:01:31 - DMSO
>DMさん
書き込みありがとうございます。

自分で調べたところ、以下のような記述を見つけました。
The unique capability of dimethyl sulfoxide (DMSO) to penetrate living tissues without causing significant damage is most probably related to its relatively polar nature, its capacity to accept hydrogen bonds, and its relatively small and compact structure.

出典:http://www.dmso.org/articles/information/szmant.html
H. Harry Szmant. PHYSICAL PROPERTIES OF DIMETHYL SULFOXIDE
AND ITS FUNCTION IN BIOLOGICAL SYSTEMS.

DMSOは、水素結合を受容するというようなことが書いてありました。
PCRでは、塩基間の水素結合による高次構造の形成を弱める目的で
DMSOを入れたりしますよね。
あとは、NMRの解析で水素結合を同定するための
方法として、DMSOを入れることで結合が消失するかどうかを
見たりするという方法があるようなことを、別のサイトで見かけました。
(NMRは全くの専門外なので、正確には理解できませんでした。)
これらと、FISHさんの書き込みを合わせて考えると、
DMSOは水素結合を減弱させることで、
水素結合依存的に起こる抗体の非特異的結合を抑制する効果が
あるのかな、というのが今のところの推察ですが、
いかがでしょうか。

この推察は正しいのでしょうか。
もし、ご存じの方がいらっしゃいましたら、
書き込みよろしくお願いいたします。

最初に引用した論文の著者の方は、Ryota L Matsuokaという方で、Johns Hopkins Universityの方のようです。ミドルネームがあるので、日系二世の方かなと思います。
論文の内容ではなくて、テクニカルな質問なので、
ちょっと聞きづらいです。。。

DMさんは、著者の方に、直接メールで
よく質問されたりするのですか?
(本題からずれた質問で、すみません。)

(無題) 削除/引用
No.1245-5 - 2011/11/26 (土) 04:18:56 - DM
時間があったので調べてしまいましたが、・・・
著者が日本人なら聞いてしまうのが早いかもしれませんね。
また、あるサイトによると"The purpose of the DMSO is to scavenge radicals generated by the iron released from hemoglobin when blood or animal tissues are used."とありました。

原理は? 削除/引用
No.1245-4 - 2011/11/22 (火) 11:54:46 - DMSO
>FISHさん
書き込みありがとうございます。
ノンスぺを押さえるためですか。
確かに、1次抗体のインキュベーション時間が3-4日と
非常に長く、しかも、室温で行うということですので、
抗体によるノンスぺは、かなり高くなることが想像できますね。
そのため、予防策なのでしょうか。

そのほか、DMSOが抗体の安定性や抗原抗体反応などに
及ぼす影響など、なんでも良いのでご存じの方が
いらっしゃいましたら、お教え頂けると幸いです。

ノンスペ 削除/引用
No.1245-3 - 2011/11/22 (火) 03:00:09 - FISH
抗体のノンスペを抑えるのにDMSOを入れるというのは聞いたことありますが、そのプロトコルは20%ではなく、4%でした。参考までに。

文字化け 削除/引用
No.1245-2 - 2011/11/22 (火) 02:11:14 - DMSO
すみません。
プロトコールの一部が文字化けしていたので、
修正させてください。

1) 採取した眼球を4% paraformaldehydeで1時間固定(4℃)。
2) 採取した眼球から網膜を取り出す。
3) ブロッキング:PBS containing 5% fetal bovine serum and 0.4% Triton X-100 for 2 h at room temperature.
4) 1次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and
20% dimethyl sulphoxide (DMSO) for 3-4 days at room temperature.
5) 洗浄:PBS containing 0.4% Triton X-100 for 7-8 h at room temperature.
6) 2次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and 20% DMSO for 24-36 h at room temperature.
7)洗浄:PBS containing 0.4% Triton X-100 for 7-8 h at room temperature.
8) フラットマウントし、コンフォーカルで観察。

免疫染色にDMSOを加える? 削除/引用
No.1245-1 - 2011/11/22 (火) 02:06:25 - DMSO
お世話になります。
網膜のホールマウントの免疫染色で、
1次抗体と2次抗体の希釈液にDMSO(20%)を加えるという
プロトコールを、論文を読んでいて目にしました。
概要を以下に記載しておきます。

1) 採取した眼球を4% paraformaldehydeで1時間固定(4℃)。
2) 採取した眼球から網膜を取り出す。
3) ブロッキング:PBS containing 5% fetal bovine serum and 0.4% Triton X-100 for 2–3 h at room temperature.
4) 1次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and
20% dimethyl sulphoxide (DMSO) for 3–4 days at room temperature.
5) 洗浄:PBS+0.4% Triton X-100 for 7–8 h at room temperature.
6) 2次抗体:PBS containing 5% fetal bovine serum, 0.4% Triton X-100 and 20% DMSO for 24–36 h at room temperature.
7)洗浄:PBS10.4% Triton X-100 for 7–8 h at room temperature.
8) フラットマウントし、コンフォーカルで観察。

出典:http://www.nature.com/nature/journal/v470/n7333/full/nature09675.html#/supplementary-information
(Matsuoka R. L. et al. Nature. 2011 Feb 10;470(7333):259-63.)

疑問点は、1次抗体と2次抗体の反応の際に、
DMSOを加えるのは、何のためなのか?ということです。
もしかしたらば、ホールマウントでの免疫染色では常識なのでしょうか?

ご存じの方がいらしゃいましたら、
コメントよろしくお願いいたします。

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