おおさんのWebにあらかたのことは書いてあるので、少し臨床的なことを追記します。
とても良い質問だと思います。
一点、確認ですが。。。
>>薬理の授業では云々。
これは、ノートの取り間違えでは?NA, Ad逆ですよね?
ノルアドレナリンのインタビューフォームを参考にされると良いかと思います。薬学部であれば、今後、インタビューフォーム(添付文書)を読む機会が増えるかと思います。上記内容に関しては、”薬効薬理に関する項目”というところに記載があります。
Kd値という細かいことも大事なのですが、まずは、おおまかにα1, 2、β1~3身体のどこにどのような受容体が分布しているの!?◯◯受容体は血管に、◯◯は気管支平滑筋に。。。とても大事です。
質問者さんは、心血管系に関して、ノルアドレナリン(NA)とアドレナリン(Ad)を授業で習ったかと思いますが、せっかくですから、ドーパミン(DOA)、ドブタミン(DOB)も勉強することをおすすめします。ある程度、理解が出来たら、各種ブロッカーに関しても勉強して下さい。
一例としてアドレナリンってどんな薬なのか?ということですが、
医療現場で、アドレナリンは、ボスミン(アドレナリンが1mg/1ml)もしくはエピと言われます。使われる場面は、救急が多く、イメージ的には、めちゃめちゃ緊急事態ですね。
静注(静脈投与)でボーラス(アンプルをそのままぴゅっといっきに入れること)投与するのは、心肺蘇生の時くらいですね。
主に筋注で使うのは、ハチ刺され等のアナフィラキシーショックのとき(自己注射できるエピペンというものもあります)や喘息発作の時ですね。喘息発作の時は、吸入でまずは使いますが。。。
あと、イメージしやすいのが、耳鼻科行った時に、鼻の穴にシュッシューと鼻を吸い取ったりする前に先生に薬をふりかけられますね。あれもボスミンです。粘膜の充血をとるのと、処置の時に鼻血が出るのを防ぎます。
同じボスミンでもなんでこんなに違うの!?と言われそうですが、そもそもの使用時の濃度が変わってきます。
次に病気の一例でカテコラミンの勉強になるのは褐色細胞腫ですね。
簡単に言えば、副腎の腫瘍からカテコラミン(アドレナリン、のるあどれなりん)がバンバン出てきて、高血圧はもちろん、カテコラミンの作用が体中に出る病気です。(症状を調べてみて下さい。カテコラミンの作用って何があるの?をざっくり勉強するにはちょうど良い例だと思います。)
で、この病気、単に血圧を下げればいいやーということでβブロッカーを入れると、ドカーンと血圧が上がって、脳出血なんか起こして死にかねません。(普通、血圧下げる時はβブロッカーをよく使うのですが。。。)術前は、最初にα1ブロッカーを使って血管をしっかり開いてから、βブロッカーを使うというのが鉄則です。手術中に腫瘍を鉗子でさわるだけで、血圧が急上昇するので結構見ているとスリルがあります。また、手術後は血圧が下がりすぎるので、NA等で昇圧しないといけません。
細かい説明は割愛していますが、上記記載の内容に関して、どうしてこの場面でこの薬を使うの?どうして、症状が出たの?を勉強してみると知識の整理が出来るかと思います。
また、この交感神経、副交感神経系の作動薬、拮抗薬は禁忌や副作用といわれるものが多いです。試験ではかならず出ると思います。
個別に説明すると長くなるので、喘息、閉塞隅角緑内障、前立腺肥大症(&尿閉)、起立性低血圧等を勉強してみて下さい。
ちなみに、私の読んでみて面白かったオススメの教科書は、ギャノング生理学、病態生理に基づく臨床薬理学―ハーバード大学テキストです。 |
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