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免疫染色におけるサンプルによるバックグラウンドの違い トピック削除
No.12860-TOPIC - 2025/03/05 (水) 01:37:33 - SY
いつも勉強させて頂いております。
現在パラフィン切片にて免疫組織学染色を行っております。
ブロッキング、一次抗体濃度、DAB発色時間など、全て同じ条件で行っておりますが組織サンプルによって特異的に染まるものや、バックグラウンドが強く出てしまうものもあります。
同じような経験をされた方や解決策をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか。

ちなみに組織はエナメル芽細胞や象牙芽細胞をターゲットとしてマウス切歯を染色しており、プロトコールはVECTOR社のABCキットを採用しています。
固定は4%パラホルムアルデヒドで24時間行い、脱灰は10%EDTA(PH 7.0)で3週間行っています。



 
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No.12860-6 - 2025/03/21 (金) 02:39:33 - mont
パラフィン切片の厚さが影響している可能性はありませんか?
単純に厚い切片は、全体に濃くBGが高く見えます。
極端に切片が厚いと、スライドへの張り付きが甘く、さらにBGが高くなる原因になります。

パラフィン切片は、意外と「厚さ」を揃えるのが難しいです。6マイクロと設定しても、実際には4マイクロだったり8マイクロだったり、かなりブレます。
切片はご自分で切っていますか?

自分で切ると、切片の厚さが「ほんの少しの条件の違いで、切片ごとに違う」のを実感できると思うのですが、どうでしょう?
厚いと白っぽく、薄いとより半透明に見えます。よく見れば違いは明らかなので、私は機械の設定よりも、自分の目の方を信じて切片を取捨選択します。

パラフィンは温度によって簡単に膨張したり収縮するので、切る時のブロックの温度と室温が極端に違うと、厚さの違いが大きく出ます。パラフィンは基本的に温度が低く、湿度が高いほうが薄く切りやすいようです。でも、冷蔵保存しているブロックを室温で切る場合、ゆっくり切っていると、つまり1枚目を切ってから2枚目を切るまでの時間が長いと、どんどんブロックが膨張し、設定した厚さより厚く切れてしまいます。

厚さの違いは、染色する前でも、その透明度からだいたい予想できます、厚い、薄いの判断を染色前にメモしておき、BGの濃さと相関があるか調べてみてはどうでしょう。染色前に違いがわからない、というのでしたら、また別の理由なのかもしれませんが、可能性の一つということで、お知らせします。

これは、一般的に組織染色に定量性がない、一つの理由でもあります。

(無題) 削除/引用
No.12860-5 - 2025/03/09 (日) 12:24:00 - SY
ema様

ご回答いただきありがとうござます。
2%パラホルムアルデヒドは初めて聞きました。
あまり気にしてませんでしたが、固定はやはり最小限が原則なのでしょうか。
ぜひ参考にさせて頂きます。

(無題) 削除/引用
No.12860-4 - 2025/03/07 (金) 12:37:52 - ema
「脱灰は10%EDTA(PH 7.0)」
とあります。
標準的な固定は4%パラホルムアルデヒドですが、骨のある実験で2%パラホルムアルデヒドにしたら綺麗に安定的に出たという事があります。

(無題) 削除/引用
No.12860-3 - 2025/03/05 (水) 23:30:09 - SY
内在性ビオチンのブロックは行っております。
また、私のラボでは抗体は基本的にanti-rabbitのものをを使用しています。

切片に関しては保存に関しては確かに常温で長期間保管しているものが多いです。
数か月以上保管しても染まるものは染まっていたのであまり気にしてませんでしたが、ムラがあるのはそれが原因の一つかもしれません。
薄切時期や保管方法についてもう一度見直します。

丁寧にご回答いただきありがとうございます。勉強になりました。

(無題) 削除/引用
No.12860-2 - 2025/03/05 (水) 08:56:05 - 2
硬組織の染色の特殊性に起因する可能性はあるかもしれませんが、経験無いので、あくまで免疫染色の一般的な話で書きます。

1. ABC法とのことですが、内在性ビオチンのブロックはできているでしょうか。一応念の為。

2. マウス組織とのことですが、血液成分が残存していると2次抗体がanti-mouse immunoglobulin もしくはanti-rat immunoglobulin (特にmouse血清で吸収前処理なしの製品の場合)の場合、組織中のimmunoglobulinと反応してBGとして現れることがあります。後者のケースでマウス組織をrat由来抗体で染色した時はどうしてもBGが上がりやすかったので2次抗体をいくつかのメーカーから購入して比較検討したことがあります。他の動物種はあまりそういうことはないです。

3. 切片にしてから数日〜1週間以内くらいのあまり時間のたっていないものは比較的よく染まりますが、1ヶ月以上とか時間が経った検体は免疫染色が染まりにくくなる(数ヶ月とか経つと全然染まらなくなることもあります)ことが多いです。(特に切片を長期間室温保存してるとその傾向は強いです。)エピトープ部分が酸化などで変質してくるからかもしれません。なので切片作成時期が大きく違う検体を同一条件で染めようとすると、結果的にDAB発色時間などは染まりにくい方に合わせることになるため、検体によってBGの強さに差異が生じることがあるかもしれません。基本はパラフィンブロックならば冷蔵庫保存し、一旦薄切して切片化したものはなるべく時期を揃えて早めに染色しましょう。

免疫染色におけるサンプルによるバックグラウンドの違い 削除/引用
No.12860-1 - 2025/03/05 (水) 01:37:33 - SY
いつも勉強させて頂いております。
現在パラフィン切片にて免疫組織学染色を行っております。
ブロッキング、一次抗体濃度、DAB発色時間など、全て同じ条件で行っておりますが組織サンプルによって特異的に染まるものや、バックグラウンドが強く出てしまうものもあります。
同じような経験をされた方や解決策をお持ちの方はいらっしゃいますでしょうか。

ちなみに組織はエナメル芽細胞や象牙芽細胞をターゲットとしてマウス切歯を染色しており、プロトコールはVECTOR社のABCキットを採用しています。
固定は4%パラホルムアルデヒドで24時間行い、脱灰は10%EDTA(PH 7.0)で3週間行っています。



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