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古いプラスチック製品 トピック削除
No.13030-TOPIC - 2025/07/08 (火) 14:21:28 - まめ
ラボの整理をしていたら、古いプラスチック製品が出てきました(主に、エッペンチューブ、PCRチューブです)。
箱には消費期限として10年少し前の日付が書かれていますが、見た目には全く問題ありません。

用途にもよるとは思いますが、古いプラスチック製品を使うことで実験にどういう悪影響が出る可能性があるでしょうか?(また、古いチューブを使うことで実験に失敗した、というようなご経験はありますか?)
製品元は、何を持って消費期限を決めているのでしょうか?

変形による密閉度の劣化とかは使ってみればすぐ分かるのであまり気にしていないのですが、プラスチックの成分が溶ける?などして何か反応を阻害したり吸着したりしないのか、というところがおぼろげながら気になっています。

何かご存知・経験がある方がおられたらお教えください。
 
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(無題) 削除/引用
No.13030-14 - 2025/07/10 (木) 10:30:06 - 774R
ポリプロピレンのコニカルチューブにフェノール:クロロホルム = 1:1を入れて長期間保存しても侵されないのに、クロロホルムだと直ぐに侵されるのはなぜですか?


ChatGPT:
とても良い質問です。ポリプロピレン(PP)製のコニカルチューブがクロロホルム単独では劣化するのに、フェノール:クロロホルム(1:1混合液)では長期間保存できる理由は、以下のような溶媒の物理化学的性質の違いと混合による効果によります。

✅ 結論を先にまとめると:
クロロホルム単独はポリプロピレンに対する溶解力が非常に強いが、フェノールを混ぜることでその溶解力が弱まり、材料を侵しにくくなるためです。

🔍 詳しい理由の解説:
1. クロロホルムの性質とPPへの影響
クロロホルム(CHCl₃)は非極性溶媒であり、ポリプロピレン(同じく非極性)の高分子鎖を膨潤させたり溶かしたりする能力が高いです。

PPは耐薬品性に優れる素材ですが、非極性有機溶媒(例:クロロホルムやベンゼンなど)には比較的弱い傾向があります。

クロロホルムがPPに触れると、分子間に入り込んで素材を柔らかくしたり、ひび割れ・白化・もろくなるなどの劣化を引き起こします。

2. フェノールとの混合による変化
フェノールは極性を持つ芳香族化合物であり、水素結合能も持っています。

クロロホルムと混ざることで、混合溶媒系の性質(誘電率や溶解パラメータなど)が変化します。

特に、**ヒルデブラント溶解度パラメータ(δ値)**が変わると、ポリプロピレンに対する「親和性」が下がります。

その結果、混合液はポリプロピレンに対してそれほど強く作用しなくなるのです。

3. 混合比が重要
フェノール:クロロホルム = 1:1 という比率は、ちょうど分離溶媒としての性能と材質への安全性を両立するバランスです。

これに対して、クロロホルム100%だと「攻撃性」が高くなりすぎてPPを侵します。

(無題) 削除/引用
No.13030-13 - 2025/07/10 (木) 10:21:01 - 774R
フェノール・クロロホルムはPPの50mlチューブに入れても1年以上問題ないが、クロロホルムは直ぐに駄目になる。

(無題) 削除/引用
No.13030-12 - 2025/07/10 (木) 03:17:47 - E
PP製ではなかったかも。でもファルコンの青いキャプの15mLのコニカルチューブでした。ポタポタしてきて、「あれ?溶けてる?」と思ってびっくりした思い出です。トピックと少しズレてしまいましたね。失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.13030-11 - 2025/07/10 (木) 02:20:11 - おお
PPも厳密に言うとクロロフォルムなどに完全に耐性ではないので、プラスティック製品の有機溶媒耐性一覧表では微妙な感じになっているのもある。

(無題) 削除/引用
No.13030-10 - 2025/07/09 (水) 14:57:36 - チューブ
> 新しいものでもプラスチックを溶かしませんか?

新しいチューブでは問題なく同じ実験ができていたのでやはり古いチューブが原因だったように思います。古いものもクロロホルムを使わない作業では特に異常は感じなかったので、劣化によって薬剤耐性が落ちていたことが原因の可能性はありそうです。

(無題) 削除/引用
No.13030-9 - 2025/07/09 (水) 10:40:28 - まめ
みなさま

いろいろと情報をいただきありがとうございます。
酸化などにより脆くなっているリスクは認識しておくべき、と理解しました。

用途によっては問題なさそうですので、うまく使い分けながら使っていきたいと思います。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.13030-8 - 2025/07/09 (水) 01:58:42 - E
そうですか。だいぶ前にPP製のコニカルチューブでクロロフォルムを入れたら溶けてしまって恐ろしやと思った記憶があります。古かったのかな?クロロフォルムだったと思いますが、記憶違いで別の危険な薬剤だったかも。失礼いたしました。

(無題) 削除/引用
No.13030-7 - 2025/07/09 (水) 01:31:47 - おお
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0141391023000125

エッペンチューブ普通に古いものも使ってました。常温でどの程度かはわかりませんが酸化により劣化が起こりパーオキシドなどが増えるようです。そう考えるとあまり使いたくないですね。脆くなることはありますので、やはり酸化は進んでいるのでしょう。

コメントにありますがエッペンチューブなどで使われるポリプロピレンは幅広い有機溶媒に耐性です。クロロフォルムやフェノールは実験操作中につかうのは大丈夫だと思います(蛋白抽出やDNA関連の実験などではまずだいじょうぶですが、実験によっては使わないほうがいいかもしれません)。ただ長期保存(室温や4度など)では変形したりもします。15ml とか 50 mlのコニカルチューブはポリスチレン製とポリプロピレン製が出回ってます。培養で細胞回収とかならポリスチレン製で十分でそっちを使っている方もいるかも知れませんが、有機溶媒に対する耐性は低いです。serological pipetteもポリスチレンのものがたいてい使われますね。だれかそれをつかってクロロフォルムとか吸ってたけど一瞬なら大丈夫みたい(最近のは強化されてたりするのだろうか)。なるべくならガラスとか使いたいものですが。

(無題) 削除/引用
No.13030-6 - 2025/07/09 (水) 00:19:58 - G25
>新しいものでもプラスチックを溶かしませんか?

いわゆるエッペンチューブタイプのチューブはポリプロピレン(PP)製でクロロフォルム、エーテル、アセトンなどに耐性です。PP製のコニカルチューブなんかでもそうです。長期保存には向かないでしょうけど(主に気密性の問題で)、核酸精製でのクロロフォルムやエーテルの抽出、タンパク質のアセトン沈殿などの操作でどこでも普通に使われます。
私はPCIをPP製50-mLコニカルに小分けして、フリーザで半永久保存、4℃で短期保存もしていますが無問題

(無題) 削除/引用
No.13030-5 - 2025/07/08 (火) 23:47:13 - E
>[Re:3] チューブさんは書きました :
> いつのかわからないくらい古い1.5mlチューブでDNA抽出をしようとクロロホルムを入れて遠心したら底が抜けて漏れたことがあります。

新しいものでもプラスチックを溶かしませんか?

>[Re:1] まめさんは書きました :
> ラボの整理をしていたら、古いプラスチック製品が出てきました(主に、エッペンチューブ、PCRチューブです)。
> 箱には消費期限として10年少し前の日付が書かれていますが、見た目には全く問題ありません。

うちは見た目使えそうだったら使っていますね。もったいない気がして。あまりに古いと乾燥して?スクリューキャプを閉めたときにきれいに丸く穴が空いたりしますね。

(無題) 削除/引用
No.13030-4 - 2025/07/08 (火) 20:58:45 - G25
>ヒンジが容易く折れる、

スピンカラムを入れて蓋開けたまま遠心すると、蓋が千切れたり

(無題) 削除/引用
No.13030-3 - 2025/07/08 (火) 17:59:37 - チューブ
いつのかわからないくらい古い1.5mlチューブでDNA抽出をしようとクロロホルムを入れて遠心したら底が抜けて漏れたことがあります。チューブの末端が内側から膨らんで破れていたので、もろくなったところに揮発したクロロホルムと遠心力で圧がかかったのではないかと思います。
サンプルはダメになるしローターの洗浄など大変でした。

(無題) 削除/引用
No.13030-2 - 2025/07/08 (火) 16:57:30 - G25
酸化して脆くなります。
ヒンジが容易く折れる、遠心、圧迫などの応力でヒビが入ったり割れたりすることも。

古いプラスチック製品 削除/引用
No.13030-1 - 2025/07/08 (火) 14:21:28 - まめ
ラボの整理をしていたら、古いプラスチック製品が出てきました(主に、エッペンチューブ、PCRチューブです)。
箱には消費期限として10年少し前の日付が書かれていますが、見た目には全く問題ありません。

用途にもよるとは思いますが、古いプラスチック製品を使うことで実験にどういう悪影響が出る可能性があるでしょうか?(また、古いチューブを使うことで実験に失敗した、というようなご経験はありますか?)
製品元は、何を持って消費期限を決めているのでしょうか?

変形による密閉度の劣化とかは使ってみればすぐ分かるのであまり気にしていないのですが、プラスチックの成分が溶ける?などして何か反応を阻害したり吸着したりしないのか、というところがおぼろげながら気になっています。

何かご存知・経験がある方がおられたらお教えください。

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