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一過性発現における系の保証、細胞内局在 トピック削除
No.1335-TOPIC - 2013/01/14 (月) 21:10:37 - Atail
解析対象タンパクをtransientに発現させております。

当該タンパクは核に存在すると報告されているのですが、分画してみると細胞質にも核にもそれぞれ同等なほど存在しています(endoの発現量は極めて低いのでウエスタンで見れません)。核に輸送されたものが機能していないとは限らないと思うのですが、ふだん細胞質にないものが大量に存在すると、細胞に何するかも分かりません。一過性発現の場合、使用するDNA量を振っているのを論文で度々見かけます。細胞内局在に関しても、使うDNA量を減らすことで発現量を下げれば、正しい局在が得られるのでしょうか。

この実験を始めた際、「トランスフェクションの効率」と「充分高い発現レベル」で系をoptimizeしました。具体的には10cmシャーレの系で5ug DNAを用い36時間発現させています。しかしこれが見たい現象を解析するのに適しているかを調べたことはありません。トランスフェクションの効率ではなく対象物の「機能」が見られるかどうかを指標として、トランスフェクションの系を振っておくことは、皆様始めのうちにやられていることでしょうか。

どうぞご教授頂ければ幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.1335-12 - 2013/02/09 (土) 15:36:51 - おお
テロラーゼもミトコンドリアに輸送されるようです。テンプレートのRNAをもつサブユニットはどうもミトコンドリアにはいかないようです。それに加えミトコンドリアにはテロメアなどないですから、なにをしているかなぞです。

(無題) 削除/引用
No.1335-11 - 2013/02/09 (土) 15:15:51 - Atail
> 過剰発現の系はそれでいろいろやっていけばいいのではないでしょうか。細胞質にあるものが何か機能しているとそれで示せるなら、その系における結果、示唆としてまとめておいても良いかと思います。

> そもそも、一過性に発現させた細胞で機能解析をする場合、
> 一過性に強制的に発現させた細胞ではこういう結果でした。
> (発現が強い弱いは関係ない、何を基準に強いのか弱いのか意味があまり無いのでは?)
> としか、言えないし、皆、言っていないと思います。
> それが、実際のエンドにおけるタンパク質の機能と同じが違うかは
> わかららない。
> ただ、一過性に発現させた細胞で解析を行った結果、にすぎないのです。
> ここで、これはエンドと同じがどうかを論じること自体があまり意味が無い気がします。

大変勉強になりました。前出のp53のミトコン局在の論文も大変興味深かったです。これは私のタンパクに対しても良いヒントを与えてくれました。改めまして様々な御助言に感謝致します。

(無題) 削除/引用
No.1335-10 - 2013/01/28 (月) 18:04:29 - おお
要するにエンドをみるにまだ何処のグループも系がなくてをこまねいているような状態なわけなのですね。

過剰発現の系はそれでいろいろやっていけばいいのではないでしょうか。細胞質にあるものが何か機能しているとそれで示せるなら、その系における結果、示唆としてまとめておいても良いかと思います。

同時にエンドの機能をどのように見ていけば良いのか並行していろいろ考えててをつけて見るべきかとおもいます。抗体がいまいちよいものがなくても、KOは発現していないわけですし、マウスとかでされていなければ、トリDT細胞だったでしょうか、細胞レベルでホモロガスリコンビネーションが比較的しやすい系もありますし、まあESかってつぶしていってもいいわけですけど、その遺伝子プロモーター下流にレポーターとしてなにかGFPとかいれれば、ESのin vitroでの分化させる系でGFPがひかる系も作れるわけですしそうすれば光る細胞が何かを同定すればどんな細胞、組織で発現するのか分かるわけですし(そんな簡単に行くかはわからないですが)。マンマルでも最近ヌクレアーゼをつかった系が発表されています。もっとはばひろくみるならハエ、線虫とモデル動物はありますし。

それとエンドが見えそうないい抗体を自前で作ることも考えた方がいいかもしれませんね。抗体があれば一歩先に行ける可能性もありますから。

(無題) 削除/引用
No.1335-9 - 2013/01/28 (月) 16:56:23 - う
>しかしこれが見たい現象を解析するのに適しているかを調べたことはありません。トランスフェクションの効率ではなく対象物の「機能」が見られるかどうかを指標として、トランスフェクションの系を振っておくことは、皆様始めのうちにやられていることでしょうか。

言葉遊びに聞こえるかもしれませんが、、、

そもそも、一過性に発現させた細胞で機能解析をする場合、

一過性に強制的に発現させた細胞ではこういう結果でした。
(発現が強い弱いは関係ない、何を基準に強いのか弱いのか意味があまり無いのでは?)

としか、言えないし、皆、言っていないと思います。

それが、実際のエンドにおけるタンパク質の機能と同じが違うかは
わかららない。

ただ、一過性に発現させた細胞で解析を行った結果、にすぎないのです。
ここで、これはエンドと同じがどうかを論じること自体があまり意味が無い気がします。

エンドでどうかというのは、あくまでプライマリーな細胞などで
きちんと解析した結果などでなければ、論じれないからです。

そういう意味で、
一過性に発現させる条件を、
>「トランスフェクションの効率」と「充分高い発現レベル」で系をoptimizeしました。

これが、当たり前であると思います、

(無題) 削除/引用
No.1335-8 - 2013/01/27 (日) 06:12:03 - Atail
追加の書き込みを見逃しておりました。遅くなってしまい申し訳ありません。

> ええと、分画はトリッキーなところがあるので、要注意だと思います。専門家なら別ですが。

実感しております。低張バッファで膨潤させるという最も一般的なプロトコルでやっておりますが、細胞によってはきれいな分画が出来なかったです。

> 細胞を固定して、蛍光染色が一番信頼できるでしょう。そのとき、目的の遺伝子を少なめにして、その代わりにベクターを多くします。(2-3段階、10分の1とか)

biochemicalな目的で細胞を使いたい場合は、使用する目的plasmidだけをトランスフェクションさせています。このときと同じ条件での局在を見たいので、目的遺伝子のGFPコンストラクトのみを細胞へ入れました(ベクターとのco-transfectionはしておりません)。ご指摘の点は、total DNA量は変えずにベクターを混ぜて、その比を振ることでdose responseを見るのかと存じますが、これは必要なことでしょうか。初歩的な質問で恐縮です。

> どうしてエンドの発現が極めて低く
> ウエスタンで検出できないようなタンパク質が
> どのようにして核に存在すると報告されているのでしょうか??
> (質問者さんの言い方では、その報告では
> 細胞質には無いと言っているようなと思わせる点も含めて疑問)

局在を見ている論文では、トランスフェクションかstable cell lineが用いられております。内在性のタンパクをウエスタンで見ている論文は殆ど報告されておりません。自分でも書き込みましたが、転写関連因子ですので、過去の論文ては何れも下流の遺伝子のmRNAを見ることで機能していることを保証しております。

> 一過性に発現させたものはもちろんのこと、
> ステーブルでも、もともと発現していない細胞で
> いくらモノを言っても、信憑性は高くないと思いますけど。
> その報告とやらがそのタンパク質の局在について教範になるのか
> を含めて、エンドの局在をきちんと見ないと。

ご指摘の通りです。市販の抗体で割と良く使われているものが3種類程度あります。何れもトランスフェクションさせたものは検出されますが、エンドのものは検出されません(この結果はコラボレーターのラボとも一致します)。エンドのものが、どんな細胞で、どんな条件下でどのぐらい発現しているのかを示すことを、最終的な目標の一つとしています。

(無題) 削除/引用
No.1335-7 - 2013/01/20 (日) 09:58:08 - 固定
ええと、分画はトリッキーなところがあるので、要注意だと思います。専門家なら別ですが。

細胞を固定して、蛍光染色が一番信頼できるでしょう。そのとき、目的の遺伝子を少なめにして、その代わりにベクターを多くします。(2-3段階、10分の1とか)

機能解析でも、同じことをやればいいでしょう。

>トランスフェクションの系を振っておくことは、皆様始めのうちにやられていることでしょうか。

それはケースによります。あなたの場合、今やるべきかもしれません。機能解析の系があるのなら。

(無題) 削除/引用
No.1335-6 - 2013/01/20 (日) 08:35:25 - う
すみません、すでに論じてるのかもしれませんが
読み取れなかったので質問です。

どうしてエンドの発現が極めて低く
ウエスタンで検出できないようなタンパク質が

どのようにして核に存在すると報告されているのでしょうか??
(質問者さんの言い方では、その報告では
細胞質には無いと言っているようなと思わせる点も含めて疑問)

その報告と

質問者さんが分画された結果の相違を我々はどう考えればいいのか
まずよくわかりません。

なので一般論を(主観かもですが)

一過性に発現させたものはもちろんのこと、
ステーブルでも、もともと発現していない細胞で
いくらモノを言っても、信憑性は高くないと思いますけど。

その報告とやらがそのタンパク質の局在について教範になるのか
を含めて、エンドの局在をきちんと見ないと。

(無題) 削除/引用
No.1335-5 - 2013/01/20 (日) 06:58:46 - Atail
> 経験的には、発現量に関わらずtransientに発現したものであれば、多くても少なくても同じような局在になります。ただ、一部の蛋白質は局在するために内在性の因子の結合が必要かなにかのため、少ない発現のほうが、全体としてはちゃんとした局在を示すことがあるので、少ない発現で見てみる価値はあるとは思います。
>
> それよりもtransientよりもstableにした方が、効率的に内在性の局在と同じように振る舞うことを経験しております。
> 内在性の抗体がどうしても手に入らないのであれば、stable発現の細胞株を作成することを僕は勧めます。

stable作製は何度かトライしているのですが、どうも腫瘍系細胞と相性が悪いようで、発現が無くなってしまうなどの問題がありました。現在線維芽細胞等でのコンストラクトに作り替えているところです。

> 実験にもよると思います。何が見たいのかなど。たとえば神経特異的な転写因子であっても、その活性を調べるためにそれが発現していないHEKを使ったりしますよね。一つ考慮に入れることは、その結果を違う角度で検証するのか、検証されているのかだとおもいます。

仰る通りに存じます。実は当該タンパクが転写関連因子で、下流の遺伝子の発現を見たところwtとmutantで結果が逆転するので、正しいものを見ているのかどうか考え始めた次第です。

> 免疫染色で核にだけ存在するようなタンパクでも、細胞質での役割がある事が分かってきている物もあります。p53は転写因子という観点で長年研究されてきましたが、ミトコンドリアにでの機能が示唆されています。そういう機能を見ようとすると過剰発現であっても、細胞質に明らかに存在するほどの量あってくれた方がアウトプットとして見易いです。

私にとって良い事例の一つになりそうです。やはり特定の細胞で行われた免染の結果だけを信じるのは危険なようですね。

> "endoの発現量は極めて低いのでウエスタンで見れません"というのは、サイエンティフィックには、”抗体の感度が低いのでendoの発現量は見れない”ということですか?その抗体で強くバンドが出るほど発現させれば、信用できるかというと個人的にはnegativeです。

市販の抗体でendoのものを釣っている論文は殆ど無く、精度を疑っております。同時に、そもそもタンパクとして不安定、おそらく低コピーで機能しているので、検出を難しくしています。

> endoの蛋白の機能がノックアウトなどである程度わかっていてそれを過剰発現を使って更に解析しているのですか?それならばまだいろいろとやりようがあるのでしょうが。

ノックアウトはされていますが、転写とは直接関係のない(かもしれない)機能に注目し、一から解析を行っているという感じです。転写のように単なるon, offでは無いかも知れないので、一過性発現で見れないのかもしれません。

皆様のコメントを総括するとやはりstableにすることは第一選択の一つなのですね。またDNA量依存的細胞内局在は今後のためにも一度データを取っておこうと思います。全てのコメントが大変勉強になりました。改めて感謝致します。

(無題) 削除/引用
No.1335-4 - 2013/01/15 (火) 22:41:53 - KY
経験的には、発現量に関わらずtransientに発現したものであれば、多くても少なくても同じような局在になります。ただ、一部の蛋白質は局在するために内在性の因子の結合が必要かなにかのため、少ない発現のほうが、全体としてはちゃんとした局在を示すことがあるので、少ない発現で見てみる価値はあるとは思います。

それよりもtransientよりもstableにした方が、効率的に内在性の局在と同じように振る舞うことを経験しております。
内在性の抗体がどうしても手に入らないのであれば、stable発現の細胞株を作成することを僕は勧めます。

(無題) 削除/引用
No.1335-3 - 2013/01/14 (月) 23:17:22 - おお
実験にもよると思います。何が見たいのかなど。たとえば神経特異的な転写因子であっても、その活性を調べるためにそれが発現していないHEKを使ったりしますよね。一つ考慮に入れることは、その結果を違う角度で検証するのか、検証されているのかだとおもいます。

免疫染色で核にだけ存在するようなタンパクでも、細胞質での役割がある事が分かってきている物もあります。p53は転写因子という観点で長年研究されてきましたが、ミトコンドリアにでの機能が示唆されています。そういう機能を見ようとすると過剰発現であっても、細胞質に明らかに存在するほどの量あってくれた方がアウトプットとして見易いです。

エンドが抗体で検出が難しいということですが、抗体の感度が十分でそれでも検出できないとするならば、もっと発現している細胞も探してみるといいかもしれません。そういう細胞ではそのたんぱく質が機能しているかのうせいがあるわけで、機能している時どの程度の発現量があるのか感触がつかめるかもしれませんし、KDの実験がしやすいです。発現してないものから発現させるという系と発現しているものからKDする系で両方で納得の結果が得られると心強いですから。

神経で発現する遺伝子を導入効率その他の理由で 3T3などに導入して見ていてそれなり納得できる過剰発現ができたと思っていたのだけど、いざマウスの脳からライセーとを取るとそれとは比べものにならないほど強く発現していたということもあります。

まあ、極端に過剰発現できる系と、よく発現している組織で見られるようなレベルの発現量が得られる系を持っておくといいかもしれません。もしSV0オリなどを利用している系を使っていらっしゃるなら、そうでない系を追加するといいかもしれません。また、それに加えてCMVではなくEFー1 Alphaなどそれほど強くない系もいいかもしれませんね。

あと、過剰発現の結果はアーティファクトの可能性があるのはたしかにそうですが、それ程悲観的に考える必要もないですよ。実験で過剰発現でしか見れないものでも、検証する術が今の段階で難しいだけかもしれませんし、そういう場合は過剰発現した系でこうなりましたと堂々と発表されると良いと思います。というのは研究とか数年で片付くもんでもないとおもいますし、発表があればいろんな人がそれぞれの得意な系で検証できる可能性もありますし。

まあ目的にもよると思いますので、それにあった判断ができればよいですね。

(無題) 削除/引用
No.1335-2 - 2013/01/14 (月) 22:25:35 - TK-1
所詮、過剰発現です。何か変化があれば本物かもしれませんし、ただのノンスペかもしれません。endoに対する抗体でendoとの量がかなり違うのであれば、、、、、です。せめてノックダウンしてみてください。

"endoの発現量は極めて低いのでウエスタンで見れません"というのは、サイエンティフィックには、”抗体の感度が低いのでendoの発現量は見れない”ということですか?その抗体で強くバンドが出るほど発現させれば、信用できるかというと個人的にはnegativeです。

endoの蛋白の機能がノックアウトなどである程度わかっていてそれを過剰発現を使って更に解析しているのですか?それならばまだいろいろとやりようがあるのでしょうが。

あとはstableで比較的発現量の低いクローンを取ってやるというのも一つかもしれません。それの方が後々の再現性という意味でも有利かと思います。

一過性発現における系の保証、細胞内局在 削除/引用
No.1335-1 - 2013/01/14 (月) 21:10:37 - Atail
解析対象タンパクをtransientに発現させております。

当該タンパクは核に存在すると報告されているのですが、分画してみると細胞質にも核にもそれぞれ同等なほど存在しています(endoの発現量は極めて低いのでウエスタンで見れません)。核に輸送されたものが機能していないとは限らないと思うのですが、ふだん細胞質にないものが大量に存在すると、細胞に何するかも分かりません。一過性発現の場合、使用するDNA量を振っているのを論文で度々見かけます。細胞内局在に関しても、使うDNA量を減らすことで発現量を下げれば、正しい局在が得られるのでしょうか。

この実験を始めた際、「トランスフェクションの効率」と「充分高い発現レベル」で系をoptimizeしました。具体的には10cmシャーレの系で5ug DNAを用い36時間発現させています。しかしこれが見たい現象を解析するのに適しているかを調べたことはありません。トランスフェクションの効率ではなく対象物の「機能」が見られるかどうかを指標として、トランスフェクションの系を振っておくことは、皆様始めのうちにやられていることでしょうか。

どうぞご教授頂ければ幸いです。

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