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抗体の腹腔内長期投与による影響 トピック削除
No.2317-TOPIC - 2013/08/22 (木) 17:18:54 - 抗体
ある中和抗体を8μg/g(体重)になるようにマウス腹腔内に打って
その効果を見るという実験をしています。

その中和抗体を打つと血球系細胞表面にある抗原(レセプター)と反応して
4日後くらいにはその抗原の発現していない細胞に置き換わります。
(そのメカニズムについてはここでは話題としません。)
つまり、この中和抗体を打ったマウスのある血球系細胞をその抗原
についてフローサイトで解析するとシフトしなくなります(各血球数は正常)。

その中和抗体は1週間効くので毎週決まった曜日に打ち続け、
3ヶ月後にサンプリングで来週その予定となっていました。
ですので採血して抗原が生えていないことを確認しようと
フローサイトを行ったのですが、ばっちりシフトしていました。
つまり中和抗体を打っていて消えているはずの抗原が生えていた
ということになります。

同僚が3週間は打ち続けたことがあり、その時点では抗原が生えていないのを
確認していたのですが、3ヶ月までは打ったことがありませんでした。
私も2回目の投与の数日後に一度チェックして消えているのを確認していました。
今思えば未知のタイムスパンだったため何度かチェックすべきだったとは思います。

抗体がラットモノクロだったのでマウス側でラットIgGに対する抗体ができてしまい、
効果がキャンセルされてしまったのではと予想していますが、
実際そういう事例(長期投与による免疫反応等)、論文等を
ご存知の方いらっしゃいましたらお教えいただけないでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.2317-11 - 2013/08/30 (金) 21:24:58 - 名無し
それってもしかイディオタイプ抗体とか言うやつかな?なんかに利用価値あるかも。

やはり 解決済み 削除/引用
No.2317-10 - 2013/08/30 (金) 15:15:53 - 抗体
皆様

目的の抗体を打ったマウス、ctrl IgGを打ったマウス、
なにも打っていないマウスから血清を採りました。
目的の抗体20ngをドットしてそれぞれの血清100倍〜5000倍希釈まで
ドットブロットを行った結果、目的の抗体を打った血清、ctrl IgGを打った血清
両方で5000倍までシグナルが見られました。
やはり抗体に対する抗体を作ったということになりますね。
知らないうちにラベルなしの二次抗体を作ってしまったようです・・・

ただ、他のグループが別の抗体を16week打って解析をしている論文が
あるんですよね・・・
彼らはちゃんとチェックしたんだろうかなどと思ったり・・・

とにかくご助言くださった皆様どうもありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2317-9 - 2013/08/23 (金) 15:57:15 - おお
>[Re:5] 抗体さんは書きました :

> AP様
> マウスの場合3週間くらいで免疫二次応答が起こるのですね。

この時期からラットneutralな抗体を多めに混ぜて打つと、ラットに対する抗体が中和されてってことはないか。。。

(無題) 削除/引用
No.2317-8 - 2013/08/23 (金) 14:51:23 - よっしー
はじめて聞きました.
そうだとすると,キメラマウスと同様な結果になるのですね.

巨核球に抗体が結合し,CDCによって細胞がバースト.
抗体が結合したレセプターの発現している断片のみがADCCで無くなり,
レセプターの発現していない細胞質成分のみ血小板として残る.ということなのですかね???
全くの想像ですが・・・

いずれにしても,抗体の投与はアジュバントも無く抗原性の低いタンパク質ですので,抗ラットIgG抗体は出来にくいとは思いますが,出来ていてもおかしくはないですね.

(無題) 削除/引用
No.2317-7 - 2013/08/23 (金) 13:57:55 - 抗体
よっしー様

ご心配いただきありがとうございます。
私の対象とする細胞は血小板なのですが、
ある種の血小板上のレセプターは、その中和抗体を投与すると
数時間から1日で血小板がほぼ消失し、3,4日後に血小板数が
回復したときに血小板上にはそのレセプターが発現していない
という現象が起こります。
つまり、抗体を打った数日後に血小板特異的なノックアウト状態を
作り出すことができるのです。
なぜこのような現象が起こるかという厳密なメカニズムは明らかに
なっていませんが簡易的にしかも時期特異的にノックアウト状態を
作り出せるということで血小板業界では知られた方法です。
私も初めて聞いたときには驚きました。

遺伝的には野生型なので抗体の効き目が切れれば野生型の血小板に
入れ替わっていくため連続投与が必要になるわけです。
周りには臨床系の研究者の方が多く、基礎系の私としては
そのメカニズムのほうが気になって仕方がない部分もあるのですが・・・

そういう意味で放射線骨髄キメラの代替法、簡易法として中和抗体の連続投与
という方法があるのです。

(無題) 削除/引用
No.2317-6 - 2013/08/23 (金) 11:22:43 - よっしー
レセプターのノックアウト細胞の移植マウスと,抗体投与マウスとでは全く違うと思うのですが,大丈夫なのかな???

目的が分からないので何とも言えませんが・・・

(無題) 削除/引用
No.2317-5 - 2013/08/23 (金) 10:50:02 - 抗体
mon様
そうですね。HAMA responseを考えればおそらく抗体ができてしまっている
のでしょうね。
今となってはなぜ思いつかなかったのか悔やまれますが、
同時並行で目的のレセプターをノックアウトした血球系細胞をもつ
放射線骨髄キメラマウス作っていたのでそちらをメインにしたいと思います。

よっしー様
来週頭にsacrificeするので原因を確認したいと思います。
ある意味、後に続かない実験なので
できるだけ簡易的にできそうなドットブロットで
抗体ができているか調べてみたいと思います。

AP様
マウスの場合3週間くらいで免疫二次応答が起こるのですね。
boosterのお話など大変勉強になりました。
ということは同僚のやっていた3週間では運よくギリギリOKだったけれど
それ以降も抗体を打ち続けていた私の実験では2ヶ月以上
効いていなかった期間があった可能性が大ということですね。
時間を要する実験だったのでショックは大きいですが、
代替の実験(上記の放射線キメラ)も組んでいたので
また3ヶ月ということにはならなくて済みました。

(無題) 削除/引用
No.2317-4 - 2013/08/22 (木) 19:06:26 - AP
その特定の実験系は良く解らんですが、免疫を考えればさもありなん。

マウスの免疫二次応答は最初の免疫から3週以降に起こりますので、抗体を作らせるとき、boosterは3週後位から注射するのが普通だと思います。

つまり、3週後で注射をやめてすぐにsacrificeするのと、それ以後も生かして注射を続けるのとでは、免疫系の相が全く違います。二次免疫応答によって抗体の量や結合力は飛躍的に上がっているでしょう。

(無題) 削除/引用
No.2317-3 - 2013/08/22 (木) 18:18:37 - よっしー
3ヶ月間打ち続けたことはありませんし,そのような実験の論文も見たことがありません.

予想される原因を確認するために,抗ラットIgG抗体を検出すれば良いのでは?
そのような実験を行っているラボであれば,すぐに出来るのではないでしょうか?

ADCCを起こしているわけですから,抗体が出来ていてもおかしくはないような気もしますが,どの程度の抗体価が上がっているかは全く想像がつきません.

(無題) 削除/引用
No.2317-2 - 2013/08/22 (木) 18:15:18 - mon
HAMA responseの方が有名で、論文は多数あります。
また3ヶ月も免疫しているような状況なので抗ラットIgG抗体が出来ているという抗体さんの推測が正しいと思いますが、実際にELISAを行ってみたほうが簡単・確実でしょう。

抗体の腹腔内長期投与による影響 削除/引用
No.2317-1 - 2013/08/22 (木) 17:18:54 - 抗体
ある中和抗体を8μg/g(体重)になるようにマウス腹腔内に打って
その効果を見るという実験をしています。

その中和抗体を打つと血球系細胞表面にある抗原(レセプター)と反応して
4日後くらいにはその抗原の発現していない細胞に置き換わります。
(そのメカニズムについてはここでは話題としません。)
つまり、この中和抗体を打ったマウスのある血球系細胞をその抗原
についてフローサイトで解析するとシフトしなくなります(各血球数は正常)。

その中和抗体は1週間効くので毎週決まった曜日に打ち続け、
3ヶ月後にサンプリングで来週その予定となっていました。
ですので採血して抗原が生えていないことを確認しようと
フローサイトを行ったのですが、ばっちりシフトしていました。
つまり中和抗体を打っていて消えているはずの抗原が生えていた
ということになります。

同僚が3週間は打ち続けたことがあり、その時点では抗原が生えていないのを
確認していたのですが、3ヶ月までは打ったことがありませんでした。
私も2回目の投与の数日後に一度チェックして消えているのを確認していました。
今思えば未知のタイムスパンだったため何度かチェックすべきだったとは思います。

抗体がラットモノクロだったのでマウス側でラットIgGに対する抗体ができてしまい、
効果がキャンセルされてしまったのではと予想していますが、
実際そういう事例(長期投与による免疫反応等)、論文等を
ご存知の方いらっしゃいましたらお教えいただけないでしょうか。

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