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immunohistoで定量ってどうっすか? トピック削除
No.5611-TOPIC - 2016/12/14 (水) 11:54:03 - IHC?
最近、同僚でIHCで定量すると言っている人がいます。
(再現性もとってない)その人のことは置いといてquantitative immunohistochemistoryでPubmedで検索すると600件ほど、2016年は32件ほど文献があります→DOI: 10.1038/modpathol.2016.176 とか

IHCって再現性の提示が常に投稿時にに求められるほど再現性がなくて
そういう意味では定性判断も微妙だし、局在を見る技術なので
定量という言葉には抵抗があるのですが、皆さんはどうでしょうか?

僕はWBやPCRすればいいだけじゃん、と思ってしまうのですが。。。

いろいろな意見を聞いてみたいと思い、質問してみました。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.5611-31 - 2016/12/22 (木) 12:36:32 - IHC?
>Rさん、おおさん

そうですね。
まさにおっしゃる通り言葉の揚げ足取りになっていると言われても
仕方ない部分かなと

Rさんの言っているように(qIHCと書いた論文が最近出てきたので)
お?、これまでの半定量以上の何かを実現したのか?と期待したところです
(たぶん冒頭にあげた論文はそう考えていてqIHCと言っているのだと思います)

qPCRが相対定量ではなく絶対定量になったのは
検量線濃度が既知でも未知でも結局同じ結果、単位としては/Refferenceになるからですよね(結果はわかりやすいようにさらに/Controlにしますが)。
検量線を引く限りにおいては従って絶対定量だというのが現在の考え方です。

免染の定量性、個人的には「半定量」と言ってほしいな
あるいは単位や定義を明確にしてほしいな、と思っているところですが
今後に期待!なのかなと思います。

そんなに再現性のある抗体が沢山市販されているのか
という点も今後を待ちたいところです

(無題) 削除/引用
No.5611-30 - 2016/12/19 (月) 22:20:37 - おお
IHCで定量というけど、蛋白定量とはIHCでは言わない。おそらく蛍光強度の定量(蛍光を使った場合)をするという意識で定量と言ってるのかなと思えてきました。結局それがタンパク量の半定量と言えるわけで。
と言うのは観察レベルではこのサンプルは染まりが強いから、その染まり具合を数値化するというのが実際だから。

(無題) 削除/引用
No.5611-29 - 2016/12/19 (月) 15:38:10 - R
物そのものをカウントするわけなければ、
絶対定量も相対定量も同じようなものだと思っています。
(コントロールを何に置くかの方が大事で、単位の問題にすぎない)

現在のIHCはどれも精度としては、
+, ++, +++程度で半定量の範疇だと思います。

qIHCと書いている方々は、
半定量を超える精度を得たと思っているか、
positive, negativeの定性ではないから定量としているくらいで、
そんなにquantitativeをこだわって使っているとは思いませんが。

IHCの精度については、皆さんそんなに認識にずれがあるとは思えません。

言葉のアヤに対する揚げ足取りに感じます。


>imaging TOF MS
には期待しています。

(無題) 削除/引用
No.5611-28 - 2016/12/19 (月) 15:16:28 - おお
言葉の定義は色々ありますけど、一つはQuantificationと蛍光強度の相対量やその他の数値化のときにも使います。これを全部定量と訳してしまっているのが原因かもしれません。ただ数値化は例えばコントロールに比べて形が細長いというときなどは細長さを定量するといってもあまり支障がないとは思えます。PCRはインターナルControからの相対的量を求めたりして何倍量あるかとか、測るばあいでもQuantitative PCR(qPCR) といってSemi をつけません。しいていえばRelative Quantificationでしょう。検量線も絶対量がわかっていない最も量が多いとみられるサンプルを使ったりすることがあります。

Relative quantificationをSemi-の中に入れている人もあるようですし、Semi-と付けば実測値と実際の値と直線関係になくても多い少ないと論じることができる程度のものをいうものだけを指すという人がいます。

むかし通常のPCRが半定量と言われたのはエチブロで染めたときバンドが現れる頃の量では直線性を失っている事がありえるからだと言うことだったのかもしれません。

言葉の定義でゴタゴタしてたということがわかりました。

(無題) 削除/引用
No.5611-27 - 2016/12/19 (月) 13:04:06 - IHC?
>PKさん
>1スライド内の100個の切片間での相対的な蛍光値の関係性が、3つのスライドで再現性を持って確認できれば、ある程度のことは言えるかと考えています

この部分なんですが、私はこういうのを「半定量」と表現するのではないかな、と思っていました(研究者によって言葉使いが変わると言われればそれまでですが)

MIQEガイドラインが出たときに一部の分生研究者から、検量線が濃度の分かっていないcDNAを使った場合も「絶対定量」になるって違和感がある、となったのと同じで(このサイトにも確かそういうトピックがありました)、今までsemi-quantitativeと言われていたqIHCが冒頭にあげた論文ではquantitativeになっていたので違和感を覚えたところです。

なので
>おおさん
>それ以外で定量ということがあります。それは言ってみれば数値化です。
については、やっぱりそれは半定量ではないのかな、と思ったりもします。

まぁ、半定量にしろ、定量にしろ、抗体とプロトコルに恵まれて、ブレはあるなかでの再現性(PKさんが言われるような、スライド毎の補正値)があれば、実験ツールの一つとして判断には使えるという点には合意です。

と考えるとPKさんの

>組織切片の免疫染色でなければアプローチできないサンプル、ターゲットの解析において、どのようにタンパク定量性を担保するのか、課題

についてはimaging TOF MSの進展を待つとして、「タンパク量」という言葉に囚われず、「リン酸化タンパク陽性細胞率」などのIHCの利点を生かす基準とそれを保証する“何か”(結局ここが一番悩ましそうですが、最低ラインとして外部標準がなくても再現性があれば許容されうる気がします)があれば、OKだろうなと思いました。

私の国会答弁もこれくらいにして、そろそろトピックを解決済みにします

いろいろなご意見ありがとうございました。大変、勉強になりました。

(無題) 削除/引用
No.5611-26 - 2016/12/18 (日) 05:15:36 - おお
あ、定量の話ですけで、タンパク量を図るのも定量ですが、それ以外で定量ということがあります。それは言ってみれば数値化です。あるもの集団(細胞とか)の形がコントロールに対して細長いとか、細胞が移動する方向に偏りがあるとか、そういうもので数値化することでより変化(違い)をわかりやすくするといったものです。

でIHCなどで例えば蛍光を使ったなら、定量と言うものの一つは何か比べたとき、染色された部分の蛍光強度が全体的に見てどちらかが高いとかそういった印象を数値化すると言うのが実際だと思います。

またムラですが、コントロールとテストのサンプル同じ頻度で起こるとすれば、統計的に処理が可能です。ノンパラになりますのでn多くいります。なにをnとするかで労力が変わってきますけど。

退色の問題があがってますが、確かにそれは悩ましい問題です。

(無題) 削除/引用
No.5611-25 - 2016/12/17 (土) 19:08:53 - PK
ポスドクさん

染色むらを完全に防ぐことは無理ですが、一次抗体を可能な限り希釈する事、二次抗体以降のバックグラウンドをきちんと抑える事により、ある程度減らせるような気がします。二次抗体以降のバックグラウンドが出ない条件をきちんと決められれば、染色むらの原因を一次抗体に帰する事ができます。その上で、一次抗体の濃度をできる限り下げてみてはどうでしょう? 一般論として、メーカー推奨の一次抗体濃度は高すぎると感じています。

組織切片上に陽性細胞がどのくらい存在しているかにもよりますが、DABなどを用いた免疫組織化学の場合、肉眼で着色が確認できるまで待ってしまうと、染色むらやバックグラウンドが出やすいように感じています。自分の場合、最初の条件設定で、DABの染色時間を決める(肉眼での判断ではなく、染色時間をあらかじめ振っておいて、最終的な染色結果によって判断する)ようにしてます。

(無題) 削除/引用
No.5611-24 - 2016/12/17 (土) 18:27:26 - PK
IHC?さん

ご指摘のとおり、現時点では蛍光の定量であって、タンパク量ではありません。ELISAで検定できるようなものであれば、そもそもELISAで定量すればよいと思います。組織切片の免疫染色でなければアプローチできないサンプル、ターゲットの解析において、どのようにタンパク定量性を担保するのか、課題ですね。頭が固いとは全く思いません。重要な問題と思います。

TMAの場合、例えば100個の切片がのっているスライドをtriplicateで準備して、それぞれを異なる日に染色した場合、スライド間での蛍光値(絶対値)はかなりぶれると思います。それでも、1スライド内の100個の切片間での相対的な蛍光値の関係性が、3つのスライドで再現性を持って確認できれば、ある程度のことは言えるかと考えています。定性的(2つの切片の比較で、どちらが高いか、といったレベル)な解析であっても、それを100切片まで増やせば、定性比較を順位列のような形に変換できる事になります。原理的には「タンパク定量」とは言えませんが、ある程度の説得力はあるように感じています。

(無題) 削除/引用
No.5611-23 - 2016/12/17 (土) 11:50:50 - ポスドク
> おおさん
>まあ私の国会答弁はこれ以上必要ないでしょう。
とありますので、返答はなくても良いのですが、テクニカルに私が出来ていない(かもしれない)と言われているので、それに対して。

>染まりムラがあるならその辺のテクニカルな部分で改善の余地があるのかもしれません。

現実問題として、私は全てのIHCでムラが出来るから定量は不可能だと思っています。それが染まりに起因するムラなのか、不可避なヘテロ状態に起因するものかどうかわかりませんが、必ず出来る。出来ない場合もあることを証明するならば、たった一つでも良いからそういう抗体なりIHCのプロトコロールなりの提示があれば十分な訳ですが、もしご存知なら教えていただけますか?

それと、そもそも、染まりムラだなこれは、ってどうやって判別するんでしょうか?染まりムラが余りに大きい場合(それが普通のようですが)に統計を駆使してデータを出すのは、間違った方向に結論を導く可能性が高いよう(ぶっちゃけ、恣意的に結果を誘導するのにつながるような…)に私は思うのですが…。

まあ、私の結論はおおさんも書かれている
>・いや、実際ブレまくるIHCを「定量」に使うってどうよ?
>ぶれまくって使えない系なら、使えないです。
これですね。

(無題) 削除/引用
No.5611-22 - 2016/12/17 (土) 10:29:29 - おお
>高価な機器を兼ね合いに出すのは申し訳ないのですが、上記TOF MS技術

MSは最初は定量する装置ではないということで随分攻撃されていたと思います。ただしいろいろな工夫で定量というのもありえるそうですが、最近の方法論まで把握しておりませんのでなんとも言えませんが、おそらくそういう手法を把握しておっしゃっていると思いますし、そういう意味ではできるんでしょうね。

・いや、実際ブレまくるIHCを「定量」に使うってどうよ?
ぶれまくって使えない系なら、使えないです。

・やってる人は理論的支柱をどう考えている?
本当にやるなら抗体の良し悪しや、実際にどの程度ぶれるか、ちゃんと把握しているべきでそこに自身があればやればいいと思いますが、抗体の良し悪しやぶれなどの程度を把握しないでやっていて信用できないデーターが世の中に結構あると言う人もいるわけなのでデーターを示したときそういうふうに取られないようにどうしたらいいのかというところが悩ましいところなのかもしれません。

・「定量」の意味するものが分からない
それは実験者が実験ごとに何を示したいかで決まると思います。

臨床における染色で定量と言う話がありましたが、これはもっと難しいと思います。Side by sideの実験が必ずしもできませんから。

実際に定量している方や、ほとんど信用できないが抗体が使える抗体なら定量はありとおっしゃる方もいますし、まあ私の国会答弁はこれ以上必要ないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.5611-21 - 2016/12/17 (土) 10:11:17 - おお
>なんですが、protein of interestが悪かったのか、同じtreatmentの細胞を2well準備してside by sideで染めても、その二つの間で0.3倍ー20倍位まで値がブレまくるために諦めました。

実際のデーターを見ないとよくわかりませんけど、染まりムラがあるならその辺のテクニカルな部分で改善の余地があるのかもしれません。細胞株を使うなら組織みたいにいろいろなタイプの細胞があるわけでないのですが、それでも細胞集団はいろいろな意味でヘテロでありますから、反応性が悪い細胞もいればそうでない細胞もいるかもしれません。そういう集団の中で統計処理をするのならばパラメトリックな手法は取らずにノンパラメトリックな方法論でやるのも手だと思います。またその実験がWBでやっても支障がないのならば、第一選択肢ではないとは言えるでしょう。WBに加えてあればより良いデーターである場合はあります。

>これは全然別の話じゃないですか?その転写因子の過剰発現は
出した例は確かにちょっと違うと言われればそうかもしれません。ただデーターは一つの実験系では物が言えないことのほうがおおいということです。例えばですね、興味ある蛋白をIHCでみていて、どう考えてもある細胞でよく染まると思えることがあったなら、これを素直に論文にしようとするならば、IHCでこのようなことが観察されましたと最初に図を持ってくる事になります。

>申し訳ありません。これ、もっと噛み砕いて説明していただけますか?
たとえば筋肉組織であなたの見たいものが分化した筋肉細胞でなくってMyoblastだったどうでしょう。分化した筋肉細胞の隙間にポツポツと点在していたりします。

ガンで誘導される新生血管をみたいなら、組織を取ったらほとんどの部分は血管じゃなくって癌です。

>タンパクは無理でしょうが、laser captureでそういう必要な形態の細胞だけ集めてaRNAを作ってPCRで比較、とかはいけるかもしれませんね。

そうですね。それは選択肢にいれて、自分の研究や環境などと照らし合わせて選べばいいと思います。マイクロダイセクションでRNAを見るの場合RNAのクオリティーのコントロールが難しいと聞きます。

(無題) 削除/引用
No.5611-20 - 2016/12/16 (金) 12:28:45 - IHC?
>PKさん

詳しい情報ありがとうございました。
まず、局在のMSはまだまだだと思います。分生学会の話はLC-MSの方です。すいません

細胞あたりの話になるのですね。
私の頭が固い部分はあるのでしょうが、
>検量線については
の部分が一番気になります。何の定量値なのか、という疑問に対してはIHCの定量値だ、という認識でいいでしょうか?
確かに初めにあげたDakoの文献も、ELISAとの相関を示してqIHCと言っていますし、この分野には最近そういう潮流がある、ということなのでしょうね

(無題) 削除/引用
No.5611-19 - 2016/12/16 (金) 11:27:03 - PK
IHC?さん

その学生さんがやっているのは、切片に散在する細胞における、リン酸化タンパクの定量になります。2種類のリン酸化タンパクと、ターゲットの細胞マーカー2種類を同時に染めているので、そもそも組織化学の手法ではできません。よって、定量性とは別の理由で、蛍光染色が必要になります。

直線性については、きちんと確認できていません。TSAをかませている時点で、一般に信じられている蛍光染色の直線性が失われている可能性があります。このあたりは今後の課題になります。まずは特異性の問題から、という方針です。

蛍光定量は、マーカー2種類で染まった細胞一個あたりで見る場合と、マーカーの一つが細胞膜タンパクなのでそのマーカーで囲まれた面積あたりで見る場合とあります。前者でやりたいと考えているようですが、切片なので必ずしも細胞の真ん中で切れているとは限らず、いろいろな断面になっているので、面積あたりにせざるを得ない面もあります。

検量線については、細胞あるいは面積あたりの定量になるので、陽性細胞の数を変えて混ぜても意味がありません(ここはウエスタンでの検量線との違いになります)。細胞あたりのリン酸化タンパク量を阻害剤で定量的に変化させて、ペレットにしてTMAに組み込むという考えもあり得ますが、細胞株であっても細胞間のばらつきが大きいので、難しいと思われます。これも今後の課題です。

海外なので分生は行ったことがないのですが、「タンパク定量の半分がMS」というのは、位置情報を必要としない、通常の定量的MSの事でしょうか? 位置(局在)情報をある程度の解像度で維持したイメージングMSとなると、まだまだかな、という印象なのですが、日本では結構進んでいるんでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.5611-18 - 2016/12/16 (金) 09:56:40 - IHC?
>PKさん
PKさんのお話、可能であればもっと聞きたいです

>DABなどの組織化学染色では「タンパク量」の定量は無理と思いますが
と書いてあることから想像するにその研究では「タンパク質の定量を行っている」ということかと思いますが、
・組織アレイ(TMA)の中に、強制発現系細胞を一定の割合で希釈したものなども含ませて定量できる範囲の直線性を取っているという感じでしょうか?
・定量の単位は基準となる強制発現系セル換算でcellsみたいなものになっているのでしょうか??
・これだと原理上DABでも行けそうですが、IFを選んだ理由ってあるのでしょうか?
不勉強のためTMA知らなかったのですが、今ググってみたら確かにこれは面白そうです


話はそれてFFPEからのPCRは、確かに論文上ではひどいものですが、あるラボでは殆ど生サンプルと変わらない正確な測定ができているのを確認したことがあります。そろそろ論文化するのではないかなと思っていますが
MSは確かにそうですね。機器も効果ですし、これからどれだけのデータが揃うかです
去年の分子生物学会とかだとシンポでは蛋白定量=半分くらいMS、半分くらいWBだったのですが、今年はどうだったんでしょう。。

(無題) 削除/引用
No.5611-17 - 2016/12/16 (金) 07:04:31 - PK
共同研究しているラボの学生さんが、組織切片のIHC(IF)で定量やってます。私も最初はかなり懐疑的で、プログレスレポートの度にいちゃもんをつける嫌な役回りだったのですが、今はもう少し楽観的な感じになってきてます。その学生さんの場合、
(1)自前で作成したTMAを用いて、一枚のスライド上でけりをつける。
(2)特異性をある程度確認できる(マウスであればノックアウトの組織を一緒にのせて検出閾値を設定する、リン酸化抗体であれば阻害剤処理による陰性コントロールをのせる、など)抗体を用い、ウエスタンでも特異性を確認する。
(3)検出系はTSAをかませて、自家蛍光との相対シグナルを上げる。
といった感じで進めてます。抗体の選択はかなり限定されますが、たまたま見ようとしている標的を認識する良い抗体があるので、そこそこ行けそうな感じになってきてます。

DABなどの組織化学染色では「タンパク量」の定量は無理と思いますが、陽性細胞の密度測定などならば、こちらの方が良いかもしれませんね。

既にいろいろご意見が出ていますが、例えば組織切片に散在している細胞での発現を見たい場合だと、LCMはちょっと厳しい気がしますし、FFPEからのRNAは個人的に「ちょっと考えものかな」と思っています(といいつつ、ISHの技術革新には興味があったりする矛盾もありますが)。ソートの場合も、組織をシングルセルにする処理の間に修飾が入りますし、染色からソートに持ち込む過程でも何らかの変化が加わる可能性がありますよね。何より、患者さんのサンプルなど、ソートに回すのが困難で現実的でない場合も多いですよね。MSイメージングがどこまで汎用化するかは興味がありますが、今のところ「まだまだこれから」といった感じですよね。

(無題) 削除/引用
No.5611-16 - 2016/12/16 (金) 00:41:33 - 直輝
IHCは局在を見る技術というのには同意で、定量するとしてもqPCRのデータ等とセットじゃないと信頼性が低いかなと思いました。

(無題) 削除/引用
No.5611-15 - 2016/12/16 (金) 00:37:35 - 直輝
蛍光を使った免疫染色は、バックグラウンドのシグナルが高くても、ゲインやコントラストを調整すれば、バックが少ない良い抗体&染色条件のように見えてしまいます。

IHCで定量するには良い抗体&染色条件であることが必須なので、それの確認が出来ない他人の蛍光IHCの定量データは殆ど信じられませんね。。。

DABの方がそういう誤魔化しがしにくいので、多少は信じるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.5611-14 - 2016/12/16 (金) 00:18:34 - IHC?
>ポスドクさん

laser captureについては蛋白もレーザーでFFPE切片から蛋白ぶっ飛ばして測るMALDI TOF MS技術がありますよね
私もやったことないですが、原理上完璧なin situな定量なのかなと

ところで話はそれますが、「0.3−20倍」ブレるって、ポスドクさんの意見に反して「あれ?良いほうなのでは?」と思いました
あと1オーダー下がってほしいけど、例えばPCRでもそもそも現存のRNA測定法は現状正確ではなく10倍のズレがある。と総説文献にも書かれていたりするので
理解しないでやっている人のPCR結果はそれこそ0.3−20倍はブレていると思います(実際まったく同じ実験やってる文献比べると3000倍−30倍FCズレてたりします)


>おおさん

高価な機器を兼ね合いに出すのは申し訳ないのですが、上記TOF MS技術でおおさんの言う10%細胞集団も細胞周期も可能なのかなと思うのですが、どうなんでしょう?

あとソーティングできる細胞集団ならソーティングしてプールしてWB

>定量しなくてもすべてのIHCがデーターとして示すのに欠陥があるという

この部分はそうですね。IHC抗体でWBして目的サイズにあれば特異性はまあOKだろう(抗体濃度とか違うけど)ってのが、一般的なので突っ込めないですね

でも一方でIHC単体で論文を書くことなど殆どなく、PCR、WB、IHCなんて組み合わせが一番多いことを考えると、「欠陥がある」からこそ1つのツールに過ぎないと思ったり

私が気になってる疑問点を挙げとくと

・いや、実際ブレまくるIHCを「定量」に使うってどうよ?
・やってる人は理論的支柱をどう考えている?
・「定量」の意味するものが分からない

でしょうか
そこらへんを色々な人から聞いてみたい感じです

(無題) 削除/引用
No.5611-13 - 2016/12/16 (金) 00:01:09 - IHC?
議題を挙げといてなんですが、最先端の方たちが集まってくるとついていけない自信があります。でも、答弁なり色んな意見が聞けるのは疑問を持っていた自分として嬉しいところですwありがとうございます

>emaさん
文献ありがとうございます。「DABのIHCに比べダイナミックレンジが広い」という結論には「従来の蛍光抗体法と較べてよ」と突っ込みたいところですが、面白いです

DABでできないかと考える人達は染色性の違いから離れるためにDensityではなく、面積使ってる文献が多い気がしますが(結局染色性違う以上主観的な部分から逃れられないと思ってます)、蛍光になるとDensityなのでまだ数値がマシかなという気がします

>Rさん
そうですね。臨床分野の人からの検討報告が多く、私はそれ故に「定量」って言葉に基礎・非臨床として違和感を持っている部分はあります(臨床での必要性は分かります)

臨床の人たちが言っているquantitativeって「目的の蛋白量の定量」ではなく、大雑把に言って「病気の重症度」の定量「性」、カテゴライズを指しているのではないかな?と
(Gradingしたデータの相関検定など統計的意味が不明ですが、まぁ「半定量」とボカしてもいいかも)

ちょっと話はそれますが、乳がんのIHC診断抗体をFDAに申請したDakoの製品説明書を見ても(これも病理によるGrading=主観作業が入るわけですが)結局臨床試験ではin situの方が予後予測が良く診断効果が高いので、なんだか抗体は商品を買う気がしない説明書になっています

いまはまだそこなのかなと。

開発中 削除/引用
No.5611-12 - 2016/12/15 (木) 13:11:16 - ema
http://www.konicaminolta.jp/about/research/technology_report/2014/pdf/11_goda.pdf
http://www.konicaminolta.jp/about/research/future/hstt/index.html
DABではなく、これは蛍光のパーティクル粒子ですが、電顕か何かで粒子測定でというのは見たことがあります。
どの技術にしろ、前処理等を精密にコントロールしないと比較できないですし、局在と定量が同一検体でできないことはあります。

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