| 
        | primerの3’末端の1塩基の違いだけでは、PCRは走ることが良くあります。 例えば、primerの3末3塩基がGAG-3’で鋳型の方が、NCC-5’であった場合、
 primerのAは無視されてと言うより、たぶん折れ曲がって走ったりします。
 この折れ曲がりは、primerだけで無く鋳型の方でも起きますので
 primerによるselective-PCRをやっていると、これらのデータは結構な頻度で見受けられます。
 
 これを防ぐためには、
 1. アニールの温度を上げる
 もしくは
 2. primerの濃度を段階的に下げていく、
 (primer濃度が下がると実効Tmが上がりますので、アニールの温度を上げたのと同じ効果があります。私は最近こちらを使います。)
 
 で解消できるときもありますが、可能な限り2塩基以上の違いで、
 primerもしくは鋳型が折れ曲がってもアニールしないように設計すれば
 望まない状態のPCR産物を得ることが防げます。
 |  |