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臓器からの脂質抽出 トピック削除
No.10067-TOPIC - 2021/11/24 (水) 13:41:42 - g
ラット肝臓中トリグリセリドを測定していますが、1〜3mg/g tissueとかなり低い値が算出されます。

測定はキット(トリグリセライド E-テストワコー)のプロトコルに従っているので、脂質の抽出に問題があると考えられますが、どこが原因かわかりません。(抽出後、総脂質としては約40mg/g tissueとれています。)
レベルの低い質問で大変恐縮ですが、改善点をご教授いただけますと幸いです。

【脂質抽出手順】
1.2mLチューブにラット肝臓約100mgを秤量する
2.1mLの蒸留水で2分間ホモジナイズする
3.1mLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
4.遠心分離(4℃、15000rpm、5分)
5.下層を新しい2mLチューブに移す
残部に400μLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
※2mLチューブのため、400µLの添加が限界
6.遠心分離(15000rpm、5分)
7.下層を先ほどのチューブに集める
残部に400μLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
8.遠心分離(15000rpm5分)
9.下層を先ほどのチューブに集め、溶媒を完全に飛ばす(減圧乾燥→窒素乾固)
10.100μLの2-プロパノールで溶解する
 
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(無題) 削除/引用
No.10067-17 - 2021/12/02 (木) 20:00:30 - G25
抽出スケールにたいして組織試料がオーバーロード気味のときなんかに、ペレットを溶解したときに白濁することはあります。脂質のせいというよりタンパク質などのキャリーオーバーが主だと思いますが。そして濁っていたとしても、オーバーロードなので当然ながら、TGアッセイはそれなりの高値が出ます(線形性はさておき)。

そもそも、TGアッセイはホモジネートに超音波をあてて脂質を乳化しただけのサンブル(タンパク質や糖質のアッセイを同時に行うため)でもworkするものですし、疎水溶媒に溶けている脂質も水系のアッセイ反応液に入れれば溶解度が下がるのは当然で(「ウェルあたり2μL、そして300μLの測定用発色試薬を分注していますが、わかりやすく白濁しています」←そういうことですね)、
それでもworkする系なのですから、問題があるとすればそこじゃないと思います。

(無題) 削除/引用
No.10067-16 - 2021/12/02 (木) 19:41:28 - あの
当方なら次のこと試します:

 TGの溶解度が高い溶媒(アセトンかヘキサン)を確認して、
 その溶媒が測定系に影響しない最終濃度を検討。
 それを基に一番最後の溶解やアッセイ用サンプル調整を検討。


なお、
濁ってるなら、当然、発色させる測定系なら、吸光度は減るでしょうね。
遠心で白濁物を沈殿させて除ければラッキー。

ちなみに
クロメタ抽出は、塩濃度か何かの影響で、上層と下層が逆転することが
あったように、おぼろげながら記憶しています。

そのため、書いているプロトコルのステップ5とか、
リスキーに感じます。

さらにもっと忘却の彼方から思い出すと、
肝臓の比重で脂肪肝の度合いは推定できるはず。
軽いほど脂肪肝。

(無題) 削除/引用
No.10067-15 - 2021/12/01 (水) 20:44:07 - g
重ね重ね失礼致します。

値が小さいことが未だ解決しておらず、脂質抽出手順を複数の先生方に確認して問題ないだろうのことでしたので、手順10の抽出した脂質を2-プロパノールに溶解させるところに絞って再度質問させていただきます。

乾固させた脂質が2-プロパノールに溶けにくく、ボルテックスや超音波等を用いて概ね溶けたと思っても液中でモヤモヤとしている感じがする上に、測定のためにプレートに分注した後、ウェル中で白濁しています。
(1ウェルあたり2μL、そして300μLの測定用発色試薬を分注していますが、わかりやすく白濁しています。白濁は発色試薬の酵素の影響かもしれませんが)

このように、脂質が2-プロパノールに完全に溶けていないことがTG値の小ささに繋がっていないかと疑っています。
実際は透けるくらい完全に溶けるものなのか、ある程度濁るものなのか、また溶解するコツ等ありましたら、ご教授いただけると幸いです。

(無題) 削除/引用
No.10067-14 - 2021/11/25 (木) 11:30:02 - g
qqさん

回答ありがとうございます。

仰るとおり、18時〜翌朝10時くらい絶食しています。
絶食により肝臓に蓄積されたTGが減少することは盲点でした。

しかし、文献を調べたところ60%ほど減少するようですが、それにしても少なすぎるような気がしました。
また、多くの文献で解剖前に絶食しているようなので(絶食時間は異なるかもしれませんが)、それだけの影響では無いような気もして、悩ましいです。

(無題) 削除/引用
No.10067-13 - 2021/11/25 (木) 11:21:39 - g
TSさん

回答ありがとうございます。

ボルテックスは液がきちんと混ざるように確認しながら行い、ボルテックス後の液は層が分かれていない(全体が同じ色をしている)ので、撹拌できていると考えています。

しかし、操作のちょっとした違いで失敗が生まれることもありますので、確認していただきありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.10067-12 - 2021/11/25 (木) 10:41:23 - qq
あなたの使っているラットは一晩絶食しているのではないでしょうか?
絶食ラットであれば、VLDL合成も落ちている(?)だろうし、カイロミクロンも入ってこないでしょうから、1-3mgTG/g-tissueで結構なのではないかと思います。
TGが40% of total lipidsの条件を見直してみられると良いかと思います。

(無題) 削除/引用
No.10067-11 - 2021/11/24 (水) 21:16:21 - TS
長いので全部読めてませんが。

ボルテックスは大丈夫ですか。
フォルチやブライダイヤーのような液―液抽出の時、わたしは必ずガシャガシャと上下に強く攪拌です。
ボルテックスだと2層が分かれたまま回転しているだけになりませんか。

皆さんボルテックスでうまくいっているなら見当はずれでしょう。

(無題) 削除/引用
No.10067-10 - 2021/11/24 (水) 19:46:21 - g
G25さん

2-プロパノールは今回の原因にはならないのですね。早とちりしました。

仰るとおり、遠心分離前のチューブには2.5mLのクロロホルム、2.5mLのメタノール、2.25mLの蒸留水(ホモジネート分も含む)が入った状態で、1回の遠心分離で得られた下層から抽出しました。
例えば、肝臓量を1/2にしてみる、などでしょうか。
肝臓の場合の下限量をご存知でしたら、併せてご教授いただけますと幸いです。

(無題) 削除/引用
No.10067-9 - 2021/11/24 (水) 19:26:50 - G25
酵素法によるTG測定で、スタンダート基質の希釈列を2-PrOHありなしで比較したことがありましたが、私が見た限りでは1/10 vol程度までの2-PrOHの持ち込みは測定値に有意な影響を与えませんでした(wakoのキット使用)。

古い2-PrOHが問題なのは(TGと無関係な過酸化物の存在により)異常な高値がでることなので、収量が低く見積もられるという原因にはなりません。

>Bligh & Dyer法を試したときも、100mgの肝臓に1mLの蒸留水を加えたホモジネートを用いたのですが、測定結果は改善されずでした。

相分離のためにあとから添加する水を含まず1 mLだとクロロフォルム、MeOHそれぞれ2 mLくらいになると思いますが、それくらいあれば、まずまずというところ。しかし、高脂肪のサンプルだと、それでもきついかも。
私としてはクロロフォルム2 mL使用する系で100 mgサンプルというのは上限の目安で、オイリーなサンプルだったらもっと減らすこともあります。

(無題) 削除/引用
No.10067-8 - 2021/11/24 (水) 18:36:55 - g
あのさん

回答ありがとうございます。

確かに、2-プロパノールの影響は確認できていません。
2番目に回答してくださったG25さんも、古い2-プロパノールは影響すると仰っているので、すぐに検量線を確認してみます。

(無題) 削除/引用
No.10067-7 - 2021/11/24 (水) 18:31:03 - g
G25さん

回答ありがとうございます。
理由とともにわかりやすく説明してくださり大変勉強になっております。


おっしゃる通りFolch法がベースで、教授との相談の上このプロトコルになりました。

Bligh & Dyer法を試したときも、100mgの肝臓に1mLの蒸留水を加えたホモジネートを用いたのですが、測定結果は改善されずでした。これも、とにかく100mgの組織に対して最初に添加するクロロホルム-メタノールの量が少なすぎるということでしょうか。

チューブはプラスチック製です。酵素法でTGやコレステロールを測定するのですが、ガラス製も検討してみます。

2-プロパノールが古い可能性は十分あります。新しいものを購入してもらうことも検討したいです。

また、質問を重ねてしまうのですが、
一度クロロホルム-メタノールでホモジナイズしたときに、ホモジナイザーの刃に肝臓片がたくさんくっついてしましたが、これは問題ないのでしょうか。
(ポリトロンホモジナイザーを使用しています)

(無題) 削除/引用
No.10067-6 - 2021/11/24 (水) 18:06:14 - g
qqさん

回答ありがとうございます。

> 1) 手順9の乾燥チューブの重量(- tube)は、4mg程度あるのでしょうか?
はい、チューブの重量を差し引いて3〜5mgあります。

> 2) そこには総脂質があると思いますが、トリグリセリドは何%程度あるだろうと考えているのでしょうか?
文献によると、40%前後あるかと想定しています。

> 3) ラットの飼育条件で脂肪肝にしたりできるのではないかと思いますが、あなたの使っているラットはどうなっているのでしょうか?
通常の固形食で飼育しているため、脂肪肝にはなっていないと考えています。(実際に切片を見たわけではありませんが、、)
今後、通常のラットと脂肪肝のラットで測定する予定で、その準備段階として通常のラット肝のみで測定しています。

(無題) 削除/引用
No.10067-5 - 2021/11/24 (水) 17:46:06 - あの
一番最後の2プロパノールは、測定系に悪影響しないことは確認してますか?

たとえば
測定キットの濃度スタンダードに2プロパノール添加して、
無添加のスタンダードを基に算出される濃度は期待値通りか?

また
プロパノール添加のスタンダードと、無添加のスタンダードの
濃度吸光度グラフは、パラレルか?

(無題) 削除/引用
No.10067-4 - 2021/11/24 (水) 17:41:03 - G25
抽出プロトコールの出典はわかりますか?
見なれぬ方法なので。
Folch法がベースかなとも思いますが。

まず、100 mg組織、しかも脂質の多い肝臓にそのスケールは小さすぎると思います。低収量の一番の原因はそこじゃないでしょうか。

Bligh & Dyer法の経験から考えて、クロロフォルムだけで2 mL以上入るくらいのスケールは欲しいところかと。無理ならサンプル量を減らしましょう。


水でホモジナイズ始めているのは、同時にタンパク質量の定量なども考慮しているからでしょうか。脂質抽出メインなら、いきなり有機溶媒でホモジナイズ、vortexして、相分離のための水はあとから加えたほうが良いと思います(水が組織片に有機溶媒が浸透するのを妨げるので脂質抽出効率が落ちる)。Folchのオリジナルではそのようになっていたと思います。

あるいはBligh & Dyer法やMatyash法なら、水でホモジナイズしたところに有機溶媒を加えても相分離しないため、シームレスに有機溶媒が織片への浸透し、そののちに水などを足して加えて相分離させるので、特にホモジナイズを水系で初めたいときにはFolchより優れていると思います。

ちなみに2-mLチューブしか無いってのはプラスチック製のチューブですか?
でしたら、ガラス製のにしたほうが良いです。
核酸実験なんかで有機溶媒で抽出することがあっても有機溶媒相は捨てて水槽だけ使うから良いけど、脂質抽出では有機溶媒は脂質と同時にプラスチックの成分も一緒に抽出されてしまいますから。酵素法で中性脂質を定量するくらいなら問題ないかもしれないけど。
なお、溶解する2-PrOHは古いものを使わないように注意しましょう。酵素法による定量は、基質から発生させた過酸化物によって引き起こされる呈色度を測りますが、2-PrOHは酸化や光化学反応で色反応の基質となる過酸化アセトンを生じます。

(無題) 削除/引用
No.10067-2 - 2021/11/24 (水) 17:24:46 - qq
私はラット肝のTGを測定したことはないので、素人ですが、
1) 手順9の乾燥チューブの重量(- tube)は、4mg程度あるのでしょうか?
2) そこには総脂質があると思いますが、トリグリセリドは何%程度あるだろうと考えているのでしょうか?
3) ラットの飼育条件で脂肪肝にしたりできるのではないかと思いますが、あなたの使っているラットはどうなっているのでしょうか?

臓器からの脂質抽出 削除/引用
No.10067-1 - 2021/11/24 (水) 13:41:42 - g
ラット肝臓中トリグリセリドを測定していますが、1〜3mg/g tissueとかなり低い値が算出されます。

測定はキット(トリグリセライド E-テストワコー)のプロトコルに従っているので、脂質の抽出に問題があると考えられますが、どこが原因かわかりません。(抽出後、総脂質としては約40mg/g tissueとれています。)
レベルの低い質問で大変恐縮ですが、改善点をご教授いただけますと幸いです。

【脂質抽出手順】
1.2mLチューブにラット肝臓約100mgを秤量する
2.1mLの蒸留水で2分間ホモジナイズする
3.1mLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
4.遠心分離(4℃、15000rpm、5分)
5.下層を新しい2mLチューブに移す
残部に400μLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
※2mLチューブのため、400µLの添加が限界
6.遠心分離(15000rpm、5分)
7.下層を先ほどのチューブに集める
残部に400μLのメタノール:クロロホルム(1:2)を加え、2分間ボルテックスする
8.遠心分離(15000rpm5分)
9.下層を先ほどのチューブに集め、溶媒を完全に飛ばす(減圧乾燥→窒素乾固)
10.100μLの2-プロパノールで溶解する

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