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免疫沈降とPull down assayで使うタグ トピック削除
No.10408-TOPIC - 2022/04/20 (水) 01:09:58 - ybd
哺乳類のタンパク質に結合する新規分子の同定を目指しています。

そのタンパク質の結合タンパク質の同定に関する文献を調べると、20年前に複数報告されていて、GSTタグ標識したタンパク質(つまり大腸菌で発現させたということだと解釈しています)と哺乳類の培養細胞でpull down assayして、特定の1つのバンドを切り取って、Mass spectrometryしているのですが、質量分析が発達した今の時代で新たに結合タンパク質を同定したいと考えています。

何故か研究報告はGSTタグに集中していて、flag等は使われていないのですが、これは時代背景的にflag tagがメジャーではなかったからなのでしょうか。もちろんFlagで凝集が起こるなども否定はできませんが、時代背景が自分では調べられません。

また、20年前の研究が大腸菌の発現系を使っていたなら逆にFlagタグでやればタンパク質修飾も加味した結果が得られるのではとも期待ています。

また、Flag等を使えば、タンパク質精製というステップを挟まずに実験を行える点でもショートカットできます。

どなたか、GSTタグとFlagタグのメリット、デメリット、および時代の変遷等アドバイスいただけないでしょうか。とりあえず、GSTタグのデメリットは、大腸菌タンパク質が残存したり、構造が大きいことは分かっていていますが、20年前にGSTタグが頻用されているから、Flagに踏み切れません。
 
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(無題) 削除/引用
No.10408-8 - 2022/04/20 (水) 14:03:06 - G25
おそらくGSTが使われている実験はpull-down assay、つまりin vitroで形成したタンパク質複合体をタグのアフィニティーで釣り上げる方法ばかりかと思います。
あなたがやろうとしているのは、細胞内でタグ付きのタンパク質を発現させて、複合体をタグで釣り上げようとしているように読めます。

局在性や外来性のタンパク質を細胞内で発現させたときのストレス応答などが関係ないpull-down assayと、細胞内で外来性のbaitタンパク質を発現させる実験を同列に考えちゃいけません。細胞内で発現させるならタグペプチドの影響を極力抑える必要があるので、GSTタグのような大きなものは候補に入らず、最小のペプチドで済むエピトープタグを選ぶのが妥当でしょう。

(無題) 削除/引用
No.10408-7 - 2022/04/20 (水) 13:12:53 - ybd
実際には、細胞膜貫通タンパク質の細胞質ドメインになります。今のところ、膜貫通部分は含まない方が実験が上手く行くのではと思っていますが、どうなんでしょうか。

2つコンストラクトを作ってみてもいいのですが、細胞外は長いので、full lengthではやらないつもりです。

(無題) 削除/引用
No.10408-6 - 2022/04/20 (水) 10:19:54 - み
>[Re:4] ybdさんは書きました :
> 目的のタンパク質は、80aaほどの小さなフラグメントを考えています。
> 小さなフラグメントと小さなflag tagの組み合わせって問題無いでしょうか?実験上の問題がないか、少し気になっています。GSTだと分子量が大きいのです。

僕なら80a.a.のbaitにデカいGSTは敬遠するかな。
デカいGSTが立体障害与えそう。
GSTは可溶化しやすいし収量も得やすく、さらにGlutathionカラムだけでも精製度高いから多用されてきたのだと思う。

哺乳類細胞にbaitを発現させて内在性の結合蛋白釣る場合、baitは全長でやるのが第一選択肢だと考えています(Baitの性質にもよるけど)。
80a.a.のフラグメントがしかるべき細胞内局在(結合相手が存在する部位)を示すのでしょうか?
例えば本来、細胞膜直下で機能する蛋白を研究しているにも関わらず、80a.a.が核内に異所的にtransportされてしまったら目的は達成されない。
蛋白抽出したあとin vitroで再び出会う可能性は否定しないけど、そういう類で同定されてくる者はartifactの可能性の方が高い。Baitによってはそのようにアグって種々の蛋白を共沈させてさらに感度が良くなったマス解析で数十数百という候補が挙がってくる。

一長一短だし内在性蛋白では量的に苦しい場合、GST-fusionをbaitに組織・細胞抽出物をバッチ法でやる手も当然ありなんだけど、in vitroで結合関係が再構築される類の関係性なのかによるわな。

(無題) 削除/引用
No.10408-5 - 2022/04/20 (水) 09:32:02 - G25
抗FLAG抗体は高価だったので、量が必要なpreparativeな実験には敬遠されたから。

(無題) 削除/引用
No.10408-4 - 2022/04/20 (水) 03:27:59 - ybd
そうなるとやはり、GSTタグ付きのタンパク質と哺乳類細胞のcell lysateをmixして、pull down assayをするよりも、Flagタグ付きタンパク質を哺乳類細胞に直接強制発現させて、免疫沈降でbeadsで落としてきても問題なさそうですね。

複数の論文が、GSTタグ付きのタンパク質で攻めているので、何かFlag等のタグでは駄目な理由があるのかとも思っていました。

ちなみに追加の質問になってしまうのですが、目的のタンパク質は、80aaほどの小さなフラグメントを考えています。

小さなフラグメントと小さなflag tagの組み合わせって問題無いでしょうか?実験上の問題がないか、少し気になっています。GSTだと分子量が大きいのです。

(無題) 削除/引用
No.10408-3 - 2022/04/20 (水) 02:34:13 - おお
20年前となると、MSやMS機器、解析ソフトも発展途上でこの頃急速に改良、改善されつつあるところだったように思います。そんななか、おそらく当時Pull downしSDSPAGEで明らかに存在するものを結合するタンパクとして解析するのがわかりやすかったのだと思います。要するにPull downしたたんぱくをそのままLCーMSにかけて、おびただしい量の検出できたペプチドからタンパク質を同定するというソフトを使うというのが(発達段階などの理由も手伝って)まだ躊躇されていた頃かなとなんとなく思います。

そういう状況でリコンビナントたんぱくであればEndogenousや強制発現よりも大量のたんぱくを用意することが出来るだろうし、それを使ってPull downするわけだからLysateもたくさんのっけることが出来るでしょう。
たとえば300ugぐらいのリコンビナントを使って組織から1mg以上のLysateを使うとか、細胞にOverexpressionしてできる量よりはるかにスケールUpができるでしょう。そういう状態ならSDSPAGEで流してCBB(場合によっては銀染色)で確実にスペシフィックと思われるバンドを解析するのが容易です。

なのでFLAG抗体が適さないからMSの解析で使われなかったようには思いません。まあ気になるならHAにしろMycにしろ選択肢はある訳ですし。もちろん感度が良くなりOver expressionからIPしてかなりのたんぱくが検出できるとしても、Pull downして得られたたんぱく質の量が多いほうがいいということに関してはそうだと思います。

そんなふうに思います。

(無題) 削除/引用
No.10408-2 - 2022/04/20 (水) 02:12:43 - み
あなたのベイト蛋白に関する状況は知りませんが、一般的にはflagやHAタグなどで幾らでも成功例はあります。20年前からtandem tagが流行りだしています。tandemでやらなくてもsingleでも成功しています。

免疫沈降とPull down assayで使うタグ 削除/引用
No.10408-1 - 2022/04/20 (水) 01:09:58 - ybd
哺乳類のタンパク質に結合する新規分子の同定を目指しています。

そのタンパク質の結合タンパク質の同定に関する文献を調べると、20年前に複数報告されていて、GSTタグ標識したタンパク質(つまり大腸菌で発現させたということだと解釈しています)と哺乳類の培養細胞でpull down assayして、特定の1つのバンドを切り取って、Mass spectrometryしているのですが、質量分析が発達した今の時代で新たに結合タンパク質を同定したいと考えています。

何故か研究報告はGSTタグに集中していて、flag等は使われていないのですが、これは時代背景的にflag tagがメジャーではなかったからなのでしょうか。もちろんFlagで凝集が起こるなども否定はできませんが、時代背景が自分では調べられません。

また、20年前の研究が大腸菌の発現系を使っていたなら逆にFlagタグでやればタンパク質修飾も加味した結果が得られるのではとも期待ています。

また、Flag等を使えば、タンパク質精製というステップを挟まずに実験を行える点でもショートカットできます。

どなたか、GSTタグとFlagタグのメリット、デメリット、および時代の変遷等アドバイスいただけないでしょうか。とりあえず、GSTタグのデメリットは、大腸菌タンパク質が残存したり、構造が大きいことは分かっていていますが、20年前にGSTタグが頻用されているから、Flagに踏み切れません。

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