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HPLCの分析について トピック削除
No.1083-TOPIC - 2012/10/31 (水) 17:44:54 - ぱるる
HPLCを用いた分析で非常に困っています。
初心者プラス化学屋ではないのでこのような分析実験に慣れていないため素晴らしい研究者が集うこの場をお借りして質問を投稿させていただきました。

分析目的としては、細胞内のS-アデノシルメチオニンとその代謝産物であるS-アデノシルホモシステインの濃度を測定したいと考えています。大学に設置されているSHISEIDOのNanoSpaceを用いて分析を何度かしているところです。この分析を行うに当たって、参考論文としてCytokine 28(2004) 214-223"Modulation of endotoxin...." Zhenyuan Song et al.のHPLCによるS-アデノシルメチオニンのアッセイ法に則って分析しているところです。この論文においてはRAW cellを5*10^5 cells/mlの密度でcultureして実験を行っているのですが、私の実験ではMEF(mouse embryonic fibroblast)中の濃度を調べたいと考えています。条件としては1*10^5 cells/mlを24well plateの1wellにplatingし、24h後にS-アデノシルメチオニン合成酵素の阻害剤であるシクロロイシンを濃度を振って投与し、24h後に細胞をトリプシンで剥がし、PBSでsuspend後遠心して、Cell pelletを4%のメタリン酸で溶かし遠心後に回収した上清をfiltarationしたものをHPLCサンプルとして測定に用いました。
最初にStandardとして、SIGMA-ALDRICHより購入した、S-(5'-アデノシル)-L^メチオニンヨージドとS-(5'-アデノシル)-L-ホモシステインをそれぞれ、HPLC用蒸留水と0.01NHClで溶かし機器にかけたところ、254nmの波長でそれぞれ、100pmol/μlで保持時間7.5min,6minに2000mAUにピークの先端が届くくらいの波形を確認しました。溶離液の組成は40mM Ammonium phosphate,8mM Heptane sulfonic acid,6% Acetonitorileを全量1Lになるよう作製しました。(全てWakoからHPLC用を購入) カラムはMGVのカラム直径2mm,カラム長150mmを用いています。 しかし、Standardも4%メタリン酸で調整する必要があるとのことなので、再度作製し直したそれぞれのStandard溶液を測定すると、保持時間7.7に小さなS-アデノシルメチオニンのピークが、8min付近に大きくS-アデノシルホモシステインのピークが出たのですが、保持時間がメタリン酸で調整すると変化していることと、二物質間で保持時間が重なっていることが現在の懸念材料となっています。
細胞からのHPLCサンプルの測定では、保持時間7.8minに少し山なりのピークが一つ小さく出たのですが、これをS-アデノシルメチオニンとS-アデノシルホモシステインのどちらとも認識することができませんでした。保持時間のズレは溶離液の劣化(作製後4℃で1カ月保存)も原因の一つだと思いますが、細胞内の濃度を測定するには細胞数自体が少ないということも考えられるのでしょうか?
また定量するためにはBCA法などによりサンプル間の蛋白質濃度を揃える必要はやはりあるのでしょうか?
定量のための検量線はStandardの濃度を横軸、それぞれのピークの面積を縦軸にした絶対標準法でも差支えないでしょうか?多くの参考論文では内部標準物質であるS-アデノシルエチオニンと言う物質をStandard及びサンプルに一定量加えた方法をとっているのですが、この物質が手に入らなかったので前者の方法で検量線を書こうと考えています。


細々とした質問内容を稚拙な文章で書いてしまい申し訳ありません。
何分、HPLCを使用することが初めてで条件検討や、各種試薬の適切な選択法なども慣れていないため是非とも適切な測定条件がございましたら、ご教授の方よろしくお願いします
 
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(無題) 削除/引用
No.1083-6 - 2012/11/01 (木) 10:11:39 - ~
>やはり大きな意味合いをもっているのでしょうか?
そもそも分析方法が書かれた論文も読めていませんので、その分析での意味合いは全くわかりません。
ただ、他の測定法が報告されていないのでしたら、一から立ち上げるのはやめておいたほうがいいと思います。

>内標はHPLCにかける前に同濃度で加えているみたいですが
このタイミングで入れているのであれば、分析装置が不安定な時代の名残だと思います。
(打つ直前に何らかの試薬で反応させたりはしていませんよね。それがあれば、反応効率を見ているのかもしれません)
標品とサンプルを複数回測定して繰り返し精度を見ておけば、内部標準はなくても問題はないと思います。

HPLCの分析について 削除/引用
No.1083-5 - 2012/11/01 (木) 02:47:13 - ぱるる
チオール様 ご回答ありがとうございます。

このような面白い検出試薬があることを知れて勉強になりました。
このABD-Fはチオール基にラベルされるようなので、チオール基がアデノシル基で修飾された目的物質には残念ながら使用できないと考えられます。
調べてもらいありがとうございました。今後の実験の参考にさせていただきます!

(無題) 削除/引用
No.1083-4 - 2012/10/31 (水) 20:03:37 - チオール
もしHPLC用の蛍光検出器があるなら、チオール基の蛍光誘導剤であるSBD-FやABD-Fを使えないでしょうか?血清中のシステインやホモシステインは高感度に測定できるようです。


http://dominoweb.dojindo.co.jp/goodsr7.nsf/View_Display/A016?OpenDocument

HPLCの分析について 削除/引用
No.1083-3 - 2012/10/31 (水) 19:43:58 - ぱるる
~様 迅速でご丁寧な御回答大変ありがたく思います。

>ブロードなピークなのか、ベースラインがドリフトしているのでしょうか。
もし、移動相にグラディエントをかけているのであれば、勾配を変えることで分離がよくなるかもしれません。
 一方がブロードで一方のベースラインが上がって安定していない状況です。移動相にグラジエントをかけることで極性を変化させて分離度をあげるということですね。それは試すべきですね。ただ、蒸留水とHClでそれぞれのStandardを溶かした時はピークがきっちりと別れており、シャープな波形だったので、メタリン酸の影響も考慮しなければいけないと感じております。
そもそもメタリン酸はキレート効果がり、尚且つ酸性条件下で安定な物質を安定化させる溶媒だと捉えているのですが、やはり大きな意味合いをもっているのでしょうか?

>それぞれのスタンダード(濃度薄め)と混ぜて打ち、ピークが大きくなるかまたは二つのピークが出てくるかを見ることで、どちらの物質であるかを判定することができるかもしれません。
 確かにそれぞれの物質を混ぜてみないことにはわかりませんね。うかつでした。。。。


>内部標準法の標準物質をどこで入れているのかが分かりませんが、絶対標準法で問題のないデータが出せるのであれば、内部標準法は必要ないでしょう。
内標はHPLCにかける前に同濃度で加えているみたいですが、記載されている物質を業者に問い合わせてみたところ存在しないとの回答でした(笑)

(無題) 削除/引用
No.1083-2 - 2012/10/31 (水) 18:53:47 - ~
元の論文がライセンスの都合で読めませんが。

>保持時間がメタリン酸で調整すると変化していることと、二物質間で保持時間が重なっていることが現在の懸念材料となっています。
溶媒でRTが変わることはよくありますが、2物質でピークがかぶってしまうのは困りものですね。
0.3 minあればそれなりにピークが分かれると思いますが、ブロードなピークなのか、ベースラインがドリフトしているのでしょうか。
もし、移動相にグラディエントをかけているのであれば、勾配を変えることで分離がよくなるかもしれません。

>保持時間7.8minに少し山なりのピークが一つ小さく出たのですが、これをS-アデノシルメチオニンとS-アデノシルホモシステインのどちらとも認識することができませんでした。
それぞれのスタンダード(濃度薄め)と混ぜて打ち、ピークが大きくなるかまたは二つのピークが出てくるかを見ることで、どちらの物質であるかを判定することができるかもしれません。

>細胞内の濃度を測定するには細胞数自体が少ないということも考えられるのでしょうか?
細胞数が多ければ、回収される物質も多くなりますので検出しやすくなるでしょう。
特別に高い試薬がないのでしたら、予備検討としてスケールを上げてみてはいかがでしょうか。

>また定量するためにはBCA法などによりサンプル間の蛋白質濃度を揃える必要はやはりあるのでしょうか?
細胞数あたりのたんぱく質量が変わらないことを示すのは難しいと思います。
プレート間の細胞数が全く同じであることを予備検討で調べておけば、細胞数で調整したデータが得られるでしょう。

>定量のための検量線はStandardの濃度を横軸、それぞれのピークの面積を縦軸にした絶対標準法でも差支えないでしょうか?
内部標準法の標準物質をどこで入れているのかが分かりませんが、絶対標準法で問題のないデータが出せるのであれば、内部標準法は必要ないでしょう。

HPLCの分析について 削除/引用
No.1083-1 - 2012/10/31 (水) 17:44:54 - ぱるる
HPLCを用いた分析で非常に困っています。
初心者プラス化学屋ではないのでこのような分析実験に慣れていないため素晴らしい研究者が集うこの場をお借りして質問を投稿させていただきました。

分析目的としては、細胞内のS-アデノシルメチオニンとその代謝産物であるS-アデノシルホモシステインの濃度を測定したいと考えています。大学に設置されているSHISEIDOのNanoSpaceを用いて分析を何度かしているところです。この分析を行うに当たって、参考論文としてCytokine 28(2004) 214-223"Modulation of endotoxin...." Zhenyuan Song et al.のHPLCによるS-アデノシルメチオニンのアッセイ法に則って分析しているところです。この論文においてはRAW cellを5*10^5 cells/mlの密度でcultureして実験を行っているのですが、私の実験ではMEF(mouse embryonic fibroblast)中の濃度を調べたいと考えています。条件としては1*10^5 cells/mlを24well plateの1wellにplatingし、24h後にS-アデノシルメチオニン合成酵素の阻害剤であるシクロロイシンを濃度を振って投与し、24h後に細胞をトリプシンで剥がし、PBSでsuspend後遠心して、Cell pelletを4%のメタリン酸で溶かし遠心後に回収した上清をfiltarationしたものをHPLCサンプルとして測定に用いました。
最初にStandardとして、SIGMA-ALDRICHより購入した、S-(5'-アデノシル)-L^メチオニンヨージドとS-(5'-アデノシル)-L-ホモシステインをそれぞれ、HPLC用蒸留水と0.01NHClで溶かし機器にかけたところ、254nmの波長でそれぞれ、100pmol/μlで保持時間7.5min,6minに2000mAUにピークの先端が届くくらいの波形を確認しました。溶離液の組成は40mM Ammonium phosphate,8mM Heptane sulfonic acid,6% Acetonitorileを全量1Lになるよう作製しました。(全てWakoからHPLC用を購入) カラムはMGVのカラム直径2mm,カラム長150mmを用いています。 しかし、Standardも4%メタリン酸で調整する必要があるとのことなので、再度作製し直したそれぞれのStandard溶液を測定すると、保持時間7.7に小さなS-アデノシルメチオニンのピークが、8min付近に大きくS-アデノシルホモシステインのピークが出たのですが、保持時間がメタリン酸で調整すると変化していることと、二物質間で保持時間が重なっていることが現在の懸念材料となっています。
細胞からのHPLCサンプルの測定では、保持時間7.8minに少し山なりのピークが一つ小さく出たのですが、これをS-アデノシルメチオニンとS-アデノシルホモシステインのどちらとも認識することができませんでした。保持時間のズレは溶離液の劣化(作製後4℃で1カ月保存)も原因の一つだと思いますが、細胞内の濃度を測定するには細胞数自体が少ないということも考えられるのでしょうか?
また定量するためにはBCA法などによりサンプル間の蛋白質濃度を揃える必要はやはりあるのでしょうか?
定量のための検量線はStandardの濃度を横軸、それぞれのピークの面積を縦軸にした絶対標準法でも差支えないでしょうか?多くの参考論文では内部標準物質であるS-アデノシルエチオニンと言う物質をStandard及びサンプルに一定量加えた方法をとっているのですが、この物質が手に入らなかったので前者の方法で検量線を書こうと考えています。


細々とした質問内容を稚拙な文章で書いてしまい申し訳ありません。
何分、HPLCを使用することが初めてで条件検討や、各種試薬の適切な選択法なども慣れていないため是非とも適切な測定条件がございましたら、ご教授の方よろしくお願いします

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