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マウス胎児大脳新皮質の神経前駆細胞の初代培養の継代について トピック削除
No.11279-TOPIC - 2023/03/20 (月) 01:35:45 - 途方に暮れてトホホ
いつも勉強させていただいております。

タイトルの通り、継代の方法に関して質問があります。いかに具体的な手順について記載いたしますので、改善点などの提案がありましたらお教えください。

現在、マウス胎児大脳新皮質(E13.5)を解剖によって取り出し、神経前駆細胞の初代培養を行っております。細胞の分離に特に酵素は利用せず、十分に冷やした後、P1000のチップで氷冷したPBS中でピペッティングを行うことにより、物理的に分離しております。
その後、遠心処理によってPBSを除いた後、培地中で再懸濁してラミニンコーティングを施した6ウェルプレートにまいて、数日間培養します。

細胞数を増やしていきたいため、ある程度細胞が育って増えた後、60mmディッシュ、100mmディッシュへと継代して行く予定でした。

しかしながら、大きいサイズへの継代をした後に、細胞が育たずに最終的に死細胞の塊になってしまう現象が、繰り返し発生しており途方に暮れております。

研究室の先人たちが残したプロトコルに従っているだけなので、正直どこが原因なのかわかりかねており、よかったら詳しい方のお知恵を拝借できればと思います。(先人は既にいなくなっており直接質問ができません)

培地は以下の通りです。
・DMEM/F12 + GlutaMax
・N-2 supplement (Final: 1x)
・Penicillin-Streptomycin
・hEGF(Final: 20 ng/ml)
・hbFGF(Final: 20 ng/ml)

ラミニンコーティングの方法は以下の通りです。
20 μg/ml mouse laminin in DMEM/F12 をウェルまたはディッシュに入れて4℃で1日以上、または37℃で1時間以上

継代の方法は以下の通りです。
培地を取り除き、PBSでリンスした後PBSを除く。室温で戻しておいたAccutaseを加え37℃で4-5分インキュベートした後、培地を加え軽くプレートを揺らして自然に剥がした後、優しくP1000でピペッティング後15mlチューブに移して遠心、上清を除いた後培地を加え再懸濁させてディッシュにまく。

改善するべき点で考えられること
・ラミニンコーティングを37℃で1日以上行いしっかりとコーティングする?
・継代に使用する培地を予めインキュベーターに入れておき、しっかりと平衡化させてから利用する?

長文失礼いたしました。よろしくお願いします。
 
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17件 ( 1 〜 17 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.11279-17 - 2023/03/23 (木) 05:35:39 - 途方に暮れてトホホ
> ::: さん

返信いただきありがとうございます。

>PDLコート、ラミニンコートをそれぞれ1日ずつやってました。
マウス胎児大脳新皮質の切り出し方は誰かに習ってOKな感じでしょうか。

単独コーティングと比較して二重にコーティングするとどの様に変化するかについてお教えいただいてもよろしいでしょうか。
また、コーティングは4℃で行われたのでしょうか。
切り出し方については特に問題はないかなと思っているのですが、気をつけるべき点などがあったらお教え願えますか。

(無題) 削除/引用
No.11279-16 - 2023/03/23 (木) 05:33:14 - 途方に暮れてトホホ
> 詳しくないけど さん

返信いただきありがとうございます。

> 継代がダメなのかスケールアップがダメなのか
60mmのままで継代しても同様な死がおこるのだろうか

正直なところ同スケールのまま、希釈して継代という方法はまだ試しておらずお答えができません。
観察できる限りでは継代直後に適切な底面積あたりの生存細胞密度を下回った状態であると、継代1日後にはなんとなく張り付いて生きている細胞もさらに次の日には続々と死んでしまう様な状態です。
コーティングまたは継代の手技に問題を抱えているのではと感じています。

(無題) 削除/引用
No.11279-15 - 2023/03/23 (木) 01:45:16 - :::
PDLコート、ラミニンコートをそれぞれ1日ずつやってました。
マウス胎児大脳新皮質の切り出し方は誰かに習ってOKな感じでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.11279-14 - 2023/03/23 (木) 00:07:17 - 詳しくないけど
継代がダメなのかスケールアップがダメなのか
60mmのままで継代しても同様な死がおこるのだろうか

とりあえずぐぐったらトップに
https://www.veritastk.co.jp/products/images/Laminin_coating1408.pdf
が出てきたけど
問い合わせてみたら継代に関して同様の現象はよくあるのかわかるかも

(無題) 削除/引用
No.11279-13 - 2023/03/21 (火) 13:26:16 - 途方に暮れてトホホ
> ねこ さん

返信ありがとうございます。

プレートは初めFalcon社製品を利用しておりましたが、知り合いからSarstedt社製、またはCorning社製がいいのではという提案を受けたので、Corning社製品を利用し始めました。

正直、劇的な違いは感じないのですが、どうなんでしょうかね。

(無題) 削除/引用
No.11279-12 - 2023/03/21 (火) 10:18:34 - ねこ
使ってるプレートの会社はどこ?
グライナーはあんまり良くないという話を聞いたことがあるよ

(無題) 削除/引用
No.11279-11 - 2023/03/21 (火) 03:08:46 - 途方に暮れてトホホ
>ご覧の皆様

引き続きご意見を募集しております。よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.11279-10 - 2023/03/21 (火) 03:07:15 - 途方に暮れてトホホ
承前


>市販のREN Cellなどは接着法での維持を紹介していますがmycが入っていて純粋な初代培養ではないので同じ挙動は示さないでしょう。

正直REN cellが利用できれば話は簡単なのですが(REN cellは通常通り増殖並びに継代ができております。)、仰る通り不死化のためにmycが追加されていて少し不都合ではあります。そしてなによりマウスの前駆細胞(なるべく初代培養から遠くない世代のもの)を利用したいので今回困っている次第です。

>抗生剤は幹細胞は強いので添加しても大丈夫です。ニューロンは不含か半量をおすすめします。

勉強になります。ありがとうございます。ニューロンは本当によわっちい印象がありますね。

>マウス細胞にヒト増殖因子を使用している理由は何?まあ種が違っても培養できることはうちでも確認済だからこれは本質ではない。

これは前から疑問ですね。なんでなんでしょうかね?(よく考えなさいと怒られそうです)
過去論文を参照する限り、マウス細胞であろうとも、ヒト由来成長因子を利用する例が多々みられます。先人のプロトコルにももれなくその方法が記載してありました。後学の為にもし使い分けによる効果の差などをご存知の場合はご教授願えないでしょうか。


正直、さまざまな点について指摘していただき色々と考えることができました。また、このような文体によって昔の指導教官を思い出させてもらい少しほっこりとした気分になりました。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.11279-9 - 2023/03/21 (火) 03:06:15 - 途方に暮れてトホホ
>み さん

返信ありがとうございます。

「先人の残した全ての情報」には過去のその方の論文、並びに関連論文も含めており、それらを統合した情報が前述の記載となっております。(一応、一番近い先人の方に連絡は取ったのですが、具体的なアドバイスは現在のところいただけておりません)

>胎仔組織バラすとき普通はパパインやAccutaseなどマイルドな酵素使用する。物理的にバラすと手技によってはダメージ入っているでしょう。

仰る通り酵素を利用して組織をほぐす方法がメジャーであることは承知しております。先人はなぜ酵素を利用しない方法を採用したのかは正直定かではございませんが(一説によれば物理的にほぐす方法を利用すると神経細胞偏向的(?)に細胞死を誘導することができ、幹細胞・前駆細胞の割合を相対的に増やすことができるとか云々)、そのダメージを低減させる為の肝が「十分に冷やした後」ということだそうです。確かに十分に冷やしたものとそうでないものを比較すると生存細胞数で差が出ているのかなという実感はあります。

>継代前は増殖しているようですが、分裂終了細胞の割合が高くなっている可能性は否定できない。いったんニューロンに分化したら剥がすと死にます。
EGF,bFGFがあれば分化阻害されますが、枯渇すると分化方向に傾くでしょう。わざわざLIFを加える方法もある。万能ではないですが、、、

成長因子の枯渇に関しては前述の方法では正確に記載しておりませんでした。成長スピードに依存して状況は変わりますが、  2-3日に一回成長因子を含んだ培地を利用して全体の半量、培地交換を行っております。「毎日成長因子を追加+2−3日に一回の培地交換(半量)」する方法と「単純に2−3日に一回の培地交換(半量)」の方法があるようですが、後者の方法を採用しています。継代後に細胞がかなり死んでしまうことを考慮すると、やっぱり成長因子がかなり劣化してきてしまっているのでしょうか。新規の購入を検討したいと思います。LIFを追加している方法も散見されるのですが、そこまで劇的に効果はみられないのでしょうか。。

>増殖維持培養にN2加えますか?昔はニューロンへの分化にN2、この20,30年はB27にとってかわられていますが添加します。

N2、B27共に未分化維持、分化誘導に使用すると記載している文献があり、正直役割分担が理解できておりません。正確に役割について比較検討している文献がございましたらご教授願えればと思います。

>DMEM F12はグルタミン不含ですか?Glutamax添加しているようなのでその辺り確認しないと実は2倍量入っているかも。

GibcoブランドのDMEM/F-12, GlutaMAX supplement (#10565018)というものを利用しております。Media formulationの記載を見る限り大きく問題はないのかなと思いますが、いかがでしょうか。

>ラミニンコートだけでもある程度、分化方向に進む細胞がいると思う。うちでは浮遊スフェアで増殖維持している。

仰る通り、ラミニンコーティングで分化が誘導されてしまう報告は理解しております。ただ十件の都合上、浮遊状態のニューロスフィアの利用はなるべく避けたいと思っています。他のポリリジンなどのコーティングも実は試してみましたが、どうやら原因はここではないようです。。

次に続きます。

(無題) 削除/引用
No.11279-8 - 2023/03/21 (火) 02:24:44 - 途方に暮れてトホホ
>LPSさん

返信ありがとうございます。

仰る通り、Accutaseは37℃に長い時間置いておくと失活してしまうのは周知の事実です。
そのため、少量のアリコットに分注したAccutaseを−20℃で保存しておき、使用直前に室温にて液体に戻してから利用しております。

Accutaseを室温にて利用されておられる方がいらっしゃることも存じ上げておりますが、使用しておりますMillipore社の#SCR005の製品取扱書に37℃で使用する様に書いてあったのでそれに従い行っておりました。(製品取扱書では5-10分と記載されておりますので、前述した方法(4-5分)はほんの少しだけ短めになっております。

Accutaseも会社ごとに少しずつ仕様が違うようで、一体どれが一番無害かつ効果的なのかは大変気になるところではあります。

(無題) 削除/引用
No.11279-7 - 2023/03/21 (火) 00:14:32 - み
過去論文を読みなさいということでしょう。

突っ込みどころは以下。
胎仔組織バラすとき普通はパパインやAccutaseなどマイルドな酵素使用する。物理的にバラすと手技によってはダメージ入っているでしょう。
継代前は増殖しているようですが、分裂終了細胞の割合が高くなっている可能性は否定できない。いったんニューロンに分化したら剥がすと死にます。
EGF,bFGFがあれば分化阻害されますが、枯渇すると分化方向に傾くでしょう。わざわざLIFを加える方法もある。万能ではないですが、、、
増殖維持培養にN2加えますか?昔はニューロンへの分化にN2、この20,30年はB27にとってかわられていますが添加します。
DMEM F12はグルタミン不含ですか?Glutamax添加しているようなのでその辺り確認しないと実は2倍量入っているかも。
ラミニンコートだけでもある程度、分化方向に進む細胞がいると思う。うちでは浮遊スフェアで増殖維持している。
市販のREN Cellなどは接着法での維持を紹介していますがmycが入っていて純粋な初代培養ではないので同じ挙動は示さないでしょう。
抗生剤は幹細胞は強いので添加しても大丈夫です。ニューロンは不含か半量をおすすめします。
マウス細胞にヒト増殖因子を使用している理由は何?まあ種が違っても培養できることはうちでも確認済だからこれは本質ではない。

(無題) 削除/引用
No.11279-6 - 2023/03/20 (月) 23:41:37 - LPS
直接関係はないですが、accutaseの推薦温度は室温で、37度は勧められていないはずですよ。この酵素、カニ由来なので。

(無題) 削除/引用
No.11279-5 - 2023/03/20 (月) 23:10:30 - 途方に暮れてトホホ
先人の残した全ての情報を全て統合したものが前述したものになります。
これ以上は何も出てきませんでした。
抗生物質に一体何を利用されたのかは気になります。

引き続き詳しい方がいらっしゃいましたら情報お待ちしております。

(無題) 削除/引用
No.11279-4 - 2023/03/20 (月) 20:38:06 - 念のため
その先人の書いた英語論文そのもん、あるいはその中の引用文献を調べることをおすすめします。


当方は経験ありませんが、以前に似たようなことを試みようと情報集めしたときには

結構 難しくて、抗生物質も普通のペニストでは無かったように うろ覚えしてますので。

(無題) 削除/引用
No.11279-3 - 2023/03/20 (月) 07:16:55 - 途方に暮れてトホホ
早速お返事いただきありがとうございます。

hEGF、hbFGF共にMillipore社製品を利用しております。
hEGF: GF144
hbFGF: GF003

ラミニンはGibcoブランドのものを利用しております。
Laminin mouse Protein: 23017015

いずれも昨年または今年初めに購入し、成長因子は−80℃で、ラミニンは−20℃で使用直前まで保存しておりました。

成長因子に関しては失活しているかどうかは確信が持てませんが、ラミニンに関しては継代を行う前のウェルの段階では問題がなく増えている様子が観察されたので問題はないのではないかと思っております。

ラミニンコーティングは前述の通り低温長時間の場合と高温短時間を行う場合があり、この二つを真面目に比較検討したことがまだないので、どちらがより適しているのかに関しては分かってはおりません。

(無題) 削除/引用
No.11279-2 - 2023/03/20 (月) 06:54:35 - 念のため
念のため次のメーカーや購入時期も明記してください

hEGF
hbFGF
ラミニン

メーカーによる違いや、古くて失格している可能性もあり得ますので。

マウス胎児大脳新皮質の神経前駆細胞の初代培養の継代について 削除/引用
No.11279-1 - 2023/03/20 (月) 01:35:45 - 途方に暮れてトホホ
いつも勉強させていただいております。

タイトルの通り、継代の方法に関して質問があります。いかに具体的な手順について記載いたしますので、改善点などの提案がありましたらお教えください。

現在、マウス胎児大脳新皮質(E13.5)を解剖によって取り出し、神経前駆細胞の初代培養を行っております。細胞の分離に特に酵素は利用せず、十分に冷やした後、P1000のチップで氷冷したPBS中でピペッティングを行うことにより、物理的に分離しております。
その後、遠心処理によってPBSを除いた後、培地中で再懸濁してラミニンコーティングを施した6ウェルプレートにまいて、数日間培養します。

細胞数を増やしていきたいため、ある程度細胞が育って増えた後、60mmディッシュ、100mmディッシュへと継代して行く予定でした。

しかしながら、大きいサイズへの継代をした後に、細胞が育たずに最終的に死細胞の塊になってしまう現象が、繰り返し発生しており途方に暮れております。

研究室の先人たちが残したプロトコルに従っているだけなので、正直どこが原因なのかわかりかねており、よかったら詳しい方のお知恵を拝借できればと思います。(先人は既にいなくなっており直接質問ができません)

培地は以下の通りです。
・DMEM/F12 + GlutaMax
・N-2 supplement (Final: 1x)
・Penicillin-Streptomycin
・hEGF(Final: 20 ng/ml)
・hbFGF(Final: 20 ng/ml)

ラミニンコーティングの方法は以下の通りです。
20 μg/ml mouse laminin in DMEM/F12 をウェルまたはディッシュに入れて4℃で1日以上、または37℃で1時間以上

継代の方法は以下の通りです。
培地を取り除き、PBSでリンスした後PBSを除く。室温で戻しておいたAccutaseを加え37℃で4-5分インキュベートした後、培地を加え軽くプレートを揺らして自然に剥がした後、優しくP1000でピペッティング後15mlチューブに移して遠心、上清を除いた後培地を加え再懸濁させてディッシュにまく。

改善するべき点で考えられること
・ラミニンコーティングを37℃で1日以上行いしっかりとコーティングする?
・継代に使用する培地を予めインキュベーターに入れておき、しっかりと平衡化させてから利用する?

長文失礼いたしました。よろしくお願いします。

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