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2A配列のあとのkozakと開始コドンの重要性 トピック削除
No.11295-TOPIC - 2023/03/23 (木) 20:21:29 - 2A
ぜひ皆様の認識をお伺いしたくトピックを立てました。
表題の通りですが、2A配列の後のkozak配列と開始コドンの重要性についてです。
2A配列では下流と上流の遺伝子発現が同等といわれてはいますが、実際には下流の遺伝子発現の低下は免れないと思います。
2A直後のkozakと開始コドンを追加することで、2A下流の遺伝子発現を改善できると考えたのですが、皆様はどうお考えになるでしょうか。
実際にkozakの追加が遺伝子発現効率を上昇させたことを示す論文もあるようですが、ぜひ皆様の意見をお聞かせください。
 
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(無題) 削除/引用
No.11295-10 - 2023/03/24 (金) 17:50:46 - P
> 2A下流の遺伝子発現が落ちないようにするために何か考えられるか探していたら次の論文がありました。哺乳類細胞ではなく昆虫細胞になりますが、2A下流にコザックを入れたら、下流の遺伝子発現が改善したことを示しています。
> Optimization of a 2A self-cleaving peptide-based multigene expression system for efficient expression of upstream and downstream genes in silkworm
> https://doi.org/10.1007/s00438-019-01534-2

この論文のFig.3のG-RとG-CkRの間にほとんど差がないので、2A下流のKozakは効果がないのではないですか?

(無題) 削除/引用
No.11295-9 - 2023/03/24 (金) 13:06:37 - AA
このへんからはもう好き嫌いというかやってみないとわからないというかですが、個人的には、2Aの後ろにコザックと開始コドンを入れるとそこから翻訳始まるケースが出るので2A前後で分子数が変わってしまい2Aの利点が減るんじゃないかと感じてしまいます。

あとこれも私見ですが、私としてはプロモーター活性に影響を与えそうなので内在の開始コドンとプロモーターの間にあんまり大きな配列を挿入するのに抵抗があります。
質問者さんのケースであればとりあえずタグだけ入れたノックインを作るか、タグ付加標的cDNA-2A-GFP-2A-puro、みたいなカセットにするんじゃないかと思います。

2A後半の分子のN末端についてですが、確か2AはGSGリンカーを挟んだほうがきちんとリボソームスキップが起きるみたいな論文がありました。( ttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25621616/)
リンカーもつくのであればメチオニン1個くらいお目溢しということで着けてみるのも良いのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.11295-8 - 2023/03/24 (金) 12:31:37 - 2A
皆様

たくさんのご意見ありがとうございます。
総じてやはり、原理的に考えたうえでkozak、開始metは必要ないということですね。

実は内在性の標的遺伝子のN末にタンパク質を付加するためにノックインを計画しています。そのために次のようなノックインを考えていました。

内在性プロモーター_標的遺伝子
↓ノックイン
内在性プロモーター_GFP & Puro fusion_2A_タンパク質タグ_標的遺伝子

この時次のような論文を見つけました。簡単に言うと2A配列を比較したような論文です。
Systematic comparison of 2A peptides for cloning multi-genes in a polycistronic vector
https://doi.org/10.1038/s41598-017-02460-2

2A下流の遺伝子発現が落ちないようにするために何か考えられるか探していたら次の論文がありました。哺乳類細胞ではなく昆虫細胞になりますが、2A下流にコザックを入れたら、下流の遺伝子発現が改善したことを示しています。
Optimization of a 2A self-cleaving peptide-based multigene expression system for efficient expression of upstream and downstream genes in silkworm
https://doi.org/10.1007/s00438-019-01534-2

2Aを用いると下流の遺伝子のN末にプロリンが付加されますし、私が計画しているノックインの場合、もはや2A下流に3アミノ酸(kozak: GCCACC+開始Met: ATG)付加されたところであまり影響ないかなと考えました。

そこで、原理的に考えkozak・開始Metが意味ないことは承知でしたが、やってみてもいいのかなと思った次第です。

また私と同じことを考えた方がいらっしゃるのか、このアイディア自体どう評価されるのか、皆様のご意見をいただきたく思います。
よろしくお願いいたします。

(無題) 削除/引用
No.11295-7 - 2023/03/24 (金) 02:44:51 - おお
コザックの必要性を感じませんのでそうしようとは思わないですが、実際に発現量で弱く何とかしたいというのであれば、やってみてもいいのかもしれません。その論文教えていただけますか?

T2Aの原理からしても必要性は感じませんね。それはすでに解説がされてます。メカニズム的にもコザックは40sリボソームにATGを認識させてそこに60sを呼び込む役割で、T2Aのところには完全な(40+60s)リボソームがあるわけですし。まあ一部40と60sに分かれてしまったものをつなぎとめることができるのかもしれませんが、そういった40sは最初のATGを見つけるための分子的構成になっているか疑問もあります。それとも前のATGを見つけ損ねてずっとスキャンしている40sがいくらかはあるということでしょうか。。。

T2A以降発現が弱いとありますが、検出はなんでしょう。T2A前を認識する抗体と後ろを認識する抗体を使っているのでしょうか?それなら同党のシグナルが出たとしても、必ずしも分子の数として(たんぱく量として)同じではないですよね。検出感度は抗体によってまちまちでしょうから。

T2Aのあとのたんぱくの発現が弱くて気になるなら、-T2A-Your gene-T2A-Your gene-Stopみたいな構成もありかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.11295-6 - 2023/03/23 (木) 22:32:54 - G25
> 肝心の後ろのポリペプチドを産生するためのskippingはGly-Proの間で起こり、結果としてN末にProが不可された形で生じるということで合ってますかね。

そうですね。

実は私も記憶が薄れていて、Pが付加するんだったかしないんだったかはっきりしないで書いたので、紛らわしい言い方になってしまいました。

(無題) 削除/引用
No.11295-5 - 2023/03/23 (木) 21:50:11 - み
>[Re:4] G25さんは書きました :
> > その後2Aの部分で限定分解されるから
>
> 当初はそう考えられたので、「self cleaving peptide」なんて呼ばれますけど、そうではないことが判明しています。まだ確定ではないようですが、先の書き込みにあるようなメカニズムだと考えられています。


なるほど勉強になりました。切断ではなくスキップということですね。
リボソームskipping, read-through, fall offがランダムに起こる感じでしょうか?
自身の経験からも前と後ろのポリペプチドが融合した分子量も低レベルで検出されます。
肝心の後ろのポリペプチドを産生するためのskippingはGly-Proの間で起こり、結果としてN末にProが不可された形で生じるということで合ってますかね。

(無題) 削除/引用
No.11295-4 - 2023/03/23 (木) 21:23:03 - G25
> その後2Aの部分で限定分解されるから

当初はそう考えられたので、「self cleaving peptide」なんて呼ばれますけど、そうではないことが判明しています。まだ確定ではないようですが、先の書き込みにあるようなメカニズムだと考えられています。

(無題) 削除/引用
No.11295-3 - 2023/03/23 (木) 21:07:10 - み
前のポリペプチドと後ろのポリペプチドが2Aポリペプチドで融合したかたちで翻訳されて、その後2Aの部分で限定分解されるから理論的には分子数は等しくなると思う。
コザックや開始コドンを入れても意味がない。というか、2A由来のペプチドだけでなくコザック配列由来のペプチド配列が後ろの産物のN末に付加される。
勿論、前のポリペプチドのC末にも2A由来の配列が付いた形になる。

(無題) 削除/引用
No.11295-2 - 2023/03/23 (木) 20:42:26 - G25
2Aはポリシストロンをもたらすものではないので、原理的に2A配列後に開始コドンやKozak入れても意味ないと思いますけど。だったらIRESの方が有望でしょう。

2Aは上流のORFから連続的にリボソームに翻訳されてるものの、最後のProコドンにアミノ酸を取り込むのを失敗して、コドンを一個飛ばしたまま下流の翻訳が続行されるから、翻訳されるペプチドが分割されるんですよね。

2A配列のあとのkozakと開始コドンの重要性 削除/引用
No.11295-1 - 2023/03/23 (木) 20:21:29 - 2A
ぜひ皆様の認識をお伺いしたくトピックを立てました。
表題の通りですが、2A配列の後のkozak配列と開始コドンの重要性についてです。
2A配列では下流と上流の遺伝子発現が同等といわれてはいますが、実際には下流の遺伝子発現の低下は免れないと思います。
2A直後のkozakと開始コドンを追加することで、2A下流の遺伝子発現を改善できると考えたのですが、皆様はどうお考えになるでしょうか。
実際にkozakの追加が遺伝子発現効率を上昇させたことを示す論文もあるようですが、ぜひ皆様の意見をお聞かせください。

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