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ライゲーション室温OK? トピック削除
No.11305-TOPIC - 2023/03/27 (月) 18:54:07 - T4
プラスミドライブラリーの作製を行っています。
具体的には遺伝子ライブラリーをT4 ligaseによってプラスミドに組み込み、トランスフォーメーション後、プレートに蒔いて、プラスミド回収という作業を行っています。

気になった点として、T4 ligaseは室温での反応でも上手くいくのでしょうか。
いつも16℃オーバーナイトで行っているのですが、室温10分でも上手く行くなら、そちらの方法を試してみたいと思っています。

NEBのT4 ligaseの項目を見るとこちらの記述がありました。


室温でのライゲーション:
本リガーゼを用いて室温でライゲーション反応をおこなうことも出来る(20-25°C)。このとき、突出末端のライゲーションであれば、20uL中、1 µl のリガーゼを使用して10分間の反応をおこなう。平滑末端の場合、20 µl中、1uLのリガーゼを使用して2時間、あるいは1uLの高濃度リガーゼを用いて10分間反応をおこなうこと。


やってみればいいのですが、もしご経験のある方がいらっしゃいましたら
ご意見をくださると幸いです。
例えば、16℃オーバーナイトと比較して、コロニー数が増えた、や
おかしなライゲーションが起こった、などなど意見をくださると嬉しいです。

また、ライゲーション後に、コンピテントセルにトランスフォーメーションし、回復操作後、プレートにまいています。論文をざっとみたところ、この手法で行っているようですが、プレートに蒔く必要はあるのでしょうか?
液体培地で増幅し、プラスミド回収というのは一般的ではないのでしょうか。(上手く増えずにライブラリー数が減るとか?)
こちらも何かご助言いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.11305-9 - 2023/04/15 (土) 19:03:31 - G25
教科書的(メーカーの能書き、資料など)には、No.11305-3 で書いたように、反応温度の高低は反応速度と環状化効率のトレードオフだと理解しています。


Takara
「反応温度を上げると(>26℃)環状DNAが形成されにくくなる」
ttps://catalog.takara-bio.co.jp/com/tech_info_detail.php?mode=2&masterid=M100003069&unitid=U100003414
λファージのligation (環状化でなくcocatenation)の場合
「反応温度は、16℃よりも26℃の方が高い効率が得られる」
ttps://catalog.takara-bio.co.jp/com/tech_info_detail.php?mode=2&masterid=M100002712&unitid=U100003414

ニッポンジーン
ttps://www.nippongene.com/siyaku/product/modifying-enzymes/ligation-kit/ligation-convenience-kit.html
「DNA Ligaseそのものの酵素反応至適温度は37°Cであり、反応温度を37°Cに近づけることはライゲーション反応の効率が上がることを期待できますが、同時に非特異的ライゲーション等が起こる可能性も上昇し、ライゲーション反応の正確性は低下する危険性があります。」

(無題) 削除/引用
No.11305-8 - 2023/04/15 (土) 18:37:21 - 独り言
ライゲーションは一般的には
室温で活性高くなるが、失活が早い。
低温だと、活性は高くないが、失活しにくい。

そのため、総合的に室温1時間だとライゲーション効率は中程度、
低温だと、ライゲーション効率がより良くなる。
となります。

そのため、DNAの濃度が十分あるのであれば、室温でいいし、
ライゲーション効率を最大限ないと困る場合は、低温です。

(無題) 削除/引用
No.11305-7 - 2023/04/15 (土) 17:19:25 - G25
>室温ライゲーションの(混ぜるだけ)専用試薬は、(たぶん)グリセロールが入っていて、見た感じ、粘度が高いです。


PEGです。
PEGのmolecular crowding effect (高分子混み合い)でライゲーションが促進されるというのは古くからしられていて、室温反応とか短反応時間に限らず各社製品に採用されている。

(無題) 削除/引用
No.11305-5 - 2023/04/15 (土) 16:05:12 - oyaji
ラーゲーション、大事なものは16Cでやってます。
室温で15分程度でも、ほどほどの長さなら、大概行きます。
おそらく、分子運動(ブラウン運動)の影響があるため、低温になっている、、、。
室温ライゲーションの(混ぜるだけ)専用試薬は、(たぶん)グリセロールが入っていて、見た感じ、粘度が高いです。
・・・結論としては、室温ライゲーションは可能ですが、”現在、ライゲーションが上手くいっている”という状況が前提になります。

(無題) 削除/引用
No.11305-4 - 2023/03/28 (火) 16:55:57 - G25
>室温でOK,あるいは室温でもOK

ちなみにNEBにかぎらずどこのメーカーでもいっしょ。

メーカの実験例の資料、文献、あるいは自分で試してみても、
低温でも室温でも30分も反応させるとほぼプラトーで、あとは時間に応じて少しだけジリジリと上がっていく感じです。反応時間5分のような短い時間では、反応速度が速いだけに室温のほうがライゲーション効率は高くなるでしょうけど、30分も反応させるとどちらも大差ないように見えます。

(無題) 削除/引用
No.11305-3 - 2023/03/28 (火) 12:37:06 - G25
室温でOK,あるいは室温でもOK
温度が高い分、反応速度が高くなります。
ただし、温度を上げると自己環状化と重合化の塩梅が、重合化にやや偏るので、プラスミドベクター系のライゲーションは低温でやったほうが理屈上は良いとされています。十分な効率が見込まれる、あるいは効率は度外視して時間を節約したいというときは室温でもいいと思います。

>液体培地で増幅し、プラスミド回収というのは一般的ではないのでしょうか。

ライブラリーはヘテロジナスなインサートをもつプラスミドクローンの集団ですから、一緒くたに液体培養で増幅しようとすると、競合がおこり増えやすいものが増え、増えにくいものが減少あるいは失われるというバイアスがかかります。プレート培養だと個々のクローンがそれぞれニッチを得てコロニーを作りますから、競合を防ぎバイアスが緩和できます。
ライブラリーを増幅するときはオリジナルのクローンの構成を変えないことが肝心で、バイアスを回避することに注意を払わなければいけませんん。

(無題) 削除/引用
No.11305-2 - 2023/03/28 (火) 02:55:41 - おお
室温でもLigationは可能です。ただし通常のConstructionと違ってライブラリーの場合はベストの条件を探ることをお勧めします、いろいろなファクターがらいげーしょん効率に影響を与えると思いますので。

>また、ライゲーション後に、コンピテントセルにトランスフォーメーションし、回復操作後、プレートにまいています。

細かく検証したり、検証したものを見たことがありませんが、プレートのほうがコロニーの増殖にベターな環境ではないかと思われているようです。液体では増殖しにくいクローンでもプレート上では生育がより良いともいえるかもしれません。そのため、脱落するクローンが減ると思われます。

ライブラリー作成で詳しく書かれたプロトコールにはそういったことが書かれているかもしれませんが、個人の感想レベルの話かもしれません。

ライゲーション室温OK? 削除/引用
No.11305-1 - 2023/03/27 (月) 18:54:07 - T4
プラスミドライブラリーの作製を行っています。
具体的には遺伝子ライブラリーをT4 ligaseによってプラスミドに組み込み、トランスフォーメーション後、プレートに蒔いて、プラスミド回収という作業を行っています。

気になった点として、T4 ligaseは室温での反応でも上手くいくのでしょうか。
いつも16℃オーバーナイトで行っているのですが、室温10分でも上手く行くなら、そちらの方法を試してみたいと思っています。

NEBのT4 ligaseの項目を見るとこちらの記述がありました。


室温でのライゲーション:
本リガーゼを用いて室温でライゲーション反応をおこなうことも出来る(20-25°C)。このとき、突出末端のライゲーションであれば、20uL中、1 µl のリガーゼを使用して10分間の反応をおこなう。平滑末端の場合、20 µl中、1uLのリガーゼを使用して2時間、あるいは1uLの高濃度リガーゼを用いて10分間反応をおこなうこと。


やってみればいいのですが、もしご経験のある方がいらっしゃいましたら
ご意見をくださると幸いです。
例えば、16℃オーバーナイトと比較して、コロニー数が増えた、や
おかしなライゲーションが起こった、などなど意見をくださると嬉しいです。

また、ライゲーション後に、コンピテントセルにトランスフォーメーションし、回復操作後、プレートにまいています。論文をざっとみたところ、この手法で行っているようですが、プレートに蒔く必要はあるのでしょうか?
液体培地で増幅し、プラスミド回収というのは一般的ではないのでしょうか。(上手く増えずにライブラリー数が減るとか?)
こちらも何かご助言いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。

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