心臓の切片は時々つくりますが、特に問題なく気鋭にできます。パラフィン、凍結いずれでも、心臓は組織が硬くしっかりしているので、他の組織よりもむしろ苦労なくきれな切片を得やすいです。
パラフィン切片作成は以下のようにしています
腹部大静脈を切ってから、左心室よりPBSを20ml程度ゆっくり注入して全身の血液除去。心臓の赤い色が抜けてうすいピンク〜白っぽくなる。
心臓摘出しPBSで軽く洗う。
4%PFA/PBSに浸漬して室温で2~3時間程度シェーカーでゆっくり振盪する。
4%PFA/PBS中でそのまま4℃で一晩静置する。
PBSで数回洗う。
心臓を専用のカセットにいれて自動包埋装置にセットし、プログラムで一連の工程を行う。
包埋工程の済んだ心臓をモルドに入れてパラフィンに沈め、低温で固める。(パラフィンブロック)
これを保存するならば4℃で。
パラフィンブロックはなるべく冷えた状態でミクロトームにセットし、厚さ4マイクロメートル前後で、すみやかに薄切する。 |
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