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膜タンパク質のco-IPを行うためのbuffer トピック削除
No.11679-TOPIC - 2023/08/02 (水) 20:40:24 - OOT
膜タンパク質のco-IPを行うためのbufferを検討しているのですが、基本的には、通常のNP-40等では対応できず、RIPAやmembrane raftを抽出するような界面活性剤がいいのかなと考えているのですが、ご経験のある方いますか。


人によって、だいぶバリエーションがあるようなのですが、全てを試すほどの余力はないので、非常に悩んでいます。

何かコアとなる考え方を決めてから取り掛かりたいのですが、アドバイスをいただけないでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.11679-15 - 2023/09/22 (金) 10:34:55 - toto
> で昔核膜を壊さないという話でよく使われたのはNonidet P-40だと思う(ベンゼン環にポリオキシエチレンがついているのでこれも構造は似ているが。これは今手に入るNP-40とは別物。

何と、ほんとですか。ややこしいですね、NP-40はnonyl phenoxypolyethoxylethanolのことで、今も購入できるもので、以前、Nonidet P-40を略してNP-40とよんでたものはoctyl phenoxypolyethoxylethanolで、今は製造中止。この2つは別物で、HLBも異なるということですか。知らなかった。。。

(無題) 削除/引用
No.11679-14 - 2023/09/20 (水) 12:16:56 - おお
>[Re:12] OOTさんは書きました :

>
> キットの組成から逸脱するのも少し気が引けるので、Tritonだけ追加しようと思っているのですが、NP-40のキットに、混ぜても問題ないんですかね。0.5%は少し薄い気がしたのですが。

だから、いくらかの条件で予備実験をしたらどうですか?抽出できたかどうかぐらいだったら可溶化したところとそのペレットか、完全にLysisしたTotalをWBで比べればわかるじゃないですか。問題ないかは前の回答で書いたはず。下手に2種類混ぜるより、単に濃度上げたほうが未知のパラメーターを引きずらないからそっちのほうがいいともいえる。

私は薄いとまでは思わないですけどね。対象のサンプルとバッファーと細胞量の比で可溶化の効率が決まります。0.1%もあれば細胞膜を壊し、サイトゾルのたんぱく質を溶出できます。それよりももっと高い濃度ですから。

the remaining cell pellets were then lysed in NP40 lysis buffer to solubilize intracellular membrane bound organelles such as the endoplasmic reticulum (ER).

https://bmcresnotes.biomedcentral.com/articles/10.1186/1756-0500-2-243
この論文ではNP40で膜タンパクを抽出しています。

NP-40は核膜を壊さないというけど、それは核をとるときで0.1%ぐらいの濃度の時。じつは0.1%Tritonも同じプロトコールで使われる。で昔核膜を壊さないという話でよく使われたのはNonidet P-40だと思う(ベンゼン環にポリオキシエチレンがついているのでこれも構造は似ているが。これは今手に入るNP-40とは別物。

あんまりあてにならないけど、可溶化の指標のHLB(高いほど可溶化力が強り)

NP-40:17.8
Nonidet P-40:13.5
Triton X-100:13.5
www.sigmaaldrich.com/deepweb/assets/sigmaaldrich/marketing/global/documents/972/557/detergents-poster.pdf
www.ebi.ac.uk/chebi/searchId.do?chebiId=CHEBI:63016

(無題) 削除/引用
No.11679-13 - 2023/09/20 (水) 12:11:53 - mp
Brijなんかどうですかね。
TritonやNP-40では見えなかった膜蛋白と細胞内因子の結合が綺麗に見えた経験があります。

(無題) 削除/引用
No.11679-12 - 2023/09/20 (水) 10:23:17 - OOT
>TritonX-100を主体にする場合、このキットに0.5%なり、1%なりのTritonX-100

混ぜると効果が平均化されたり弱くなったりもしますが、ほぼ一緒の構造なのでまあ何にも起こらないかなという気もしますが、、、濃度的な効果ぐらいかもしれません。


そうでしたか、文献を見ていたら、Tritonは核膜を破壊する。NP-40はあまり破壊しないとも書かれていたので違うと思ったのですが。

キットの組成から逸脱するのも少し気が引けるので、Tritonだけ追加しようと思っているのですが、NP-40のキットに、混ぜても問題ないんですかね。0.5%は少し薄い気がしたのですが。

(無題) 削除/引用
No.11679-11 - 2023/09/20 (水) 01:48:09 - おお
あるいは複数の界面活性剤でIPしたフラクションを全部MSにまわして、その違いなどいろいろ分析しながら考察するといったこともありかもしれません。

そういうしっかりとした分析は情報としても価値があり本来は論文で評価が高いはず。

(無題) 削除/引用
No.11679-10 - 2023/09/20 (水) 01:43:06 - おお
>NP40-マイルドすぎて、膜タンパクを十分に可溶化できない

そこまで弱くないですよ。Triton x100とほぼ同等のように使われてます。もちろんタンパクへの影響という意味では、ちょっとした違いで大きく結果が変わることはあるでしょうけど。

>TritonX-100を主体にする場合、このキットに0.5%なり、1%なりのTritonX-100

混ぜると効果が平均化されたり弱くなったりもしますが、ほぼ一緒の構造なのでまあ何にも起こらないかなという気もしますが、、、濃度的な効果ぐらいかもしれません。

とりあえず、いろいろなデタージェントでまずは可溶化するか確認してみてもいいかもしれません(場合によっては完全なコンプレックスを得るためにかなり不溶部分に残っていても無視することはありますけど)。加えてBN−PAGEなどでコンプレックスの状況を確認して、あるいは小スケールのIPで既知の相互作用をするものがついているかなど確認したのちにMSにどれを使うか決めてもいいかもしれません。わからないものを悩んでも結論が出るわけありませんから。

MSだと感度もいいのでコンプレックスの7割ぐらいが完全でなくても相互作用しているものが拾えると思うので、そこそこ切れのいいNP−40やTriton X100、CHAPSでもいいかもしれません(もちろんコンプレックスごとに感受性が違いますが)。下手にマイルドすぎる物を使うとノンスぺも増えるので(精製などかますといいかもしれないけど)。


問題になるのは膜の可溶化というよりは(もちろん可溶化できることが前提だけど)、それぞれのデタージェントでコンプレックスがどれくらい安定かということだと思います。

(無題) 削除/引用
No.11679-7 - 2023/09/19 (火) 14:02:32 - OOT
実際に実験をするにあたり、さらに迷いが出てしまいました。

RIPA-SDSが入っているため、強すぎる。
NP40-マイルドすぎて、膜タンパクを十分に可溶化できない
TritonX-100-膜タンパク質にスタンダードな方法である可能性が高い

上記の理解は一般的で理解できたのですが、企業に組成を聞いたところ、ビーズの付属のキットにNP-40が0.5%入っていることをがわかりました。

TritonX-100を主体にする場合、このキットに0.5%なり、1%なりのTritonX-100を入れるのでもいいのでしょうかね。

CHAPSとDOCとジギトニンに関しても興味はあるのですが、実際にどこまで結果が異なるものなのでしょうか。別々のFigureで結合するしないが記載されている論文があることは確認していますが、TritonX-100とは明らかにバンドパターンがことなるものなのでしょうか。MSにまわす、のですが。

(無題) 削除/引用
No.11679-6 - 2023/08/03 (木) 10:42:23 - おお
目的の複合体が可溶化しにくいフラクションにあるのが分かっているなら、クロスリンクをしてRIPAなどでしっかり可溶化する方法もあり得ると思います。とはいっても複合体のポピュレーションのごく一部がクロスリンクするぐらいなので、RIPAほど強くないほうが功を奏する場合もあると思います。

クロスリンカーは例えば以下のようなものを使えばクロスリンクした後にDTTなどで外せるのでほとんど泳動パターンが変わることなく検出できます。

https://www.thermofisher.com/order/catalog/product/22585

>Triton X-100だと、
>150mM NaCl - 50mM Tris pH 7.4 - 10% glycerol - 1% Triton-X 100 - 2mM EDTA - protease inhibitors

ま、そうですね。可溶化の時はそれぐらいでそのあとは複合体維持のためデタージェント濃度を下げるっていう事もまあまああるようです(膜を壊すときと、コンプレックスが可溶化した状態を維持するという違い)。また膜複合体の時は塩濃度を下げることもありますね。

(無題) 削除/引用
No.11679-5 - 2023/08/03 (木) 10:21:35 - OOT
難しいですね。
膜内での相互作用も含めて広く探りたいのですが、むしろ弱い界面活性剤がいいのでしょうか?可溶化しなくなるリスクもありますか。

Triton X-100だと、
150mM NaCl - 50mM Tris pH 7.4 - 10% glycerol - 1% Triton-X 100 - 2mM EDTA - protease inhibitors

あたりがスタンダードですよね。

(無題) 削除/引用
No.11679-4 - 2023/08/03 (木) 06:05:58 - おお
>[Re:3] おおさんは書きました :

> 膜ないでの相互作用となるともう少し慎重な方がいいかもしれません。マイルドで比較的定番のものはオクチルマルトシドのような親水性部分が糖のものです。さらにマイルドなのはジギトニン。コンプレックスはによってはCHAPSやDOCの方がいいと言う事もあります。

あ、もちろんTriton X100もよく使われます。

(無題) 削除/引用
No.11679-3 - 2023/08/02 (水) 23:31:37 - おお
膜タンパクのコンプレックスはものにより感受性が大きく違うことが多く(少なくとも私が知るものは)、バリエーションが多いと言うのはそのためだと思います。

まず、ラフトに存在する様なタンパクでラフトでの結合を見る必要があるのしょうか?

膜タンパクはの細胞質側とか細胞外のドメインでの相互作用ならTRITON X100でまず試したらいいでしょう。私は大抵の場合RIPAは強すぎると思ってます。
TRITON X100でノンスペが出るなら(それでも結合してそうなら)、そのバッファーにCHAPSかDOCを0.1から0.5%さらに加える事もあり得ます(RIPAに近い組成になっている)。

膜ないでの相互作用となるともう少し慎重な方がいいかもしれません。マイルドで比較的定番のものはオクチルマルトシドのような親水性部分が糖のものです。さらにマイルドなのはジギトニン。コンプレックスはによってはCHAPSやDOCの方がいいと言う事もあります。

色々な条件でIPをするのはどうもと言うならBNPAGEでみてみるのもてかもしれません。それでデーターとして使えるならそれでいいし、あたりをつけれる様だったらその界面活性剤でIPすれば良い。

(無題) 削除/引用
No.11679-2 - 2023/08/02 (水) 21:02:20 - あいう
その膜タンパク質が可溶化されて変性しない界面活性剤を選ぶべきですが、それがどれかはわからないので、NP40, TritonX100, DOCなどを試すのが一般的ではないでしょうか。

膜タンパク質のco-IPを行うためのbuffer 削除/引用
No.11679-1 - 2023/08/02 (水) 20:40:24 - OOT
膜タンパク質のco-IPを行うためのbufferを検討しているのですが、基本的には、通常のNP-40等では対応できず、RIPAやmembrane raftを抽出するような界面活性剤がいいのかなと考えているのですが、ご経験のある方いますか。


人によって、だいぶバリエーションがあるようなのですが、全てを試すほどの余力はないので、非常に悩んでいます。

何かコアとなる考え方を決めてから取り掛かりたいのですが、アドバイスをいただけないでしょうか。

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