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選択的スプライシングで挿入されたExonが開始コドンと合わない トピック削除
No.12159-TOPIC - 2024/02/14 (水) 13:21:31 - おお
ちょっと不思議な感じがしたので皆さんどう思うか意見を聞きたく思います。
Exon1に開始コドンATGがあってExon2、3、、、とコーディングシーケンスが続いている遺伝子を見ているのですが、Exon1と2の間に選択的スプライシングで挿入されるExonAがあります。ExonAが挿入されるとExon1に開始コドンのフレームがExon2以降のフレームとずれてしまいます。

データーベース的にはExonAが挿入された場合Exon2のATG(ExonAがないときと同じフレーム)から始まるとされています。

開始コドンのATGはある程度周りの配列の環境で決まるので、ExonAの挿入でExon1のATGがキャンセルされるのはなぜだろうと少し不思議に思いました。キャンセルされなかったらなんアミノ酸か続いたあとストップして短いペプチドができたりしてもおかしくないかもしれません。じつは出来ていてるという結論もありそうです。

確かにある遺伝子で二箇所開始コドンがあるようなことも見たことがあるのでそんなにおかしくはないのかもしれませんが、それならExonAがない状態でもExon2からの翻訳産物があるという可能性もあるような気がします。

真剣に追求するなら、In vitro translationなどで開始ATGの位置を確認するとかでしょうけど、今のところそういう論文は見つかってません。もうちょっと探ってみます。あとはMassでそれぞれに該当するペプチドが見つかっているかということでしょうか、、、
 
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(無題) 削除/引用
No.12159-8 - 2024/02/15 (木) 05:01:16 - おお
みなさんコメントありがとうございました。IRESは考えてなかったですねちょっと探ってみます。

更にあれこれ見てました
https://peptideatlas.org/

こちらで見るとエビデンスはありそうですがどこまで言い切れるのかよくわかりません。
Exon aが挿入されるとExon2のMetから始まるのですが、挿入されない場合はその上流のMetから翻訳されるため、Exon2のMetから始まるペプチドは検出されない(もちろんその直前はKやRではない)いのでそこから始まっているだろうということでしょうけど、、、ちょっと気になるのは実際に検出されたペプチドの直前がすべてKやRでないところで、これは違うプロテアーゼやなにか違う切断方法を取っているのでしょうか。ん、でもOverviewにはトリプシンとしかかいてないな、、、これに関しては別のトピ上げるか。。。

(無題) 削除/引用
No.12159-7 - 2024/02/15 (木) 03:14:03 - uORF
>> ExonAに、Ex1のATGと読み枠の合ってるストップコドンがあったりしませんか?

>ありました。

であれば話はかなりシンプルになると思います。単純に、uORFが存在する場合はタンパク発現量が減少する。Alternative SplicingによってExonAが組み込まれることで発現量の調節が行われている可能性がある、でしょうか。

ちょっと古いuORFについての論文で、タイトルが以下

Upstream open reading frames cause widespread reduction of protein expression and are polymorphic among humans

では、ヒトでは約半分の遺伝子が最低でも一つのuORFを持つと報告してますね。なので、まあよくある遺伝子の構造なんだと思います。

勿論、おおさんが研究しているその遺伝子でも実際に上記uORFの話が通用するのかどうかは調べてみないとわからないでしょうが、可能性は高いと思います。各isoformの発現ベクターを作ってHEK細胞に発現させると明確に発現量が違ったりとか、ExonAのstopコドンにミューテーションを入れると発現量が上がるとか、あたりがシンプルでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.12159-6 - 2024/02/14 (水) 21:21:25 - SYBR master
>[Re:1] おおさんは書きました :
> Exon1に開始コドンATGがあってExon2、3、、、

確か世紀が変わるかどうかのあたりで、未だヒトもマウスもゲノムが空いてない時代だったと思いますが、splicing variantが組織特異的で、variant毎(最終的に5個有るとされたはず)に、たしかstart codonが3箇所有り、そのstrat codon次第で後半のアミノ酸配列が結構変わる/変わらない部分もある、みたいな遺伝子取り扱ったことがあります。当時ゲノムプロジェクトから毎日排出されていたBac cloneの末端データから、査定されていないデータをかき集めて解析して、その遺伝子に関わる全部のエクソンを含む領域のゲノムサイズが確か結構な長さであることが分かり、そのため(Exon1がExon2と10kb位離れていた)、当時の手持ちの手法では取り扱えず、エラい難儀したのを覚えています(RT-PCR以外のデータは、ポリクロ抗体まで作成したのに全部想定外の結果)。その遺伝子は、私が最初に見つけたわけでは無かったので、最初に見つけた人にたまたま学会で会うことが出来たとき(論文になっていたので)に、「あの遺伝子」って言ったら、「もう二度と関わりたくない遺伝子です」って言われたのも、よく覚えています。ヒトの病気に関与してそうなので、遺伝子的には重要そうなのですが、病気としては現状(当時も)マイナーなので、私自身でも当時はちょっときつかったです(結局分野替えもあって、その遺伝子からは2年位で離れましたけど)。

> データーベース的にはExonAが挿入された場合Exon2のATG(ExonAがないときと同じフレーム)から始まるとされています。

当時の理解では、splicing variantは、後半の配列を変えるくらいにしか思っていなかったのですが、ATGから変えるとは思っていませんでしたので、あり得るんじゃ無いでしょうか。ExonAが有るときは、その上流はinternal ribosomal entry sequence (IRES)になるとか。

あと、genome配列からGeneScan等informaticsでExonを推定してORFをpredictした場合、先の遺伝子のような、Exon1は実は10 kb離れていた場合は、当時はpredictすらしてくれません(今は出来るのか?)。あと、5'末端のExon1がじつは何もコードしていない場合も、predict出来ないので注意してください。たしか、時計遺伝子のPerのExon1はnon-codingだったはずです(この場合の呼称は、Exonで良いんですかね?)。

(無題) 削除/引用
No.12159-5 - 2024/02/14 (水) 16:26:30 - おお
>[Re:3] uORFさんは書きました :
> ExonAに、Ex1のATGと読み枠の合ってるストップコドンがあったりしませんか?

ありました。

>であれば、upstream Open Reading Frame (uORF)ということで説明が簡単になったりしますが。実際にはタンパクはEx2のATGから翻訳されているのが実際のところ、で。


そういえばそういう話言われてみれば、、、ってだいぶボケているようです。。。
実際のところそのメカニズムが働いているかはなんとも言えないけど、そういうことがあり得るということでいくらか話を進めていけそうな気がします。

(無題) 削除/引用
No.12159-4 - 2024/02/14 (水) 16:17:05 - おお
>[Re:2] あさんは書きました :
> データベースによると思いますが、すべてのスプライシングバリアントのORFを確認してデータベース登録するのは大変なので、単に一番長いORFをコンピューターで抜き出して記載しているだけで、実験的な根拠はないということはないですか。

ありがとうございます。
そうですねぇ、それが一番考えれそうなのですが、まだデーターベースをみただけなので、、、もしこれが機械的にORFを探しただけなのだとしたら、実際はどうなっているんでしょうかという疑問もありまして。違うポリペプチドがついたアイソフォームであれば追求しがいがあるかもなぁと言うことでもう少し掘り起こしてみます。

(無題) 削除/引用
No.12159-3 - 2024/02/14 (水) 15:45:26 - uORF
ExonAに、Ex1のATGと読み枠の合ってるストップコドンがあったりしませんか?であれば、upstream Open Reading Frame (uORF)ということで説明が簡単になったりしますが。実際にはタンパクはEx2のATGから翻訳されているのが実際のところ、で。

(無題) 削除/引用
No.12159-2 - 2024/02/14 (水) 15:39:21 - あ
データベースによると思いますが、すべてのスプライシングバリアントのORFを確認してデータベース登録するのは大変なので、単に一番長いORFをコンピューターで抜き出して記載しているだけで、実験的な根拠はないということはないですか。

選択的スプライシングで挿入されたExonが開始コドンと合わない 削除/引用
No.12159-1 - 2024/02/14 (水) 13:21:31 - おお
ちょっと不思議な感じがしたので皆さんどう思うか意見を聞きたく思います。
Exon1に開始コドンATGがあってExon2、3、、、とコーディングシーケンスが続いている遺伝子を見ているのですが、Exon1と2の間に選択的スプライシングで挿入されるExonAがあります。ExonAが挿入されるとExon1に開始コドンのフレームがExon2以降のフレームとずれてしまいます。

データーベース的にはExonAが挿入された場合Exon2のATG(ExonAがないときと同じフレーム)から始まるとされています。

開始コドンのATGはある程度周りの配列の環境で決まるので、ExonAの挿入でExon1のATGがキャンセルされるのはなぜだろうと少し不思議に思いました。キャンセルされなかったらなんアミノ酸か続いたあとストップして短いペプチドができたりしてもおかしくないかもしれません。じつは出来ていてるという結論もありそうです。

確かにある遺伝子で二箇所開始コドンがあるようなことも見たことがあるのでそんなにおかしくはないのかもしれませんが、それならExonAがない状態でもExon2からの翻訳産物があるという可能性もあるような気がします。

真剣に追求するなら、In vitro translationなどで開始ATGの位置を確認するとかでしょうけど、今のところそういう論文は見つかってません。もうちょっと探ってみます。あとはMassでそれぞれに該当するペプチドが見つかっているかということでしょうか、、、

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