よく問題になる事案ですね。
コントロールを100%としてあるグラフで、各試行のコントロールを100%としたときは確かにコントロールにばらつきは発生せず、エラーバーは付きません。
これは統計的に言うと「対応あり」の検定に相当します。
一方、各試行のコントロールの絶対値の平均を100%とする場合は、コントロール内にもばらつきが生じます。
例えば、240, 200, 160というコントロールの値があった場合、200が100%となりますが、ばらつきが出ます。これは「対応なし」の検定に相当します。
どちらが正しい、という訳ではないのですが、対応関係があるかないかが重要です。
例えば、3つのwellでtriplicate(もしくはindependent)で行った実験の場合、コントロールのwell1とサンプルのwell1の間に対応はないので、前者の方法は不適切です。
一方、1つのwellで薬剤処理前をコントロール、処理後をサンプルとして測定を行った場合、コントロールとサンプル間で対応があるので前者の方法が使えます。
一般的に前者の方法の方がp値は小さくなります。
前者の方法が使える時に敢えて後者の方法を使うのは不自然ではありますが、不適切とも言えません。 |
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