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大腸菌エレクトロポレーション トピック削除
No.1624-TOPIC - 2013/04/10 (水) 12:25:38 - OKO
エレクトロポレーション法による大腸菌へのトランスフォーメーションに困っております。

これまでchemical competent cellsを用いてクローニング操作を行なってきたのですが、長いコンストラクトでは取得に苦労することがあったため、エレクトロポレーション法を併用しようと考えております。
何度が実験を行ったのですが、形質転換効率が低く、その原因が不明な状態です。

形質転換効率を調べるため、行った操作としては、
1. TAKARA HST08 premium electro cells(もしくは自作コンピテントセル) 50 ulを氷水上で数分放置して溶解
2. 氷冷していたpBluescript II SK- 10 pg/ulを1 ul添加
3. タッピング(もしくは穏やかにピペッティング)後、氷冷した1 mm gapキュベットに移し、気泡が入っていないことを確認、机上で軽く叩いて細胞液をまんべんなく行き渡らせる
4. Eppendorf Eporatorにてメーカー推奨値、1700 V, 5 ms(実際値1650-1550 V, 4.5-5.2 msぐらい)でエレクトロポレーション
5. すみやかに(約20秒後)SOC(氷冷もしくは37℃)を加え、穏やかにピペッティング
6. 37℃で30-60分間インキュベート
7. 100 ulをLB+Ampプレートにまく
です。

カタログ上は10^9の転換効率なので、数1000コロニーは生えてると期待しましたが、0-数個しかコロニーが生えません。

同じプラスミド(同ロット)10 pgをchemical competent cells(Inoue法自作)にTFした場合は数100コロニーが生えます(10^7-8程度)。

抗生物質を含まないプレートに撒き、エレクトロポレーション前後の菌数を調べたところ、菌の生存率は10%程度(前10^11、後10^10)でした。

説明書やラボマニュアル、他のトピックを読んでも原因は不明です。最初は自作コンピテントセルで試していましたが、上のように市販のものでも同様でした。困り果てております。アドバイスいただければ幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.1624-11 - 2013/04/15 (月) 02:25:26 - おお
>[Re:10] OKOさんは書きました :

> これについては、最初の投稿で記述しておりますが、同じ空ベクター溶液(同ロット)10 pgをchemical competent cellsにTFした場合は予想通りの形質転換効率が得られているので、原因ではないと考えています。

Gotcha

(無題) 削除/引用
No.1624-10 - 2013/04/12 (金) 15:56:40 - OKO
私も思いもよらない結果だったので、驚いています。
ピペッティング後、チューブに移したものと、キュベットごとインキュベーションしたものとの比較は出来ていないので、自分で投げた問題ですし、この比較をやって報告します。

APさん
> 例えばGap 1 mmという狭いキュベットをお使いですが、ピペッティングは全体に行き渡っているでしょうか、あるいは先の細い特殊なチップを使ったりしていたりしませんか、

そこは問題になっているかなと思い、検討しています。
まず、キュベット全体に行き渡っている点は確認しています。
キュッベットに移すチップは一般的な太さのイエローチップを使っております。SOC添加および回収には一般的なブルーチップを使っています。
ピペッティングによる大腸菌へのダメージについての危惧については、EP前の状態で空ベクターを添加後、穏やかなタッピングによる懸濁と、激しいピペッティングによる懸濁という2条件の比較を行い、両者間で生菌数は (EP前、後共に) 大きく変わらないことを観察しました。

おおさん
> さいしょの効率の悪かったのは、DNAを微量で扱っているためのロスとかいうことはないのでしょうか。

これについては、最初の投稿で記述しておりますが、同じ空ベクター溶液(同ロット)10 pgをchemical competent cellsにTFした場合は予想通りの形質転換効率が得られているので、原因ではないと考えています。
また、プラスミド溶液を希釈しなおして試したり、上記のように大腸菌との混合法もいくつか試したりしても、形質転換効率が改善することはありませんでした。

(無題) 削除/引用
No.1624-9 - 2013/04/12 (金) 13:13:14 - おお
なんか、すっきりしない結論だなあとわたしもおもいました。

さいしょの効率の悪かったのは、DNAを微量で扱っているためのロスとかいうことはないのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1624-8 - 2013/04/12 (金) 13:04:29 - AP
なんか、すっきりしない結論だなあと思いました。
普通に、冷SOC添加、ピペッティング、チューブに移す、でやっても形質転換効率が桁違いに下がったという経験はないのですが。
なにか、細かいところでほかに要因となる差異はないでしょうか。

例えばGap 1 mmという狭いキュベットをお使いですが、ピペッティングは全体に行き渡っているでしょうか、あるいは先の細い特殊なチップを使ったりしていたりしませんか、

(無題) 削除/引用
No.1624-7 - 2013/04/12 (金) 11:19:44 - OKO
おそらく解決しました。

結果としてキュベットにSOC添加後、懸濁液を別のチューブに移さず、キュベットごとインキュベーションするステップが有効でした。

monさんのアドバイスに従い、エレクトロポレーション後にSOCを添加するまでの時間を検討しようと実験を行いました。
自作コンピテントセルと空ベクターを混合し、エレクトロポレーション後、2-3秒でSOCを添加したもの、20秒後に添加したものの2つを用意し、生菌数およびTF効率を比較しました。
この際、monさんが触れていたキュベットごとインキュベーションする方法を採用しました。

結果として、生菌数、TF効率共に両者でほとんど差が見られませんでしたが、TFプレートに無数のコロニーが生えておりました。
大事をとって今回は1 ngのベクターをTFしたためコロニー数が多く、正確な形質転換効率は計測できていませんが、10^8-9はいっていそうです。

これまで説明書通りに懸濁液をチューブに移していました。キュベットを廃棄する際、電極部に大腸菌が付着しているのが気になったことがあったため、これを穏やかなピペッティングによって回収していました。
今回の結果からは、この電極部に付着した大腸菌の多くがプラスミドを取り込んだものであり、穏やかではあってもピペッティングで無理やり剥がすことでダメージを与え、殺してしまっていたのではないかと考えられます。SOC添加後、キュベットごとインキュベーションすることで、これらの大腸菌が回復し、電極部から剥がれる(殺すこと無く剥がすことが出来る)状態になると推測しました。

今後はこの方法で実験を進めてみます。
monさん、ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.1624-6 - 2013/04/10 (水) 16:23:55 - OKO
> キュベットは新品ですか?再利用の場合、洗剤成分が残っていると効率は極端に悪くなります。

今のところ、もったいないと思いながらキュベットは新品を用いています。
うまくいくようになれば再利用を試すつもりです。

(無題) 削除/引用
No.1624-5 - 2013/04/10 (水) 16:16:19 - mon
キュベットは新品ですか?再利用の場合、洗剤成分が残っていると効率は極端に悪くなります。
水洗い>DDWだけで済ます方もいますが、私は使用後水道水で軽くすすぎ、溜め置きの洗剤液にくぐらせ、さらに水道水で良くすすぎ、次いでDDWでリンスしておきます。ある程度数がたまったら、蓋とともに100% EtOHでリンス(タッパー内で浸ける)>クリーンベンチで風乾>蓋をして保管

(無題) 削除/引用
No.1624-4 - 2013/04/10 (水) 16:07:26 - mon
出来るだけSOC添加のラグをなくすため、キュベットの蓋を取ってセットしています。
私の経験では5秒ほどで1桁ほど効率が落ちましたよ。また冷たいSOCも効率が落ちました。なので、パルス印可後早く温度を上げるのが重要なのかな?と思ったり。
SOCもコンピテントセルに目掛けて勢いよくいれるより、キュベットの側面に沿わすように注ぐと微妙に効率が上がります。これは大腸菌に刺さった状態のDNAにダメージがないようにかな〜?などと思ったり(根拠はないです)。
自作のコンピテントセルがあるなら、試すのが早いよ。

(無題) 削除/引用
No.1624-3 - 2013/04/10 (水) 15:54:06 - OKO
早速のアドバイスありがとうございます。

SOC添加までの時間ですね。
20秒と書きましたが、最短では10秒ぐらいでした。
monさんのようにSOCを構えておくともう少し短縮できるのかもしれません。
(キュベットの蓋を開けるのに手間取っていたりしています)

ただ、BioRad社MicroPulserの説明書には、
"(The period between applying the pulse and transferring the cells to outgrowth medium is crucial for recovering E. coli transformants (Dower et al., 1988). Delaying this transfer by even 1 miutes causes a 3-fold drop in transformation. This decline continues to a 20-fold drop by 10 minutes."
とあり、引用されているDower et al., 1988のデータも同様で、添加までの時間は重要ではあるものの、1分以内の添加なら許容範囲ではないかという認識です。

私の場合、3桁(以上)形質転換効率が落ちているので、他に原因があると推測しているのですがいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.1624-2 - 2013/04/10 (水) 13:38:45 - mon
>5. すみやかに(約20秒後)SOC(氷冷もしくは37℃)を加え、
問題点はここかも。「すみやかに」がなぜ約20秒後?
私は、SOCをマイクロピペッターにとり待ち構えて、電気パルス印可後、1-2秒以内に室温〜37℃に温めたSOCを優しく加えています。キュベットごともしくは大腸菌懸濁液を移し替えて37℃でインキュベートします。SOCを加えるまでの時間が長くなると導入効率は落ちます。

大腸菌エレクトロポレーション 削除/引用
No.1624-1 - 2013/04/10 (水) 12:25:38 - OKO
エレクトロポレーション法による大腸菌へのトランスフォーメーションに困っております。

これまでchemical competent cellsを用いてクローニング操作を行なってきたのですが、長いコンストラクトでは取得に苦労することがあったため、エレクトロポレーション法を併用しようと考えております。
何度が実験を行ったのですが、形質転換効率が低く、その原因が不明な状態です。

形質転換効率を調べるため、行った操作としては、
1. TAKARA HST08 premium electro cells(もしくは自作コンピテントセル) 50 ulを氷水上で数分放置して溶解
2. 氷冷していたpBluescript II SK- 10 pg/ulを1 ul添加
3. タッピング(もしくは穏やかにピペッティング)後、氷冷した1 mm gapキュベットに移し、気泡が入っていないことを確認、机上で軽く叩いて細胞液をまんべんなく行き渡らせる
4. Eppendorf Eporatorにてメーカー推奨値、1700 V, 5 ms(実際値1650-1550 V, 4.5-5.2 msぐらい)でエレクトロポレーション
5. すみやかに(約20秒後)SOC(氷冷もしくは37℃)を加え、穏やかにピペッティング
6. 37℃で30-60分間インキュベート
7. 100 ulをLB+Ampプレートにまく
です。

カタログ上は10^9の転換効率なので、数1000コロニーは生えてると期待しましたが、0-数個しかコロニーが生えません。

同じプラスミド(同ロット)10 pgをchemical competent cells(Inoue法自作)にTFした場合は数100コロニーが生えます(10^7-8程度)。

抗生物質を含まないプレートに撒き、エレクトロポレーション前後の菌数を調べたところ、菌の生存率は10%程度(前10^11、後10^10)でした。

説明書やラボマニュアル、他のトピックを読んでも原因は不明です。最初は自作コンピテントセルで試していましたが、上のように市販のものでも同様でした。困り果てております。アドバイスいただければ幸いです。

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