detergent soluble lysateという言葉は他者に正確な情報が伝わらないので適切でないとおもいます。可溶化の方法、つまりたとえばどのようなdetergentを使ったかにより可溶化されてくる成分はしばしば大きく異なるからです。よってこのような場合、Triton x100-solubilised lysateとかtriton X 100-soluble fractionとか具体的に使用したdetergentを冠することが必要と思います。triton xなど非イオン性界面活性剤で可溶化した場合核タンパク質のかなりの部分、とくにクロマチンが溶けなくて遠心すると沈殿に行きます。
蛋白質の解析が目的の場合、現状では、より多種類の蛋白質に対して可溶化能が最も高いのはSDSと思います(もちろん、一部のアミロイド蛋白質繊維など、SDSでも容易に溶けない蛋白質もあると思います。ただこれで可溶化出来ないものは、実験室レベルでの一般的な生化学的解析自体が難しいとおもいますし)。なのでSDS-solubilised fractionをWhole cell lysateといってもいいと思います。 |
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