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ラット反転腸管実験 トピック削除
No.2704-TOPIC - 2014/01/06 (月) 11:00:22 - らみ
はじめまして。
ラットの反転腸管を用いた糖吸収実験に関しまして、皆様のお知恵をお借りしたく、書き込みをさせていただきます。
これまでに、Wistarラット(雄、5,7週齢)の反転腸管を作製し、小腸のグルコース吸収効率を推察する実験を数多く行って参りましたが、すべての個体、すべての小腸部位について、インキュベート後の反転腸管内液(漿膜側)中グルコース濃度が低下します。
バッファーには5mMグルコース含有Krebs-Henseleit(pH7.4)を使用し、これを反転腸管作製時と、インキュベート(37℃、1時間)時の反転腸管内液および外液に用いております。
実験手技は生理学テキストおよび論文中で採用されている一般的な方法で行っております。
それらの手技を遂行する上でのミスがないとすると、反転腸管内液のグルコース濃度が低下する原因としては、ラットの筋層が厚いために反転腸管外液のグルコースが漿膜側まで移行しないこと、またはインキュベート時に漿膜側のグルコース消費が比較的激しいことが考えられました。
しかしながら、同週齢のWistarラットを使用した糖吸収実験が多く報告されており、一定の成果を挙げておられるものが見受けられます。

皆様は、ラット反転腸管内液のグルコース濃度低下、糖吸収実験の失敗する原因について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
また、何か改善点もしくは成功に結び付くヒントのようなものをご教授していただけますと、大変幸いに感じます。
何卒、宜しくお願い申し上げます。
 
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Re: (無題) 削除/引用
No.2704-6 - 2014/01/08 (水) 15:43:10 - らみ
TS様、qq様、ご回答ありがとうございます。

qq様
おっしゃる通りかもしれないです。
少なくとも、反転腸管内液に含まれるグルコース量を外液のそれよりも少なく設定する必要があるかもしれません。
受動輸送が起きていたとしても糖吸収の効率は比較できるという点から、qq様のご意見を参考にさせていただきたく存じます。


TS様
上皮細胞がグルタミンをエネルギー源として好むという点について、初めて耳にしました。調べた上で、参考にさせていただきたいと存じます。
グルタミン添加、内液の増量、操作の迅速化の点を改善した上で、改めて実験を行います。
他の点につきましても、ご確認していただきまして、感謝を申し上げます。
TS様の行った当時の実験では、反転腸管内液および外液のグルコース濃度は同じだったのでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2704-5 - 2014/01/07 (火) 18:29:31 - qq
>バッファーには5mMグルコース含有Krebs-Henseleit(pH7.4)を使用し、これを
>反転腸管作製時と、インキュベート(37℃、1時間)時の反転腸管内液および外液に
>用いております。

サック内液のグルコース濃度を外液と同じ5mMに設定してありますが、サック内液のグルコース初濃度は0mMにするのではないでしょうか?
外液、内液ともに初期グルコース濃度が5mMだとすると、腸管のグルコース消費に伴い、内液のグルコースが減少するのは必然ではないかと思いますが、どうでしょう?
大昔に、卒研指導で一度だけ反転腸管で薬物取り込みをやったことがあるだけなので、私の誤解であればご容赦願いたい。

(無題) 削除/引用
No.2704-4 - 2014/01/07 (火) 16:31:58 - TS
らみ様:

・測定方法について。
私も同様の方法です。

・トサツ後の時間について。
もう少し短くできないかとは思います。小腸の場合、1から2時間くらいで絨毛構造などの変性が始まると言われていますから。私は10分以内には実験を開始しています。

・組成について。
問題なければ、グルタミン入れてはいかがですか。小腸の上皮細胞は、エネルギー源としてグルコースよりもグルタミンを好むので、わたしは4mM入れています。

・バッファーへの通気について。
たぶん十分そうなので問題ないと思います。

・使用するバッファーの量について。
3cmのサックに20mLはミニマムな印象を受けますが、ダメではないでしょう。たぶん大丈夫。

・サック内液について
3cmに0.2mLは少なくないですか。わたしはラットの場合、0.8mL/3cmです。あんまりパンパンだと気持ち悪いかもですが、柔らかいソーセージのように、ぷっくり膨らむ程度が良いと思います。少なくとも0.6mLくらいは入れてはどうでしょう。

なんとなくですが、グルタミン入れて、内液量を増やして、もう少し手早くやればうまく行く印象です。

論文などを参考にしてきちんとやられているようですので、あまり色々思いつかないというのが、実際のところですが、意外と上記のあたりがポイントかもしれません。

Re: (無題) 削除/引用
No.2704-3 - 2014/01/07 (火) 15:36:39 - らみ
TS様、ご回答ありがとうございます。
やはり問題なく糖の能動輸送が見られるのが一般的なようですね。

ご指摘のありました点について、回答させていただきます。

・グルコース濃度はどのように測定されていますか。臨床キット?
Wako社の「グルコースC-Uテストワコー」を使用しております。実験に用いた各溶液の一部を試料とし、比色法による測定を行っております。

・反転腸管は屠殺後どのくらいの時間で作成できていますか。
およそ40分前後かと存じます。採材後の小腸は、腸管内腔の洗浄時以外は、通気したバッファー中に浸しているため、乾燥による影響は殆ど無いかと思われます。

・バッファーにはカルシウムやグルタミンはサプリメントしていますか。
カルシウムは含まれておりますが、グルタミンは含んでおりません。使用したKrebs液の組成は以下のようなものです。同系統のラットを使用した反転腸管の糖吸収実験として、過去の論文中に記載されていた組成を参考にしております。
(1 L中)
NaCl 119.0 mM
NaHCO3 21.0 mM
KH2PO4 0.6 mM
K2HPO4 2.4 mM
CaCl2 1.2 mM
MgCl2 1.2 mM
D-glucose 5.0 mM(10 mMも試しましたが、うまくいきませんでした)

・バッファーには酸素は十分に通気してありますか。
今回使用したバッファーがKrebs-Henseleit液なので、pHを保つ目的で混合ガス(95% O2、5% CO2)を通気しております。流量1 L/minのガスを5つの通気口に通気しておりますので、単純計算では1つのフラスコ(シャーレ)に0.2 L/minのガスが通気されていることになります。

・どのくらいの反転腸管を、どのくらいの量のバッファーに浸していますか。
反転腸管作成時は、シャーレ中に小腸全長が完全に浸る量(およそ100 ml)を入れております。インキュベート時は、50 mlの専用フラスコ(Nalgene社)に20 mlのバッファーを入れ、その中に約3 cmの反転腸管を浸しております(長さ約6 cmの場合も、内液のグルコース濃度は減少しておりました)。

・振盪前後で反転腸管内の液量に変化はありますか。
インキュベート前に、専用器具を用いて0.2 mlのバッファーを反転腸管内に入れておりますが、インキュベート後の液量に変化はありません。

何卒、宜しくお願い申し上げます。

(無題) 削除/引用
No.2704-2 - 2014/01/07 (火) 10:24:51 - TS
わたしは他の食品成分の吸収などをたびたび反転腸管でみたりしています。
ずいぶん昔ですが、この系を起ち上げるときに、機能的に問題がないことを確認するために、グルコースの能動輸送をチェックしましたが、特に問題なく吸収が起きていました。

色々調べて考えられて実施しているようですし、手技的には問題なさそうには思えますが、念のためもう少しいくつか情報をください。

・グルコース濃度はどのように測定されていますか。臨床キット?
・反転腸管は屠殺後どのくらいの時間で作成できていますか。
・バッファーにはカルシウムやグルタミンはサプリメントしていますか。
・バッファーには酸素は十分に通気してありますか。
・どのくらいの反転腸管を、どのくらいの量のバッファーに浸していますか。
・振盪前後で反転腸管内の液量に変化はありますか。

ラット反転腸管実験 削除/引用
No.2704-1 - 2014/01/06 (月) 11:00:22 - らみ
はじめまして。
ラットの反転腸管を用いた糖吸収実験に関しまして、皆様のお知恵をお借りしたく、書き込みをさせていただきます。
これまでに、Wistarラット(雄、5,7週齢)の反転腸管を作製し、小腸のグルコース吸収効率を推察する実験を数多く行って参りましたが、すべての個体、すべての小腸部位について、インキュベート後の反転腸管内液(漿膜側)中グルコース濃度が低下します。
バッファーには5mMグルコース含有Krebs-Henseleit(pH7.4)を使用し、これを反転腸管作製時と、インキュベート(37℃、1時間)時の反転腸管内液および外液に用いております。
実験手技は生理学テキストおよび論文中で採用されている一般的な方法で行っております。
それらの手技を遂行する上でのミスがないとすると、反転腸管内液のグルコース濃度が低下する原因としては、ラットの筋層が厚いために反転腸管外液のグルコースが漿膜側まで移行しないこと、またはインキュベート時に漿膜側のグルコース消費が比較的激しいことが考えられました。
しかしながら、同週齢のWistarラットを使用した糖吸収実験が多く報告されており、一定の成果を挙げておられるものが見受けられます。

皆様は、ラット反転腸管内液のグルコース濃度低下、糖吸収実験の失敗する原因について、どのようなお考えをお持ちでしょうか。
また、何か改善点もしくは成功に結び付くヒントのようなものをご教授していただけますと、大変幸いに感じます。
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