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強い変性条件下での免疫沈降 トピック削除
No.2916-TOPIC - 2014/03/25 (火) 06:55:53 - okam
いつも勉強させていただいております。

特定のリジン残基がアセチルされているタンパク質Aを
抗アセチル化リジン抗体で免疫沈降したく思っております。
WBにおいて、その抗体がタンパク質Aと反応することは確認して
いるのですが、免疫沈降はうまくいきません(WBでアセチル化リジン抗体
免疫沈降産物からタンパク質Aが検出されません)。
免疫沈降ではRIPA buffer(1% NP-40, 0.5% Sodium deoxycholate, 0.1% SDS含有)を用いており、
私としては、これではタンパク質Aの高次構造 を壊してエピトープを
露出させるのに十分ではないのではないかと推測している次第です。
しかし強い変性剤を用いれば、抗体抗原反応自体にも影響を与えるため、
困っております。Urea bufferを用いた免疫沈降で、免沈に用いた抗体を検出したところ、はっきりとした重鎖と軽鎖のバンドが確認されず、スメアになってしまいました。
タンパク質Aに関しては、アセチル化が確認されているのでよいのですが、
アセチル化修飾未知の候補タンパク質について、同様の方法でその有無を調べたいと思っており、「抗アセチル化リジン抗体免疫沈降→候補タンパク質抗体WB」の実験系を確立したい所存です。
どなたか、同じような経験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、
このような場合の免疫沈降法をご教授いただきたけたらと思います。

長文失礼いたしました、よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.2916-13 - 2014/04/03 (木) 05:29:08 - okam
遅くなりましたが、
皆様ありがとうございました。
SDSが入ったバッファーで熱処理後に希釈して
IPを行いたいと思います。
2D-PAGEも検討させていただきます。

(無題) 削除/引用
No.2916-12 - 2014/03/27 (木) 04:41:43 - okam
>[Re:11] 名無しさんは書きました :
> 2-D PAGEでWesternやればどうよ。

大変興味深いご指摘ありがとうございます、考えたことがありませんでした。
2-D PAGE自体ほとんどなじみがないのですが、複数のサンプル間でスポットの位置を比べる場合に何か良いコントロールがとれるのでしょうか?
あと、阻害剤は50mM Sodium butyrate, 10mM Nicotinamide, 10uM Trichostatin Aをlysis bufferに加えております。

(無題) 削除/引用
No.2916-11 - 2014/03/26 (水) 21:11:01 - 名無し
2-D PAGEでWesternやればどうよ。ずっーと前に遊び半分でどんなんなるかなーと思ってやったことあって、で、やったらアセチル化リジンの数に応じて未修飾の蛋白質よりちょっと酸性側にズレる感じで、量的に多い蛋白質なら蛋白質染色しても
横方向にディスクリートなスポットになるので、スポットきりだしもできるよ。アセチル化蛋白質は細胞内分布に偏りがあるから(つーか当たり前だけど塩基性蛋白質に多いので核とかリボゾーム蛋白質とかミトコンドリアの酵素とかが多い、たしか)subcellular fractionationすればある程度まで濃縮出来る。

IPもいいけど、可溶化の可否などの点でかなり選択的になるし、うまいことIPできるものの中でという限定条件があるのでバイアスかかるとおもうし。

あとIPのときビューチレートとかそういう阻害剤入れてる?

(無題) 削除/引用
No.2916-10 - 2014/03/25 (火) 23:58:13 - okam
>[Re:9] おおさんは書きました :
> わざわざ変性させる理由は、アセチル化をしている別の蛋白に目的のタンパク質が結合しているだけで目的のタンパク質がアセチルかされていないという可能性をなるべく排除するためです。

確かにそうですね、過去の論文で塩濃度をあげて、こういった疑陽性を排除しようと試みているものがありました。

>[Re:8] 名無しさんは書きました :
> 3. こういうちっちゃい修飾のIPはそのまんまやるのもいいんだが、トリプシンでペプチドにしてからIPしてアセチル化ペプチド集めてLC-MS/MSで同定とかがよくね。特定の蛋白質ならゲルを銅染色でnegative染色してバンド切り出して抽出してそれ分解してIPしてMSへ、とかでもいいし。

ありがとうございます。実際はMSでアセチル化ペプチドが同定されたものをその後の機能解析のためにWBで個別にアセチル化を確認しようと試みております。

>[Re:7] こめさんは書きました :
> ちなみに、抗体は免疫沈降で実績があるものですよね?

CSTの抗体でデータシートにはIP可能と書いてあるのですが、抗体が抗体だけに、うまく作用しているかどうか判断するのが難しいのです。とりあえずアセチル化されると報告されているタンパク質が免沈されてくるので使えると考えている次第です。

>[Re:6] TSさんは書きました :
> 参考までに私のやり方では、
> 0.3%のSDSのバッファー(Tritonとかは抜き)で可溶化後、95度、10分で加熱し、超音波処理します(ゲノム切断)。
> そののち、1.0%のNP40のバッファーを等量くわえ、IP操作に入ります。

TSさん、ありがとうございます。参考にさせていただきます。

(無題) 削除/引用
No.2916-9 - 2014/03/25 (火) 23:15:46 - おお
わざわざ変性させる理由は、アセチル化をしている別の蛋白に目的のタンパク質が結合しているだけで目的のタンパク質がアセチルかされていないという可能性をなるべく排除するためです。

そのた構造的にIPに有利になるとか不利になるとか抗体によっていろいろなケースは考えられますが。

(無題) 削除/引用
No.2916-8 - 2014/03/25 (火) 21:11:33 - 名無し
こういうのあんまり良く知らないけど書くから使えそうなとこあれば適当にどうぞ。

1. IPの抗体はモノクロ?ポリクロ?  ポリクロの方がいいよ。アセチル化とかリン酸化とかみたいなちっちゃい修飾体に対する抗体の反応性って周辺領域のアミノ酸配列の影響かなりうけるから。

2. RIPAの変性作用ってたいした事ないと思うんだが、ていうか修飾/脱修飾って酵素がやる事多いだろうから、それがアクセス出来る部位いうことは分子表面で、かつステリックインヒビションとか変な邪魔な物があんまりない部位じゃないかとおもうんで、変性しないとエピトープにアクセス出来ないいうことはあまりないような気がするんだが。アセチル化リジン残基だとBromoドメインとかもつ蛋白質が相互作用してとかの可能性はあるけどそれでも結合しっぱなしとか言う訳じゃないと思うし。

3. こういうちっちゃい修飾のIPはそのまんまやるのもいいんだが、トリプシンでペプチドにしてからIPしてアセチル化ペプチド集めてLC-MS/MSで同定とかがよくね。特定の蛋白質ならゲルを銅染色でnegative染色してバンド切り出して抽出してそれ分解してIPしてMSへ、とかでもいいし。

(無題) 削除/引用
No.2916-7 - 2014/03/25 (火) 17:33:16 - こめ
こんな論文もありましたよ。
J Neurosci. 2011 31:17425-36
界面活性剤はTritonX100だけのようです。

私もyyyさんと同じでアセチル化酵素がアクセスできる場所にあるならそこまで変性する必要はないように感じます。

ちなみに、抗体は免疫沈降で実績があるものですよね?

(無題) 削除/引用
No.2916-6 - 2014/03/25 (火) 17:28:28 - TS
わたしも熱変性、SDS不活化、免疫沈降に一票。
Co-IPでない場合、わたしはだいたいこのやり方をします。

参考までに私のやり方では、
0.3%のSDSのバッファー(Tritonとかは抜き)で可溶化後、95度、10分で加熱し、超音波処理します(ゲノム切断)。
そののち、1.0%のNP40のバッファーを等量くわえ、IP操作に入ります。

たいていうまくいっています。

(無題) 削除/引用
No.2916-5 - 2014/03/25 (火) 17:04:56 - okam
>[Re:3] yyyさんは書きました :
> まあ、それはともかく、PNGaseF処理の時のように、0.5%程度のSDSでboilして変性させた後に1%NP40でSDSを「中和」してIPする(必要によっては希釈してNP40)、と言うのはよく使われる手だと思います。Co-IPには使えませんが。
>[Re:4] おおさんは書きました :
> すでに指摘がありますが、ユビキチン化でよく使われるプロトコールで、Hot lysis buffer (1%SDSがはいったバッファー)で熱変成して、1%tritonX100, 0.1% deoxycholateを含むバッファー(RIPAのSDSを抜いたもの)で10倍にしてIPをやるというのがあります。

yyyさん、おおさん、ありがとうございます。SDSによる変性は95℃、10min程度でよいのでしょうか?

>[Re:2] qwさんは書きました :
> やったことありませんが、
> "Label-free quantitative proteomics of the lysine acetylome in mitochondria identifies substrates of SIRT3 in metabolic pathways"
>
> PMID: 23576753 のようなpaperがあります。参考になりますか?
>
qwさん、ありがとうございます。早速確認いたしました。この論文では、タンパク質をTrypsin処理してペプチド断片化した後に抗アセチル化リジン抗体で免沈しているようです。タンパク質のまま免沈するのは難しいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2916-4 - 2014/03/25 (火) 08:47:43 - おお
すでに指摘がありますが、ユビキチン化でよく使われるプロトコールで、Hot lysis buffer (1%SDSがはいったバッファー)で熱変成して、1%tritonX100, 0.1% deoxycholateを含むバッファー(RIPAのSDSを抜いたもの)で10倍にしてIPをやるというのがあります。


Ureaをつかったなら抗体も失かつしてるでしょうから、ビーズにつかないでしょう。スメアーなバンドは何かノンスペをひろっているかもしれません。ureaで変性したなら、外液にIP bufferをつかい(かならずしもRIPAでなくてもよい)、透析で抜いてからIPというては取れるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2916-3 - 2014/03/25 (火) 08:06:49 - yyy
タンパクのアセチル化に関しては門外漢なのでよく知らないのですが、アセチル化されるステップにしても、された後に何らかの機能に関与するにしても、タンパク表面に露出してないと支障がありそうな気がしますが、埋もれてるということもあるのでしょうか?

まあ、それはともかく、PNGaseF処理の時のように、0.5%程度のSDSでboilして変性させた後に1%NP40でSDSを「中和」してIPする(必要によっては希釈してNP40)、と言うのはよく使われる手だと思います。Co-IPには使えませんが。

(無題) 削除/引用
No.2916-2 - 2014/03/25 (火) 07:09:14 - qw
やったことありませんが、
"Label-free quantitative proteomics of the lysine acetylome in mitochondria identifies substrates of SIRT3 in metabolic pathways"

PMID: 23576753 のようなpaperがあります。参考になりますか?

強い変性条件下での免疫沈降 削除/引用
No.2916-1 - 2014/03/25 (火) 06:55:53 - okam
いつも勉強させていただいております。

特定のリジン残基がアセチルされているタンパク質Aを
抗アセチル化リジン抗体で免疫沈降したく思っております。
WBにおいて、その抗体がタンパク質Aと反応することは確認して
いるのですが、免疫沈降はうまくいきません(WBでアセチル化リジン抗体
免疫沈降産物からタンパク質Aが検出されません)。
免疫沈降ではRIPA buffer(1% NP-40, 0.5% Sodium deoxycholate, 0.1% SDS含有)を用いており、
私としては、これではタンパク質Aの高次構造 を壊してエピトープを
露出させるのに十分ではないのではないかと推測している次第です。
しかし強い変性剤を用いれば、抗体抗原反応自体にも影響を与えるため、
困っております。Urea bufferを用いた免疫沈降で、免沈に用いた抗体を検出したところ、はっきりとした重鎖と軽鎖のバンドが確認されず、スメアになってしまいました。
タンパク質Aに関しては、アセチル化が確認されているのでよいのですが、
アセチル化修飾未知の候補タンパク質について、同様の方法でその有無を調べたいと思っており、「抗アセチル化リジン抗体免疫沈降→候補タンパク質抗体WB」の実験系を確立したい所存です。
どなたか、同じような経験をお持ちの方がいらっしゃいましたら、
このような場合の免疫沈降法をご教授いただきたけたらと思います。

長文失礼いたしました、よろしくお願いいたします。

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