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過剰発現マウスが生まれない トピック削除
No.2978-TOPIC - 2014/04/16 (水) 22:27:27 - 動物実験初心者
ある酵素の過剰発現マウスを作成したのですが、
過剰発現の♂とwild typeの♀を掛け合わせると、過剰発現マウスとwildtypeが均等に生まれますが(性別もほぼ均等)、
wild typeの♂と過剰発現の♀を掛け合わせると、wild typeしか生まれません(性別はほぼ均等)。
このようなことはよくあることなのでしょうか。どうして起こるかわかる方がいらっしゃったらご教授いただけると幸いです。
 
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(無題) 削除/引用
No.2978-14 - 2014/04/19 (土) 00:25:46 - ぺーぺー
動物実験初心者さん

まずは母性因子(maternal factor)についてですが、分野によって違うかもしれませんが発生生物学においては「卵子に残存する母親由来の遺伝子産物で、その産仔において表現型を示す因子」を意味するものと理解しています。この指摘は産仔の遺伝子型によって表現型が異なるわけですから失当でした。形成された卵子の転写は抑制されているので、その点を疑う十分な理由はありません。同じ理由から配偶子形成においても否定するべきでしょう。

インプリンティングは考えうる要因の一つです。その他に幾つか思い付いたことを(無責任にですが)記してみます。もしかしたら失礼に感じられるかもしれませんが、可能性を広くとっているので気にしないでください。

・酵素生成物が内分泌される物質でかつ胎盤を通る為に、胎児側の過剰発現遺伝子も相まって致死に至る。
・当該遺伝子は初期に胎児側も転写するために、母親由来の産物と相まって致死に至る。
・試行数が少ないために、偶然にそういう結果だった。
・偏りは雌雄とは別にある。
 例1)交配につかったTgメスが偶々、その酵素の生成物を分解する能力が乏しい変異を持っていて仔に引き継がれた。(そのメスは生きているので却下)
 例2)交配につかったTgオスxWTメスが、その内在性遺伝子に機能が乏しい変異を持っていたために問題が少なかった。

うーん。これだ、というアイデアは思いつきませんでしたね

(無題) 削除/引用
No.2978-13 - 2014/04/18 (金) 21:27:23 - 動物実験初心者
すみません、若干言葉足らずかもしれませんので訂正いたします。
AA様、L様
コメントありがとうございます。
質問ですが、インプリンティングは臓器ごと(細胞ごと)に起きるか起きないか決定しているのでしょうか?
ちなみに成熟したトランスジェニックマウスを調べたところmRNAレベルでは調べた臓器では、臓器種ごとに増え幅には差があるものの全て増加していました。

(無題) 削除/引用
No.2978-12 - 2014/04/18 (金) 21:25:30 - 動物実験初心者
AA様、L様
コメントありがとうございます。
質問ですが、インプリンティングは臓器ごと(細胞ごと)に起きるか起きないか決定しているのでしょうか?
ちなみに成熟したマウスを調べたところmRNAレベルでは調べた臓器では、臓器ごとに増え幅には差があるものの全て増加していました。

(無題) 削除/引用
No.2978-11 - 2014/04/18 (金) 19:11:51 - AA
確かに、既に生まれているTransgenicで正しく過剰発現されているかどうか、
調べてみればインプリンティングかどうか判定できますね。
本当に片親性の発現しかしないとすると、せっかく出来たマウスが使えないことになるので非常に残念ではありますが。。。。

ただ、途中まで発生するのであればそれはそれで解析のし甲斐もありそうですね。

(無題) 削除/引用
No.2978-10 - 2014/04/18 (金) 17:18:59 - L
AAさん、どうもありがとうございます(質問者さんではないですが)。とても興味深いですね。この場合、メスのtransgenicからのtransgenic embryoがある程度まで生存するならば、同じ胎齢の、オスのtransgenicからのembryoとtransgeneの発現を比較すれば、ある程度確証が得られる事になるんでしょうか。この場合、生存するadult transgenicではtransgeneは発現抑制されているので、動物実験初心者さんの実験においてはかなり問題かもしれませんね。現在生存しているadultのtransgenicでtransgeneの発現をnon-transgenicと比較してみるのも、手かもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2978-9 - 2014/04/18 (金) 15:45:26 - AA
挿入部位がメチル化等のインプリンティングを受ける部位である可能性があるかなと思います。
例えば、質問者さんのケースとは逆になりますが、
ゲノムインプリンティング病の代表例であるPWSの
原因遺伝子座と言われている15q11-13にあるいくつかの遺伝子は、
父方アリルからしか発現しない物があります。

もし過剰発現が胎生致死になるような遺伝子が、
父方由来だと不活性化しするような遺伝子座に挿入されていた場合、
母方由来の場合のみ、胎生致死になりうるのではないかと思います。

マウスで産仔数が5というのもあまり多くないですし、
最大が5なら明らかに少ないかと思います。
一度妊娠途中の腹を開けてみてはいかがですか?

(無題) 削除/引用
No.2978-8 - 2014/04/18 (金) 15:14:53 - 動物実験初心者
皆様、お返事ありがとうございます。
質問含めて回答させていただきますが、不勉強な所も多く、間違いなどあれば更に御指摘していただけると幸いです。

ペーペー様
promoterはCAG promoterを使用していますのでubiquitousかと思います。
産仔数も極端に少ないかといわれるとそうでもない気がします。前回は一度に5匹生まれました。

maternal factorとは具体的にいうと何があるのでしょうか?当初は母体環境が原因かと考えたりもしたのですが、wild typeは生まれるのでよくわからなくなってしまいました。

小児科医師(ゆとり教育)様
今後胎児分離については検討してみたいと思います。ぺーぺー様の質問にありましたが産仔数が少なくないと仮定すると受精卵ができない可能性が高いのでしょうか?
uniparental disomyに関しては私の解釈が正しいかわかりませんが、トランスジェニックマウスの交配はヘテロ×wild typeで行っていますのでないと考えてもよいのでしょうか?

L様
wild typeしか生まれないというのはgenotypingの結果です。
同じようなご経験をされているのですね。(L様の例だとflox/flox;Cre+以外は生まれてきたということですよね?)
ただL様の例だとflox/floxマウスのメスでは母体環境としては目的遺伝子変化はあまりないのでその周辺遺伝子発現の変化ということでしょうか?

AA様
すみません、不勉強でちゃんと理解できていないのですが、ゲノムインプリンティングによって、発生段階に必要な酵素が母方由来の時に過剰発現してしまうのが問題ということでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.2978-7 - 2014/04/18 (金) 06:57:38 - L
「wild typeだけしか生まれない」というのは、geneticな情報(genotyping)によるのか、それともmRNAやタンパクの発現から判断しているのか。後者なら、genomic imprintingの可能性ありますね。

(無題) 削除/引用
No.2978-6 - 2014/04/18 (金) 01:47:53 - AA
単純に父方由来のアリルからしか発現しないような遺伝子なのでは無いでしょうか?
いわゆるゲノムインプリンティング病の原因遺伝子などでも起きていることだと思います

(無題) 削除/引用
No.2978-5 - 2014/04/18 (金) 01:01:18 - L
過剰発現ではないですが、とあるconditional KOのマウスで、オスのflox/floxとメスのflox/+;Cre+の掛け合わせは大丈夫(flox/flox;Cre+のマウスが普通に生まれる)だけど、オスのflox/+;Cre+とメスのflox/floxではflox/flox;Cre+のembryoがE14.5までに胎生致死でした。この時は深く考えず、flox/floxのメスをmatingに用いないようにして対応しました。

このようなことがおきる理由については分からないのですが、興味があるので、私も詳しい方の説明が聞きたいと思います。動物実験初心者さんのケースでも、とりあえずembryoのレベルでどうなっているかは確認しておく価値があると思います。メスのTgを用いた掛け合わせの場合だけ、母方での酵素過剰発現(もしくはtransgene周辺の遺伝子発現の変化)の影響で、Tgのembryoが死んでしまう可能性が高いように思います。

(無題) 削除/引用
No.2978-4 - 2014/04/17 (木) 03:50:05 - ぺーぺー
promoterはubiquitousなんですよね?先ほどの指摘は最も疑わしいという訳ではないかもしれません。例えば、産仔数が極端に減っていたりはしないのですか?

(無題) 削除/引用
No.2978-3 - 2014/04/17 (木) 02:32:09 - 小児科医師(ゆとり教育)
普通に考えると「wild typeの♂と過剰発現の♀の組み合わせから生まれる過剰発現マウスは致死的である」ということが疑われると思います。

致死的であるかどうかの証明は、妊娠中の母親から胎児を摘出しその遺伝子型をみるのが一つの方法です。妊娠中のどれくらいの時期に胎児を摘出するのが良いかは遺伝子により異なるので定型的なことはいえませんが、妊娠9日目くらいからは胎児を分離できることが多いようです。妊娠9日目、12日目、15日目くらいで胎児を摘出してみたらある程度のことは言えると思います(そもそも受精卵ができない、妊娠早期に胎児が死亡、妊娠後期に胎児が死亡など)。

遺伝子が分からないので、そのメカニズムははっきり分かりませんが、uniparental disomyは一つの候補になりえると思います。この場合、maternal disomyが起こる遺伝子であり、それが過剰発現だと胎児が死亡するということがありえるかもしれません。ただ、ヘテロのマウスが生まれているのであればuniparental disomyは起こらないのでその限りではありません。ぺーぺーさんの指摘された母の妊娠状況による違いの方が可能性が高いと思います。

(無題) 削除/引用
No.2978-2 - 2014/04/16 (水) 22:44:23 - ぺーぺー
maternal factorとか?
可能性はいくつかありそうですが……。

私はネズミはあまりやっていませんので、経験はありません。

過剰発現マウスが生まれない 削除/引用
No.2978-1 - 2014/04/16 (水) 22:27:27 - 動物実験初心者
ある酵素の過剰発現マウスを作成したのですが、
過剰発現の♂とwild typeの♀を掛け合わせると、過剰発現マウスとwildtypeが均等に生まれますが(性別もほぼ均等)、
wild typeの♂と過剰発現の♀を掛け合わせると、wild typeしか生まれません(性別はほぼ均等)。
このようなことはよくあることなのでしょうか。どうして起こるかわかる方がいらっしゃったらご教授いただけると幸いです。

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