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カラム平衡化バッファーの選択 トピック削除
No.3865-TOPIC - 2015/02/17 (火) 20:49:05 - ナナ
陰イオン交換樹脂に消化酵素を吸着させたいのですが、カラムの平衡化バッファーの条件で悩んでおります。
消化酵素のイオン強度は不明。等電点は4〜5で、ph8付近が安定です。
現在酢酸と食塩水が入った溶液に消化酵素が溶けている状態です。この溶液はイオン強度が5ms/cmでphは6に調製してあります。

カラムを使用する前にカラムの平衡化を行いたいのですが条件で悩んでおります。
どのようなバッファーで平衡化すれば消化酵素が一番吸着されやすくなりますか?
宜しくお願いします。
 
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No.3865-14 - 2015/02/19 (木) 22:59:44 - おお
その条件でつかないなら、透析、平衡化bufferで希釈のほかにゲル濾過でバッファー置換というてもあります。単なるバッファー置換の目的でやるゲル濾過はG25など蛋白が排除限界にくるようなものを使うこともあります。ただ精製という視点では分子量分画ができればなおいいので、蛋白が排除限界にこないようなゲルを使えば精製が進むと思います。
イオン交換の吸着条件がわからないなら、ゲル濾過で精製というのもありだとおもいますし。ただイオン交換などは一度吸着してそれを溶出するので濃度をある程度維持できるか濃くできますが、ゲル濾過の場合は濃度は溶出後うすくなって、ボリュームが増えるのがたいていです。

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No.3865-13 - 2015/02/19 (木) 17:45:43 - mon
pHを変えるのが不安なら、試料液と同じ組成の酢酸pH6+塩で平衡化して、ロード。
Tri-HCl(pH8)ーNaCl(現在の塩濃度)を5カラムくらい流してpHを8に上げて
NaCl(現在の塩濃度~1M)のグラディエントで分画でもいけると思うよ。

(無題) 削除/引用
No.3865-12 - 2015/02/19 (木) 01:48:39 - q1w23え4r5t6
平衡化bufferは精製したい蛋白質が結合できるであろうpHと塩濃度のものを用いるとおもう。通常はpH7~8くらいで50mMくらいのありふれたbufferに~0.1MくらいのNaClとか入れたものが多いのではないだろうか。多くの場合、この条件で酸性〜中性蛋白質の大部分は吸着する。この蛋白質はpI4~5ということなのでこれでたぶんしっかり吸着すると思う。

アプライしたい試料は平衡化bufferに透析する(単に時間よりも、試料容量よりも十分多い外液量であること、および外液交換回数が重要。)とか、大量の平衡化bufferに希釈する(こうすればもともとの試料の溶液組成やpHの影響は事実上無視できる)などしてからアプライすればいい。

透析など、時間のかかるbuffer交換の際に一部の蛋白質が変性したり不溶化することがある。特に蛋白質濃度が高いとしばしばある。また透析の場合、あまり蛋白質濃度が希薄だったり、目指す蛋白質がかなり不安定だったりすると、この過程で膜に吸着したり失活したりして大きくロスすることがある。消化酵素ということだけど、精製過程での自己分解とかは大丈夫だろうか。もし全工程通してインヒビターの添加が必要となるとちょっと量的にハンパない量が必要になるとおもうので、低温操作だけで十分おさえられればいいけど、その辺は基礎検討や対策も必要かも。

透析中のロスや変性などが気になる時は、上記の大量希釈法、あるいは、もし試料の液量が少量であれば、市販の脱塩カラムを使ってもbuffer交換できる。簡単で早いので、変なことが起こる前に完了するので有用。(説明書で担体量と試料の液量の適正な比率は事前に確認)。

上記のようなことがあるので、もし精製をHPLC/FPLCで行うならば(オープンカラムでもいえるけど)、カラム詰まらせて実験失敗しないように、たとえガードカラムが連結されていてもアプライする直前にサンプルを遠心なり低吸着フィルターを通すなりして不溶物は除去する。


諸々の原因でうまく吸着しないこともよくあるので、一応フローは回収してください。

HPLCでなくオープンカラムで行うならば
イオン交換は、くっ付けばいいだけなので、ポンプとか(なければ)高低差を利用してゆっくりアプライしてもいい。でも、液量がかなり多いとこれではかなり時間かかるので、担体と試料を混ぜて数時間〜一晩ゆっくり転倒混和(スターラーはビーズが壊れることがあるので不可)して、その後、その混合物(スラリー)をカラムに流し込んでから、平衡化bufferを3〜5bed volume以上くらい通して洗う。そのあと塩濃度(NaClなど)を段階的あるいはグラジエントで高めて(0.1~1.5Mくらいの範囲)溶出すればいい。pI4~5だと結構強めに吸着してるかもしれないのでもしかすると~1.0M(かそれ以上のところ)とか一番最後にまとめて出てくるかもしれない。なので回収率が悪いときはその可能性もよくある。

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No.3865-11 - 2015/02/19 (木) 01:42:50 - おお
いちどクロマトグラフの教科書的なものをお読みください。分析化学的なしっかりしたものの方がいいかもしれません。いろいろなものを吸着させておいて、溶出条件で分離するのはこの手の一般的なやり方です(かならずしも一般的な方法にそう必要はないですけど)。もちろんだからといっていらないものなどすべてつける必要はないんですけど、いろいろなものがつくようなもので吸着しているわけですから。
アフィニティーカラムなどだと事情が少し違ってきますけどね。

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No.3865-10 - 2015/02/18 (水) 22:11:37 - mon
不純物が結合せず(溶出し)目的物が結合する塩濃度が分かれば、その中間の塩濃度で目的物を吸着させて、その塩濃度から濃度勾配を開始すると、目的物の吸着量も増えますし、精製度も上がる可能性もあります。

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No.3865-9 - 2015/02/18 (水) 22:06:59 - mon
pH8の溶液でカラムを平衡化しても、次に流す試料液に押し出され試料液と同じ組成になります。(実際には、カラム粒子の中まですぐには置き換わりませんので多少のラグがあります。)
カラム中の液体体積に比べて試料液が少なければ、徐々に混ざり合っていきます。
従って、予期せぬ変化(凝集等)を避けるため平衡化溶液とサンプル溶液は同じ(近い)組成が好ましいです。
イオン交換クロマトは、通常pH条件は変えずに塩濃度を上げて不純物と目的物を分離していくことはご存じだと思います。
悩んだところでなかなか理論通りに行かないし、pH条件で目的物の吸着量・分離状態が変わりますので、実際に少量の試料を使ってpH6,7,8で分離状況を調べてみるのが早道です。
試料によっては、官能基をQからDEAEに変えた方が精製度が上がる時もあります。
最適条件が分かれば、試料液をその組成(pH)に合わせて、場合によって透析等で溶媒置換して、ロードすると良いでしょう。目的pHの1M Tris-HClを加えて無理矢理pHを合わせてロードすることもあります。

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No.3865-8 - 2015/02/18 (水) 21:56:19 - WInter8
まずは目的の酵素がDEAEに吸着するかどうかを確かめるのが大事だと思います。
この酵素の等電点が4〜5であっても、pH6で吸着するかどうかはやってみないとわかりません(おおさんの言うように悩んでも結論出ないと思います)。
まずは、吸着しやすいpH(より高いpH)で試すことをお勧めします。
その上で不純物の吸着が気になるようであれば、pHを下げたり、溶出に用いる塩濃度を変えてみてはいかがでしょうか。

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No.3865-7 - 2015/02/18 (水) 19:49:03 - ナナ
ご返答ありがとうございました。

酢酸バッファーではなく酢酸アンモニウムに酢酸を加えてph6にしています。
また使用している樹脂はDEAE陰イオン交換樹脂です。

ph8が安定だからといってph8で平衡化した場合、ph6の酵素が溶けたサンプルを吸着させると、phの値がくるってしまいませんか?
等電点が4〜5なのでphを6にしています。そこにph8で平衡化されたカラムにph6(目的物質のバッファー)を入れると中和されphは6以上になってしまい等電点6以上の不純物も吸着されてしまいせんか?

(無題) 削除/引用
No.3865-6 - 2015/02/18 (水) 00:21:45 - おお
くっつかないというのはほかのくっつく物をのぞけるのでそう言う場合も精製としては意味があります。

(無題) 削除/引用
No.3865-5 - 2015/02/17 (火) 23:54:06 - おお
>GEにしてもTosoにしても、これまでのいろいろな精製に使われた条件を研究者からフィードバックをもらいデーターベースかしていると思いますので、探すか問い合わせてみるといいかもしれません。むかしは思いっ切り分厚いファイルを配ってたようですが、いまは電子化してるでしょう。

これはあなたの蛋白についてすでにデーターベースにあるかもしれないので、吸着条件が探れるということです。

(無題) 削除/引用
No.3865-4 - 2015/02/17 (火) 23:26:27 - おお
http://www.separations.us.tosohbioscience.com/ServiceSupport/TechSupport/ResourceCenter/PrinciplesofChromatography/IonExchange

Buffer pH
As a rule, the pH of the mobile phase buffer must be between the pI (isoelectric point) or pKa (acid dissociation constant) of the charged molecule and the pKa of the charged group on the solid support. For example, in cation exchange chromatography, using a functional group on the solid support with a pKa of 1.2, a sample molecule with a pI of 8.2 may be run in a mobile phase buffer of pH 6.0. In anion exchange chromatography a molecule with a pI of 6.8 may be run in a mobile phase buffer at pH 8.0 when the pKa of the solid support is 10.3.

ただpIはめやすにすぎず。pIとおなじバッファーでも同じ量の負電化と正電化を持っているとするなら、その電化を利用して吸着できることはあります。

pH8で安定なら陰イオン交換ではpH8のバッファーで吸着させるのがいいのではないかと思います。

あと平衡化バッファーを吸着にベストなものをつかっても、載せるサンプルが吸着しにくいバッファーに溶けていてはくっつかないで素通りしてしまいますよ。いっそうのこと平衡化バッファーで透析してしまうといいかもしれません。吸着するなら何倍に薄めてもどんどん流し込むだけなので吸着する条件がわかっていれば薄める手もあります。

くっつくかどうかはやってみないとわからないこともありますので、smallスケールでチェックするとか、くっつく場合とくっつかない場合の両方で精製のstrategyを用意しておくとか。

GEにしてもTosoにしても、これまでのいろいろな精製に使われた条件を研究者からフィードバックをもらいデーターベースかしていると思いますので、探すか問い合わせてみるといいかもしれません。むかしは思いっ切り分厚いファイルを配ってたようですが、いまは電子化してるでしょう。

あとはカラムにも強く吸着するタイプQカラムとか、そこまで強くないものDEAEとかあるので、くっつくかどうかわからないならQとか強い方を選ぶのも選択肢かもしれません。

悩んでも結論でないと思います。

(無題) 削除/引用
No.3865-3 - 2015/02/17 (火) 22:12:40 - qw
陰イオン交換樹脂の商品名は何なのですか?樹脂(レジン)というと、DOWEXのようなものを指すのです。Q-sepharoseとかは、樹脂とは言わないでしょう。
酢酸緩衝液を陰イオン交換カラムで使用することはあまり多くありません。Tris-HClやtriethanolamine-HClなどの塩基性バッファーを使うと思います。
pHは、7や8を使ってわるくなければ、そうすれば良いと思います。しかし、酢酸緩衝液で良いかというと、特に理由がない限り、「良くないだろう」と思います。

基本的な知識を集めるために、GEのホームページを漁ってみてはいかがでしょうか?
ttp://www.gelifesciences.co.jp/newsletter/biodirect_mail/technical_tips/index.html

カラム平衡化バッファーの選択 削除/引用
No.3865-1 - 2015/02/17 (火) 20:49:05 - ナナ
陰イオン交換樹脂に消化酵素を吸着させたいのですが、カラムの平衡化バッファーの条件で悩んでおります。
消化酵素のイオン強度は不明。等電点は4〜5で、ph8付近が安定です。
現在酢酸と食塩水が入った溶液に消化酵素が溶けている状態です。この溶液はイオン強度が5ms/cmでphは6に調製してあります。

カラムを使用する前にカラムの平衡化を行いたいのですが条件で悩んでおります。
どのようなバッファーで平衡化すれば消化酵素が一番吸着されやすくなりますか?
宜しくお願いします。

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