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タンパク精製・定量 トピック削除
No.4170-TOPIC - 2015/06/09 (火) 14:09:31 - aa
タンパク精製・定量

基本的なことで申し訳ございません、現在タンパク仕事を前任者から引き継いだばかりの素人です。
質問が2点御座います。どちらでも結構ですのでお知恵をお貸しください。

@タンパク精製
現在検討しているタンパクA・BはともにPI=4程度、10・25kDa程度のものです。
どちらも、菌に生産させたのちにpH3.0に調製し陽イオンカラムにて精製していますが、回収効率が低く、また、精製したタンパク液に培地の色が濃く残ってしまうとの報告を前任者から受けており、今後精製方法の再検討を考えています。
そこで質問ですが、タンパク仕事の玄人の先生方であれば、どのような原因を考えてどのような検討をしてみますか?
私の拙い考えですが、1)逆に陰イオンカラム精製してみる、2)バッファーを変えてみる、などを考えていますが、どうでしょうか?

Aタンパク定量
精製の済んだタンパクをローリー法にて定量していたようですが、SDS-pageの結果と見比べてみると、実際の濃度よりもかなり濃く定量されているようです。
そこで質問ですが、現在使用しているバッファー(20mMクエン酸バッファー,pH3.0)のままでは定量は出来ないのでしょうか?それともタンパクの方に定量出来ない原因があるのでしょうか?
また、他に向いている定量方法は考えられますか?※ブラットフォードはこの先の実験の都合により使用できません。

何卒宜しくお願い致します。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.4170-11 - 2015/06/12 (金) 01:53:31 - おお
ブラットフォード法はCBBをつかっているのでSDSPAGEのCBB染色と同じ傾向がでてもおかしくはないです(ケミカルは若干違うけどほとんど同じ)。

(無題) 削除/引用
No.4170-10 - 2015/06/11 (木) 23:39:40 - おお
>[Re:9] たていすさんは書きました :
> >また、精製したタンパク液に培地の色が濃く残ってしまう
>
> のであれば、280nmの吸光度測定も当てにならないかもしれません。
> BradfordとBCAやLowryの結果を比較するのであれば、当然それぞれの測定条件でほぼ一致するタンパクをスタンダードに用いる必要があるでしょう。BSAではなくγ-グロブリンを使っていますか??


たしかにスタンダード間でもちがいがでるので。一番いいのは変性状態でもいいのである程度の量のあなたの蛋白を納得いく程度の精製度で精製して、UVで定量してスタンダードにするか、UV定量後にいつも使うスタンダードとBCAなどの定量法で比較してたとえばBSA 1.4ug/ul相当の吸光度であなたのタンパク質1ug/ulに相当するとか換算できるようにしてしまえばいいです。


280nmは今のままではわたしもあてにならないと思います。なので夾雑物が無視できるならとことわりはいれてました。

(無題) 削除/引用
No.4170-9 - 2015/06/11 (木) 23:18:00 - たていす
>また、精製したタンパク液に培地の色が濃く残ってしまう

のであれば、280nmの吸光度測定も当てにならないかもしれません。
BradfordとBCAやLowryの結果を比較するのであれば、当然それぞれの測定条件でほぼ一致するタンパクをスタンダードに用いる必要があるでしょう。BSAではなくγ-グロブリンを使っていますか??

(無題) 削除/引用
No.4170-8 - 2015/06/11 (木) 17:48:03 - NM
> ■菌
> あやふやに書いて申し訳御座いません。
> 大腸菌ではなく、上清中に発現タンパクが分泌されるような系を用いています。
> ですので菌体タンパクやDNAのコンタミは相当少ないと思います。

どうして酸性タンパク質なのに陰イオン交換カラムを使わないのだろうと思ったのですが、培地分泌蛋白を製造スケールで精製するのが目的なんですね。培地が酸性だから陽イオン交換カラムを使うということで良いでしょうか?


> ■イオン交換カラムについて
> 現状で「回収率が悪い」というのは流れ出てしまっている状態です。
> 粗精製用イオン交換カラムについては提案してみます。


塩濃度を薄めることができるのであれば、希釈して陽イオン交換をおすすめします。緩衝液等を加えてpHを上げる方が容易であれば、陰イオン交換をおすすめします。
どちらが良いかは培地成分次第だと思います。


> ■蛋白定量方法について
> NM様は酸性タンパクに精通されているとのことですが、定量方法についてもアドバイスいただけませんでしょうか。

おおさんのおっしゃるように、測定方法によってバラツキが出ます。例えば、塩基性側鎖と相互作用して発色するタイプの試薬(wako protein assay rapid kit)ではBSAの検量線を使うとかなり低く見積もられます。私も280nmの吸光度を用いる方法をおすすめします。核酸のコンタミのおそれが無いのなら、適していると思います。

(無題) 削除/引用
No.4170-7 - 2015/06/11 (木) 16:10:10 - おお
>■透析について
>前任者プロトコルで一番疑問に思っているのがここです。
>前任者は、培養上清をフィルトレーション→イオン交換→濃縮→PBS透析、の手順を取っています
>ですが、この方法だと培地中の塩を除かない状態で陽イオンカラムにかけるのでそのために回収率が>悪いのではないかと疑っているのですがどうでしょうか?

可能性はありますとしか言いようがありません。塩濃度が問題であれば薄めてからのせればいいです。とうせきでもいいですけど。カラムのキャパはだいじょうぶでしょうか。

>■蛋白定量方法について

bradfordはたしか塩基性に親和性があるのでそのアミノ酸の数にもよるのだとおもう。BCAはペプチド結合に反応するらしい。ローリーは芳香族やシステインってどこかにかいてた。なので違う結果が出てもおかしくないです。夾雑物でUVの280nmの吸収を邪魔するものがないなら280nmの吸光度で定量できます。

あとマンマルでよくつかわれるのはヘパリンカラムです。塩基性蛋白や分泌蛋白を吸着してくれます。逆に酸性の蛋白はつきにくいので素通りする可能性がたかいですが、余分なものを吸着して除去したともいえますので。それでよしです。素通りをそのままイオン交換にまわせばい1ステップ増えるので精製度があがるとおもいます。

しかし、色が付いているというのが陽イオン交換ではものと一緒の挙動をしめし除けないのではというのが懸念です。あなたの蛋白は鉄などコファクターを持っているわけではないですよね。

(無題) 削除/引用
No.4170-6 - 2015/06/11 (木) 14:54:35 - aa
おお様、NM様

貴重なお時間有難うございます。
頂きましたご指摘にすべて正確に応えられているかわかりませんが以下にまとめます。
■菌
あやふやに書いて申し訳御座いません。
大腸菌ではなく、上清中に発現タンパクが分泌されるような系を用いています。
ですので菌体タンパクやDNAのコンタミは相当少ないと思います。
■イオン交換カラムについて
現状で「回収率が悪い」というのは流れ出てしまっている状態です。
粗精製用イオン交換カラムについては提案してみます。
■ゲル濾過精製について
行ったことがないのでよく解らないのですが、濃縮は限外濾過でしています
■透析について
前任者プロトコルで一番疑問に思っているのがここです。
前任者は、培養上清をフィルトレーション→イオン交換→濃縮→PBS透析、の手順を取っています
ですが、この方法だと培地中の塩を除かない状態で陽イオンカラムにかけるのでそのために回収率が悪いのではないかと疑っているのですがどうでしょうか?
■硫安沈殿について
こちらの方法は製造スケールに持っていくことが困難なためできません
■蛋白定量方法について
本日ブラットフォード法で測定したタンパクをローリー法とBCA法でそれぞれ定量してみましたがどちらの結果も実際(ブラットフォード)より約2~4倍高い濃度を示しました。
NM様は酸性タンパクに精通されているとのことですが、定量方法についてもアドバイスいただけませんでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.4170-5 - 2015/06/10 (水) 14:13:14 - NM
前任者の方が試行錯誤の上、確立した方法が陽イオンカラムを使った手法であれば、それに従うのが良いかもしれません。

私自身、酸性タンパク質の精製はそこそこ経験があるので、それらの経験をもとにコメントします。

pHですが、中性pHで目的タンパク質が沈殿やアグリゲーションしないのであれば、pH7付近にします。多くのクロマトグラフィや各種測定(定量なども含めて)が中性付近を想定しているので、何かと便利です。また、低pHだと大腸菌由来のタンパク質が不安定で精製途中にカラム内で不溶化することもあります。pI4程度ということですので、pH7に溶ければ陰イオン交換カラムにかなり強く吸着するので、精製も楽だと思います。

おすすめは一度、イオン強度の弱い粗精製用イオン交換カラム(陰ならDEAE,陽ならCM)で精製して、得られた目的タンパク質の画分を希釈します。次に、イオン強度の強いイオン交換カラム(陰ならQ,陽ならSP)で精製します。

陰イオン交換ではDNAが夾雑物として入ります。ゲル濾過カラムを使えるのであれば、最終精製に使うと培地成分と共にこれらを除去できます。

いかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.4170-4 - 2015/06/09 (火) 15:47:58 - おお
だいちょうきんならM9で増やす手もあるかもしれません。増えにくいでしょうから、ある程度発現した状態で増やしておいて、培地をM9に切り替えて培地成分を消耗させるのもてかな。

(無題) 削除/引用
No.4170-3 - 2015/06/09 (火) 15:40:27 - おお
あ、回収率もわるいのですね。ならば培地成分を含め夾雑物がおおいため、キャパを超えているとか、夾雑物が優先的にくっついてカラムからものがこぼれてるかもしれませんね。

それなら透析を最初にかましてからカラムに乗っけるといいかもですね。クルードでいきなり透析は分解の懸念がありますがpH3ならそんなに活性化している分解酵素は多くないだろうし。もちろん陰イオン交換に変えてもいいけどくっつけるキャパ的には同じような問題が起こるかもしれません。なのでカラムをかえるとしたらまずはサイズでわけるか。でもこれちょっと勇気がいるんですよね。しょっぱなにゲル濾過はカラム詰まったりする原因になりやすいから。

硫安やアセトンで沈殿させてリカバリーがよく活性も維持されているのなら、カラムにかける前にするといいかもしれません。硫安を使った場合は塩濃度が高くなりますので、ゲル濾過か脱塩または疎水くろまとへ持っていく人はいます。

回収率がわるいというのは具体的にどういう状況ですか? flow throughに流れ出ていってるということですか?それともくっついたまま取れないのかな?

(無題) 削除/引用
No.4170-2 - 2015/06/09 (火) 14:35:57 - おお
pIより上とか下とか鉄則ではないので中性領域で陽イオンカラムかけてもいいと思います。全体の電荷のバランスがpIで0になるだろうということですが、負の電荷も正の電荷もある中で+/-ゼロということですしい、期待する電荷と反対に偏っていても期待する電荷を帯びている部分があるわけで、そこをイオン交換樹脂がひっかけてくれればいいわけですから。

まあそれでカラムにつかなくっても、ついたものを除けたわけだから、さらに精製を進めればいいです。

ただしもうすでに陽イオン交換の条件が確立されているようなので、その方法でいってもいいかもしれません。陰イオン交換にしても培地の色はつかないかもしれませんけど、目的の蛋白と同じ挙動を示す蛋白が重なって出てくるかもしれないので、カラムを変えるよりさらに精製をかますといいでしょう。陽イオン交換で出てきたフラクションを陰イオン交換かゲル濾過にさらにのせるといいかと思います。


色だけの問題ならもしかしたら透析で除けるかもしれません。

>実際の濃度よりもかなり濃く定量されているようです。
おそらく培地成分などの夾雑物が多く含まれているのでしょう。大腸菌ですよね。トリプトンとか蛋白の加水分解産物ですよ。
http://en.wikipedia.org/wiki/Tryptone

タンパク精製・定量 削除/引用
No.4170-1 - 2015/06/09 (火) 14:09:31 - aa
タンパク精製・定量

基本的なことで申し訳ございません、現在タンパク仕事を前任者から引き継いだばかりの素人です。
質問が2点御座います。どちらでも結構ですのでお知恵をお貸しください。

@タンパク精製
現在検討しているタンパクA・BはともにPI=4程度、10・25kDa程度のものです。
どちらも、菌に生産させたのちにpH3.0に調製し陽イオンカラムにて精製していますが、回収効率が低く、また、精製したタンパク液に培地の色が濃く残ってしまうとの報告を前任者から受けており、今後精製方法の再検討を考えています。
そこで質問ですが、タンパク仕事の玄人の先生方であれば、どのような原因を考えてどのような検討をしてみますか?
私の拙い考えですが、1)逆に陰イオンカラム精製してみる、2)バッファーを変えてみる、などを考えていますが、どうでしょうか?

Aタンパク定量
精製の済んだタンパクをローリー法にて定量していたようですが、SDS-pageの結果と見比べてみると、実際の濃度よりもかなり濃く定量されているようです。
そこで質問ですが、現在使用しているバッファー(20mMクエン酸バッファー,pH3.0)のままでは定量は出来ないのでしょうか?それともタンパクの方に定量出来ない原因があるのでしょうか?
また、他に向いている定量方法は考えられますか?※ブラットフォードはこの先の実験の都合により使用できません。

何卒宜しくお願い致します。

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