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遺伝子変異のタイプ/CRISPR トピック削除
No.4339-TOPIC - 2015/08/15 (土) 03:36:56 - 遺伝子変異のタイプ/CRISPR
今、初めてCRISPR/Cas9システムを利用した遺伝子ノックアウト細胞を作製しようとしています。似たようなトピックを探しましたが、該当するようなものがなかったので、トピックを立てさせていただきました。どうぞ宜しくお願い致します。

目的のgRNAを持つPX458を細胞に一過性に遺伝子導入し、GFP陽性細胞をソートしたものからgenomic PCRをしています。

50%以上が野生型もので、たまにヘテロでフレームシフトのものが見られたりしています。

30スクリーニングして、1クローンだけ、PAM配列上流に7 bpのdeletionと、そこから150 bpほど下流に2 bpのinserionがありました。


疑問は、このような稀(?)な変異をしかもアレルが全く同じものを持つ、なんてことは確率からしてかなり低い気がしてないません。PCRおよびシークエンスは二度行いました。

westernでタンパクが消えていることを確認すれば早いのですが、細胞の増えが遅くしばらく時間がかかりそうです。

そこで皆様にお聞きしたいことは、
1. PAM配列よりも下流150 bpも離れた所へ変異が入ることはあり得るか?(もちろん目的のPAMr上流数 bpのところへは遺伝子変異は確認しています。)

2. 1アレルの中でこのように離れた部位に二つ目のindel変異が入ることはあり得るか?

3. 両アレルともがこのような稀な変異を持つことはあり得るか?
シークエンスは二度行い、大丈夫だと思いたいですが、何かの理由で片アリルしかPCR増幅されるようなことはありえますでしょうか・・シークエンスのラベリングを片方しかしていないことも疑い、再度配列を読んでみましたが、同様の結果でした。

皆様のご意見、ご指摘等いただけますと幸甚です。
 
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(無題) 削除/引用
No.4339-9 - 2015/08/16 (日) 02:11:17 - AP
すべてのコピーの標的に変異を入れるのはそう簡単でない感触があります。特に培養細胞は異数性、多倍体性にになっていることが多いので、どうしても野生型コピーが残りやすい。そのために、ターゲッティングコンストラクトに薬剤耐性をもたせて、薬剤選択をかけ、長期間効かせるという方法があります(おおさんのヘテロ接合のクローンにもう一度、CRISPRをかけるというのと発想は似ています)。
そうすると、経験上、独立した変異のヘテロ接合というのも出てきますが、多くは同一の変異のホモ接合体になるようです。最初に変異の起こったコピー(変異のためCRISPR系による切断は起こらなくなっている)を鋳型にして、あとから起こった別の野生型コピーの二重鎖切断が相同組換え修復されるということが頻繁であることを示していると思います。演繹すると、CRISPRで生じた二重鎖切断の多くは、野生型コピーで修復されて、検出されていないんだろうと考えられます。

(無題) 削除/引用
No.4339-8 - 2015/08/16 (日) 01:36:25 - おお
APさんのかかれたことは起こり得るかもしれませんが、じっさいCRISPR/Cas9で両方つぶれているもので配列が同じって数個に一個ぐらいあるんでしょうか?

まあ指摘がありますが同じ配列なのか、1本の染色体からの配列なのかよくわかりません。1本の染色体からの配列のばあいたとえばプライマー配列を含む領域が一方の染色体でごそっと抜けていればいくらがんばってPCRしても見れないです。
また、切れた箇所からtranslocationがおこりほかの染色体にくっついてしまったとか。もう一つの可能性はペーペーさんの指摘にありますね。もちろんこれらの可能性はAPさんの可能性を否定するほどの頻度でもないでしょうけど。
まあ片方の染色体がなくなってない限りサザンでわかるかなあという気もしますが。

上流の2ベースはどうなんでしょう。よくわかりません。その2ベースはターゲットの蛋白の発現を邪魔するものでしょうか?実際にそういうSNPみたいなの(実際には塩基挿入なのでちょっとちがいますが)が世の中に存在するものなのかデーターべーすを除いてみた方がいいのかなってきも。というのはもともと2ベース挿入(でしたっけ)がある細胞がコンタミしてたとかいやなシナリオも浮かんじゃうので。

説明のつきにくいクローンってあとあと説明が苦しくなることもあると考えれば、使いにくくないですか?

ヘテロと思われるものは、配列が重なっているでしょうけどその波形データーからはっきり片方はindelが起こってないと断定できたわけですか?

ヘテロの細胞群からもう一度CRISPR/Cas9で処理してみるとどうでしょう。というかそう言う発想はないのかなこの実験系で、、、(もちろんoff targetの機会はふえるでしょうけど)。

(無題) 削除/引用
No.4339-7 - 2015/08/15 (土) 23:15:54 - ぺーぺー
> そういうこともあるのかなと疑い、genomeの抽出からやり直して、PCR, sequenceと行いましたが、結果は同じでした。
その対応は私の考えていた事には意味がないです。私は、片方のアレルが別に壊れていて増えない、とか、分配異常で重複したとかを考えていました。

> ペーペーさんは、釣れてくる多くのクローンがWTなこと、両アリルに同じ変異があること、離れた部位に予想もしていない変異(PAM配列より下流150 bpのところに2 bpの欠失)等は稀なことではありませんでしょうか?
私は細胞を使っていないのでわかりませんが、独立にそのような変異が偶然同じように入るという可能性は無きに等しい気はしますね。
APさんの指摘がそうですが、偶然同じ変異が入ったと考えなくても両アレルに同じ変異は入りうるということですよね。

チェック方法についてなのですが、mRNAは確認しますね。あとは念のため、ゲノムを定量PCRでちゃんと両アレルが増やせているかも確認するかな?

(無題) 削除/引用
No.4339-6 - 2015/08/15 (土) 22:51:40 - 遺伝子変異のタイプ/CRISPR
ぺーぺーさん

はい、その通りです。
書き方が拙く申し訳ありませんでした。

> もしそうなら、例えばですけど、片方のアレルだけ何らかの理由でPCRの増幅が極端に悪いとかありえないですかね。

そういうこともあるのかなと疑い、genomeの抽出からやり直して、PCR, sequenceと行いましたが、結果は同じでした。

そのタンパク質の内在性に発現する量は極めて少ないことから、KOかどうかのvalidationは下流のシグナルで見ていく予定です。

ペーペーさんは、釣れてくる多くのクローンがWTなこと、両アリルに同じ変異があること、離れた部位に予想もしていない変異(PAM配列より下流150 bpのところに2 bpの欠失)等は稀なことではありませんでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.4339-5 - 2015/08/15 (土) 22:40:13 - ぺーぺー
すみません
誤:波長
正:波形
です。

(無題) 削除/引用
No.4339-4 - 2015/08/15 (土) 22:38:33 - ぺーぺー
> 50%以上が野生型もので、たまにヘテロでフレームシフトのものが見られたりしています。
>
> 30スクリーニングして、1クローンだけ、PAM配列上流に7 bpのdeletionと、そこから150 bpほど下流に2 bpのinserionがありました。

ここの部分を読んでも意味が分からなかったのですが……
もしかして、細胞30クローンからPCR direct sequencingで配列を読んだら、野生型か波長が乱れたヘテロだったのだけど、1クローンだけ波長の重複がない状態でヘンテコな(と、トピ主さんの考える)deletion起こっていて、両アレルで同じ変異が起こったのか?と疑問をもったという事でしょうか?

もしそうなら、例えばですけど、片方のアレルだけ何らかの理由でPCRの増幅が極端に悪いとかありえないですかね。

(無題) 削除/引用
No.4339-3 - 2015/08/15 (土) 14:07:16 - 遺伝子変異のタイプ/CRISPR
AP様

大変稚拙な質問に対して、経験に基づくご指摘をいただき誠に有難うございます。

このタンパク質に対する抗体は良いものがあるのですが、内在性に発現する量が低いため、genotypingでしかそのタンパク質のLoss of fuctionの細胞かどうかがわからない状況です。

現段階では、genomeをとって、PCRをして、配列解析しているだけで、TAクローニング等はしていません。二度同じsequencingを行ったので、TAクローニングをしても得られるのは一種だと思います。誠に信じがたいですが(KOマウスはlethalなため)、KOができていることとして下流のシグナルを見てみることにします。

今回のトピックでは、私の稚拙な質問でありました、こんなこと起こりうるのか?という問いに対して経験に基づくコメントをいただけでましたので、大変嬉しく思います。

AP様ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.4339-2 - 2015/08/15 (土) 10:33:49 - AP
一つのコピーが切断され変異が入ったあと、別のコピーが切断され変異の入ったコピーで相同組換え修復されれば、そういう結果になる。稀な現象ではないと思いますが。

複数箇所に変異が入る、breakpiontから離れたところに変異が入るというのは、相同組換え修復を伴ったNHEJで、相同組換えにエラーが生じたということで説明できと思います。CRISPRしか視野にないとアレですが、トランスポゾン離脱時のDSBで生じ変異なんかではそんなこともあるってのは、古くから知られたことではないかな。

遺伝子変異のタイプ/CRISPR 削除/引用
No.4339-1 - 2015/08/15 (土) 03:36:56 - 遺伝子変異のタイプ/CRISPR
今、初めてCRISPR/Cas9システムを利用した遺伝子ノックアウト細胞を作製しようとしています。似たようなトピックを探しましたが、該当するようなものがなかったので、トピックを立てさせていただきました。どうぞ宜しくお願い致します。

目的のgRNAを持つPX458を細胞に一過性に遺伝子導入し、GFP陽性細胞をソートしたものからgenomic PCRをしています。

50%以上が野生型もので、たまにヘテロでフレームシフトのものが見られたりしています。

30スクリーニングして、1クローンだけ、PAM配列上流に7 bpのdeletionと、そこから150 bpほど下流に2 bpのinserionがありました。


疑問は、このような稀(?)な変異をしかもアレルが全く同じものを持つ、なんてことは確率からしてかなり低い気がしてないません。PCRおよびシークエンスは二度行いました。

westernでタンパクが消えていることを確認すれば早いのですが、細胞の増えが遅くしばらく時間がかかりそうです。

そこで皆様にお聞きしたいことは、
1. PAM配列よりも下流150 bpも離れた所へ変異が入ることはあり得るか?(もちろん目的のPAMr上流数 bpのところへは遺伝子変異は確認しています。)

2. 1アレルの中でこのように離れた部位に二つ目のindel変異が入ることはあり得るか?

3. 両アレルともがこのような稀な変異を持つことはあり得るか?
シークエンスは二度行い、大丈夫だと思いたいですが、何かの理由で片アリルしかPCR増幅されるようなことはありえますでしょうか・・シークエンスのラベリングを片方しかしていないことも疑い、再度配列を読んでみましたが、同様の結果でした。

皆様のご意見、ご指摘等いただけますと幸甚です。

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