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多量体化したタンパクを元に戻せますか? トピック削除
No.4398-TOPIC - 2015/09/04 (金) 21:15:53 - nak
血清中の抗体検索に用いる抗原タンパク質を生成しています。

最初は単量体であったのに、精製の過程で多量体を形成してしまい、困っています。多量体でも抗原として次の実験に使えないことはないですが、出来れば単量体のままで用いたいと考えています。

タンパクが多量体化してしまう原因としてはどのようなことが考えられるのでしょうか?
それからこうしたタンパクを単量体に戻す方法はあるのでしょうか?

この2点に関して皆様にご教授いただきたく、投稿させていただきました。


過程の詳細は以下のようなものです。


大腸菌でN末端にHisタグをつけた形で発現させ、8M尿素入りのリン酸バッファー(pH8.0)内でsonicationして溶出。
それをニッケルカラムに通し、8M尿素入りのリン酸バッファー(pH4.5)で落としてきました。
さらにそれをゲル濾過クロマトグラフィーでさらに精製しました。なお、その際のeluentは8M尿素液で、塩の添加を忘れてしまったバッファーでした。


ゲル濾過クロマトグラフィーを行う前の段階までは目的タンパクをSDS-PAGEすると30kDaあたりでバンドを示していました。
またクロマトグラムはは単一ピークの綺麗な形を描いていました。

ところが、ゲル濾過クロマトグラフィーの後、ピークの部分のフラクションをSDS-PAGEで確認してみると2量体、3量体、…と思われる60kDa、90kDa…のバンドが出るようになり、むしろ2量体、3量体のバンドの方が濃い状態です。

タンパクはもともと単量体で働くタンパクです。
またSDS-PAGEはDTTを25mM加えて行っています。


多量体を形成してしまう原因としてはゲル濾過クロマトグラフィーの溶出過程で塩の入らないバッファーを用いたことが影響しているのかとも考えているのですが、そのようなことは起こりうるものでしょうか?

そして、こうしたタンパクをもとの単量体に戻すすべはあるものでしょうか?

どうかよろしくお願い申し上げます。
 
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(無題) 削除/引用
No.4398-7 - 2015/09/09 (水) 02:48:18 - おお
ありがとうございます。抗体があるのですね。

カルバミル化の確認 削除/引用
No.4398-6 - 2015/09/09 (水) 02:38:27 - nak
厳密には質量分析を行う必要があるでしょうが時前では設備がありませんし、外注するにしても高いので、以下の抗体を用いて大まかに判定しています。

http://www.cellbiolabs.com/sites/default/files/STA-078-rabbit-anti-cbl-antibody.pdf

性能試験はしていませんので、どれぐらいのアミノ酸残基がカルバミル化されればバンドとして検出されるかは不明ですが、ざっとした変化は捉えられるかなと思っています。

(無題) 削除/引用
No.4398-5 - 2015/09/09 (水) 02:26:34 - おお
>ちなみに、尿素の影響でカルバミル化を起こしているということは無いと思っています。

後学のためにお聞きしたいのですが、どの様にして修飾の有無を判断されていますか。そう言うのがわかればプラクティカルに有用なので。

ありがとうございます。 削除/引用
No.4398-4 - 2015/09/08 (火) 21:42:01 - nak
> JJI+vs+BBAさま
有難うございます。
確かに、濃度は濃く溶出されているのでその影響はありそうです。もう少し薄くして取り扱うべきかもしれません。
ただ、ゲル濾過クロマトグラフィーに流す前の溶液の方が濃いので、単純に濃度だけの問題でもなさそうな気もしています。

> おおさま
いつも丁寧なコメントで勉強させていただいています。
まさにそのような反応を起こしている印象です。
グアニジンも使ってみるのは一策ですね。有難うございます。ただなかなか、その後の実験にも使いにくくなるかもしれません。いろいろ界面活性剤も試してみます。

ゲルは市販のものを日常的に用いているので、自作となるとちょっと手間だなという感じはしてしまいます(わがままかもしれませんが)。
アグった検体をもう一度ゲル濾過に流すと、クロマトグラムがそのような波形を呈するので、やはりSDS-PAGEにかける前の段階でアグっているのだと思われます。

ちなみに、尿素の影響でカルバミル化を起こしているということは無いと思っています。

(無題) 削除/引用
No.4398-3 - 2015/09/05 (土) 01:19:06 - おお
変性させたものがその様になるということは、尿素のような強力な変性効果があってもそれにまさる疎水的相互作用などでアグリゲーションをおこしているような感じがします。そう簡単にはがれるかどうか、、、

塩濃度は可能性がありますけど、望みはそんなに高くないような気がします。尿素はじょじょに蛋白を修飾するようなので、尿素の代わりにグアニジンにしたらどうかなと思いますが、電気えいどうなど扱いにくくなってきます。

電気えいどうのげるに尿素入れとくとどうでしょうか?すくなくとも電気えいどうのプロセスでそうなったのかなどがわかるかもしれません。ちなみに尿素存在下でぼいるすると尿素による修飾が加速します。

(無題) 削除/引用
No.4398-2 - 2015/09/04 (金) 22:52:14 - JJI+vs+BBA
蛋白質濃度が高過ぎるんじゃね。

多量体化したタンパクを元に戻せますか? 削除/引用
No.4398-1 - 2015/09/04 (金) 21:15:53 - nak
血清中の抗体検索に用いる抗原タンパク質を生成しています。

最初は単量体であったのに、精製の過程で多量体を形成してしまい、困っています。多量体でも抗原として次の実験に使えないことはないですが、出来れば単量体のままで用いたいと考えています。

タンパクが多量体化してしまう原因としてはどのようなことが考えられるのでしょうか?
それからこうしたタンパクを単量体に戻す方法はあるのでしょうか?

この2点に関して皆様にご教授いただきたく、投稿させていただきました。


過程の詳細は以下のようなものです。


大腸菌でN末端にHisタグをつけた形で発現させ、8M尿素入りのリン酸バッファー(pH8.0)内でsonicationして溶出。
それをニッケルカラムに通し、8M尿素入りのリン酸バッファー(pH4.5)で落としてきました。
さらにそれをゲル濾過クロマトグラフィーでさらに精製しました。なお、その際のeluentは8M尿素液で、塩の添加を忘れてしまったバッファーでした。


ゲル濾過クロマトグラフィーを行う前の段階までは目的タンパクをSDS-PAGEすると30kDaあたりでバンドを示していました。
またクロマトグラムはは単一ピークの綺麗な形を描いていました。

ところが、ゲル濾過クロマトグラフィーの後、ピークの部分のフラクションをSDS-PAGEで確認してみると2量体、3量体、…と思われる60kDa、90kDa…のバンドが出るようになり、むしろ2量体、3量体のバンドの方が濃い状態です。

タンパクはもともと単量体で働くタンパクです。
またSDS-PAGEはDTTを25mM加えて行っています。


多量体を形成してしまう原因としてはゲル濾過クロマトグラフィーの溶出過程で塩の入らないバッファーを用いたことが影響しているのかとも考えているのですが、そのようなことは起こりうるものでしょうか?

そして、こうしたタンパクをもとの単量体に戻すすべはあるものでしょうか?

どうかよろしくお願い申し上げます。

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