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QAE sephadex A-25への非特異的吸着について トピック削除
No.4581-TOPIC - 2015/11/12 (木) 08:27:52 - 海外留学2年目
少し込み入った内容になるかと思いますが、質問させてください。よろしくお願いいたします。

QAE sephadex A-25を用いた陰イオンクロマトグラフィーを行っております。
目的はN型糖鎖のリン酸化反応を2つの細胞間で調べることです。

論文に倣い、total cell lysate (N型糖鎖リン酸化酵素を含む)を酵素源として用い、オリゴ糖(リン酸化されうる人工的なアクセプター基質となります)と反応させたのち、リン酸化されたオリゴ糖(アクセプター基質)を含むtotal lysateをQAE sephadex A-25に供し、その後、50 mM Tris-HCl (pH 7.5)でカラムを洗浄し、最後に150 mM NaClの添加によりリン酸化オリゴ糖を溶出するというものです。

リン酸化されたオリゴ糖は32Pで標識されますので、それをカウンターで読み取っています。

問題は、フリーのドナー基質(32P標識 UDP-GlcNAc)がQAE sephadexにくっついてしまい、50 mM Tris-HCl (pH 7.5)の洗浄ではそれらが洗い除けていないということです。

NaClのgradientを作ると、80 mM NaClをピークにして(20 mM -120 mMのプーク幅)フリーのドナー基質がQAE sephadexから溶出されてきます。その後、150 mMで溶出すると確かに別のピークが出現するのですが、論文はこのような洗浄を行っていないのでこれが正しいのかわかりません。

これまでに、
total cell lysateなしでも、フリーのドナー基質がQAE sephadexに結合してしまうことを確認しています。

ここで皆様にお聞きしたいのは、論文ではNaClを一切含まないTrisで洗浄したのち、150 mM NaClで溶出していることから考えると、本来洗浄でフリーのドナー基質が完全に洗い流せるはずです。そこで今QAE sephadexを疑っています。

このQAE sephadex A-25は隣のラボからいただいたもので非常に古いです。ただそのラボは生化学屋で、管理している方も大変信頼できるタンパク質精製屋さんです。sephadexの試薬瓶もきちんと蓋がされ、蓋の周りをビニールでさらに閉められていました。管理はきちんとしていたとは言え、古いという事実は変わりません。おそらく5-10年以上前のものです。

皆様ならこのような状況でしたら、何を疑うでしょうか?
非常に分かりづらい文章になっていると思います。もしご存知の方、何かsuggestionをお持ちでしたら是非ご教授いただけますと幸甚です。
 
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(無題) 削除/引用
No.4581-11 - 2015/11/12 (木) 12:37:08 - おお
フリーのUDPならアルコールとかDMSOやTCAでもlysateから抽出できそうだけどね。。。

(無題) 削除/引用
No.4581-10 - 2015/11/12 (木) 12:35:17 - おお
>[Re:8] たていすさんは書きました :
> >(32P標識 UDP-GlcNAc)がQAE sephadexにくっついてしまい、
> これは、当然のことですよね?それ以外にUDP-GlcNAcの分解物の32Piなども吸着するでしょう。

そうですね。負の電荷を持っているので条件次第でしょうけどつけることはできそうですね。


> [32P]-UDP-GlcNAc + oligosaccharide --> [32P]-UDP + GlcNAc-oligosaccharide


あ、そうですね。。。freeになったUDPが電荷が一つ増えて遅れてくるのを見てるんでしょうかね。ゆうりしたUDPが何らかの代謝経路に入るとたしかにややこしいですね。

カラムの分離能も何か悪そうなきもしますので、カラムの劣化も考慮した方がいいかなという気もしてきました。


> >150 mM NaClで溶出していることから考えると、
> 150mM NaClは、グラジエントで出したりしていないのでしょうか?

ありえる。。。

(無題) 削除/引用
No.4581-9 - 2015/11/12 (木) 12:22:25 - 海外留学2年目
たていす様、コメントいただきありがとうございます。

いえ、誤解ではありません。たていす様のご理解で合っています。

正確には、
32P -UDP-GlcNAc + oligo sugar -> P32-GlcNAc-oligo sugar + UMPになります。

やはり32P-UDP-GlcNAc自身がつき得ますよね・・リン酸のチャージからすれば当然です。
ならどうして論文では?と堂々巡りをしてしまっています・・。

> ところで、32PはUDPのどこに標識されているのでしょう?
32Pは、P-P-(Uridine)-GlcNAcの一番外側のPに標識されています。

> 150mM NaClは、グラジエントで出したりしていないのでしょうか?
いえ、論文では0 mM NaClで洗浄後、150 mM NaClで溶出としか書かれてありません。
Enzymologyのprotocolを見てもそのように書かれてあるだけで、一見straight forwardな実験のように思えます。

(無題) 削除/引用
No.4581-8 - 2015/11/12 (木) 12:14:40 - たていす
>(32P標識 UDP-GlcNAc)がQAE sephadexにくっついてしまい、
これは、当然のことですよね?それ以外にUDP-GlcNAcの分解物の32Piなども吸着するでしょう。

ところで、32PはUDPのどこに標識されているのでしょう?
反応条件によっては、RNAに入りそうな気もしますが、オリゴ糖に32Pが入る仕組みを想像できません。

[32P]-UDP-GlcNAc + oligosaccharide --> [32P]-UDP + GlcNAc-oligosaccharide

私が、おマヌケな誤解をしているだけか?

>150 mM NaClで溶出していることから考えると、
150mM NaClは、グラジエントで出したりしていないのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.4581-6 - 2015/11/12 (木) 11:57:02 - 海外留学2年目
おお様、重ねてお礼申し上げます。

120 mMでガシガシ洗って、その後150 mMでの溶出でもいいのかもということでしょうか。
実際にそれで行ってもみたんですが、リン酸化酵素ありなし(野生型細胞とリン酸化酵素 KO細胞ということです。)のlysateで150 mMででてくるピークに恣意的に見れば多少の差は認められたのですが、KOのlysateでも32Pのピークが認められており、果たして本当にみたいものが測れているのか正直なところ、疑問です。

> イオン交換なら低塩濃度か塩濃度0がよく使われるのは確かです。
では、間違っていないようです。ありがとうございます。

海外でGEに問い合わせをしてもあまり返答をしてくれそうにもありませんので、日本の問い合わせアドレスにメールをしてみることにします。ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.4581-5 - 2015/11/12 (木) 10:38:36 - おお
>50 mM Tris-HClで希釈するのではなく、lysis buffer (150 mM NaClを含む)で希釈した方が

150mM では溶出しちゃうので、塩濃度100ぐらいにを目安にした方がいいかもしれませんけど、gradientでもうcharacterizeが済んでるので、前回と同じ方法でやりとうしてしまえばどうでしょうか。

カラムの平衡化バッファーをその時々で状況に合ったバッファーをつかいます。イオン交換なら低塩濃度か塩濃度0がよく使われるのは確かです。

(無題) 削除/引用
No.4581-4 - 2015/11/12 (木) 09:57:26 - 海外留学2年目
おお様、この度はお世話になります。ありがとうございます。

はい。50 mM Tris-HCl 0mM NaClで数カラムボリューム洗浄した後ではカウントはbaseラインまで下がります。

はい、lysate freeでも、1% SDS+95度でのboilをしたlysateを使った時にでも、80 mM NaClでフリーのピークがきます。32P-GlcNAcは(半減期が短いので当然ですが、)購入したばかりのもので、それ自身が不安定で壊れているというのは疑っていません。

参照している論文のスケールと同じです。lysate中の塩の中には150 mM NaClが入っていると思われますが、論文には詳しく記載されていませんでした。私は、lysateを50 mM Tris-HClで10倍ほど希釈してカラムに供しています。

実際には、total cell lysate 100 ugのタンパク質に32Pドナー基質, アクセプター基質を加え、トータル100-200 ulのスケールでリン酸化反応をさせています。おお様のおっしゃられるように、50 mM Tris-HClで希釈するのではなく、lysis buffer (150 mM NaClを含む)で希釈した方がいいのかもしれませんが、論文では150 mM NaClで溶出と書かれてあったので躊躇いがありできませんでした。

そうですね。GE(pharmacia)の方にお聞きするのもありですね。早速メールを送ることにします。

ちなみにQAE sephadexなどのカラムの平衡化は基本的には洗浄液 (50 mM Tris-HCl)でなじませるというのがどんなカラムでも一般的でしょうか?今回のQAE sephadex A-25はpremadeのカラムではなく、マニュアルでカラムにつめたものを使用しています。

(無題) 削除/引用
No.4581-3 - 2015/11/12 (木) 09:41:30 - おお
50 mM Tris-HCl 0mM NaClではradioactivityのあるフラクションが得られないということでよろしいでしょうか。

80 mM NaClのピークがドナー基質であるということは、lysate freeの場合も同じようなパターンが得られるからでしょうか?

参照している論文と全く同じスケールの実験でしょうか?lysateの塩によって論文の場合freeのものが流れ落ちてしまってた可能性はないでしょうか。

GE(pharmacia)のクロマトのデーターベースでUDP-GlcNAcを同じタイプのカラムで流したものが見つかれば参考になるかもしれません。

古いとどうなるかってよくわかりませんけど、なんかくっつかなくなるイメージはありますけど。。。

HPLCのカラムなんて忘れた頃に使うってけっこうありがちかと思いますけど、、ただ官能基の安定性はそれぞれ違うだろうし。sephadexじしんはちゃんと管理されていれば大丈夫そうな気がしますけどね。

(無題) 削除/引用
No.4581-2 - 2015/11/12 (木) 09:10:16 - 海外留学2年目
すみません。

質問をシンプルにさせてください。

生化学屋が精製に用いるQAE sephadex A-25(乾燥粉末)は一見管理が行き届いていても、経年劣化しうるものでしょうか?

経年劣化を疑う理由は、本来結合すべきでないものが結合してしまう事態に直面しているためです。

買えば済むのですが、一度皆様のご意見を聞かせていただければと思い、トピックを立てました。

QAE sephadex A-25への非特異的吸着について 削除/引用
No.4581-1 - 2015/11/12 (木) 08:27:52 - 海外留学2年目
少し込み入った内容になるかと思いますが、質問させてください。よろしくお願いいたします。

QAE sephadex A-25を用いた陰イオンクロマトグラフィーを行っております。
目的はN型糖鎖のリン酸化反応を2つの細胞間で調べることです。

論文に倣い、total cell lysate (N型糖鎖リン酸化酵素を含む)を酵素源として用い、オリゴ糖(リン酸化されうる人工的なアクセプター基質となります)と反応させたのち、リン酸化されたオリゴ糖(アクセプター基質)を含むtotal lysateをQAE sephadex A-25に供し、その後、50 mM Tris-HCl (pH 7.5)でカラムを洗浄し、最後に150 mM NaClの添加によりリン酸化オリゴ糖を溶出するというものです。

リン酸化されたオリゴ糖は32Pで標識されますので、それをカウンターで読み取っています。

問題は、フリーのドナー基質(32P標識 UDP-GlcNAc)がQAE sephadexにくっついてしまい、50 mM Tris-HCl (pH 7.5)の洗浄ではそれらが洗い除けていないということです。

NaClのgradientを作ると、80 mM NaClをピークにして(20 mM -120 mMのプーク幅)フリーのドナー基質がQAE sephadexから溶出されてきます。その後、150 mMで溶出すると確かに別のピークが出現するのですが、論文はこのような洗浄を行っていないのでこれが正しいのかわかりません。

これまでに、
total cell lysateなしでも、フリーのドナー基質がQAE sephadexに結合してしまうことを確認しています。

ここで皆様にお聞きしたいのは、論文ではNaClを一切含まないTrisで洗浄したのち、150 mM NaClで溶出していることから考えると、本来洗浄でフリーのドナー基質が完全に洗い流せるはずです。そこで今QAE sephadexを疑っています。

このQAE sephadex A-25は隣のラボからいただいたもので非常に古いです。ただそのラボは生化学屋で、管理している方も大変信頼できるタンパク質精製屋さんです。sephadexの試薬瓶もきちんと蓋がされ、蓋の周りをビニールでさらに閉められていました。管理はきちんとしていたとは言え、古いという事実は変わりません。おそらく5-10年以上前のものです。

皆様ならこのような状況でしたら、何を疑うでしょうか?
非常に分かりづらい文章になっていると思います。もしご存知の方、何かsuggestionをお持ちでしたら是非ご教授いただけますと幸甚です。

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