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ガン細胞株でのKOした遺伝子が復活する可能性 トピック削除
No.5049-TOPIC - 2016/05/09 (月) 10:24:32 - CRISPR-Cas9
CRISPR-Cas9である細胞周期のチェックポイントに重要な遺伝子(ガンでは通常高発現しています。)をノックアウトしました。

幸いKOが '2クローン' 樹立され、予想通りの結果を得ております。
細胞の増殖はコントロールに比べるとかなり遅いです。

一つの心配はこの細胞はガンであり、さらに細胞周期のチェックポイントを不全にさせる可能性があるため、今後増殖させる際に、どんどん遺伝子変異が蓄積され、やがて、ひょっとするとCRISPRでKOした遺伝子に再度変異が入り、機能を再獲得してしまうのではないかという可能性はないことはないと思います。

臨床畑の上司からは定期的なスクリーニング(?)をしたほうがいいんじゃない?と言われました。

上司もそうはいったものの、特段アイデアがあるというわけではなさそうでした。

私が考えるに、シングルクローンを定期的にisolation (sub-cloning)することでどうにかなるのでは?とは思います。その他のアイデアとして、次のようなことを思いつきました。如何でhそうか?

1. そもそも、double nickaseなどでその遺伝子をごっそり無くしてしまうようなgRNAを使っていればそのような心配をせずに済んだ。つまりストラテジーのミス。

2. 生存に優位に働く遺伝子とはいえ、そもそも壊れた遺伝子(両アリルともに7塩基の脱落です。)に再度変異が入り、機能獲得する可能性は無しに等しいので、最初に細胞をガンガン増やして沢山ストックすることですべての実験をそのストック内でやり終えれば問題なし。

3. ちょっと変だな?と思ったらgenomeを抽出し、定期的に7塩基の脱落が保持されているかどうかをPCR/ サンガーシークエンスで確認する。(だからなんだという話ですが・・)

4. ・・他にアイデアありますか??
 
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No.5049-5 - 2016/05/09 (月) 11:33:04 - CRISPR-Cas9
TTT様、

そうですね、今の所解析したすべての項目で両者間に表現形の一致が認められており、またレスキューすることにも成功しています。

ただ、そのうちの1クローンが、長期培養しているとepithelial状に変わるというアクシデント?に二度遭遇しました。現在、そのクローンに関しては保険でsub-cloningはしており、3クローンを樹立しました。

epithelial状になると見たい表現形が見えなくなったので、気をつけなければならないです・・(その細胞で遺伝子に再度変異が入ったかまでは解析せず、ゴミ箱に放りましたが・・)

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.5049-4 - 2016/05/09 (月) 11:29:38 - CRISPR-Cas9
おお先生からコメントをいただくことができ、とても嬉しいです。
ありがとうございます。

1はそうですよねー・・。今更感が・・このトピックで私のストラテジーミスを公開することで他の方のためになるといいのですが。

今のところ、すべての実験は予想通りであり、たんぱく質の発現もウエスタンで見る限りないようです。増殖が早くなってきたな?等おかしな点があれば、再度ストックを起こし直すようにしたいと思います。

single cell isolationはピックアップしたクローンがオリジナルの表現形を保持しているかを確認しないと使ってはいけないですね。そのためには今のオリジナルのKOの表現形(細胞の見目かたち、増殖の速さ等)を目に焼き付けておく必要がありますね。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.5049-3 - 2016/05/09 (月) 11:23:30 - TTT
2と3で問題ないんじゃないでしょうか。
2クローン取れてるわけだし、問題ないでしょう。

(無題) 削除/引用
No.5049-2 - 2016/05/09 (月) 11:20:04 - おお
1はなんとも言えませんが、安心感は上がります。
2どれくらいの割合で潰した遺伝子がファンクショナルに戻るかわかりませんが、これが一番無難な選択だと思います。

>シングルクローンを定期的にisolation
よく増える細胞でも1ヶ月とかかかります。シングルコロニーをひろっても、オリジナルの細胞と性質が変わっているかもしれませんので、オリジナルに近いものを選ばないといけません。変異が入りやすいとなおさら細胞のバリエーションも多くなるかもしれませんので、ターゲットの遺伝子の部分は変わらなくとも、性質のバリエーションも大きくなってくると思います。オリジナルに近い細胞がどの程度あるのかで、シングルコロニーをひろったときの選別の労力も変わってくるかもしれませんし、そもそも拾ったコロニーがオリジナルと一緒の細胞かどうかという保証もないので、再現性、実験誤差などで問題が出てくるかもしれません。

ガン細胞株でのKOした遺伝子が復活する可能性 削除/引用
No.5049-1 - 2016/05/09 (月) 10:24:32 - CRISPR-Cas9
CRISPR-Cas9である細胞周期のチェックポイントに重要な遺伝子(ガンでは通常高発現しています。)をノックアウトしました。

幸いKOが '2クローン' 樹立され、予想通りの結果を得ております。
細胞の増殖はコントロールに比べるとかなり遅いです。

一つの心配はこの細胞はガンであり、さらに細胞周期のチェックポイントを不全にさせる可能性があるため、今後増殖させる際に、どんどん遺伝子変異が蓄積され、やがて、ひょっとするとCRISPRでKOした遺伝子に再度変異が入り、機能を再獲得してしまうのではないかという可能性はないことはないと思います。

臨床畑の上司からは定期的なスクリーニング(?)をしたほうがいいんじゃない?と言われました。

上司もそうはいったものの、特段アイデアがあるというわけではなさそうでした。

私が考えるに、シングルクローンを定期的にisolation (sub-cloning)することでどうにかなるのでは?とは思います。その他のアイデアとして、次のようなことを思いつきました。如何でhそうか?

1. そもそも、double nickaseなどでその遺伝子をごっそり無くしてしまうようなgRNAを使っていればそのような心配をせずに済んだ。つまりストラテジーのミス。

2. 生存に優位に働く遺伝子とはいえ、そもそも壊れた遺伝子(両アリルともに7塩基の脱落です。)に再度変異が入り、機能獲得する可能性は無しに等しいので、最初に細胞をガンガン増やして沢山ストックすることですべての実験をそのストック内でやり終えれば問題なし。

3. ちょっと変だな?と思ったらgenomeを抽出し、定期的に7塩基の脱落が保持されているかどうかをPCR/ サンガーシークエンスで確認する。(だからなんだという話ですが・・)

4. ・・他にアイデアありますか??

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