Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

細胞増殖曲線の統計 トピック削除
No.535-TOPIC - 2012/05/17 (木) 21:51:30 - YA
癌細胞株にある遺伝子のshRNAを加えた時の増殖能の変化について調べようと思っております。
shRNAはレンチウイルスで導入し、薬剤selectionしたstable cellをとっており、blankベクターまたはscrambleベクターとの差をとる予定です。
はじめにこれらのstable cellをプレートからはがしてcell counterでカウントし、細胞数をそろえて3well(triplicate)x日数分を各種類で撒き、連日(day1~dayX)直接細胞数をMTTアッセイまたははがしてカウントでもってその変化を見ていこうと思っております。
多くの論文でははじめに各種類の細胞数がそろっている(下のA-1~B-6すべて)ことを前提にX日後(dayX)の細胞数そのものを統計処理(t検定など?)していますが、実際撒いた翌日(day1)に観察すると分裂していないにもかかわらずすでに細胞数が見た目でずれていることがしばしばです。
そういったときに、増殖能の差をどうやって統計処理すればよろしいでしょうか?

私は下のようにday1とdayXの変化率を検定するのが妥当と判断したのですが、triplicateがそれぞれ対応しているわけではない(例えばB-1とC-4は対応していない)ので、どのような検定をすればよいのか勉強不足でわかりません。統計に強い方、ぜひともご教示願います。
また、それで作成した増殖曲線の検定というものも可能なのでしょうか?

control
A-1→day1 B-1(処理するため、以降使えなくなってしまう)
A-2→day1 B-2
A-3→day1 B-3
A-4→→dayX C-4
A-5→→dayX C-5
A-6→→dayX C-6
sample
A-7→day1 B-7
A-8→day1 B-8
A-9→day1 B-9
A-10→→dayX B-10
A-11→→dayX B-11
A-12→→dayX B-12
なお、day1で非破壊的にカウントすることで例えばA-1をdayXに再度カウントすることは不可能ではないですが、カウント方法に難があると判断しました。

長文失礼しました。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



5件 ( 1 〜 5 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.535-5 - 2012/05/18 (金) 16:25:03 - YA
つたない質問文の中、in situ様、直輝様、TS様、迅速なご回答ありがとうございました。大変勉強になりました。

in situ様
A1-A6は同じ懸濁液から分注したものですので、startの細胞数は同じ「はず」です。ただし、control群とsample群はそれぞれコールターカウンターで計測したのち希釈してそろえてA1-6、A7-12に入れているので、基本的にそろっているはずなのですが、カウンターの誤差や生着率の違いなどから多少ずれてしまう可能性があります。
>この場合、B1〜B3の平均値をBとし、その値でB1〜B3、C1〜C3を割ったものを相対的な増殖性として評価するとよいと思います。
>Bは仮想的な1日目の(統計的な意味での)真の細胞数と考えられます。
はじめこのやり方を私も試みましたが、これでいいのかどうかが不安でした。直輝様のご指摘にもありますが、割り算は誤差を拡大させうるのが、Bで割ることで、B1~3のばらつきに目をつぶることになるので誤差の拡大がなくなる=逆に言えば誤差を過小評価してしまう可能性があるのではないかと心配でした。ただし、Bを「真の細胞数」と仮想するのは、多くの論文でスタートは揃っていると前提としていることとおおむね同義とも考えられるので、その多くの論文とデータの信頼性は同程度なのかもしれませんね。

直輝様
>同じウェルを再カウントできないならば、増殖率を測定するのが、細胞数を測定するのに比べてメリットがあると思えないな。
ご指摘のとおりかもしれませんが、スタートが(特にcontrol群とsample群で)揃っているか不明である時点で細胞数だけの比較が危険かなと思い、スタートをそろえる手段の一つとしてday1の数で割るというのが妥当かどうかということをお聞きしたかった次第です。
In cell analyzerは予算的に・・・。

TS様
非破壊的にカウントすることの「難」については個人的に、@手持ちの顕微鏡では完全に同じ場所を再カウントするのは難しそう(技術的)、A細胞株によっては増殖して塊をつくるにつれて、細胞の境界が顕微鏡で見えにくくなり、その一つ一つの塊に何個の細胞がいるのか判定しにくい(技術的+細胞の性質的)、と考えました。ただ、ご指摘のように精度を上げる努力は必要なのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.535-4 - 2012/05/18 (金) 08:29:09 - TS
1.Cell counterは、コールターカウンターのようなものでしょうか。これを使っていて、本当に初期の細胞濃度がそろわないのでしたら、機械の不良か使い方に問題があるのでは?
 血球計算板であれば、技術不足を解決する方が良いと思います。

2.どうしても初期濃度がそろわない事情があるのであれば、こちらの方法の精度を上げることも可能だと思います。

>day1で非破壊的にカウントすることで例えばA-1をdayXに再度カウントすることは不可能ではないですが、カウント方法に難があると判断しました。
 

(無題) 削除/引用
No.535-3 - 2012/05/18 (金) 00:51:24 - 直輝
同じウェルを再カウントできないならば、増殖率を測定するのが、細胞数を測定するのに比べてメリットがあると思えないな。

増殖率は割り算をするから、誤差(細胞播種数のばらつき)が掛け算で効いてきて、むしろ誤差が拡大するんじゃなかったっけ?

同じウェルを再カウントできるのならば、細胞播種数のばらつきを強力に補正できると思う。たとえば、In Cell Analyzerみたいな装置が使えるならば可能だと思う。

(無題) 削除/引用
No.535-2 - 2012/05/18 (金) 00:25:43 - in situ
ちょっと統計というか、実験計画的な話になりますが。

まず、A1〜A6の細胞数はそろえているのでしょうか?

もしこの時点で揃っていないのであれば、replicateの意味がない気がするので、実験操作を見直した方がいいと思います。

揃っているとして、話を進めます。

この場合、B1〜B3の平均値をBとし、その値でB1〜B3、C1〜C3を割ったものを相対的な増殖性として評価するとよいと思います。

Bは仮想的な1日目の(統計的な意味での)真の細胞数と考えられます。(本当の真の値ではありませんが、平均化によって真の値に近くなっていると思います)

このBでC1〜C3を割って平均、SDを求めることで、相対的な増殖性として評価できます。
ちなみに、BでB1〜B3を割って平均を求めると必ず100%となりますが、SDも算出できるのでエラーバーが付きます。

sample群でも同様のことを行い、B7〜B9の平均値B'でB10〜B12を割ったものと先ほどのBでC1〜C3を割ったものをt検定で比較すればよいと思います。

細胞増殖曲線の統計 削除/引用
No.535-1 - 2012/05/17 (木) 21:51:30 - YA
癌細胞株にある遺伝子のshRNAを加えた時の増殖能の変化について調べようと思っております。
shRNAはレンチウイルスで導入し、薬剤selectionしたstable cellをとっており、blankベクターまたはscrambleベクターとの差をとる予定です。
はじめにこれらのstable cellをプレートからはがしてcell counterでカウントし、細胞数をそろえて3well(triplicate)x日数分を各種類で撒き、連日(day1~dayX)直接細胞数をMTTアッセイまたははがしてカウントでもってその変化を見ていこうと思っております。
多くの論文でははじめに各種類の細胞数がそろっている(下のA-1~B-6すべて)ことを前提にX日後(dayX)の細胞数そのものを統計処理(t検定など?)していますが、実際撒いた翌日(day1)に観察すると分裂していないにもかかわらずすでに細胞数が見た目でずれていることがしばしばです。
そういったときに、増殖能の差をどうやって統計処理すればよろしいでしょうか?

私は下のようにday1とdayXの変化率を検定するのが妥当と判断したのですが、triplicateがそれぞれ対応しているわけではない(例えばB-1とC-4は対応していない)ので、どのような検定をすればよいのか勉強不足でわかりません。統計に強い方、ぜひともご教示願います。
また、それで作成した増殖曲線の検定というものも可能なのでしょうか?

control
A-1→day1 B-1(処理するため、以降使えなくなってしまう)
A-2→day1 B-2
A-3→day1 B-3
A-4→→dayX C-4
A-5→→dayX C-5
A-6→→dayX C-6
sample
A-7→day1 B-7
A-8→day1 B-8
A-9→day1 B-9
A-10→→dayX B-10
A-11→→dayX B-11
A-12→→dayX B-12
なお、day1で非破壊的にカウントすることで例えばA-1をdayXに再度カウントすることは不可能ではないですが、カウント方法に難があると判断しました。

長文失礼しました。

5件 ( 1 〜 5 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。