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マウス大動脈基部 標本作製 トピック削除
No.5544-TOPIC - 2016/11/10 (木) 20:46:29 - Taka
いつも実験の参考にさせていいただいています。
今回初めてトピックをあげさせていただきます。

現在、マウス大動脈基部の病理標本作製を行っていますが、安定した良い標本が作製できません。
アドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願いします。
以下が、現在の手技です。

1. マウス安楽死で、心採血後に心尖部よりPBSで還流、右心房から脱血
2. マウス心尖部を短軸で切断
3. 4%PFA 4℃で24hr以上固定
4. 20%スクロース(PBS) 4℃ 沈殿するまで
5. 30%スクロール(PBS) 4℃ 沈殿するまで
6. 心臓内腔と外面のスクロースをキムワイプで拭う
7. OCTコンパウンドにつけて、内腔に空気がなくなるまで浸す
8. クリオモルド2号内で、心尖部を底にして、OCTコンパウンドでイソペンタンを介して液体窒素で凍結 -80℃保存
9. クライオトーム内の温度を-20℃に設定して、凍結ブロックを30分-60分程度放置
10. 荒削り用の刃で面だし(15-20μm)、薄切用の新しい刃に替えて薄切(5μm)

うまくいかない点は、
@サンプルが刃と平行に崩れてしまう。ばさばさした印象。
Aサンプル全体が切った方向に潰れてしまう。心臓・血管含めて楕円形になる。

薄切時、他の臓器と同様に、一定の速度で行うように心懸けていますが、安定しません。
過去に肝臓や肺・脾臓などは同様の方法で問題なく出来ました。
アンチロールカバーは、壊れており使用できず、小筆で切る速度に合わせながら伸ばしています。
欲しい範囲(大動脈弁)が短いため、失敗をくりかえしていると、なくなっていまします。
凍結切片作成を川本法(川本フィルム法)などに替えた方が確実ではないか検討もしています。
作成した標本は、HE染色やEVG染色の他に免疫染色(細胞膜および核内抗原に対して)もする予定です。

皆様のご意見、何卒よろしくお願い申し上げます。
 
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6件 ( 1 〜 6 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.5544-6 - 2016/11/15 (火) 23:55:37 - たろう
> -80℃で何故水分が抜けるのか

しょうかではないで昇華。

(無題) 削除/引用
No.5544-5 - 2016/11/15 (火) 14:12:06 - Taka
qaswdefrgthyjuiklop様

とても参考になるアドバイスありがとうございました。
一人でやっていてはとても思いつきもしませんでした。
確かに、作成してすぐの凍結サンプルと、1ヶ月前のと比較しても前者の方が良かったです。
-80℃で何故水分が抜けるのかは分かりませんが、今後はBoxに直接入れるのではなく、ジップロックなど利用したいと思います。可能なら、すぐに切片を作成したいと思います。
一手間だけでサンプルの保存状態が変わるとは、本当に驚きです。早速実践します。

(無題) 削除/引用
No.5544-4 - 2016/11/11 (金) 21:23:28 - qaswdefrgthyjuiklop
組織を凍結したら水分の蒸発を最小限にするために早めに切片作成に進んだ方がいいそうです。凍結保存中の水分の蒸発が以外と大きくて、このことが切片がパサパサになって割れたりもろくなる原因になるらしいです。実際作成した翌日に切ったのと2週間後では確かに前者のほうが良い感じで切れました。クライオモルドでOCTに包埋したらジプロックの袋にいれて密閉して保管しておくと、ある程度は持つみたいです。

ありがとうございます 削除/引用
No.5544-3 - 2016/11/11 (金) 12:23:22 - Taka
TK-1様、早速アドバイスありがとうございます。

@還流固定は、縦隔リンパ節などをFlow cytometryで評価するため、行いませんでした。
先にリンパ節を採取してから還流固定も検討しましたが、Qualityが良い大動脈RNAを回収するため、こちらを最優先しました。(harvest含めて心停止から5分以内を目指して採取、-80℃の液体窒素で凍結)

A空気を抜くのは、鑷子を用いて念入りに行っていましたが、心臓を把持・圧迫するデメリットの方が大きかったかもしれません。出来れば、左室心筋の病理評価も行いたいので、TK-1様の仰るとおり、評価しない右心系の組織はばっさり切り落とし、左室は血管と別に凍結したいと思います。
大動脈周囲の支持組織がすくないと、血管内にOCTがあっても内腔がcollapseしてしまうかもしれないので、ある程度組織を残してトリミングしたいと思います。
確かにトリミングの量が減れば、時間も短縮できますし、刃の保ちも良くなりそうですね。
温度が低すぎた場合、他のトピックにもあったように指の腹で少し暖めてみます。

非常に参考になりました。ありがとうございました。

>[Re:2] TK-1さんは書きました :
> > 1. マウス安楽死で、心採血後に心尖部よりPBSで還流、右心房から脱血
> > 2. マウス心尖部を短軸で切断
> > 3. 4%PFA 4℃で24hr以上固定
> そのまま還流固定できないんですか?
>
> > 4. 20%スクロース(PBS) 4℃ 沈殿するまで
> > 5. 30%スクロール(PBS) 4℃ 沈殿するまで
> > 6. 心臓内腔と外面のスクロースをキムワイプで拭う
> > 7. OCTコンパウンドにつけて、内腔に空気がなくなるまで浸す
> OCTコンパウンドは粘性がある程度あるから、これでちゃんと空気をとりのぞけるんですかね?直接心臓内腔にOCTコンパウンドを注入するほうがいいかと思いますが。それか、弁の位置より下方の心室はいらないんなら切り落としてしまう。それの方が切片を切る時も過剰なトリミングはいらない。
>
> > 8. クリオモルド2号内で、心尖部を底にして、OCTコンパウンドでイソペンタンを介して液体窒素で凍結 -80℃保存
> > 9. クライオトーム内の温度を-20℃に設定して、凍結ブロックを30分-60分程度放置
> > 10. 荒削り用の刃で面だし(15-20μm)、薄切用の新しい刃に替えて薄切(5μm)
>
>
> > うまくいかない点は、
> > @サンプルが刃と平行に崩れてしまう。ばさばさした印象。
> 温度が低すぎ
>
> > Aサンプル全体が切った方向に潰れてしまう。心臓・血管含めて楕円形になる。
> 内腔にきっちりとOCTコンパウンドが入ってないからでしょう。
>

(無題) 削除/引用
No.5544-2 - 2016/11/11 (金) 03:10:02 - TK-1
> 1. マウス安楽死で、心採血後に心尖部よりPBSで還流、右心房から脱血
> 2. マウス心尖部を短軸で切断
> 3. 4%PFA 4℃で24hr以上固定
そのまま還流固定できないんですか?

> 4. 20%スクロース(PBS) 4℃ 沈殿するまで
> 5. 30%スクロール(PBS) 4℃ 沈殿するまで
> 6. 心臓内腔と外面のスクロースをキムワイプで拭う
> 7. OCTコンパウンドにつけて、内腔に空気がなくなるまで浸す
OCTコンパウンドは粘性がある程度あるから、これでちゃんと空気をとりのぞけるんですかね?直接心臓内腔にOCTコンパウンドを注入するほうがいいかと思いますが。それか、弁の位置より下方の心室はいらないんなら切り落としてしまう。それの方が切片を切る時も過剰なトリミングはいらない。

> 8. クリオモルド2号内で、心尖部を底にして、OCTコンパウンドでイソペンタンを介して液体窒素で凍結 -80℃保存
> 9. クライオトーム内の温度を-20℃に設定して、凍結ブロックを30分-60分程度放置
> 10. 荒削り用の刃で面だし(15-20μm)、薄切用の新しい刃に替えて薄切(5μm)


> うまくいかない点は、
> @サンプルが刃と平行に崩れてしまう。ばさばさした印象。
温度が低すぎ

> Aサンプル全体が切った方向に潰れてしまう。心臓・血管含めて楕円形になる。
内腔にきっちりとOCTコンパウンドが入ってないからでしょう。

マウス大動脈基部 標本作製 削除/引用
No.5544-1 - 2016/11/10 (木) 20:46:29 - Taka
いつも実験の参考にさせていいただいています。
今回初めてトピックをあげさせていただきます。

現在、マウス大動脈基部の病理標本作製を行っていますが、安定した良い標本が作製できません。
アドバイスをいただけたら幸いです。よろしくお願いします。
以下が、現在の手技です。

1. マウス安楽死で、心採血後に心尖部よりPBSで還流、右心房から脱血
2. マウス心尖部を短軸で切断
3. 4%PFA 4℃で24hr以上固定
4. 20%スクロース(PBS) 4℃ 沈殿するまで
5. 30%スクロール(PBS) 4℃ 沈殿するまで
6. 心臓内腔と外面のスクロースをキムワイプで拭う
7. OCTコンパウンドにつけて、内腔に空気がなくなるまで浸す
8. クリオモルド2号内で、心尖部を底にして、OCTコンパウンドでイソペンタンを介して液体窒素で凍結 -80℃保存
9. クライオトーム内の温度を-20℃に設定して、凍結ブロックを30分-60分程度放置
10. 荒削り用の刃で面だし(15-20μm)、薄切用の新しい刃に替えて薄切(5μm)

うまくいかない点は、
@サンプルが刃と平行に崩れてしまう。ばさばさした印象。
Aサンプル全体が切った方向に潰れてしまう。心臓・血管含めて楕円形になる。

薄切時、他の臓器と同様に、一定の速度で行うように心懸けていますが、安定しません。
過去に肝臓や肺・脾臓などは同様の方法で問題なく出来ました。
アンチロールカバーは、壊れており使用できず、小筆で切る速度に合わせながら伸ばしています。
欲しい範囲(大動脈弁)が短いため、失敗をくりかえしていると、なくなっていまします。
凍結切片作成を川本法(川本フィルム法)などに替えた方が確実ではないか検討もしています。
作成した標本は、HE染色やEVG染色の他に免疫染色(細胞膜および核内抗原に対して)もする予定です。

皆様のご意見、何卒よろしくお願い申し上げます。

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