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形質転換で遺伝子が欠損してしまいます。 トピック削除
No.5572-TOPIC - 2016/11/25 (金) 12:56:55 - 亀太郎
現在遺伝子組み換えを行っており、ライゲーションで連結させたプラスミドを大腸菌(HB2151株)に形質転換させています。しかし、形質転換体をPCRで確認してみると挿入したインサートの大部分が欠損していることがわかりました。大腸菌の株をHB2151株からTG1株に変えても同じ結果でした。なぜこのような遺伝子の欠損がおこるのかがわかりません。

プラスミドベクター(4800bp)とプラスミドインサート(700bp)はどちらもPCRで作成しており、それぞれ2種類の制限酵素(Sfi I、Not I)で処理しています。それぞれのサイズは調製後電気泳動で確認しています。

その後、調製したプラスミドベクターとプラスミドインサートをTakaraのLigation Kitを用いてライゲーション反応を行っています。ライゲーション後に電気泳動で確認を行うと5500bp付近に新たなバンドが見られるため、ライゲーションはうまくいっていると思います。

その後、ライゲーションして得られたプラスミドを大腸菌に形質転換しています。形質転換は、DNA溶液が10分の1倍になるようにコンピテントセルを加え、氷冷15分、ヒートショック42℃で90秒、氷冷5分し、LB培地に加え1時間培養し、Amp含有プレートにまき培養しています。

その後、形質転換で得られたコロニーをインサートをはさむように設計したプライマーを用いてPCRを行うと、本来のバンドの長さより200bp程度欠損していることがわかりました。DNAシークエンスでも確認したのですが、やはり200bp程度欠損していました。

この遺伝子の欠損がなぜ起こるのかがわかりません。その原因、対策を教えて頂けると助かります。よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.5572-33 - 2016/11/28 (月) 13:57:48 - 亀太郎
たくさんのご指摘本当にありがとうございます。
遺伝子組み換えは初心者なので知らないことばかりで
すごくためになりました。
Competent Cellの検討やSfi Iの条件検討など
ひとつずつ検討させて頂きます。

結果が出次第報告させて頂きます。
また相談させて頂くかもしれませんが、
その際はよろしくお願いします。
本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.5572-32 - 2016/11/27 (日) 16:24:53 - おお
>SfiIの至適温度50℃
あ、使うことが今までなかった酵素なので条件を把握し損ねていました。。。

(無題) 削除/引用
No.5572-31 - 2016/11/27 (日) 12:44:32 - mon
SfiIの至適温度50℃なのでNotIと同時に消化できないのは抑えているとして。。
SfiI-NotIの組み合わせってpCANTAB5Eかな。。教科書に良く出ているけど前述のようにSfiIが使いづらい(効率が悪い)ので、想定より多量のSfiI(=高価)+反応時間が必要で、そうしないと書いて有るようにはなかなか成功しない。。しっかりした注意書きないし。

(無題) 削除/引用
No.5572-30 - 2016/11/26 (土) 14:02:55 - おお
ああ、ベクターもPCRベースなんですね。。。
下に裏技書いたけど、更に違うやり方として(こっちのほうがもしかしたら手っ取り早いかもしない。

ベクター、PCR フラグメントそれぞれNotI処理して、ベクター、PCR フラグメントをまぜてLigation。電気泳動で5500bp付近のDNAを回収。Sfi I処理して更にライゲーション。

ベクターもPCRべーすなら、ベクター、PCR フラグメントそれぞれNotI処理して、ベクター、PCR フラグメントをまぜてLigationのあとにインサートのSfi I側末端から、ベクター側のSfi I側末端までをPCRで再増幅できるんじゃないかな。だとしたらちょっと楽かな。

(無題) 削除/引用
No.5572-29 - 2016/11/26 (土) 13:42:45 - おお
ちょっとした裏技を書いてみましょう。PCRフラグメントをNot Iできる。それをライゲーション(PCRフラグメントだけで)する。そうすると一本のDNAに2箇所のSfiI sitesができます。それをSfiIできって後にNotIで切り直す(同時に切ってもいいのかもしれませんけど、さきにNot Iで切れちゃうとあまり意味ないので)。

PCRフラグメントをNot Iで切らずに末端をリン酸化してPCRフラグメントだけでライゲーションしてコンカテマーをつくってからSfiI、NotI切断でもいいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.5572-28 - 2016/11/26 (土) 11:16:47 - mon
コロニーが少ない理由と対処例:
ライゲーションしたら環状DNAが出来ないと形質転換には不向きです。今回は直鎖状5500bpがメジャーバンドだからSfiI部位がほとんど連結していない(<-制限酵素処理時にほとんど切断されていない)可能性大です。
さらにNo.5572-26 - おおさんが指摘しているように高効率コンピテントセル作製法に変える。試薬さえ作れば手間は変わらないよ。
PCRでベクター断片も増やしているなら、翻訳読み枠・レアコドンに注意してNotI部位もSfiIに改変した方が切断効率は上がります。また認識部位からPCR産物末端までの配列は8bp以上付加した方がよいと思います。
SfiI切断配列(3塩基)を前後で変えれば一方向性のライゲーションも可能です。

欠失クローンの対処例>No.5572-22 - 2016/11/25 (金) 18:25:46 - mon で記載しました。

(無題) 削除/引用
No.5572-27 - 2016/11/26 (土) 08:09:49 - 中年
> の4つのバンドが確認されました。インサート同士がつながったバンドが、一番濃く、majorなバンドでした。それ以外のバンドが確認できませんでした。

うーん、monさんのおっしゃるようにSfiIがほとんど切れていないのかもしれませんね。


> しかし、同じクローンのPCRおよびシークエンス解析は3回ずつ行っていますが、どれも全く同じ結果になっています。PCRのアーティファクトはランダムで起こると思うので、3回とも同じ結果になっているということは、PCRのアーティファクトではないように思うのですが、

いや、同じ条件で実験すればアーティファクトだって再現する(べき)でしょう。

(無題) 削除/引用
No.5572-26 - 2016/11/26 (土) 04:00:11 - おお
ところで塩化カルシウムでコンピテントってあんまり効率いい印象がないんだけど、マイクログラムあたり10の6乗をクリアしてるんですね(この辺がこういう作業で最低ラインと思いますけど)。コンストラクション用にもう少しいい効率が得られる方法がいくらかありますけど、、、もう一桁上げるとまた全然クローンのひろえやすさが違ってくると思えます。

(無題) 削除/引用
No.5572-25 - 2016/11/26 (土) 02:30:44 - おお
TG1とかPhage displayなどで使われる大腸菌のようですね。通常クローニングで使われる菌株でまずはプラスミドを構築してから、目的にあった大腸菌に導入するほうが良さそうですね。

(無題) 削除/引用
No.5572-24 - 2016/11/25 (金) 18:38:15 - mon
SfiIってdimerで働くらしく、切断部位が2カ所ないと切断効率が悪いので注意してください。
得られたコロニーが5個ってかなり少ないですよね。。

(無題) 削除/引用
No.5572-23 - 2016/11/25 (金) 18:32:23 - 亀太郎
ライゲーション後の電気泳動では、
1)未反応のインサートのバンド(700bp)
2)インサート同士がつながったと思われるバンド(1400bp)
3)未反応のベクターのバンド(4800bp)
4)ライゲーションにより得られた新たなプラスミドのバンド(5500bp)
の4つのバンドが確認されました。インサート同士がつながったバンドが、一番濃く、majorなバンドでした。それ以外のバンドが確認できませんでした。

5つのクローンからのプラスミドの調製および解析は一度やってみたいと思います。
しかし、同じクローンのPCRおよびシークエンス解析は3回ずつ行っていますが、どれも全く同じ結果になっています。PCRのアーティファクトはランダムで起こると思うので、3回とも同じ結果になっているということは、PCRのアーティファクトではないように思うのですが、

(無題) 削除/引用
No.5572-22 - 2016/11/25 (金) 18:25:46 - mon
>[Re:14] 亀太郎さんは書きました :
> 大腸菌株はTG1株とHB2151株です。
ともにendA+株なのでクローニングには向いていませんね。またrecA+なので欠失しやすいかも。。
ベクター内のLac Promoterの下流にインサートを挿入する発現ベクターでしょうか。もしそうなら、インサートにコードされるタンパクが(漏洩)発現してそれが大腸菌の生育に悪さしている可能性があります。
クローニング+発現には、TG1の代わりにXL1Blue(supE+)、HB2151の代わりにT0P10F'(supE-)をお薦めします。ただし、定常期の菌体量はTG1、HB2151の方が多いので、タンパク調製には向いていたりしますが。
発現を抑制するため1%グルコース添加や25℃(室温)〜30℃での培養を行うと、欠失が抑制されることもあります。経験的には、TG1株よりXL1Blue株の方が欠失が少なかったです。

(無題) 削除/引用
No.5572-21 - 2016/11/25 (金) 18:21:18 - 玄米吟醸
>形質転換後のコロニーは小さいというよりも、逆にいつもより大きくよこに広がったコロニーができていました。

全てのコロニーがそうでしたか?

形や大きさの違うコロニーがあるのであれば、色々拾ってコロPしてみたほうがいいかもですね。

(無題) 削除/引用
No.5572-20 - 2016/11/25 (金) 17:46:53 - 中年
2種類のSfiI-NotI断片をライゲーションしたら高分子量までいろんな長さの産物の混合物になると思うのですが、5500bpにmajorな産物が見えたのですか?

非メチル化プラスミドでの形質転換はQuickchangeのプロトコルで頻用されていますので、問題はそこではない気がします。

おおさんも仰っていますが、sequencingも含めた全てのチェックをコロニーPCR産物に対して行っているとしたら、PCRのアーティファクトである可能性もあるので、まずは5つのクローンの全てからプラスミドを調製して、その構造を調べるべきだと思います(というか、普通そうしませんか?)。

(無題) 削除/引用
No.5572-19 - 2016/11/25 (金) 17:31:04 - 亀太郎
すっきりしないですね、、、これというはっきりした原因が見つからなくて、モヤモヤします。

形質転換後のコロニーは小さいというよりも、逆にいつもより大きくよこに広がったコロニーができていました。

ライゲーションには、100ng(250fmol)のプラスミドベクターと、80ng(1250ng)のプラスミドインサートを用いて行っています。推奨の濃度よりかなり高く調製しています。

(無題) 削除/引用
No.5572-18 - 2016/11/25 (金) 16:57:38 - おお
そうですか。。。なんかすっきりしないねぇ。。。コロニーは普段できるものより小さいとかありましたか?毒性がでるプラスミドだとそういうことがよくあります。

ちなみにTransformationに使ったプラスミド量とインサートの量はどれくらいでしょうか?

もしほんとに毒性なら、プレートを室温において(25度とか30度とかの温度で)増やしたりすると取りやすい場合があります。セレクション用の抗生物質も下限ギリギリまで下げてやるのも手です。両者とも大腸菌のなかのコピー数を下げるための工夫で、プラスミドの毒性の軽減が期待できます。

(無題) 削除/引用
No.5572-17 - 2016/11/25 (金) 16:38:08 - 亀太郎
ライゲーションしたプラスミドではなく、大腸菌から抽出したもともとのプラスミドを用いて現在使っているコンピテントセルの形質転換効率を計算してみたところ、10の6乗あったため、コンピテントセル自体が特別悪いわけではなさそうです。
しかし、ライゲーション後のプラスミドが大腸菌に悪い影響を与えているということはあり得るかもしれません。

シークエンスの波形は、すごくきれいで、他のピークと被ることなく鋭いピークで出ていました。

(無題) 削除/引用
No.5572-16 - 2016/11/25 (金) 16:29:38 - おお
>Stella Competent Cell
いいかと思いますが、私は使用経験がございませんので具体的にコメントできません。

(無題) 削除/引用
No.5572-15 - 2016/11/25 (金) 16:23:47 - おお
>コロニーは5つしかできなかった

なんか系がうまく働いていないんじゃないかと、、、コンピの効率とか、、、それかインサートが入った状態でかなり大腸菌に対して悪さをするようなプラスミドになっているとか、、、


でもシーケンスの結果あまりあり得なさそうな感じが、、、波形とかナマのデーターは見ましたか?


>ミニプレップしてそれを電気泳動で確認してみるということですか?

そうです。

(無題) 削除/引用
No.5572-14 - 2016/11/25 (金) 16:18:08 - 亀太郎
コンピテントセルは、塩化カルシウム法を用いて研究室で自分たちで調製しています。大腸菌株はTG1株とHB2151株です。

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