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ライゲーションのコツ トピック削除
No.6080-TOPIC - 2017/06/28 (水) 17:39:01 - とらとら
目的遺伝子(全長 1-4kほど)を挿入した発現ベクターを作成中です。

制限酵素またはInFusionを使ってライゲーションを試みているのですが、翌日のチェックではコロニーがたくさん生えているものや、まったく生えていないものとまちまちです。

ライゲーションは16℃で4時間で行い、コンピはヒートショック(42℃/30秒)後に氷上に移すというやり方で操作しています。導入遺伝子とベクターの濃度は推奨されている通りに実施しています。

このような内容で結果にムラが出る場合、特に、コロニーが少ないものを改善したいと考えています。いまはコンピ自体の買い替えも検討しているのですが、皆様の思いつく点、またはコツ等があればご教示いただけないでしょうか。
 
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(無題) 削除/引用
No.6080-15 - 2017/06/29 (木) 13:56:34 - とらとら
UV様、AP様

コメントありがとうございます。

ひとまず制限処理後のベクターを泳動・精製してライゲーションをしてみます。当たりの比率という点については、UV様の仰る通り、コロニー数が少なくても当たりが含まれていればこちらとしては良いので、ベクターとインサートの比率も参考にさせていただきます!

(無題) 削除/引用
No.6080-14 - 2017/06/29 (木) 11:05:57 - AP
空のクローンを減らしたかったら、制限酵素処理したプラスミドをゲル切り出し精製すべし。

先に書いたアルカリ処理によるregisatration(さっきは綴り間違ってましたね)の歪みは原理的に完全には防ぐのは困難で、電気泳動で確認しても見えないくらいだとしても未消化のプラスミドは残ります。未消化のプラスミドは効率よく形質転換を起こしますから、空のクローンを増やします。

よく、「セルフライゲーションばっかとれた」とか言いますが、実はセルフライゲーションではなく、最初から切れてないプラスミドだとみていいと思います。
こういうのは、ベクター末端の脱リン酸化を念入りにやってもほとんど改善しないです。

(無題) 削除/引用
No.6080-13 - 2017/06/29 (木) 10:49:33 - UV

> ライゲーション温度を4度で実施したことはないので、一度試してみたいと思います。プロトコルによっては突出末端の場合、ライゲーションの前に60〜65°Cで数分間処理・急冷とあるのですが、こちらも実施されていますでしょうか?

それ聞いたことはあるんですが、やったことは無いです。

ところで、とらとらさんは「コロニーが少ないものを改善したい」とのことで、私の考え方(コロニーの数が少なくとも当りの割合が高ければいい)とは違うので参考になるかどうかわかりませんが、私は大抵インサートを大量に入れています。ベクターとインサートの比が1:1になるように厳密にやるのが好きな人もいると思いうのですが。実際にライゲーションに使うインサートとベクターを電気泳動して、バンドのintensityからかなり大雑把に濃度比を推測(かなり適当)、インサートを8倍から10倍入れる形にして、ベクターはかなり少ない量だけを使うようにしています。これでバックグラウンド(インサートの入っていないセルフライゲーションを起こしたもの等)を下げているつもりで、自分ではこれでうまくいっているつもりですが、やはりこれも個人的好みの話かも。

(無題) 削除/引用
No.6080-12 - 2017/06/29 (木) 09:33:35 - とらとら
UV様

コメントありがとうございます。

ライゲーション温度を4度で実施したことはないので、一度試してみたいと思います。プロトコルによっては突出末端の場合、ライゲーションの前に60〜65°Cで数分間処理・急冷とあるのですが、こちらも実施されていますでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6080-11 - 2017/06/29 (木) 08:07:04 - UV

> >cDNA溶液をそのまま精製した方が効率がいいということでしょうか?
> 言葉足らずで失礼しました。PCR産物を精製したものという意味でした。シングルバンドでPCR産物が得られる場合は、それを泳動せずに(一部は確認用に泳動)、そのまま抽出という方がUVの影響を考慮しなくて良いのかと思うのですがいかがでしょう?

私だったら、例えシングルバンドでPCR産物が得られても、先の回答の方法を使いUVの影響無しでのゲルからの抽出を行います。まあこのへんは人によって意見というか主張が違うだろうと思いますが。

ついでに個人的主張をすると、ライゲーションは4度O/Nが(当たりの取れやすさという意味で)一番良いと思っています。自分のやり方だと、一番単純な二種類の制限酵素を使ったライゲーションの場合、4度O/Nでやれば大抵4個拾って3から4個(ほぼ4個)が当たりになるんですが、別の温度でやると悪い時で12個拾って当たり1個だったりするので。まあ、あくまで個人的主張です。これも人によって意見が違うだろうとは思います。

(無題) 削除/引用
No.6080-10 - 2017/06/29 (木) 06:26:46 - とらとら
UV様

ご回答ありがとうございます。

>cDNA溶液をそのまま精製した方が効率がいいということでしょうか?
言葉足らずで失礼しました。PCR産物を精製したものという意味でした。シングルバンドでPCR産物が得られる場合は、それを泳動せずに(一部は確認用に泳動)、そのまま抽出という方がUVの影響を考慮しなくて良いのかと思うのですがいかがでしょう?

UVの影響を無くすために色々な工夫があるのですね。
少なくとも、これまでにUVの問題をここまで深く考えていませんでした。今回の質問で色々と見直すべき点があることに気づかせていただきました。

(無題) 削除/引用
No.6080-9 - 2017/06/28 (水) 23:51:35 - UV
UVの影響を無くす為

1)全体の10%程度を隣のレーンに流し、このレーンだけ切り離してEtBr染色して目的のバンドの位置を確認、同じ高さのところで残りの90%を流したレーンのゲルを切り取ってそこからDNAを抽出

あるいは

2)マーカーの隣にDNAを流し、DNAのレーンの端っこ1/5程度ををマーカーレーンと共に切り離してEtBr染色、後は1)と同じ

というのはよくやられている手法だと思います。


自分の経験からいうと、PCR産物がきれいにシングルバンドで出ていても精製した方がライゲーションの効率がいいです。私は普段はゲルから抽出して精製してますが、でなければエタ沈するだけでもだいぶ効率が上がります。PCR産物からの余計なものの持込みが影響しているのかもしれません(なので、バンドが超極太で出る場合は加えるPCR産物の量を超少量に出来るのでこの場合は精製がいらないかもしれません。まあ、私だったら絶対やりますけど)。ライゲーションに使うDNAは「超少量であってもキレイ」な方が「大量にあるけど汚い」より何十倍もうまくいくと教えられましたが、実際その通りだと思います。

(無題) 削除/引用
No.6080-8 - 2017/06/28 (水) 23:13:09 - とらとら
おお様

細かいご意見ありがとうございます。
経験談などお教えいただき、こちらで試してみたいと思える内容が多くありました。

ご提示していただいた参考書も一度拝見してみたいと思います!

(無題) 削除/引用
No.6080-7 - 2017/06/28 (水) 23:03:14 - とらとら
皆様ご回答ありがとうございます。

生えてきたコロニーにはインサートが入っていますが、ハズレも入っています。できればこういったものも除去したいです。制限処理後に泳動して、ゲル抽出・精製という操作は一般的でしょうか?制限処理は異なる2つの制限酵素(突出末端)を使用しており、泳動で切断は確認しています。

UVの影響を指摘されている方が多く、一度、検討してみようと思いました。
最近では目的のPCR産物をシングルバンドで得ることができているので、そのような場合はcDNA溶液をそのまま精製した方が効率がいいということでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6080-6 - 2017/06/28 (水) 22:57:21 - おお
いろんなコンストラクションをしていると、インサートが違ったりすると同じようにやっていても入りにくいものもあり、かなり難しいと感じる物もあります。なので極端にコロニーが少ない物があってもまああまり気にせずにやってきました。要するに正しい配列をもったクローンが一つだけあれば十分です。マニアテスだったっけの初版のもれくろには一つ取れればOKと書いています。最近はPCRを多用していますので、変異が入っているということもたまにありますので、まあ2個はほしいところでありますけど。

経験的に色々なあたりのコロニーが取れるあまり理論では説明できない工夫と言うのはいくらかあります。ひとつはコンストラクションのストラテジーを2つ以上最初から持っておくこと。制限酵素を使うときは違う組み合わせの酵素で挿入するとか、使える酵素が限られるときはブラントでもいいからもう一通りのやり方を持つことです。

コンピは複数の種類持っておくこと。大腸菌との説明がつかない相性(単にそう思っているだけかもしれませんけど)があります。加えてもちろん各大腸菌株はそれぞれ特徴がありそれを活かして使うのがいいのです。PCR産物は特に大腸菌内で分解される確率が高くなりますから、そういう制限がかかりにくい株を使ってなければそういうものも自作でいいからコンピを作っておくといいかもしれません。漠然と違う菌株のストックがあったのでそれでやり直したら入ったということはあります。またPCR産物であればそういうことも考慮してまずはクローニング専用ベクターに挿入してから(昔から有るものではpUC系やpBluescript、pGEM、pCR系)、ベクターからインサート用のフラグメントを得て目的のベクターに入れるというのもバックアップストラテジーとして持っておくのも手かもしれません。

確実にあたりが拾える方法がないか熟考するのも一つです。例えばからのベクターは切断されるが、インサートが入ったものは切断できない制限酵素がないかどうか。あればライゲーションなどのあと、そういう制限酵素処理をしておけば、カラのコロニーは激減するはずです。

予めインサートなしのバックグランドをその時使う制限酵素処理されたベクターで確認しておく。たとえばバックグランドが100コロニー出たらその10ー25分の1量をライゲーションに使う。予め低いバックグランドでやるとコロニーが数個でもほとんど当たりだったりすることがよくあります。またインサートベクターの比を10倍のスケールで振る。インサートが大過剰であればコロニーフォーメーションの数があるところで極端に落ちます。同時にあたりの割合が増えます。1000個あって50個あたりよりも20個あって15個あたりのほうがやりやすいですし、効率が悪すぎて確実に白黒判定ができないコロニーPCRをせずにすみます。

ヒートショックを37度で行う。変なリコンビネーションが防げることがあるんじゃなかったかな。

大腸菌内のコピー数を減らして作成するプラスミドの大腸菌への影響を軽減する。これは2つほど方法があって、一つは抗生物質の添加量を減らすということです。大抵の場合は標準のプロトコールの3ー5分の一程度の量で十分セレクションがかけられます。もれくろに使用可能な濃度の幅を書いてあったんじゃないかとおもいます。また大腸菌コロニーを室温から30度ぐらいで増やすというのも一つの方法です。

(無題) 削除/引用
No.6080-5 - 2017/06/28 (水) 21:29:59 - AP
>と、意外に大事なのがベクターの元となるプラスミドの品質。
これが悪いとセルフライゲーションどころか、最初から切れてないベクターの割合が無視できなくなり

これの原因はalkali/SDS methodでアルカリ処理が過剰であることです。
プラスミドの部分的な解離が起こり始めて、プラスミド全体の塩基対のresistrationに歪を生じるため制限酵素が正常に認識、切断できなくなるようです。
UVランプの場合、製品によって波長の裾野や出力がことなります。公称波長が長波長だとしてもあくまでもピークがそこにあるというだけで、短波長側は裾がどこまであってパワーがどれくらいあるかという問題があります。長波長のランプだからといって油断は禁物です。

昔の話ですが、ラボメンバーのほとんどの形質転換がうまく行かなくなったことがありました。トラブルシューティングすると、原因は新しい波長切り替え式UV照射装置でした。もとの装置では長波長を使う限り形質転換に問題なかったんですが、あたらしい装置は出力が高くなっていて長波長であててもほ形質転換効率がほぼゼロになってしまっていたのでした。

(無題) 削除/引用
No.6080-4 - 2017/06/28 (水) 20:43:18 - 774R
UVなら365nmがいいですね。
300nm付近のはダメージが現れ始めます。
254nmは論外。
また、青色LEDのトランスイルミネーターも良いですよ。エチブロも見えます。

あと、意外に大事なのがベクターの元となるプラスミドの品質。
これが悪いとセルフライゲーションどころか、最初から切れてないベクターの割合が無視できなくなり、ハズレコロニーだらけになります。
ベクター調整のときにゲル切り出しをしても、意外と分離が完璧ではないので、切れ残りを除ききれません。

(無題) 削除/引用
No.6080-3 - 2017/06/28 (水) 19:59:22 - AP
UVは全くあてないに越したことはない。
UVによってピリミジンダイマーが出来、recA宿主はこれを修復できないためプラスミドの複製が途中で停止してしまう。

ベクターをngオーダー以上使うような普通のライゲーション/形質転換実験で、コロニーが全く出ないということは滅多にない(バックグラウンドとして低頻度では非組換え体が出るものだから)。もし全くゼロあるいはそれにちかいってときはUVを疑います。

(無題) 削除/引用
No.6080-2 - 2017/06/28 (水) 18:42:14 - mon
>コロニーがたくさん生えているもの
これらは目的のInsertが入ったモノでしょうか?vectorのself-ligation等でしょうか?
Vector断片だけのligationでもコロニーが(沢山)出ますか。
サブクローニングのFAQですが、DNA断片の精製はどのように行っていますか?
(e.g.UVダメージが無いようにゲルから切出しカラムで精製、とか)

同じベクターを多用する場合、目的insertを挿入する部位に大腸菌自殺遺伝子(ccdB, sacB等)を組み込んでおくと、切れ残り由来のコロニーを排除できるので、目的insertを持ったクローンの割合を劇的に高めることが可能です。

ライゲーションのコツ 削除/引用
No.6080-1 - 2017/06/28 (水) 17:39:01 - とらとら
目的遺伝子(全長 1-4kほど)を挿入した発現ベクターを作成中です。

制限酵素またはInFusionを使ってライゲーションを試みているのですが、翌日のチェックではコロニーがたくさん生えているものや、まったく生えていないものとまちまちです。

ライゲーションは16℃で4時間で行い、コンピはヒートショック(42℃/30秒)後に氷上に移すというやり方で操作しています。導入遺伝子とベクターの濃度は推奨されている通りに実施しています。

このような内容で結果にムラが出る場合、特に、コロニーが少ないものを改善したいと考えています。いまはコンピ自体の買い替えも検討しているのですが、皆様の思いつく点、またはコツ等があればご教示いただけないでしょうか。

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