Bio Technical フォーラム

  • バイオ関連の実験をする上での、試薬、機器、プロトコールなどの情報交換の場です。
  • 新しいテーマで話を始める場合、質問をする場合は「新しいトピックを作る」から書き込みをしてください。
  • 質問に対して解答できる方は是非、書き込んで下さい。
  • このフォーラムにふさわしくないと管理人が判断した投稿は予告なく削除します。

新しいトピックを作る | トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

ポリクロ抗体最終産物への、抗原のコンタミ トピック削除
No.6112-TOPIC - 2017/07/08 (土) 06:01:18 - Ab
それなりに著名な企業に、あるペプチドを抗原としたポリクローナル抗体の産生を依頼しました。

ウサギを用いたよくある抗体産生で、最終的にアフィニティーカラムで精製されている普通の商品なのですが、受け取った抗体(凍結乾燥品)に、抗体作製に用いられた抗原がコンタミしている可能性はどの程度あるのでしょうか?

まずないとは思うのですが、細胞ライセートのIPサンプルを用いた質量分析で解析をした結果、その配列が検出されて喜んでいたものの、抗体にごく微量でも抗原がコンタミしていた場合、ひょっとするとそれを見ているだけの可能性も排除しきれないかもと若干不安になっている状況です。

もちろん抗体のみでのIP産物をマス解析すればはっきりするので検討中なのですが、その前に何らかの情報がいただけましたらありがたいので質問させていただきました(その企業にも質問メールをしましたが、週末ということもありより早いレスポンスがもらえたら嬉しいと思っての投稿です。企業からの回答がもらえたら、アップデートしようと思います)。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



18件 ( 1 〜 18 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.6112-18 - 2017/07/14 (金) 13:03:42 - おお
一つは収量と、抗体に残っていたペプチドの量がどれくらい差があるかで、100倍差があれば抗体に残っていたペプチドはあまり気にならないかも。

また、抗体でIPする方のペプチドのC末とかどこかにラベルを入れておいて、MSでラベルが入ったペプチドをピックアップするとか。。。ただ系が複雑になってはきますね、、、

(無題) 削除/引用
No.6112-17 - 2017/07/14 (金) 12:51:01 - 774R
ペプチドは恐らく抗体に結合した状態で存在してるのだから、アフィニティー精製を繰り返しても一緒に挙動してしまい除けない気がします。
抗体とペプチドが外れるような条件下(たとえば酸性条件下)で透析をするとか方法はあるかもしれませんが、長時間酸性下に晒すのは嫌ですね。

(無題) 削除/引用
No.6112-16 - 2017/07/14 (金) 11:15:55 - mon
多少ロスはでます(収量が減る)が、自前でもう一回ペプチドアフィニティーカラム精製>ゲル濾過>抗体だけでMS解析というのも手かと。。。

(無題) 削除/引用
No.6112-15 - 2017/07/14 (金) 10:50:03 - Ab
微量なコンタミが致命的になる実験系なので、もっとよく考えてから発注すべきだったという形です。

qqさんのご質問ですが、当然そこまで深刻なコンタミではなく、通常のウェスタンや免疫染色などでは問題なく使用可能(に少なくとも見える)です。プロダクトシートにはELISAテストの結果も同梱されており、もちろんパスしています。
ただ、MS解析では、monさんのおっしゃる通り非常に高感度であり、無視できない量の残存物が検出されてしまった、という形です。

結局このようなトラブルになるなら、これもmonさんのおっしゃる通り、高価でもモノクロ抗体産生の選択をすべきだったという感じですね。
ゲルろ過というのもいい案ですが、手元にある抗体だと既に複合体を作っている可能性が高いので(もちろんサイズ分画なのでフリー抗体・抗原抗体・フリー抗原すら分けることも可能かもしれませんが、抗原ペプチドが非常に小さいことからも完全な分画は難しそう)、やはりやるなら商品として受け取る前、溶出後中和前の方が良さそうですね。

いずれにせよ色々とアドバイスどうもありがとうございました。大変勉強になりました。

(無題) 削除/引用
No.6112-14 - 2017/07/14 (金) 10:23:21 - mon
>[Re:12] Abさんは書きました :
> 動物を免疫化して作製した抗体には、微量ながら抗原ペプチドが含まれることがありえる
というよりは、MSの感度は非常に高いので、「ペプチドアフィニティーカラム精製」だと仕方がないのですね。カップリング法とか支持体の変更で何とかならないかな?混入の原因によってはペプチドアフィニティーカラム溶出に連続して(中和する前に)ゲル濾過(中和も兼ねる)とか?
ポリクロだとprotein A精製ではAbさんの目的に使えないので、モノクロ(もしくはその混合物=オリゴクローナル)抗体でしょうか。手間がかかる・外注だと高価になるのが難点ですね。

(無題) 削除/引用
No.6112-13 - 2017/07/14 (金) 09:15:22 - qq
ペプチド固定化カラムを作るところ、作ったカラムの余剰なペプチドを洗浄除去する所で、不溶性のペプチドアグリゲートができるのかもしれませんね。
ところで、ペプチドのコンタミは利用不可能なほど深刻なものなのでしょうか?
もしそうであれば、そもそも抗体がアフィニティー精製できないのではないかと思ってしまいます。

(無題) 削除/引用
No.6112-12 - 2017/07/14 (金) 08:23:45 - Ab
抗体のみをMS解析に出した結果ですが、残念なことに当該ペプチドの配列が同定されてしまいました。
抗体作製を依頼した企業にその旨を伝えた所大変驚いていたのですが、やはり該当ペプチドでのアフィニティーカラムで精製されたものということで、どうしても微量のペプチドのコンタミは避けられないものだったようですね。

個人的には非常にガッカリですが、また別の同定方法を探ろうと思います。とりあえず、動物を免疫化して作製した抗体には、微量ながら抗原ペプチドが含まれることがありえる、という情報を参考までに残しておこうと思った次第です。いつか必要な方の目に留まってお役に立てましたら幸いです。

(無題) 削除/引用
No.6112-11 - 2017/07/09 (日) 05:43:59 - Ab
皆さまレスありがとうございます。

まず対象のペプチドなのですが、小言幸兵衛さんのおっしゃる通り検出対象としているものが、ほぼ抗原に使ったペプチド全長になります。
ただし、「ほぼ」と書いた通り、N末端C末端ともに数残基使っていないアミノ酸があり、MS解析で得られた結果がちょうどその「使っていないアミノ酸が削れた配列」であった、というのが心配の種という形です。
削れた部分は、短すぎてMS解析では検出不可能な形です。

また、出さずにおれたら出したくなかったので伏せたのですが(質問者として最低の態度ですが)、極めて短いペプチドが対象であり、検討を重ねた結果、「トリプシン処理をせずにMS解析を行う」というやや特殊な形で解析を行いました。

ウェスタンブロッティングに関しても、別に伏せるほどの話ではないのですが、あまりにも短いペプチドが対象で検出が非常に難しく、再現性は取れているけれど若干安定性に欠けることから(一応、「その抗体を使った細胞ライセートIP」からは合成ペプチドと同じ位置にバンドが出ており、「別の全く無関係の抗体を使った細胞ライセートIP」からはそのバンドは出ていません。もちろんこれでも「その抗体に、抗原として使われたペプチドがコンタミしていた」ことを排除はできないと思うのですが、一応、「抗体だけで、細胞ライセート無しのIP」ではそのバンドは検出されませんでした。ただし、それを示したのは条件検討中のまだ汚い結果の時でやや微妙なフィギュアであったので、結論付けはできないレベルかもしれません)、「ウェスタンでは結論を出すのが若干難しいかもしれないから、MS解析を行おう」となった経緯があり、ウェスタンからも断言できる状況ではないのが悩ましい次第です。

末端のCysは完全に盲点でした。抗体産生に用いられたペプチドの末端にはCysが付加されています。これでMS解析結果のペプチドがコンタミ配列に由来するものである可能性はなくなった、よかったよかった…と安堵したのですが、よく考えたら、検索対象の配列はペプチド全長配列であり、解析でヒットしたペプチド断片にさらに1つCysがついていようとも、部分一致ということで解析結果には出てくると思うので、未だコンタミペプチドの可能性は排除しきれませんね…(あれ、でも、Mascotサーチって完全一致の配列のみを挙げるんでしょうか…?委託先に丸投げのため、仕組みがよく分かっていません)。MS解析の担当の人にも質問してみようと思います。

長々と無駄な話も書いてしまいましたが、もし他の方にも有用そうな情報があればまたアップデートしようかと思います。有用な情報、どうもありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.6112-10 - 2017/07/09 (日) 02:06:57 - おお
IPで回収したフラクションの一部を流してWBでチェックしましたでしょうか?目的の蛋白が期待されるサイズに検出できるなら細かいことはおいておいてワークしていると言えるんじゃないでしょうか?
それともその断片(エピトープ)の部分が解析したい部分なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.6112-9 - 2017/07/08 (土) 19:25:08 - 小言幸兵衛
私の前のコメントに対するNo.6112-4の回答は、抗原というより検出しようとしているものがそもそも短いペプチドで、抗原としてもそのペプチドの全長を使っていると読めますね。おおさんがおっしゃるように、抗原としてはキャリアータンパク質にコンジュゲートするためにCysを導入しているのではないかというようなことはありますが、トリプシン云々は私のコメントも含めて当てはまらないと思いますが。

(無題) 削除/引用
No.6112-8 - 2017/07/08 (土) 19:03:17 - IP
抗体が細胞ライゼート中の蛋白質抗原を捕まえた結果であるならば、抗原分子がある程度の分子量あるならばカバー率は低くても抗原作成に使用した部分以外の領域もあるいていど引っかかってくるとおもいます。きれいに抗原ペプチド部分しか出てこないならば懸念されていることもあるかもしれません。
ただカバー率は当該蛋白質のアミノ酸配列全長の20~30%くらいとおもいますので、小さな蛋白質だと検出されてくるペプチドも少ないとおもうので、たまたま当該領域のペプチドが引っかかったのかもしれないので一概には判断できませんが。

懸念を解決する一番簡単で確実な方法は、細胞ライゼートからのその抗体によるIP精製物とcontrol IP精製物をウェスタンブロッティングして、当該蛋白質に対する抗体(できればIPに使った抗体とは作成動物種のことなるものがよい)で検出してみる(pull-down assay)ことです。作成した抗体でIPできているかどうかわかります。

(無題) 削除/引用
No.6112-7 - 2017/07/08 (土) 16:49:08 - おお
抗体作成用ペプチドなら末端に配列にないシステインとかつけることがあると思うけど(末端がCysになるような配列を合わすこともあるけど)そういうのはどうかな。

(無題) 削除/引用
No.6112-6 - 2017/07/08 (土) 16:46:47 - おお
そもそもIPから得られたものならその部分だけじゃなく違う断片もとれるはずだが。

(無題) 削除/引用
No.6112-5 - 2017/07/08 (土) 14:37:41 - AP
MSにかけるまえにとうぜんトリプシンなどのプロテアーゼ消化を行っていると思いますが、標的タンパク質のプロテアーゼ処理によって免疫ペプチドと同じ(か数残基削れているという)断片が生じるということは、考えうる配列なんでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.6112-4 - 2017/07/08 (土) 09:02:13 - Ab
レスありがとうございます。

ごく小さいペプチドを解析中でして、ヒットしたのは最長でちょうど抗体産生に用いた抗原ペプチドのみだったのが若干気になるところな感じです(どうも分解しやすいようで、数残基削れているのも見受けられます)。ただし、それでも実は対象とするペプチドのほぼ全長なので、完全にコンタミしか疑えない話ではないのですが、どうしても不安は拭えない感じです。

企業に出した質問メール、幸い即座に返事をもらえました。返答によると、「ペプチドはラビットに注射され、抗血清が回収、ペプチドアフィニティーカラムを用いて精製されるので、コンタミの可能性はありません」とのことで、「よかったよかった」と思っていたのですが、よくよく考えたらmonさんのおっしゃる通り、溶出時のコンタミは普通にありえそうですし、「可能性はありません」などと言い切れる話ではないですよね。
改めて追加でその旨聞いてみようと思います。

いずれにせよ抗体だけでのマス解析は必要そうなので、行ってみる予定です。結果が出たら、アップデートするかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6112-3 - 2017/07/08 (土) 08:38:11 - mon
peptide affinity columnだと溶出時にレジンから遊離したpeptideが(MS/MSで検出出来るレベルの)極微量混入してもおかしくないかも。
ネガコンとして抗体だけMS/MSかけてみるとか。

(無題) 削除/引用
No.6112-2 - 2017/07/08 (土) 08:12:19 - 小言幸兵衛
抗原に使ったペプチドがトリプシン消化物と同じ長さ(C末端が塩基性アミノ酸)ということはないのでは?

ポリクロ抗体最終産物への、抗原のコンタミ 削除/引用
No.6112-1 - 2017/07/08 (土) 06:01:18 - Ab
それなりに著名な企業に、あるペプチドを抗原としたポリクローナル抗体の産生を依頼しました。

ウサギを用いたよくある抗体産生で、最終的にアフィニティーカラムで精製されている普通の商品なのですが、受け取った抗体(凍結乾燥品)に、抗体作製に用いられた抗原がコンタミしている可能性はどの程度あるのでしょうか?

まずないとは思うのですが、細胞ライセートのIPサンプルを用いた質量分析で解析をした結果、その配列が検出されて喜んでいたものの、抗体にごく微量でも抗原がコンタミしていた場合、ひょっとするとそれを見ているだけの可能性も排除しきれないかもと若干不安になっている状況です。

もちろん抗体のみでのIP産物をマス解析すればはっきりするので検討中なのですが、その前に何らかの情報がいただけましたらありがたいので質問させていただきました(その企業にも質問メールをしましたが、週末ということもありより早いレスポンスがもらえたら嬉しいと思っての投稿です。企業からの回答がもらえたら、アップデートしようと思います)。

18件 ( 1 〜 18 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を

このトピックにメッセージを投稿する
名前 
メール   アドレス非公開
   タイトル 
本文      
設定  クッキーを保存(次回の入力の手間を省けます)
上に上げない(トピックの一覧で一番上に移動させません)
解決(問題が解決した際にチェックしてください)
暗証  半角英数字8-12文字の暗証番号を入れると、あとで削除、修正ができます。
送信 

〔使い方〕
  • 「アドレス非公開」をチェックすれば、自分のメールアドレスを公開しないで他の方からメールを受け取れます。
  • 問題が解決した際には、解決ボタンをチェックして解決した旨のコメントをつけてください。これは、初めにトピックを作った人と管理人のみが可能です。
  • 半角カタカナ、機種依存文字(全角ローマ数字、○の中の数字等)は文字化けの原因となりますので使わないでください。