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マウス組織でのウエスタン(綺麗なライセート調製法) トピック削除
No.6414-TOPIC - 2017/10/25 (水) 05:30:45 - WB
いつも勉強させていただいております。この度、マウスの肋骨(大部分、軟骨)のウエスタンブロットをすることになりました。核内タンパク質が見たい標的になります。

これまでいくつか組織からライセートを調製したことがありますが、セルライセートの時と比べ、アクチンが綺麗に統一しなかったり、バンドが歪んだり、ムラがあったりと上手くいかないことが多々あり、それはおそらくみなさまも同じような悩みを抱えておられるのではないかと思います。

私は一旦液体窒素で凍結させた組織をバイアルに入れ、そこへガラスビーズを少し加えたのち、1% trironX100 in PBS(+タンパク質分解酵素阻害剤)から成る溶解バッファーを加え、ビードビーダーで素早く組織を破砕しています。その後、タンパク定量を行い、SDSサンプルバッファーを加え、ボイルを3分したのち、20-50 ug/laneほどをウエスタンゲルにアプライしています。

たとえば、ビードビーダーで破砕後、15000gほどで遠心し、不溶性のものを除去するだとか、これくらいの組織重量に対してどれほどの溶解バッファを加えるかなどチップスがありましたら、どうかシャアしてくださいますと幸いです。よろしくおねがいいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.6414-16 - 2017/10/29 (日) 07:57:44 - おお
軟骨組織ということで、実際に扱っている人の意見が書き込まれるといいですけど、、、

尿素とかは抽出が一定してなさそうなので強力な溶出効果があるものという意味で書きました。ただデメリットは今回の場合だとコラーゲンなど大量にあり抽出されないほうが、抽出された総蛋白あたりのターゲットの量がふえるだろうから、検出に不利になるというところですね。。。

SDSか尿素かについては、コラーゲンとかだとSDSのほうが抽出力が弱いんでないかなと直感的に思ってます(あまり科学的ではない)。それでもほかの細胞成分がちゃんと抽出されるならいい結果が得られる可能性はあるのだと思います。

こういう強力な抽出力を持つものを使ってデメリットがあるようでは違う工夫も考えたほうがいいかと思います。アクチンがあまり揃ってなかったりするようなので、組織の破砕が十分でないだろうと思うので、そこをどうするかだとはおもいます。強力な変性剤を使わないので低温ですばやくやり、なるべくプロテアーゼの攻撃を受けないようにやることも考慮しないといけないので簡単ではないですが。

もしポリトロンがあるなら、そちらのほうが破砕はしやすいかもしれません。もちろん液体窒素などで凍らした状態でパウダー状にするのも、いいとおもいます。

(無題) 削除/引用
No.6414-15 - 2017/10/28 (土) 14:13:06 - mon
>おだんご状になってしまい
粉砕中に試料が溶けてその水分で固まったのですね。
ビードビーダーって、試料の加熱を防ぐようにはなっていないのですね。
大変申し訳ないです。以前使っていた機器はステンレス製のケース(液体窒素で冷却しておく)にチューブ+試料をセットして粉砕するもので、粉砕後もサラサラな粉末化試料をイメージしていたので。
対策としては、ビーズもしっかり冷却しておく。粉砕時間をできるだけ短くする。抽出液ごと試料を凍結して、一緒に粉砕する。とかでしょうか。。

(無題) 削除/引用
No.6414-14 - 2017/10/28 (土) 10:12:06 - WB
monさんにご教授いただいたように、凍結させた資料をチューブに入れ、ビーズを加えたのちビードビーターをかましてみたところ、資料がおだんご状になってしまいました、、、すっごく硬いおだんごのできあがりです。。

組織重量は今回は15mgほどでした。
おそらくmonさんは乳ばちで粉々にして、ということをおっしゃりたかったのだと思います。
が、私はビードビーターで行ける、と勘違いしました。

おだんご、、、どうしよう。。。尿素を加えたんですがおだんご壊れず、です。

軟骨組織からのタンパク質抽出には他には酵素(コラゲナーゼ2)で一度骨マトリックスを破壊する、という方法があるみたいです。一度それも試してみようかなと。。。



>[Re:2] monさんは書きました :
> ビーズで凍結した試料を粉砕した後、抽出液を加えて素早く溶解させた方が分解酵素の影響を減らせると思います。
> プロテオーム研究におけるタンパク抽出での知見が役に立ちます。
> https://www.gelifesciences.co.jp/technologies/ettan_dige/dojo03_01.html
> 等も参考になります。
> 分解酵素活性が高いようなら、TCA沈殿も考慮した方が良いかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6414-13 - 2017/10/27 (金) 00:26:56 - WB
トピ主です。

q1w23え4rf5gt6hyじさん、ありがとうございます。
はい、そのようにしています。

そしてウエスタンの直前にも遠心してできるだけ綺麗な可溶化画分のみ、SDS-PAGEしています。

>[Re:10] q1w23え4rf5gt6hyじさんは書きました :
> 組織を破砕した後、不溶物/組織の残査は遠心等で除去してから蛋白質濃度の定量や以降のステップに進んでいますか? ホモジネートの状態の試料から一部とってアッセイしたりとかしてませんか?もしそうならば、その試料は不均一ですから微細とはいえ組織の塊などが入ってしまったら、蛋白質濃度測の結果ははあてにならなくなるし、また以降の実験の結果もほとんど期待できなくなります。これだけ技術が進歩していても生化学分析は「溶けないもの」はまだとても苦手ですので「溶けている」こと(溶けないものを除くこと)はとても重要です。
>
>
>

(無題) 削除/引用
No.6414-12 - 2017/10/27 (金) 00:25:40 - WB
トピ主です。おおさん、ありがとうございます!

最初の抽出液の後、遠心し、組織の残渣に8M尿素を含む別の抽出液を加え、ビードビーターをかましました。
タンパク質定量の結果から、最初の抽出液よりも、こちらの抽出液の方がタンパク質の濃度が高かったです。(BCAキットが尿素を含む抽出液をきちんと測ることができていたらの前提ですが、、、。)

ただ、見たい軟骨細胞特異的な転写因子はどちらの抽出液からも見ることができませんでした。。。
Sox9です。尿素で抽出後、遠心して、上清と残渣を分離後、実はさらに再度尿素を加え、オーバーナイトで室温抽出してみました。ただ、どちらでも見たいものはみれませんでした。

SDSを加えることで見えやすくなりますでしょうか。おそらく大部分がコラーゲン2だと思います。
SDSのような強力な界面活性剤を加えれば、核膜がきちんと壊れ、見たい転写因子が見えやすくなるでしょうか。。。


>[Re:3] おおさんは書きました :
> >1% trironX100 in PBS(+タンパク質分解酵素阻害剤)から成る溶解バッファー
>
> 蛋白が変性した状態で抽出されてもいいのであれば、SDSを含むバッファー(Hot lysis Bufferなど)で抽出してもいいかと思います。そのほうがプロテアーゼによる分解の可能性が下げれると思います。場合によってはSDSでなくってUreaを使ってもいいかもしれませんが、加熱などで蛋白のModificationが起こるので使うなら気をつけたほうがいい

(無題) 削除/引用
No.6414-11 - 2017/10/27 (金) 00:19:27 - WB
トピ主です。みなさま、ありがとうございます!!

>mon様、
>ビーズで凍結した試料を粉砕した後、抽出液を加えて素早く溶解させた方が分解酵素の影響を減らせると思います。

このコメントを先にみるべきでした。全くのその通りだと後々気がつきました。
ビードビーターではある程度組織は壊れましたが、やはり泡立ってしまいました。
抽出液を加える前に破砕していれば、きっともっと粉々になったのだと思います。

実はこのコメントを読んですぐ、最初の抽出液を加え遠心して、上清をのぞいた後、残渣とビーズだけを残して再度ビードビーターをかましました。すると泡立つものがないからなのか、よりしっかり壊れてくれました。大変有益なコメントと情報をありがとうございます!

(無題) 削除/引用
No.6414-10 - 2017/10/25 (水) 22:25:06 - q1w23え4rf5gt6hyじ
組織を破砕した後、不溶物/組織の残査は遠心等で除去してから蛋白質濃度の定量や以降のステップに進んでいますか? ホモジネートの状態の試料から一部とってアッセイしたりとかしてませんか?もしそうならば、その試料は不均一ですから微細とはいえ組織の塊などが入ってしまったら、蛋白質濃度測の結果ははあてにならなくなるし、また以降の実験の結果もほとんど期待できなくなります。これだけ技術が進歩していても生化学分析は「溶けないもの」はまだとても苦手ですので「溶けている」こと(溶けないものを除くこと)はとても重要です。

(無題) 削除/引用
No.6414-9 - 2017/10/25 (水) 14:42:31 - おお
あ、くわえると、ボイルや加温を避けるべきなのでメルカプトエタノールではS-Sがはずれない蛋白もあるかもしれないと考えるとDTTを10〜50mM加えておくといくらかは安心かと。

(無題) 削除/引用
No.6414-8 - 2017/10/25 (水) 11:16:48 - 横
おおさん、ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.6414-7 - 2017/10/25 (水) 10:30:46 - おお
Ureaが入った状態でゲルにアプライするのは全く問題がありません。ただWellに注いでからもたもたしていると、サンプルがWellの両端によってきます。

(無題) 削除/引用
No.6414-6 - 2017/10/25 (水) 10:17:26 - 横
横から失礼します。

8M尿素で溶出したタンパク質にいつものようにSDSサンプルバッファーを加えてから、ゲルにアプライしてもいいのでしょうか?それとも尿素は透析により除去すべきでしょうか?グアニジン塩酸で溶出した場合にはそのような方法がとられていましたので、尿素の場合には8Mも含むものをゲルにアプライしてはおかしなことがおこるのではと危惧しています。

(無題) 削除/引用
No.6414-5 - 2017/10/25 (水) 10:01:34 - おお
あ、そうそう。Ureaを使うなら要事調整で

(無題) 削除/引用
No.6414-4 - 2017/10/25 (水) 09:53:43 - WB2
タンパク質の修飾を避けるために、尿素添加後は絶対にサンプルを加熱しないでください。温度が上昇すると尿素が加水分解してイソシアン酸となり、これがタンパク質修飾(カルバミル化)を引き起こします。サンプルに尿素が含まれている場合には、絶対に37°Cよりも高い温度に加熱しないでください。

(無題) 削除/引用
No.6414-3 - 2017/10/25 (水) 09:00:06 - おお
>1% trironX100 in PBS(+タンパク質分解酵素阻害剤)から成る溶解バッファー

蛋白が変性した状態で抽出されてもいいのであれば、SDSを含むバッファー(Hot lysis Bufferなど)で抽出してもいいかと思います。そのほうがプロテアーゼによる分解の可能性が下げれると思います。場合によってはSDSでなくってUreaを使ってもいいかもしれませんが、加熱などで蛋白のModificationが起こるので使うなら気をつけたほうがいい

(無題) 削除/引用
No.6414-2 - 2017/10/25 (水) 08:01:33 - mon
ビーズで凍結した試料を粉砕した後、抽出液を加えて素早く溶解させた方が分解酵素の影響を減らせると思います。
プロテオーム研究におけるタンパク抽出での知見が役に立ちます。
https://www.gelifesciences.co.jp/technologies/ettan_dige/dojo03_01.html
等も参考になります。
分解酵素活性が高いようなら、TCA沈殿も考慮した方が良いかもしれません。

マウス組織でのウエスタン(綺麗なライセート調製法) 削除/引用
No.6414-1 - 2017/10/25 (水) 05:30:45 - WB
いつも勉強させていただいております。この度、マウスの肋骨(大部分、軟骨)のウエスタンブロットをすることになりました。核内タンパク質が見たい標的になります。

これまでいくつか組織からライセートを調製したことがありますが、セルライセートの時と比べ、アクチンが綺麗に統一しなかったり、バンドが歪んだり、ムラがあったりと上手くいかないことが多々あり、それはおそらくみなさまも同じような悩みを抱えておられるのではないかと思います。

私は一旦液体窒素で凍結させた組織をバイアルに入れ、そこへガラスビーズを少し加えたのち、1% trironX100 in PBS(+タンパク質分解酵素阻害剤)から成る溶解バッファーを加え、ビードビーダーで素早く組織を破砕しています。その後、タンパク定量を行い、SDSサンプルバッファーを加え、ボイルを3分したのち、20-50 ug/laneほどをウエスタンゲルにアプライしています。

たとえば、ビードビーダーで破砕後、15000gほどで遠心し、不溶性のものを除去するだとか、これくらいの組織重量に対してどれほどの溶解バッファを加えるかなどチップスがありましたら、どうかシャアしてくださいますと幸いです。よろしくおねがいいたします。

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