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PCR産物のシリカカラムでの精製後の低い二本鎖DNAの割合について トピック削除
No.6951-TOPIC - 2018/05/28 (月) 20:37:04 - TTK
PCR産物のシリカカラムでの精製後の低い二本鎖DNAの割合についてお伺いします。

PCRで増幅したcDNAライブラリー(電気泳動で平均500bpくらいでスメアに見えるものとお考えください)を次世代シークエンス解析に向けて、日本ジェネティクス社のゲル/PCRエクストラクションキットにて精製しました。グアニジン溶液、シリカメンブレンを用いた精製です。その際、キット説明書にあるオプション法に従い、低分子が含まれにくくなるようにしております(グアニジン溶液を少し希釈する)。
精製後に吸光度測定を行ったところ、スペクトルや260/280、260/230の値、収量は特に悪くなかったのですが、それをQubitで測定すると1/10量くらいのとても低い値となってしまいました。
確かに、電気泳動像でのスメアのシグナルが弱めかなという気もします。

PCRで問題の可能性も含めて、なぜこのようになるのかをご存知でしたらお教えいただけると助かります。なお、PCRはごく普通の酵素(ExTaq)でごく一般的なサイクルで行っています。またこのようにならない為の、あるいはなった後に回復する為の対処法などがありましたらお教えください。

よろしくお願いいたします。
 
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18件 ( 1 〜 18 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.6951-18 - 2018/06/02 (土) 12:53:28 - mon
アングルのローターを使っていると、遠心後でもゲル溶解残液(数uL)が内部チューブの外縁(肩?)に残っているときがあります。商品の形状によりますが。
これを見逃すと制限酵素での切断効率等が落ちます。

(無題) 削除/引用
No.6951-17 - 2018/06/02 (土) 09:06:33 - ふみ
APさん、解説して下さってありがとうございます。
確かに以前はヨウ化ナトリウムでゲルを溶かしました。

グアニジン塩でゲルを溶かしてカラム精製するキットのナトリウム濃度は説明書に記載されていませんでした。
カラム結合の段階でナトリウム濃度が高くてもおそらく問題ないであろうことから、少しナトリウムを加えてみたらよさそうですね。

カラムから溶出したDNA溶液のグアニジン塩濃度はAbs(260nm)/Abs(230nm)の値からは1mM程度と推定されました。
溶出前のウォッシュの液量と遠心までの放置時間は説明書より少し増やしていましたが、それでもAbs(230nm)がかなり大きくなってしまいました。

なお、ゲルを溶かす段階で温度が低かったり時間が短かったりすると収量がすごく少なくなることがあるので、温度を低めにする方法は取りづらいです。
色々総合すると、グアニジン塩でゲルを溶かしてカラム精製するのはあまりよい方法で無いのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6951-16 - 2018/06/01 (金) 10:16:38 - AP
最近のシリカ法のキットではカオトロピック剤としてグアニジウムを使っているのがほとんどですけれど、むかしはNaIや過塩素酸ナトリウムだったです。そのころはDNAの変性という問題は起こらなかったような。 グアニジウムベースの試薬にNa+は十分入っているのかな?
カオトロピック剤は水素結合を切ることによって変性作用を及ぼすので、二重鎖の水素結合も弱まってTmが下がっているのかも。しかも、ゲルを溶かすときに50-55℃に加温するから。おそらく解離するのはそのタイミング。

加温しなくてもvortexしながら時間をかければゲルは溶けるので、そうしたら解離を防げるかもしれない。

(無題) 削除/引用
No.6951-15 - 2018/05/31 (木) 20:25:01 - ふみ
Wash回数を増やしたりカラム精製後にエタノール沈殿したりは、していません。
検証できればよかったのですがQubitが自前のものでなかったのです。


不勉強にして知らなかったのですが「グアニジンが入っていないので一本鎖ができにくい」ならば、Qubitでの過少評価はグアニジンが影響したのかもしれないと思いました。

(無題) 削除/引用
No.6951-14 - 2018/05/31 (木) 10:34:42 - おお
Qubitは詳しく知りませんが、Single strand用の試薬もあったんじゃないでしょうか?一度それで測定したり、一部熱変性して測定して比べたりいろいろすると納得行くのかもしれません。

ゲル抽出は昔からやる方法で切り出したゲルを透析膜に封じて、その袋を電気泳動槽につけて電気を流してゲルからDNAを追い出すとか言う方法もあります。

ありがとうございます 削除/引用
No.6951-13 - 2018/05/31 (木) 09:13:59 - TTK
hana様、AP様、通りがかり様

情報・議論、ありがとうございます。
精製に使うキット・方法の違いによって、思っていたよりかなり差が出そうですね。
AmpureXPの情報もありがとうございます。魅力的ですが、ちょっと高価ですね(日本ジェネティクスのキットがだいぶ安価なので。)。
シリカカラム精製をしたもの、しないもの、Taqの種類などを変えて比較検討してみたいと思います。

とても参考になりました。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.6951-12 - 2018/05/30 (水) 10:56:45 - AP
例えばマウステールからNaOH法で取ったDNAは原理的に一本鎖に解離してるから、インターカレータの蛍光による定量は端からナンセンス

(無題) 削除/引用
No.6951-11 - 2018/05/30 (水) 10:54:45 - 通りがかり
さすがにODと蛍光で10倍違うのは何かおかしいのでは(計算とか)。
まずは濃度が分かっているラムダファージなどのDNA標品を使って系の信頼性を確認するのが必要かと思います。(ラムダではなくてqubitの濃度スタンダードが手軽ですね)

うちではシリカカラムをやめてAmpureXPでDNA精製しています。ODと蛍光の違いは30%以下という印象です。AMPure XPだとグアニジンが入っていないので一本鎖ができにくいという可能性はありますが。

(無題) 削除/引用
No.6951-10 - 2018/05/30 (水) 10:35:35 - AP
>蛍光だとdsDNAだけ測定するので吸光度の値とくらべるとそんなものでは?
>gDNAばかり測っていますが1/10くらいにはなりますよ?

どういう方法で得たどういうDNAなのかがないと、あまり有用な情報にならないな。

ふつうはそういうことはないんだけど。

(無題) 削除/引用
No.6951-9 - 2018/05/30 (水) 10:18:18 - hana
蛍光だとdsDNAだけ測定するので吸光度の値とくらべるとそんなものでは?

gDNAばかり測っていますが1/10くらいにはなりますよ?

washやエタノール沈殿ではどうでしょうか? 削除/引用
No.6951-8 - 2018/05/29 (火) 12:55:27 - TTK
ふみ様 AP様

「済み」にしてしまったにも関わらず、さらなるご返信、誠にありがとうございます。

>再アニールで戻すのは単一種類のDNA断片のときの話。
>もともとPCR産物はスメアで、雑多な産物を含んでるんですよね。
>これを再アニールしても正しいペアで戻るだろうか。おそらくほとんどヘテロ二重鎖になるだろう。

そうですね。確かにかえって状況を悪くするかもしれません。
余談になりますが、サブトラクションなどではライブラリー同士をハイブリさせたりしますが、実際にはどれくらいの効率なのか気になるところです。

>アガロースゲルから切り出した数kbpの2本鎖DNAをシリカカラムで精製した後、Qubit濃度測定で
>1/10程度に過小評価されたことがあります。
>Qubit以外では、シリカカラム精製後のアガロースゲル電気泳動(DNA量情報の記載されている市販
>ラダーとの比較)とABS(260nm)とでDNA濃度の推定をしました。
>シリカカラムで精製した場合にQubitでの測定を阻害する何かが混入するのだろうか?と思いました。

やや大きめのDNAでもその様な結果になるのでしたら、単にssDNAを生じるから、というわけではないかもしれませんね。ちなみに、カラムのWash回数を増やしたり、あるいは抽出後にさらにエタノール沈澱したりしてからQubitで測定して比較したことはありますか?それで改善されるならだいぶ楽なのですが。

先程「済み」にしてしまいましたが、またお返事をいただけると助かります。

(無題) 削除/引用
No.6951-7 - 2018/05/29 (火) 12:34:40 - AP
ちょっとまって、

再アニールで戻すのは単一種類のDNA断片のときの話。
もともとPCR産物はスメアで、雑多な産物を含んでるんですよね。
これを再アニールしても正しいペアで戻るだろうか。おそらくほとんどヘテロ二重鎖になるだろう。

一本鎖に変性しない精製方法をとるべきですね。

(無題) 削除/引用
No.6951-6 - 2018/05/29 (火) 11:07:06 - ふみ
アガロースゲルから切り出した数kbpの2本鎖DNAをシリカカラムで精製した後、Qubit濃度測定で1/10程度に過小評価されたことがあります。
Qubit以外では、シリカカラム精製後のアガロースゲル電気泳動(DNA量情報の記載されている市販ラダーとの比較)とABS(260nm)とでDNA濃度の推定をしました。
シリカカラムで精製した場合にQubitでの測定を阻害する何かが混入するのだろうか?と思いました。

ありがとうございます 解決済み 削除/引用
No.6951-5 - 2018/05/29 (火) 10:59:18 - TTK
おお 様、AP 様

ご返信、ありがとうございます。

>プライマーが抜けたから劇的に減ったように見えるとか、、、
吸光度測定もQubit測定も、プライマーなどを除くためのカラム精製してから測定しておりますので(それがうまくいってないのでしたら問題ですが)その可能性は低いかと思われます。

>シリカカラム方式のDNA精製ではときとして短い二重鎖DNAが一本鎖に解離して溶出されることがあります。このことは、すくなくともキアゲンが注意喚起とトラブルシュートを記載しています。

情報、ありがとうございます。この点は存じませんでした。PCRクリーンキットのトラブルシューティングのところに、ssDNAが含まれる時の対処法として、再アニーリング(まさに加熱してゆっくり冷やす)が書いてありますね。

>精製前と後で泳動像を比較したことありますか? ひょっとして精製後のほうが変性によってスメアがひどくなり、またインターカレータの染色性が落ちているかも。

直接比較はしていなかったのですが、確かにEtBr染色が薄めだなとは感じておりました。ただ、スメアですので判断しにくかったです。スメアの分布は、目で見える程度では特に大きく変わっているようには思いませんが、厳密にやると違うかもしれませんね。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.6951-4 - 2018/05/29 (火) 10:14:47 - AP
>吸光度では二重鎖も一本鎖もほぼ変わらないですが、インターカレータは二重鎖しか検出しません。

言うまでもないですが、これが吸光度とQubitの不一致の原因じゃないかと

(無題) 削除/引用
No.6951-3 - 2018/05/29 (火) 10:12:20 - AP
シリカカラム方式のDNA精製ではときとして短い二重鎖DNAが一本鎖に解離して溶出されることがあります。このことは、すくなくともキアゲンが注意喚起とトラブルシュートを記載しています。

吸光度では二重鎖も一本鎖もほぼ変わらないですが、インターカレータは二重鎖しか検出しません。精製前と後で泳動像を比較したことありますか? ひょっとして精製後のほうが変性によってスメアがひどくなり、またインターカレータの染色性が落ちているかも。

いったん加熱してから徐冷してアニールさせてみたらどうでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.6951-2 - 2018/05/29 (火) 02:19:04 - おお
プライマーが抜けたから劇的に減ったように見えるとか、、、

PCR産物のシリカカラムでの精製後の低い二本鎖DNAの割合について 削除/引用
No.6951-1 - 2018/05/28 (月) 20:37:04 - TTK
PCR産物のシリカカラムでの精製後の低い二本鎖DNAの割合についてお伺いします。

PCRで増幅したcDNAライブラリー(電気泳動で平均500bpくらいでスメアに見えるものとお考えください)を次世代シークエンス解析に向けて、日本ジェネティクス社のゲル/PCRエクストラクションキットにて精製しました。グアニジン溶液、シリカメンブレンを用いた精製です。その際、キット説明書にあるオプション法に従い、低分子が含まれにくくなるようにしております(グアニジン溶液を少し希釈する)。
精製後に吸光度測定を行ったところ、スペクトルや260/280、260/230の値、収量は特に悪くなかったのですが、それをQubitで測定すると1/10量くらいのとても低い値となってしまいました。
確かに、電気泳動像でのスメアのシグナルが弱めかなという気もします。

PCRで問題の可能性も含めて、なぜこのようになるのかをご存知でしたらお教えいただけると助かります。なお、PCRはごく普通の酵素(ExTaq)でごく一般的なサイクルで行っています。またこのようにならない為の、あるいはなった後に回復する為の対処法などがありましたらお教えください。

よろしくお願いいたします。

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