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ゲル精製後のRNAの純度 トピック削除
No.6961-TOPIC - 2018/05/30 (水) 15:01:31 - jel
HEK293をTrizolによってトータルRNAを抽出し、Urea-PAGEで大体100, 120, 140, 180 basesの4箇所に位置するRNAをゲル精製しました(ゲル抽出後、DNaseI処理をしています)。

その後、上記4つのサンプル全てで、欲しいRNA特異的なプライマーで逆転写(RT)-PCRを行って存在の有無を確かめたところ、全領域のサンプルからPCR産物が増幅されました(例:180塩基程度のRNAが、100塩基領域のゲル断片RNAを用いて行ったRT-PCRから検出された)。

PCR 25サイクルが少し過剰すぎたのか、本命領域と別の領域とで、特にPCRバンド強度に差はない感じです(恐らく飽和)。

特に各RNAを厳密に精製したいわけではないので問題はないのですが、PAGE精製ってそんなものなんでしょうか…?


ついでに質問の本題というかより深刻なポイントがそれ以外にもう一つあるんですが、実は、RT(-)サンプルからでも、PCR産物が検出されてしまいました。

RNAなしのサンプル(=プライマーのみ)ではPCR産物が検出されないことは確認済みなので、これはRNAサンプル由来のものになるわけですが、これはゲノム断片由来なんでしょうか…??


確かにPAGE精製を行ったサンプルはやや過剰量ロード気味で全体的にバックの高いスメアな感じだったのです、何ぼなんでもゲノムDNAとは確実に分離できていると思いますし、そんな都合よくそのRNAの領域だけのゲノム断片が同じサイズでコンタミすることってあるんですかね…??

なお、RT(-)の方のPCR産物は、RT(+)のものに比べて遥かに少ない量です(目視ですが、1/10とか、1/50とか。ただし、発現量の特に高いと思われる1つでは、飽和しているRT(+)と比べて1/3ぐらい?の、割としっかりとした量が検出されています)。


もう少し詰めた実験をすべきとは思うのですが、とりあえず上記の疑問点、特に、PAGE精製した割と短いRNAに、DNAがコンタミすることはあるのか…?という点に関して、アドバイスございます方がいらっしゃいましたらご教示いただけると幸いに思います。
 
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(無題) 削除/引用
No.6961-6 - 2018/06/01 (金) 09:07:15 - jel
SYBRmasterさん、おおさん、どうもありがとうございます。

なるほど、泳動前にDNase処理はなぜか頭に浮かびませんでしたが、いいかもしれませんね。

しかし、ゲル抽出後、さらにフェノクロ処理・エタ沈もなされた、より不純物の少ない、(恐らく)反応性の高い条件で長時間反応させているのに完全に除ききれていないということから、そこよりも染めのポイントを変えるのが手かもしれないですね。

先染め試薬が手元にないため(ゲルとランニングバッファーにエチブロを混ぜるのも手かもしれませんが、うーん、若干汚染が気になります)、とりあえず、ウェル含めゲル上部の不必要な所を染色前にカットして捨てる方法で行こうかと思います。

さすがに、ガラス板を開いた瞬間にウェル上のものが滑り落ちてきてコンタミ、ってのは、ない気がしますが、でも分子レベルではひょっとしたらあるかもしれませんね。

しかしそれなら先染めでも結局同じぐらいコンタミすることになりますし、次回機会がある時に、ゲル上部を丁寧に切り捨て(そして当然新しいエチブロ液タンク使用)戦略をやってみようと思います。共存できない条件じゃないですし、泳動前にもDNase処理を追加(泳動後にも念のためもう一度行うのは変えず)するのもいいかもしれないですね。


色々勉強になりました。アドバイスいただけたおおさんとSYBRmasterさんに心よりお礼申し上げます。どうもありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.6961-5 - 2018/05/31 (木) 10:58:33 - おお
>[Re:3] jelさんは書きました :
> おおさん、レスポンスありがとうございます。
>
> Acryl:Bis=19:1の、8%です。
>
> マーカーに関しては、所属ラボの伝統でpBR322 DNA-MspI Digestを使っているのですが、変性ゲル中で概ね1本鎖RNAと同サイズに落ち着くことは確認済みです。

このあたりはさほど問題ではなさそうですね。マーカーはssDNAとRNAではいくらかずれることが多いですが、確認しているならまあそれ以上のことは言えません5sやtRNAなどは見えていると思いますので、それでも大体のサイズはわかるのではないかと。

ゲルのトップにはDNAもあるかもしれませんが、このような条件だと28sとかのリボそーマルRNAが見えているのだと思います。泳動してからよりは泳動する前にDNase処理したほうがいいように思いますがいかがでしょうか?


>
> 変性は、2XのDye(www.thermofisher.com/order/catalog/product/R0641 と同じ組成と思います。自作ですが)と混ぜて、95'Cでボイルするだけの単純なものです。
>
>
> 実はかなり手抜きで、ミニゲルサイズ(Bio-Radとかの、よくあるサイズのあれ)でのお手軽PAGEなんですが、少なくともウェルに少し進入しただけの大量のゲノムDNA等とはしっかり分離できていますし、マーカー110 ntと123 ntも完璧に離れています。

たしかに見た目の分解能は十分そうですが、たとえば1%ぐらいのものが完全な変性状態じゃなくって180bぐらいのものが高次構造をとっているため100bぐらいのところまで流れ着いているとか、、、バンドを見るだけならいいけどPCRするとなるとなるべく変性状態を保ったほうがいいのかなとおもいました。

またゲルにスタックするようなRNAが大量にありますので泳動のみだれは若干気になるところです。

RNA精製後低分子RNAを分けてから念のためにDNaseI処理して、電気泳動すればより良いのかなと。低分子の分け方はいろいろあると思いますけど、たとえばRNAsolだと精製のときに分けれたかもしれない。LiClやPEGでも分けれるのだけど、クロンテックのクロマスピン(という名前だと思う)はゲルろ過のレジンが入ったスピンカラムで低分子と高分子を分けれるのでいいかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.6961-4 - 2018/05/31 (木) 10:33:00 - SYBRmaster
>[Re:3] jelさんは書きました :

> なお、エチブロ染色をしているのですが、今思ったんですがひょっとしたらウェルにスタックした入りきらなかったゲノムDNAとかが染色液内を漂い、カットしたゲル断片にコンタミしている可能性もありますね。

たぶん、このときコンタミしています。後染めで無く、先染めで行える染色液を使ってみてはいかがでしょうか?いま手持ちの資料が無いので製品名まで解りませんが、RNAでも使える先染め用の染色液は販売されていると思います。

> しかし、ゲル抽出後DNase処理もしていますし、多少のコンタミがあっても、十分分解されても良さそうな気がするけどなぁ、という気もします。

DNaseIはssDNAの除去に対して効果的ではありません。ssDNAの分解速度はdsDNAに比べ1/10から1/100程度まで落ち、濃度が薄い場合はほとんど基質として認識できないレベルになります。もし手持ちにあればですが、Exonuclease Iなどで処理した方が効果的だと思います。

(無題) 削除/引用
No.6961-3 - 2018/05/31 (木) 02:45:29 - jel
おおさん、レスポンスありがとうございます。

Acryl:Bis=19:1の、8%です。

マーカーに関しては、所属ラボの伝統でpBR322 DNA-MspI Digestを使っているのですが、変性ゲル中で概ね1本鎖RNAと同サイズに落ち着くことは確認済みです。

変性は、2XのDye(www.thermofisher.com/order/catalog/product/R0641 と同じ組成と思います。自作ですが)と混ぜて、95'Cでボイルするだけの単純なものです。


実はかなり手抜きで、ミニゲルサイズ(Bio-Radとかの、よくあるサイズのあれ)でのお手軽PAGEなんですが、少なくともウェルに少し進入しただけの大量のゲノムDNA等とはしっかり分離できていますし、マーカー110 ntと123 ntも完璧に離れています。

なお、エチブロ染色をしているのですが、今思ったんですがひょっとしたらウェルにスタックした入りきらなかったゲノムDNAとかが染色液内を漂い、カットしたゲル断片にコンタミしている可能性もありますね。

しかし、ゲル抽出後DNase処理もしていますし、多少のコンタミがあっても、十分分解されても良さそうな気がするけどなぁ、という気もします。

何か注意すべきポイント等ありましたらご指摘いただけると幸いです。

(無題) 削除/引用
No.6961-2 - 2018/05/30 (水) 17:07:15 - おお
何店か確認させてください。

ゲルの濃度
サイズマーカーは何を使っているか
流す前に変性などどのようにしているか?

一本鎖の核酸をかなり気をつかってきれいなサイズ分画をする(1から数ベースのさがみれる)ならプレランなどでゲルをいくらか温めてから流すこともあります。

ゲル精製後のRNAの純度 削除/引用
No.6961-1 - 2018/05/30 (水) 15:01:31 - jel
HEK293をTrizolによってトータルRNAを抽出し、Urea-PAGEで大体100, 120, 140, 180 basesの4箇所に位置するRNAをゲル精製しました(ゲル抽出後、DNaseI処理をしています)。

その後、上記4つのサンプル全てで、欲しいRNA特異的なプライマーで逆転写(RT)-PCRを行って存在の有無を確かめたところ、全領域のサンプルからPCR産物が増幅されました(例:180塩基程度のRNAが、100塩基領域のゲル断片RNAを用いて行ったRT-PCRから検出された)。

PCR 25サイクルが少し過剰すぎたのか、本命領域と別の領域とで、特にPCRバンド強度に差はない感じです(恐らく飽和)。

特に各RNAを厳密に精製したいわけではないので問題はないのですが、PAGE精製ってそんなものなんでしょうか…?


ついでに質問の本題というかより深刻なポイントがそれ以外にもう一つあるんですが、実は、RT(-)サンプルからでも、PCR産物が検出されてしまいました。

RNAなしのサンプル(=プライマーのみ)ではPCR産物が検出されないことは確認済みなので、これはRNAサンプル由来のものになるわけですが、これはゲノム断片由来なんでしょうか…??


確かにPAGE精製を行ったサンプルはやや過剰量ロード気味で全体的にバックの高いスメアな感じだったのです、何ぼなんでもゲノムDNAとは確実に分離できていると思いますし、そんな都合よくそのRNAの領域だけのゲノム断片が同じサイズでコンタミすることってあるんですかね…??

なお、RT(-)の方のPCR産物は、RT(+)のものに比べて遥かに少ない量です(目視ですが、1/10とか、1/50とか。ただし、発現量の特に高いと思われる1つでは、飽和しているRT(+)と比べて1/3ぐらい?の、割としっかりとした量が検出されています)。


もう少し詰めた実験をすべきとは思うのですが、とりあえず上記の疑問点、特に、PAGE精製した割と短いRNAに、DNAがコンタミすることはあるのか…?という点に関して、アドバイスございます方がいらっしゃいましたらご教示いただけると幸いに思います。

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