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凍結切片の免疫染色 トピック削除
No.707-TOPIC - 2012/07/04 (水) 14:12:56 - tearlazy
現在、未固定の凍結切片から免疫染色を行なっているのですが、初めての免疫組織染色で、自分の研究室にもやったことのある人がおらず、非常に苦労しています。

何度行なっても全く染まりません。自分が行なっているプロトコールを下に記載しましたで、何か変えた方がいいような部分がありましたらどうかご指摘をお願い致します。
ちなみにメインのプロトコールはCSTのHPに推奨されている凍結切片のプロトコールを参考にしています。


1.コンパウンド包埋した組織を8umでカットし、MSコートのスライドガラスに貼り付け、風乾
2.10%ホルマリン緩衝液に15分浸漬して固定
3.TBSTでwash(5分を2回)
4.抗原の賦活化(0.01Mクエン酸Na pH6.0に浸漬して電子レンジ500W 5分を2回、または湯煎15分) → 最初のうちは行なっていなかったのですが、あまりに染まらないのでこの行程を加えました。
5.TBSTでwash(5分を2回)
6.メタノールで希釈した3%過酸化水素水でHRPの不活化(室温で10分)
7.TBSTでwash(5分を2回)
8.5% ウシ血清(IgG Free)を1時間室温で反応させ、ブロッキング
9.ブロッキング液で200倍希釈した1次抗体を組織の上に乗せ、4℃、over nightで反応
10.TBSTでwash(5分を2回)
11.2次抗体反応(希釈はブロッキング液、100倍希釈、室温で30分)
12.TBSTでwash(5分を2回)
13.DABを組織の上に100ul乗せ、反応


何回も行なっているのですが、凍結切片を作成する際にシワが寄ってしまった部分だけは茶色く染まります。これに関しては内在性のHRPがシワのせいで完全に不活化されていないのではないかと考えています。
また、ブロッキング移行の反応は全て湿箱の中で行なっており、乾燥はさせていません。
また、以前ウエスタンブロットでバンドを確認していますので、抗体が反応しないということはあまり考えにくいかとは思っています。


長文になってしまいましたが、どうかよろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.707-12 - 2012/07/07 (土) 07:27:40 -
御成功をお祈りしますが、うまくいったら何の対策が
よさそうだったか書いていただけると、このフォーラムの
ためになると思います。

皆様再びありがとうございます 削除/引用
No.707-11 - 2012/07/05 (木) 09:11:16 - tearlazy
こんなにいろんな方にアドバイスをいただけるとは思いませんでした。皆様本当にありがとうございます。

ご指摘がありましたように、固定法およびHRPの不活化の部分を変更してみます。そして抗原の賦活化は行わずに進めてみます。

また、まさんがおっしゃられるように、ブロッキング濃度を少し落としてやってみます。

ポジコンも考えてはいたのですが、他のラボに気軽に相談できる人がおらず・・・でもそうもいってはいられないですね。誰か見つけてみます。


また結果が出ましたらご報告させていただきます。

(無題) 削除/引用
No.707-10 - 2012/07/05 (木) 07:43:27 - cu
ポジコンになるものがあれば一番いいでしょうね。例えば何かの細胞に強制発現させて染色してみるとか。あとはパラフィン切片があるなら、パラフィンも試しますかね。抗体のデータシートに染色で使えると書いてあっても、よく有名な某社の抗体などは使えないこともありますよ。データシートに写真が載っているか、論文で使われていたりして、そこに図が載っていればまず間違いなく使えるとは思うのですけれど、それ以外の場合はあまり信用できませんよ。手技に問題がある可能性を考えているのなら、細胞骨格とかの典型的で知られている抗体を近くのラボにちょっともらって染めてみてうまくいかなければ、やはり手技の問題なのでしょう。その典型的な抗体でうまくいくようなら、抗体に問題があるかあるいは固定などでちょっと工夫しなくてはいけないのかもしれません。とにかく系の立ち上げは大変ですから、習いに行ければいいですね。

(無題) 削除/引用
No.707-9 - 2012/07/05 (木) 06:57:14 - (゜Д゜
in メタノールならばH2O2の濃度は0.3%(つまり100倍希釈)と思う。このときインキュベーション時間は20~30分必要。
3%だと濃いので、気をつけないと組織片が壊れたり、エピトープ構造が破壊されたりする事も起こりうる。特に糖鎖抗原とかではよくある。

凍結なら基本的に賦活化は必要ないと思う。PFA固定なら場合によっては必要なときもあるかもしれないけどそれもかなりレアケースと思う。

固定法の選択はかなり重要なポイント。PFAだと全然だめだけど有機溶媒固定だときれいに染まるとか、あるいはその逆とかは実際よくある。その他の部分も含めて、これと同じ抗体を使用して免疫染色をしている論文を参照することが解決への近道。

内在性PODとかとは関係無しに皺の所が変な風に濃く発色することはある。

(無題) 削除/引用
No.707-8 - 2012/07/05 (木) 05:27:06 -

次に問題を感じます。

”メタノールで希釈した3%過酸化水素水でHRPの不活化”

濃すぎです。また当方では溶媒も違います。0.3% in PBSです。泡がはげしくですぎる時は、すぐにやめます。穴があくと聞いた事があるので。


”5% ウシ血清(IgG Free)を1時間室温で反応させ、ブロッキング”

濃すぎです。また当方では、最初に試すのは、第2抗体の動物と同じ動物の正常血清です。

(無題) 削除/引用
No.707-7 - 2012/07/04 (水) 18:07:53 - Belsize+park
すでに皆さんも指摘されておりますが、思いつくことを少し。
1 抗原の賦活化 これは一般にホルマリン固定、パラフィン切片に対してホルマリン固定による抗原のマスクをとるために行う作業かと思われます。凍結切片は抗原が変性していないことが、利点であるためこの作業は不要だと思います。むしろ切片を痛めたり、バックグラウンドをあげることになりそうです。

2 固定 アセトン、アセトン/メタノール 固定もためすべきでしょう。

3 1次抗体 濃度は振ってみたでしょうか。50倍とか濃いめも試してみましたか
それと一次抗体 anti-mouseと書かれておりますが、マウスモノクローナル抗体ということでいいのですよね。ラビット由来でマウスに反応するということではないのですよね。

4 2次抗体 ポリマーHRPが 非特異も少なく、感度も良好ですので、試してはいかがでしょうか。Vector, DAKOなど各社からでております。

(無題) 削除/引用
No.707-6 - 2012/07/04 (水) 17:54:03 - よっしー
私も皆さんの御指摘はすべて重要だと思います.
未固定凍結切片の場合は,賦活化もいらないような気がします.
固定も10%中性ホルマリンだけでなく,アセトンやメタノールなどを試してみるのもいいかもしれません.
出来るなら,とりあえず系が確立するまでは,ワークしているラボに教えてもらいに行くのが一番いいと思いますが・・・

ありがとうございます。 削除/引用
No.707-5 - 2012/07/04 (水) 17:51:20 - tearlazy
皆様的確な回答をありがとうございます。
共通の意見といたしまして、そもそも免疫染色に使えるのかというものがありましたので、調べてみましたところ

Immunocytochemistry
Frozen Sections
Immunoblotting (Western Blotting)
Immunoprecipitation
Paraffin Sections

とありましたので、おそらく使えるものと思います。

yukさんからのご指摘の2次抗体ですが、一次抗体がanti-mouseですので、HRP標識のついたmouseのものを使用しています。
ABC法ですが、現在Thermo scientific社のMETAL enhanced DABという試薬を使用しています。増幅効果はあるようですが、やはりこれだけではなくABC法などで増幅したほうがよいのでしょうか。安易に考えてしまっているせいか、いまは染色うまくいかない原因がシグナルが弱いということがはっきりしてから(プロトコールやテクニカルエラーではないことを確認した上で)購入をラボにお願いしようと考えているのですが・・・。

みさんからのご指摘ですが、やはり抗原の賦活化は凍結では行わないものなのでしょうか。分泌型のタンパクなので、産生前のタンパクが細胞内にある可能性があります。したほうが良いのかしなくてもよいのか・・・。
界面活性剤での賦活化の方法もあるらしいのですがどの方法がよいのでしょうか。

質問ばかりで申し訳ありません。

(無題) 削除/引用
No.707-4 - 2012/07/04 (水) 17:17:25 - み
皆さんが仰っているように1次抗体が本当に免染で使えるのかが重要ですが、もう一点気になる部分として、抗原賦活化はパラフィン切片の時には頻繁に行いますが、凍結の場合は大抵行わないと思います。
勿論、ホルマリン固定でエピトープが隠れる場合は、賦活化が必要になるのでしょうが。。。

(無題) 削除/引用
No.707-3 - 2012/07/04 (水) 15:35:35 - yuk
2次抗体はHRP-conjugatedのものを使用されているのでしょうか?
プロトコール中にシグナル増幅の過程がないので、単にシグナルが弱すぎて拾えていないのでは。
ABC法などを用いてみるのもひとつの手かと思います。

またcuさんの仰っているように、使用している一次抗体がデータシート上あるいは過去の報告で免疫染色に適応があるかどうか調べてみることをお勧めします。

(無題) 削除/引用
No.707-2 - 2012/07/04 (水) 14:46:56 - cu
その抗体ウェスタンで使えても、単に染色では使えないんじゃないですかね?そういう抗体多いですよ。

凍結切片の免疫染色 削除/引用
No.707-1 - 2012/07/04 (水) 14:12:56 - tearlazy
現在、未固定の凍結切片から免疫染色を行なっているのですが、初めての免疫組織染色で、自分の研究室にもやったことのある人がおらず、非常に苦労しています。

何度行なっても全く染まりません。自分が行なっているプロトコールを下に記載しましたで、何か変えた方がいいような部分がありましたらどうかご指摘をお願い致します。
ちなみにメインのプロトコールはCSTのHPに推奨されている凍結切片のプロトコールを参考にしています。


1.コンパウンド包埋した組織を8umでカットし、MSコートのスライドガラスに貼り付け、風乾
2.10%ホルマリン緩衝液に15分浸漬して固定
3.TBSTでwash(5分を2回)
4.抗原の賦活化(0.01Mクエン酸Na pH6.0に浸漬して電子レンジ500W 5分を2回、または湯煎15分) → 最初のうちは行なっていなかったのですが、あまりに染まらないのでこの行程を加えました。
5.TBSTでwash(5分を2回)
6.メタノールで希釈した3%過酸化水素水でHRPの不活化(室温で10分)
7.TBSTでwash(5分を2回)
8.5% ウシ血清(IgG Free)を1時間室温で反応させ、ブロッキング
9.ブロッキング液で200倍希釈した1次抗体を組織の上に乗せ、4℃、over nightで反応
10.TBSTでwash(5分を2回)
11.2次抗体反応(希釈はブロッキング液、100倍希釈、室温で30分)
12.TBSTでwash(5分を2回)
13.DABを組織の上に100ul乗せ、反応


何回も行なっているのですが、凍結切片を作成する際にシワが寄ってしまった部分だけは茶色く染まります。これに関しては内在性のHRPがシワのせいで完全に不活化されていないのではないかと考えています。
また、ブロッキング移行の反応は全て湿箱の中で行なっており、乾燥はさせていません。
また、以前ウエスタンブロットでバンドを確認していますので、抗体が反応しないということはあまり考えにくいかとは思っています。


長文になってしまいましたが、どうかよろしくお願いいたします。

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