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クリスパー技術で作製されたノックアウトマウスのmRNAについて トピック削除
No.7137-TOPIC - 2018/08/12 (日) 04:20:20 - なぞなぞ
いつも勉強させてもらっています。
D1のなぞなぞといいます。

うちの教授から、新しいマウスをクリスパーCas9で作ったからまず、mRNAレベルを調べてくれないか?とお願いされました。その遺伝子は肝臓のマクロファージにのみ発現しています。末梢血中の単球やDCには発現していないことが知られています。

今回のマウスはグローバルにゲノム編集されていまして、マウスは2ライン樹立されまして、いずれも受託作製会社からの情報からきちんとジャームラインに乗り、フレームシフトを与える変異がエクソン2上に観察されています。ちなみにその遺伝子は10個のエクソンからなっています。エクソン2はCDS内です。

ただまだマウス肝臓をサクって遺伝子を解析するだけの余裕のあるマウス数ではなく、まず末梢血からmRNAをとり、それでWTと比較してみることにしました。

qRT-PCRのポジコンとして、B6肝臓のmRNAを用いました。
結果3つのプライマーペアのうち、2つがきちんと目的のサイズのものを特異的に増幅しました。
そしてWTと2つのノックアウトラインの末梢血で目的の遺伝子の発現を検討しました。
ハウスキーピング遺伝子は18Sです。

結果は、以下の通りです。

WTでは、0.02、KO1では、0.2、KO2では、0.18、肝臓では、1

でした。水では増幅していません。
以上より、WTに比べKOでむしろ遺伝子の発現が増加していた、か、若しくは、0.2程度はただのバックグラウンドかを考えています。もともと、末梢血ではその遺伝子は論文では発現していないことになっていますし。

今回はNMDの例外は受けないはずです。なのでmRNAは減少していてほしいのですが...
 
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(無題) 削除/引用
No.7137-5 - 2018/08/12 (日) 14:10:58 - asan

indelを起こしたmRNAが増えたり減ったりするこのを見て意味があるのかという話にもなりますが、古典的なエクソンを飛ばすknockoutマウスでも同じmRNA自体の発現が落ちる場合と落ちない場合もあるため、これだけではだからなんだ、という話にしかなりません。

上がってること自体に意味があるかどうかですが、下流でフィードバックがかかる遺伝子であればそのような変化が起きることはあります。またindelが起きたからと言ってmRNA自体がすぐさまなくなるわけでもなく、哺乳類のNMDやNon stop decayは結構複雑な機構だと思います。

(無題) 削除/引用
No.7137-4 - 2018/08/12 (日) 11:26:11 - おお
>根拠と言えるかどうかは定かではありませんが、編集した部位がエクソン2であるため、50-55ルールが適応されないかと思ったためです。

研究されているモデルではそうなるということです。個人的に組織によってNMDがかかったりかからなかったりするmRNAがあることを知っています。

(無題) 削除/引用
No.7137-3 - 2018/08/12 (日) 08:56:24 - なぞなぞ
おお様

根拠と言えるかどうかは定かではありませんが、編集した部位がエクソン2であるため、50-55ルールが適応されないかと思ったためです。

>[Re:2] おおさんは書きました :
> >今回はNMDの例外は受けないはずです。
>
> 何を根拠にそういってるのですか?直接的根拠がない限り可能性にとどまると思いますが。
>
> >WTでは、0.02、KO1では、0.2、KO2では、0.18、肝臓では、1
>
> 単位は何ですか?

単位は肝臓での発現を1としたときの相対的なその遺伝子の各遺伝型マウスでの発現量です。
18Sでいずれも補正しています。

> 正常なタンパクが発現してない状態をSenseしてその遺伝子のプロモーター活性にフィードバックがかかっているようにもみえます。
>
> 結局タンパクを見ないとなんともいえないのでは?

やはりそうですよね...マウスをサクリファイスしないといけないですよね...。ありがとうございます。
そのとおりです。

(無題) 削除/引用
No.7137-2 - 2018/08/12 (日) 05:12:35 - おお
>今回はNMDの例外は受けないはずです。

何を根拠にそういってるのですか?直接的根拠がない限り可能性にとどまると思いますが。

>WTでは、0.02、KO1では、0.2、KO2では、0.18、肝臓では、1

単位は何ですか?

正常なタンパクが発現してない状態をSenseしてその遺伝子のプロモーター活性にフィードバックがかかっているようにもみえます。

結局タンパクを見ないとなんともいえないのでは?

クリスパー技術で作製されたノックアウトマウスのmRNAについて 削除/引用
No.7137-1 - 2018/08/12 (日) 04:20:20 - なぞなぞ
いつも勉強させてもらっています。
D1のなぞなぞといいます。

うちの教授から、新しいマウスをクリスパーCas9で作ったからまず、mRNAレベルを調べてくれないか?とお願いされました。その遺伝子は肝臓のマクロファージにのみ発現しています。末梢血中の単球やDCには発現していないことが知られています。

今回のマウスはグローバルにゲノム編集されていまして、マウスは2ライン樹立されまして、いずれも受託作製会社からの情報からきちんとジャームラインに乗り、フレームシフトを与える変異がエクソン2上に観察されています。ちなみにその遺伝子は10個のエクソンからなっています。エクソン2はCDS内です。

ただまだマウス肝臓をサクって遺伝子を解析するだけの余裕のあるマウス数ではなく、まず末梢血からmRNAをとり、それでWTと比較してみることにしました。

qRT-PCRのポジコンとして、B6肝臓のmRNAを用いました。
結果3つのプライマーペアのうち、2つがきちんと目的のサイズのものを特異的に増幅しました。
そしてWTと2つのノックアウトラインの末梢血で目的の遺伝子の発現を検討しました。
ハウスキーピング遺伝子は18Sです。

結果は、以下の通りです。

WTでは、0.02、KO1では、0.2、KO2では、0.18、肝臓では、1

でした。水では増幅していません。
以上より、WTに比べKOでむしろ遺伝子の発現が増加していた、か、若しくは、0.2程度はただのバックグラウンドかを考えています。もともと、末梢血ではその遺伝子は論文では発現していないことになっていますし。

今回はNMDの例外は受けないはずです。なのでmRNAは減少していてほしいのですが...

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