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kinaseの活性 トピック削除
No.7383-TOPIC - 2018/11/05 (月) 20:14:18 - heita311
この度は大変お世話になります。
医学系の大学院に所属しております、まだ駆け出しの者です。
基本的な質問かもしれませんが、ご教示いただけるとありがたいです。

Aという小分子化合物が、細胞内蛋白であるBとCのinhibitorとして報告されています。BとCはともにkinaseです。軟骨細胞にAをふりかける実験を行った場合、ふりかけた状態でのBやCの活性を評価するには、in vitro kinase assayを行うべきなのでしょうか。リコンビナントのBやCを使えば細胞内どうこうの話ではなくなってしまうので、in vitro kinase assayは不適なのでしょうか。他にどのような方法があるのか、教えていただけないでしょうか。。

実験室に、上記のような実験に明るい同僚や上司はおらずどうしてもわかりません。

軟骨細胞にAをふりかけると、下流のIL6やMMP13などのmRNA発現が有意に下がっており、そのメカニズムとしてBやCがどの程度かかわっているかを調べたいというのが出発点になっています。

不勉強で、わかりにくい文章のご相談で大変申し訳ありません。。

何卒よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.7383-13 - 2018/11/07 (水) 12:22:57 - heita311
Mac様

> 阻害剤Aの、B及びCに対するIC50が、お使いの軟骨細胞でどれくらいになるか分かると、Aの濃度調整によりBへの特異性を高める事が可能になるかもしれません。ご自分で軟骨細胞におけるIC50を測定したい場合は、阻害剤Aで処理した細胞のライセートを用いた、B及びCに対するIP kinase assayが良いとは思いますが、操作が煩雑になるかもしれません。

教えていただきありがとうございます。
不勉強であり、そういったアプローチを全然思いつきませんでした。。やみくもに濃度の条件をふってみるよりも、是非IC50を測定してみたいです。しかし、当実験設備ではなかなか難しそうです。大学内の教養実験施設などを併用して、行えるか確認してみようと思います。

> No.7383-4でおおさんがおっしゃっているような、下流のリン酸化マーカーや自己リン酸化マーカーが使える場合は、評価が比較的容易になると思います。
Bの下流のリン酸化サイトは判明していますので、そちらのリン酸化を、KO実験で行ったものと同じやり方でやってみようとおもいます。B、Cのすぐ下流の転写因子のルシフェラーゼアッセイも含めて検証してみます。

ご教示いただき、本当にありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.7383-12 - 2018/11/07 (水) 06:06:17 - Mac
阻害剤Aの、B及びCに対するIC50が、お使いの軟骨細胞でどれくらいになるか分かると、Aの濃度調整によりBへの特異性を高める事が可能になるかもしれません。

ご自分で軟骨細胞におけるIC50を測定したい場合は、阻害剤Aで処理した細胞のライセートを用いた、B及びCに対するIP kinase assayが良いとは思いますが、操作が煩雑になるかもしれません。

No.7383-4でおおさんがおっしゃっているような、下流のリン酸化マーカーや自己リン酸化マーカーが使える場合は、評価が比較的容易になると思います。

(無題) 削除/引用
No.7383-11 - 2018/11/06 (火) 19:35:00 - heita311
asan様

本当にありがとうございます。関連、類似論文を徹底的に読み込んで、どういう主張をするべきかをしっかりと考えてみます。
ご指摘、ご意見をいただけて勉強になりました。大変感謝しております。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.7383-10 - 2018/11/06 (火) 09:36:42 - asan
>軟骨細胞にAをふりかける実験を行った場合、ふりかけた状態でのBやCの活性を評価するには、in vitro kinase assayを行うべきなのでしょうか。リコンビナントのBやCを使えば細胞内どうこうの話ではなくなってしまうので、in vitro kinase assayは不適なのでしょうか。他にどのような方法があるのか、教えていただけないでしょうか。。

それぞれ実験で何を示したいかが違うのでどちらがだめでどちらが良いという単純な話ではありません。おっしゃる通りin vitroの活性とin vivoの活性更に言えば培養細胞の違いとかマウスではどうかとか、阻害剤のoff-targetの有無など挙げればきりがないですからやりやすい実験からどこまで深く掘り下げるかを考えるしかないのです。そこに絶対的な「正解」はありません。主張に対して不十分な解析ならそこに突っ込みが入ると言うだけです。

身近に聞ける人が少なくても、あなたがイメージしてる研究と近い主張の論文はたくさん出てるでしょうからまずはそういうのをたくさん読んで、どういう主張をするべきかを勉強していくのがいいと思います。あとは、自前のラボでやりやすい環境かどうかとか、狙うべきインパクトファクターの論文の違いなどを上司と相談してどこまでやるかです。

(無題) 削除/引用
No.7383-9 - 2018/11/06 (火) 02:38:23 - heita311
おお様

教えていただき、本当にありがとうございます。

> べつにCの活性が阻害されていても、あなたが見ている現象に影響がない場合も考えられるのでCの活性を見たところで解決するのだろうかと思いました。
Cの下流に転写因子Dがおり、そのDは下流のmRNA発現に関与する可能性があります。おっしゃっていただいたとおり、Cをみても結果からは何も言えないかもしれないので、Cの活性がどうかをみるのではなくDのルシフェラーゼアッセイを検討してみようかと思います。

> C特異的な阻害剤がないかどうか探してみる。
> CのKOまたはKDでその阻害剤の効果が見られるかどうか実験してみる(BのKOかKDとで比較ができればなおいい)
> Bの他の阻害剤があればそれでも同じような結果になるか実験してみる。
ありがとうございます。なるほど、自分では全然思いつきませんでした。。Bの他の阻害剤やC特異的な阻害剤がないかさがしてみます。ありがとうございます。

> ただ臨床目的であればBであってもCであっても、下流の動きを抑えられるなら効果が期待できるわけですよね?そこは柔軟に考えてもいい場合もあります。
たしかに、goalはもうわかっていて、そのメカニズムを探ろうとしています。たしかに大勢に影響はない話ではあります。。

(無題) 削除/引用
No.7383-8 - 2018/11/06 (火) 02:20:14 - heita311
Tracker様

ご返信いただき、誠にありがとうございます。

> それらのkinaseが自己リン酸したりするのであればその部位のリン酸化を、あるいは下流の基質のリン酸化をWBで見る、などが古典的にやられてきた手法でしょう。
下流の基質のリン酸化をWBでみるわけですね。なるほど、ありがとうございます。下流の転写因子の活性をみるluciferase assayも有効と考えてよいのでしょうか。やはりキナーゼBやCの直接の活性をみる実験というのは考えにくいのでしょうか。

> そもそも、その阻害剤はBやCにspecificなものとして開発されたものでしょうか?特異性をウリにしている阻害剤なら、kinaseへの阻害活性を網羅的に調べて特異性を報告している先行研究があったりしますよね。
阻害剤Aは、他科の領域でBがある疾患の促進因子として話題になり、Bの阻害剤を見つけようという趣旨の論文で(DSF screening)Aが同定されました(開発されたものではありません)。同じ論文で、AはBだけでなくCも阻害する作用を持ち、B,Cに特異的に阻害する化合物だと報告されていました。

(無題) 削除/引用
No.7383-7 - 2018/11/06 (火) 02:16:42 - おお
べつにCの活性が阻害されていても、あなたが見ている現象に影響がない場合も考えられるのでCの活性を見たところで解決するのだろうかと思いました。

C特異的な阻害剤がないかどうか探してみる。
CのKOまたはKDでその阻害剤の効果が見られるかどうか実験してみる(BのKOかKDとで比較ができればなおいい)
Bの他の阻害剤があればそれでも同じような結果になるか実験してみる。

ただ臨床目的であればBであってもCであっても、下流の動きを抑えられるなら効果が期待できるわけですよね?そこは柔軟に考えてもいい場合もあります。

(無題) 削除/引用
No.7383-6 - 2018/11/06 (火) 02:05:48 - heita311
み様

教えていただきありがとうございます。

> BやCをノックダウンして下流で制御されているmRNAの発現をみる。
Cに関しては遺伝子発現抑制系の実験は行っておらず、疾患との関連はわかっておりません。Cに関しても検討してみます。ありがとうございます。

> BやCのkinase-dead, dominant negative, constitutive active変異体などを導入して同様の評価系で検討。
BやCの働きはキナーゼ活性に依存するのか、またキナーゼの機能欠失、増強でBやCの機能を評価するということですね(拙い表現、間違っていたら申し訳ありません)。

阻害剤Aの投与で末梢のmRNA発現が動くということはわかったので(goal)、その途中のメカニズムに関して、BとCがどの程度かかわっているのかをみたいと考えております。

(無題) 削除/引用
No.7383-5 - 2018/11/06 (火) 01:47:32 - heita311
諸先輩方、ご教示誠にありがとうございます。

追記させていただきます。
もともと細胞内蛋白であるBというkinaseに着目し、BのK.D.やK.O.で下流のIL6やMMP13などのmRNA発現が有意に下がるのを確認しております。治療につなげる目的で(Bは着目している疾患を進行させる因子と考えているので)、Bのinhibitorを論文検索したところ、Aが報告されていて、AはBの他にも細胞内蛋白Cを阻害することが報告されていました。その論文によれば、AがBやCを阻害する機序としては、kinaseのdomainのhinge部との相互作用を形成して作用すると予想されています。

つまり、AがBだけを阻害するという話であればすっきりとしたのですが、Cも阻害するとのことであるので、Aのふりかけによる末梢のmRNA発現の変動がBの阻害からだけじゃなくてCの阻害もかかわっているのかをみるために、BとCの活性をみないといけないかと考えました。

わかりにくい説明で申し訳ありません。

(無題) 削除/引用
No.7383-4 - 2018/11/05 (月) 22:54:20 - おお
BとCがリン酸化するとされているタンパクのリン酸化Statusをみる。
BやCが活性化によりオートホスホリレーションが起こるならB、Cのリン酸化状態をみるといいんじゃないかと。

(無題) 削除/引用
No.7383-3 - 2018/11/05 (月) 22:53:18 - Tracker
in vitro kinase assayで活性を阻害したとして細胞内ではどうか、というところまで語れないのはそうだと思います。
それらのkinaseが自己リン酸したりするのであればその部位のリン酸化を、あるいは下流の基質のリン酸化をWBで見る、などが古典的にやられてきた手法でしょう。
またcell lysateからkinaseをIPしてin vitro kinase assayに持ち込む、というのもむかーしはやられていましたが、サンプル調製の過程で活性に影響がある可能性がままあるので、単体ではあんまり信用のあるデータにはならないですね。

そもそも、その阻害剤はBやCにspecificなものとして開発されたものでしょうか?
特異性をウリにしている阻害剤なら、kinaseへの阻害活性を網羅的に調べて特異性を報告している先行研究があったりしますよね。
昨今、そういう阻害剤でもない限り、阻害剤ふりかけ実験のデータ単体だとBとCの関与を裏付けるには中々納得されないと思います。

おそらくBやCのgene KDやKOをやるのが筋かなと。

(無題) 削除/引用
No.7383-2 - 2018/11/05 (月) 22:46:32 - み
BやCをノックダウンして下流で制御されているmRNAの発現をみる。
BやCのkinase-dead, dominant negative, constitutive active変異体などを導入して同様の評価系で検討。

kinaseの活性 削除/引用
No.7383-1 - 2018/11/05 (月) 20:14:18 - heita311
この度は大変お世話になります。
医学系の大学院に所属しております、まだ駆け出しの者です。
基本的な質問かもしれませんが、ご教示いただけるとありがたいです。

Aという小分子化合物が、細胞内蛋白であるBとCのinhibitorとして報告されています。BとCはともにkinaseです。軟骨細胞にAをふりかける実験を行った場合、ふりかけた状態でのBやCの活性を評価するには、in vitro kinase assayを行うべきなのでしょうか。リコンビナントのBやCを使えば細胞内どうこうの話ではなくなってしまうので、in vitro kinase assayは不適なのでしょうか。他にどのような方法があるのか、教えていただけないでしょうか。。

実験室に、上記のような実験に明るい同僚や上司はおらずどうしてもわかりません。

軟骨細胞にAをふりかけると、下流のIL6やMMP13などのmRNA発現が有意に下がっており、そのメカニズムとしてBやCがどの程度かかわっているかを調べたいというのが出発点になっています。

不勉強で、わかりにくい文章のご相談で大変申し訳ありません。。

何卒よろしくお願いいたします。

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