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マクロファージがナイーブT細胞をPrimingするというのは。。。 トピック削除
No.7752-TOPIC - 2019/03/10 (日) 05:45:35 - JOKER
果たして、本当にマクロファージはナイーブT細胞をPrimingできるのでしょうか?



マクロファージがナイーブT細胞をPrimingできるという報告を見るようになりかなり経つでしょうか、今は学部生レベルの教科書でもそれが記載されています。

ですが、樹状細胞屋の私としては、マクロファージがナイーブT細胞に抗原提示して分化まで持っていくのは楽ではないと思っています。
それが起こる可能性自体は否定しませんが、樹状細胞の比で考えると、かなり弱いイベントのような気がしています。

Virtoの系でしか見ていませんが、大方の抗原の場合、マクロファージはナイーブT (4, 8 共に) を活性化できていません。
そもそも、エフェクターTやメモリーまで爆発的に活性化させるとは思えないのですが。
CFSE, サイトカインイントラ, CD44, CD69, CD25などのマーカーを見ても、マクロファージvsナイーブTはおろか、vs Splenic whole T でも活性化はとても弱いです。樹状細胞に比べるとですが。
抗原特異性があるという情報はありました。ですので、色々試しましたが、OVA peptide, Viru peptide, Bacterial lipoproteinなど、どれでもナイーブTから分化しません。

これもある一種の、免疫学あるある、とある信者が唱えた神話の一つなのでしょうか。それとも、弱くとも起こっていることは事実なのでしょうか。

どなたか何かご存知でしょうか。
 
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追伸 削除/引用
No.7752-3 - 2019/04/02 (火) 16:48:29 - JOKER
Macさん、

返事遅れて申し訳ありませんが、アップデートです。

系はお察しの通りマウスです。OT-IIとOT-I両方でOVAペプチドでトライしました。マクロファージはPeri-Macをそのままペトリディッシュに撒いて回収、またはMACSソートの両方使ってみました。
ナイーブTもMACSでエンリッチです。

結果、にわかに増殖してるか?というくらいでした。CFSEで10%程度の弱いシグナルが、ヒストグラムの左にずれて出てました。まあ、バックグラウンドともとれます。MACSなので、ナイーブTに混ざっていた何らかのTeffは多くは無いと思いますが、いかんせんシグナルは弱すぎます。
無駄骨と分かっていながら、ダメ押しのIntraでIFN-gを見てみましたが、Th1が1%程度、Tc1が2-3%なので、まあプライミングはかかってはいないですね、これは。

ちなみに、当方、感染症分野が専門なので、バクテリアとウイルス由来の抗原でもやってみましたが、特に面白いことは起きませんでした。
意味としては、抗原のキャラクターによるのかという疑問のためです。
タンパク抗原ではだめで、ウイルスペプチド抗原なら刺激が入ると謳っているペーパーがあったもので。

今使っているTgマウスが、マクロファージ、DCの抗原提示能向上によりCD4+Tをよりアクティブにするらしいのですが、ナイーブには当てはまらないようです。もしこのマウスでナイーブがプライミングされたら、かなりNewな話かなと思っていたのですが、案の定ダメでしたね。

久々のAntigen presentation assayであり、かなりストレスフルでしたが、抜かりないよう細かく見たので、結果は信用しています。
一点、気になっているのはマクロファージ自体の新鮮度です。
Peri-Macは3%TGで取ってるので、厳密に言えば組織やリンパ節にいる奴とは違いますよね。活性化度合も謎です。下手にアクティブになっていて、抗原を食った後にさっさとへたってしまっている可能性もあるかなと思っていました。現に、24時間後に、毎回Mac自体の形状が変でした。
もし更に詰めるのであれば、PBSのみでPeri-Macを取るか、どこかからリンパ節や組織ホモジェナイズでのMACSでよりナチュラルな奴を取って試すか、でしょうか。
今のところ、それをやっても強烈なナイーブ刺激能は無いと思っています。

結論として、起こってはいる(はず)だけど、そこまで劇的ではなく、未だに理論上、とか信じる者には見えるはず、という域を出ない話のように感じます。

余計なことは気にせず、DCに戻ります。
こういういい加減な情報がマクロファージを嫌いになる理由でしたが(笑)
古いテーマだけに、謎なペーパーも多いですからね、マクロファージは。

(無題) 削除/引用
No.7752-2 - 2019/03/11 (月) 09:36:37 - Mac
ttp://www.jimmunol.org/content/175/4/2071.long
この論文など見ると、vivoの系で見る必要があるように思います。

マウスの実験系と推察しますが、例えばOVAならOT-Iとか、TCR Tgのマウスをお使いでしょうか?

お使いの培養マクロファージの質を保証する、ポジコンになる実験系をお持ちでしょうか?

ナイーブではなく、メモリーやエフェクターT細胞を使えば、お使いのマクロファージで増殖(CFSE)が見られますか?

個人的には、お使いの培養マクロファージの、チェックポイント分子のリガンド発現プロファイルなど、少し興味あります。DCとマクロファージで違いがあれば、T細胞活性化にも違いが出るかもしれませんね。

マクロファージがナイーブT細胞をPrimingするというのは。。。 削除/引用
No.7752-1 - 2019/03/10 (日) 05:45:35 - JOKER
果たして、本当にマクロファージはナイーブT細胞をPrimingできるのでしょうか?



マクロファージがナイーブT細胞をPrimingできるという報告を見るようになりかなり経つでしょうか、今は学部生レベルの教科書でもそれが記載されています。

ですが、樹状細胞屋の私としては、マクロファージがナイーブT細胞に抗原提示して分化まで持っていくのは楽ではないと思っています。
それが起こる可能性自体は否定しませんが、樹状細胞の比で考えると、かなり弱いイベントのような気がしています。

Virtoの系でしか見ていませんが、大方の抗原の場合、マクロファージはナイーブT (4, 8 共に) を活性化できていません。
そもそも、エフェクターTやメモリーまで爆発的に活性化させるとは思えないのですが。
CFSE, サイトカインイントラ, CD44, CD69, CD25などのマーカーを見ても、マクロファージvsナイーブTはおろか、vs Splenic whole T でも活性化はとても弱いです。樹状細胞に比べるとですが。
抗原特異性があるという情報はありました。ですので、色々試しましたが、OVA peptide, Viru peptide, Bacterial lipoproteinなど、どれでもナイーブTから分化しません。

これもある一種の、免疫学あるある、とある信者が唱えた神話の一つなのでしょうか。それとも、弱くとも起こっていることは事実なのでしょうか。

どなたか何かご存知でしょうか。

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