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精製タンパク質に抗体が反応しなくなる? トピック削除
No.7886-TOPIC - 2019/05/12 (日) 12:32:48 - tomo
いつも参考にさせてもらっています。
現在昆虫細胞(バキュロウイルス発現系)にて組替えタンパク質を発現、精製しています。

そのタンパク質に対する抗体はCSTからのもので、ヒト、マウスいずれにも反応するものです。

まずバクミドを昆虫細胞にトランスフェクションし、その後、4日間の培養上清を毎日少量回収し、3日目から予想サイズに場所にヒスタグで認識されるバンドが40kDに出現し、4日目にはそれが非常に強くなりました。

得られた培養上清をP1とし、P2およびP3までウイルス増幅の後、タンパク質精製をニッケルビーズを用いて試みました。

するとやはり予想通りの場所にシングルバンド(40kD)が検出されました。

これで精製が出来たと安心し、念の為ウエスタンを行ったところ、CSTの抗体、ヒス抗体のいずれにもそのバンドは反応しませんでした。それぞれ4日目のP2、P3のウイルス液(精製前)にも反応しませんでした。

非常に困惑しております。
精製できたと思っているタンパク質は4mlの培養上清から0.2mg精製できました。
非常に収量としては多いと今になって思っていますが、これは私がほしいタンパク質が精製されたのではなく、別のタンパク質が精製されてきてしまった、と考えた方が無難でしょうか...

上記したように、唯一P1の4日目の培養上清ではバンドがウエスタンで見られていたので、それをポジコンとして端のレーンに流してみて比較検討しようとしましたが、これまた非常に不可解なのですが、バンドが出ていたはずのサンプルにも関わらず、それすらバンドが検出されませんでした。

他の実験でもウエスタンはルーチンで行なっており、うまくいっていますので、手技の問題ではないと思います。

精製したタンパク質がホンモノだとすれば、CSTからの抗体やヒスタグ抗体で必ず認識されるはずでしょうか?(そうだとは思いますが...)

現時点で、私が精製できたと思っている根拠は予想されたサイズにシングルバンドをもたらしたためです。
非常に科学的な根拠にかけるとは思っていますが、なぜこのようなことが起こるのかわかりません。

ウイルス自体はP1からP3にかけて増幅されていることは確認済みです。
ご指摘をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
 
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8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.7886-8 - 2019/05/14 (火) 14:08:20 - Tomo
APさん、おおさん、

質量分析計は大学のコアファシリティにありますので、早速依頼してみます。

にしても、バキュロウイルス発現系は私がドクターの頃にも行なっていましたが、その際にもconfusingなウエスタンだったと記憶しています。

例えば、ニッケルビーズで精製する効率を確かめるため、

精製前のサンプル
ニッケルビーズと混和後、結合しなかった上清
ニッケルビーズからイミダゾールで溶出したサンプル

の3つでウエスタンをすると、2番目にだけヒス抗体でバンドが出るみたいな、非常にコンヒュージングなデータでした。。もちろん最初のサンプルがインプットになるのでバンドが出ないといけないんですけれど。。

まずは質量分析計とサンプルブァッファーを作り直すこと、再度ウイルスの調製を行い、ヒス抗体だけでなく、CST抗体でもウエスタンを行うことを確認しました。

(無題) 削除/引用
No.7886-7 - 2019/05/14 (火) 12:58:58 - おお
MSが気楽に使えるならソッチのほうが早いですね、確かに。

(無題) 削除/引用
No.7886-6 - 2019/05/14 (火) 12:35:36 - AP
まず精製したタンパク質の検定をしたほうがいいんじゃないかな。
MALDI TOF MSなんか外注すると高いけど、自前でやるぶんには金もたいしてかからないし難しくない。大学なんかならサービスを提供してくれるファシリティーがあったりするんじゃない?

(無題) 削除/引用
No.7886-5 - 2019/05/14 (火) 10:24:14 - tomo
おおさん、ありがとうございます。

> ヒスタグの抗体は特異性が低いので、この段階でその蛋白の抗体が認識するか確認が必要と思えますがどうでしょう。

そうですね、その実験は行っていませんでした。
早速行ってみます。

> このときポジコンは流してますか?例えばCSTだとポジコンのLysatesが添付されてませんでしたっけ?
> たまたまこのときのWBで変なことが起こってないかを否定するために。

CSTからはポジコンは添付されていませんでした。(当方アメリカ在住です)

ただ、COS−7に発現させたライセートをポジコンに用いており、それでは問題なく検出されましたので、抗体等、一連の検出系は問題ないかと思います...。

やはり精製された40kDaはほしいモノではないのかもしれません...

(無題) 削除/引用
No.7886-4 - 2019/05/14 (火) 10:21:34 - tomo
カートン箱さん、ありがとうございます。

> 1.精製したタンパクが目的物でない
> →コンストラクトの構造、バキュロ非導入細胞(ネガコン)でのバンドはどうでしょうか

この可能性は最も考えたくないものですが、正直これが正しいかもしれません...
バキュロ非感染細胞ではそのバンドは検出されていません。
感染後3,4日目で培養上清中に認められるので、それだろうと確信を持っていました。

> 2.Hisタグ認識されたバンドが偽陽性だった
> →His残基が多いか集中しているタンパクだとあり得る

そうですね...否定はできないとは思います。

> 3.P1取得以降の実験では抗体or抗体希釈液が変性していた

抗ヒス抗体は後輩がルーチンに多目的で使用しているので、問題ないと思います。

> 4.P2,P3では産物が多すぎて精製後変性し、タグが3次構造or凝集体の中に埋まってしまって検出されない
> →強固な構造を持つタンパクでSDS-PAGE時に還元が不十分だとなおさら

分子量自体は90kDaほどです。
ただ横着して6xSDSサンプルバッファーは2MEを入れた状態のストック溶液をずっと使っていました。
本来であれば2MEは使用直前に入れるかと思いますが、完全に横着です。
なので...そうですね。もう一度6xのサンプルバッファーを使って行ってみます。

> 5.エピトープ付近に修飾サイト(糖鎖、リン酸化etc.)があり、抗体の接近が立体障害で妨害されている
> →CSTとHisタグの両方で検出されないので可能性は低そうですが

そうですね...可能性としては低そうです。

> 6.(保管方法にもよるが)P1サンプルでプロテアーゼによりタグ付近が切断され消失している

プロテアーゼ切断でタグがなくなっている可能性もなくもないとは思いますが、CSTの抗体でも染まらないのでその可能性は低いと考えています。

> 7.(同じく保管方法によるが)保管中に変性して不溶性になっている
> →単なるSDS-PAGEでのバンドはどうでしょうか

単なるSDSーPAGE後のCBB染色では、40kDaにバンドがシングルバンドとして検出されています。

> ぱっと思いつくのはこのあたりです。
> 個人的には4、7の複合要因のように思います。

ありがとうございます!
一度SDSサンプルバッファーをフレッシュなものにして、もう一度行ってみます!
今、コントロールで別のタグ(Fcタグ)のバキュロウイルスでも試しているところです。
それだと二量体を形成するため130kDaほどになるかと思います。

ただ、カートン箱さんの可能性の中では正直、1の可能性を認めたくはありませんが、その可能性が最も高いかもしれません...えらいこっちゃです...

(無題) 削除/引用
No.7886-3 - 2019/05/14 (火) 07:47:11 - おお
>3日目から予想サイズに場所にヒスタグで認識されるバンドが40kDに出現し

ヒスタグの抗体は特異性が低いので、この段階でその蛋白の抗体が認識するか確認が必要と思えますがどうでしょう。


>念の為ウエスタンを行ったところ、CSTの抗体、ヒス抗体のいずれにもそのバンドは反応しませんでした。

このときポジコンは流してますか?例えばCSTだとポジコンのLysatesが添付されてませんでしたっけ?
たまたまこのときのWBで変なことが起こってないかを否定するために。

(無題) 削除/引用
No.7886-2 - 2019/05/13 (月) 09:16:37 - カートン箱
バキュロ発現系は扱ったことが無いので、間違ったことを言っていたらすみません。

1.精製したタンパクが目的物でない
→コンストラクトの構造、バキュロ非導入細胞(ネガコン)でのバンドはどうでしょうか

2.Hisタグ認識されたバンドが偽陽性だった
→His残基が多いか集中しているタンパクだとあり得る

3.P1取得以降の実験では抗体or抗体希釈液が変性していた

4.P2,P3では産物が多すぎて精製後変性し、タグが3次構造or凝集体の中に埋まってしまって検出されない
→強固な構造を持つタンパクでSDS-PAGE時に還元が不十分だとなおさら

5.エピトープ付近に修飾サイト(糖鎖、リン酸化etc.)があり、抗体の接近が立体障害で妨害されている
→CSTとHisタグの両方で検出されないので可能性は低そうですが

6.(保管方法にもよるが)P1サンプルでプロテアーゼによりタグ付近が切断され消失している
7.(同じく保管方法によるが)保管中に変性して不溶性になっている
→単なるSDS-PAGEでのバンドはどうでしょうか

ぱっと思いつくのはこのあたりです。
個人的には4、7の複合要因のように思います。

精製タンパク質に抗体が反応しなくなる? 削除/引用
No.7886-1 - 2019/05/12 (日) 12:32:48 - tomo
いつも参考にさせてもらっています。
現在昆虫細胞(バキュロウイルス発現系)にて組替えタンパク質を発現、精製しています。

そのタンパク質に対する抗体はCSTからのもので、ヒト、マウスいずれにも反応するものです。

まずバクミドを昆虫細胞にトランスフェクションし、その後、4日間の培養上清を毎日少量回収し、3日目から予想サイズに場所にヒスタグで認識されるバンドが40kDに出現し、4日目にはそれが非常に強くなりました。

得られた培養上清をP1とし、P2およびP3までウイルス増幅の後、タンパク質精製をニッケルビーズを用いて試みました。

するとやはり予想通りの場所にシングルバンド(40kD)が検出されました。

これで精製が出来たと安心し、念の為ウエスタンを行ったところ、CSTの抗体、ヒス抗体のいずれにもそのバンドは反応しませんでした。それぞれ4日目のP2、P3のウイルス液(精製前)にも反応しませんでした。

非常に困惑しております。
精製できたと思っているタンパク質は4mlの培養上清から0.2mg精製できました。
非常に収量としては多いと今になって思っていますが、これは私がほしいタンパク質が精製されたのではなく、別のタンパク質が精製されてきてしまった、と考えた方が無難でしょうか...

上記したように、唯一P1の4日目の培養上清ではバンドがウエスタンで見られていたので、それをポジコンとして端のレーンに流してみて比較検討しようとしましたが、これまた非常に不可解なのですが、バンドが出ていたはずのサンプルにも関わらず、それすらバンドが検出されませんでした。

他の実験でもウエスタンはルーチンで行なっており、うまくいっていますので、手技の問題ではないと思います。

精製したタンパク質がホンモノだとすれば、CSTからの抗体やヒスタグ抗体で必ず認識されるはずでしょうか?(そうだとは思いますが...)

現時点で、私が精製できたと思っている根拠は予想されたサイズにシングルバンドをもたらしたためです。
非常に科学的な根拠にかけるとは思っていますが、なぜこのようなことが起こるのかわかりません。

ウイルス自体はP1からP3にかけて増幅されていることは確認済みです。
ご指摘をいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。

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