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クローニング後、目的外のバンドが出る トピック削除
No.7914-TOPIC - 2019/05/23 (木) 23:44:30 - りあむ
いつもお世話になっております。

とあるベクターに、PCRで増やし制限酵素処理を行ったインサートをライゲーションし、コンピテントセルを用いて形質転換後、LB培地に蒔きました。
オーバーナイトで培養したところコロニーが5つくらいできたので、爪楊枝でつついて液体培地に移し、十分増えたところでMiniprepを行いプラスミドを回収しました。
それぞれのプラスミドの一部を、ベクター内の2箇所でのみ切断できる制限酵素を用いて切断し、目的のサイズの位置にバンドが見られるか確認したところ、その全てにおいて明らかに目的外のバンドが現れてしまいました。

具体的には、8500bpのベクターに300bpのインサートを組み込み、制限酵素処理によって8000bpと800bpのバンドが出ると予測したのですが、7000bpと1000bpに現れたり、7500bpに1本しか現れなかったりと、はっきり言って意味不明な結果となっています。
インサートがない場合は8000bpと500bpの位置にバンドが現れるはずで、元のベクターを制限酵素処理したら確かに正しい位置にバンドが出ます。
以上から、ライゲーションの段階で何かおかしなことが起こっていると考えるのが適当でしょうが、どんなエラーが起こっているのか予想ができません。

試しにこのプラスミドの配列をベクター側に付くプライマーを用いて読んだのですが、ノイズのようなものしか得られていません。
アンピシリン耐性を持つことから形質転換は上手くいっていると思うのですが、教授曰く、そもそもコロニーが数個しか得られない時点でおかしい、とのことです。

数か月間何度やり直しても目的のプラスミドが得られず、大変困っています。
似たような経験をされた方はいらっしゃいますでしょうか。
また、この失敗にはどのような原因が考えられますでしょうか。

ご意見いただければ幸いです。
 
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14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.7914-15 - 2019/05/24 (金) 09:30:31 - おお
毒性の対処に関しては抗生物質の濃度を下げる(バックグランドが出ない程度に)のも有効な場合があります。

(無題) 削除/引用
No.7914-14 - 2019/05/24 (金) 09:23:53 - mom
>数か月間何度やり直しても目的のプラスミドが得られず
DNAにUVを当てすぎていないことが前提ですが、2回チャレンジしてダメな場合手技の問題でないことが多く、サブクローニングは実験テーマの最終目的でないので、戦略を変えるべきです。
手っ取り早い方法として、他の方も提案していますが、In-Fusion等を利用する・低温培養を試みる(室温程度:20-25度)、成功率は低いですが大腸菌株を変えるとか。。
ただ欠失クローンが取れているようなので、別のベクターに切り替える方が良いように思います。
どうしても諦められない場合、回りくどいですが以下のような方法もあります。
直接クローニングではなく、インサートを別のベクターにサブクローニングして目的制限酵素で切り出す(PCR産物の制限酵素処理の効率、インサートの不安定性を疑う場合)。目的ベクターのサイトに関係ない断片(薬剤耐性+自殺遺伝子が便利)を一旦組み込んだのち、制限酵素処理を行いゲルから切り出し確実に切断されているベクター断片を用いる。時間を節約するために、上記を同時に行うとか。

(無題) 削除/引用
No.7914-13 - 2019/05/24 (金) 07:39:33 - AP
>1つだけシーケンスを読めたものもあったのですが、ABCDEFG(BCDがインサート)と読めるもののはずが、ABCFGと途中から飛んでしまっていました。

こういうものがものが取れてくるということはライゲーションなど系はワークしていることを示唆します。にもかかわらず設計通りのものが取れてこないということは、やはり設計通りのコンストラクトは大腸菌に毒性があるということが疑われます。

大腸菌で働くプロモータがなくても、真核生物プロモータやあるいはプロモータなんかなくてもリーキーな発現は起こりえます。真核生物プロモータを発現ベクターを構築するとき、生えてきた大腸勤務コロニーに産物に組み込んだGFPの発現が見られることもあります。
また配列自体がプラスミドの複製を阻害するためにコピー数を増やすことが出来ず薬剤選択で生えてこないという可能性もあります。

どういうベクターでインサートかという情報があれば原因や対処法のさらに見当が詰められるかもしれません。培養温度を下げるのはかなりの場合、効果があります。特にpUC系の高コピーアンプリコンでは。

(無題) 削除/引用
No.7914-12 - 2019/05/24 (金) 06:05:28 - おお
系の改善には務めるべきですが、コロニーが拾えないときは(特に系はワークしている強い根拠があるばあいにおいて)、ストラテジー(デザイン)を変えるのもてです。複数のデザイン(インサートを入れるときの末端の配列とか、もっと違う工夫でもいいです)を平行にやっていったほうが無難でもあります。

(無題) 削除/引用
No.7914-11 - 2019/05/24 (金) 06:01:00 - おお
コロニーが極端に少ないときは、どこかワークしてないかインサートの配列などが大腸菌の生育に悪さをしているかでしょう。大腸菌に悪さをしているというのは別に大腸菌に発現させるシステムかどうかに限らずある程度の割合で出てくるので毒性がないと言い切るのは無理があります。。全くワークしているわけではなくてかなり影響が出る状況なら他でうまくいくけど、全然取れなくなったというのはあります。

一斉に同じベクターに複数のインサートを入れた場合、あるインサートはコロニーが少なく他はプレートにぎっしりコロニーがあるってこともあるわけです。それをどう説明するかです(もちろん毒性以外もあり得るでしょうけど、コロニーの大きさなども見ると増殖に影響与えているかなってこともあります)。またアンプ(抗生物質耐性)が機能するならリードスルーもありえますし。毒性とか言う要因ならコンピテントの株との相性がある場合もありますので、コンピの株を変えてみるのも手かもしれません。

>1つだけシーケンスを読めたものもあったのですが、ABCDEFG(BCDがインサート)と読めるもののはずが、ABCFGと途中から飛んでしまっていました。

それで電気泳動のパターンと一致しますか?まあ冷静に考えてほしいんですけどそういう変な物ができるとして、そういうのは系全体で起こりうるマイナーな現象の一つです。それなのにメジャーなものが取れてこないんですから系がワークしてないがために変なことが起こっていると思ったほうがいいです。

チェックポイントはそれぞれのステップにあり、かなりの数になりますので書ききれないです。いくらかあげますが必ずしもそこが悪いと言い切れませんが、一つ一つ確認していくべきかと思います。各ステップの酵素の活性などはコントロールを置くといいでしょう。

コンピの効率が悪くなっている。
ゲル切り出しのときにUVを照射している。

など。

(無題) 削除/引用
No.7914-10 - 2019/05/24 (金) 03:52:57 - 学部4年生
質問にお応えそこねました。
制限酵素の配列に関して、問題ないと思われます。
制限酵素の処理のプロセスに不安があるのであれば、in-fusionなどを用いることをおすすめします。
反応条件等が合わない場合、制限酵素を1つずつにわけて処理することで最適の条件で反応できますが、精製のプロセスでのロスが多くなります。

(無題) 削除/引用
No.7914-9 - 2019/05/24 (金) 03:37:06 - 学部4年生
毒性の影響はないとのことですが、大腸菌内でワークしないと考えているようなプロモーターの下流に遺伝子を挿入した場合においても毒性が見られたことがあります(温度調整や菌株の変更で成功した)ので、毒性の影響も是非ご検討ください。

(無題) 削除/引用
No.7914-8 - 2019/05/24 (金) 03:15:39 - りあむ
皆様、助言ありがとうございます。
1つだけシーケンスを読めたものもあったのですが、ABCDEFG(BCDがインサート)と読めるもののはずが、ABCFGと途中から飛んでしまっていました。
これに関しては、スター活性で変な位置が切れてしまった可能性がありますね。
以前何も問題なかったのに、今回同じようにやって上手くいかない状況です。

え 様
大腸菌以外のものが増えた可能性は想定していませんでした。
培地を作るところからやり直したいと思います。

み 様
失礼しました。
私自身は1年ほど前にクローニングを1回行い、それ以来の2回目の作業です。
以前は1回の手順で上手くいったのですが、今回は同じプロトコルで行っているにもかかわらず上手くいかないため困惑していたところです。

試薬に関してはworkしていることを確認済みです。
プライマーに関しては、足場となる塩基を付加しています。
また、PCR産物は電気泳動にて目的のbpの位置にバンドを確認しているため、正しいものと考えられます。
電気泳動はPCR後、制限酵素処理後に行い、ゲル抽出はプロメガのキットをプロトコルに沿って使用しています。
「制限酵素で切った後の目的バンドの精製回収に問題ないのか?」という点について、どのような問題があり得るでしょうか。

元のベクターが読めることは確認済みです(以前の成功時と同じものを用いています)。

AP 様
組み換えの変異…ですか。
前回の成功時も、実はコロニー自体はそんなにたくさん得られなかったのですが、シーケンスを読んだ1つがたまたま上手く入っていただけの可能性もありますね。

学部4年生 様
スター活性に関しては上記の通りです。
2つの制限酵素の認識配列が近いというのはエラーが起きる原因になるでしょうか。
ベクター中のEco RIとBgl IIの認識配列が[gaattc]gttac[agatct]のようになっているのですが…。
インサートの都合上この2つしか用いることができないのですが、1つずつ処理を行うことで変わることもありますか?

毒性に関してですが、大腸菌内では発現することはないため大丈夫なのではないかと考えております。
空ベクターを形質転換した場合は十分にコロニーが生えてくるため、やはり私の実験操作に何か問題があると考えてはおりますが…。

今からLB培地を作り直します。
深夜なのに多くのご意見を頂け、本当に感謝しています。

(無題) 削除/引用
No.7914-7 - 2019/05/24 (金) 02:20:32 - 学部4年生
シークエンスが読めないとのことなので、ハズレのプラスミドだと思われます。
シークエンスの条件が不適切で読めていないという可能性を考えるのであれば、インサートを跨ぐようなベクター側に当たるプライマーでプラスミドをテンプレートにPCRすることで、インサート領域の大きさがわかり、そのプラスミドがハズレか否かの検討がつきます。
使用する制限酵素については、反応条件等は問題ないでしょうか。スター活性等で予期せぬ場所で切れている可能性もあります。

また、手技的な問題以外に、インサートの遺伝子が大腸菌で毒性を示して、目的のプラスミドを得られていない可能性があります。使用する大腸菌の種類の変更や低音(25度や30度で2-3日)での培養、さらにはただ発現させるだけとかなら、ベクターの変更等もおすすめします。

(無題) 削除/引用
No.7914-6 - 2019/05/24 (金) 02:11:05 - AP
デザイン通りの反応が不調で目的のものが全くできていない。
ちゃんとできていれば、正しい形質転換体が十分な数出て、問題にならないくらい少数のバックグラウンドになるはずのコンタミネーションが、できていないため、それだけしか取れてこなかった。

目的のコンストラクトがちゃんとできてると毒性があるために、組換え変異を起こした異常なコンストラクトしか生えてこなかったという疑いもかなりある。

(無題) 削除/引用
No.7914-4 - 2019/05/24 (金) 01:46:38 - み
どのような問題があるでしょうか?って聞かれたら、あなたの実験の全工程を疑わないといけない。どれほど経験がある人なのかも知らないから。

試薬も全てworkするものですか?

プライマーデザインは問題ないのか?PCR産物が制限酵素で切られるようにまともな塩基配列が付加されているか?制限酵素が働くとき認識配列の両脇に3塩基ずつくらいの足場を必要とする。
PCR産物は本物か?
PCR産物を制限酵素酵素で切る前に精製してると思うが、その手技に問題はないのか?
制限酵素で切った後の目的バンドの精製回収に問題ないのか?
そもそも5個しかコロニー出てない時点で以上の項目のいずれかに問題があるとは思う。
要するに一連の基本的な手技が疑われる。

あとミニプレップ産物ではシーケンス読めないとか言ってるけど、元のベクターはシーケンスで読めるんだろうね?

(無題) 削除/引用
No.7914-3 - 2019/05/24 (金) 00:20:17 - え
ベクター側に付くプライマーで読んでノイズしか得られないのであれば、そのコロニーはあたりではないでしょう。アンピシリン無効な酵母やその他のバクテリアが生えたと考えた方がいいのでは?

LBを作り直して、滅菌操作を見直してみてはいかがでしょうか。

追記です 削除/引用
No.7914-2 - 2019/05/24 (金) 00:04:04 - りあむ
プラスミドの純度についてですが、A260/A280値は1.8を示しており、問題ないと考えられます。

クローニング後、目的外のバンドが出る 削除/引用
No.7914-1 - 2019/05/23 (木) 23:44:30 - りあむ
いつもお世話になっております。

とあるベクターに、PCRで増やし制限酵素処理を行ったインサートをライゲーションし、コンピテントセルを用いて形質転換後、LB培地に蒔きました。
オーバーナイトで培養したところコロニーが5つくらいできたので、爪楊枝でつついて液体培地に移し、十分増えたところでMiniprepを行いプラスミドを回収しました。
それぞれのプラスミドの一部を、ベクター内の2箇所でのみ切断できる制限酵素を用いて切断し、目的のサイズの位置にバンドが見られるか確認したところ、その全てにおいて明らかに目的外のバンドが現れてしまいました。

具体的には、8500bpのベクターに300bpのインサートを組み込み、制限酵素処理によって8000bpと800bpのバンドが出ると予測したのですが、7000bpと1000bpに現れたり、7500bpに1本しか現れなかったりと、はっきり言って意味不明な結果となっています。
インサートがない場合は8000bpと500bpの位置にバンドが現れるはずで、元のベクターを制限酵素処理したら確かに正しい位置にバンドが出ます。
以上から、ライゲーションの段階で何かおかしなことが起こっていると考えるのが適当でしょうが、どんなエラーが起こっているのか予想ができません。

試しにこのプラスミドの配列をベクター側に付くプライマーを用いて読んだのですが、ノイズのようなものしか得られていません。
アンピシリン耐性を持つことから形質転換は上手くいっていると思うのですが、教授曰く、そもそもコロニーが数個しか得られない時点でおかしい、とのことです。

数か月間何度やり直しても目的のプラスミドが得られず、大変困っています。
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